45歳からの転職の現実は厳しい?転職成功に繋げるための考え方と対策
[最終更新日]2024/06/11
「45歳からの転職で、採用してくれる企業は殆どないのでは?」
「年収はきっと維持できないだろう」
「転職後の職場環境・人間関係が不安」
45歳の人で、「転職したい」と思いながらも上のような不安や迷いを持つ人は非常に多いです。
この記事では、こうした45歳の転職における不安や悩みを解消し、転職成功に繋げるための考え方・対策についてまとめています。
45歳の方が転職への準備・行動を取るうえで、記事の内容はきっと役立てられるでしょう。ぜひ、ご覧ください。
目次
45歳の転職におすすめの転職エージェント
サービス名 | doda X |
JACリクルートメント |
リクルートエージェント |
リクルートダイレクトスカウト |
doda |
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メリット |
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デメリット |
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公開求人数 | 約6.0万件 | 約2.1万件 | 約49万件 | 約40万件 | 約26万件 |
得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 |
対象年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年11月時点のものです。
1)45歳での転職に見られる悩み・不安で多いものは
「みんなの転職体験談」では、定期的に社会人に向けて転職の意思や悩み・懸念点のアンケートを取っています。
45歳の方々においては、転職を検討する際に以下の不安・悩みを持つことが多くみられました。
- 今の年齢で雇ってもらえる?
- 年収は維持できる?
- 自分に合った職場を見つけられる?
45歳の転職の不安① 今の年齢で雇ってもらえる?
-
「転職サイトなどを見ても若手向けのものが多く、この歳では人材のマネジメントも含めた相当の実力がないと取ってもらえないので、自分では厳しいと思っています」
(メイボーさん 45歳 男性 情報サービス業 愛知県在住)
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「転職はきっと決まらないと思います。理由としては年齢に相応しい経験や資格などのキャリアが無いからです」
(ユッキーさん 45歳 サービス業 新潟県在住)
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「もう若くないため、転職をしたとしてもなかなか見つからないと思ってしまいます」
(ジャガバタさん 45歳 プログラマー 福岡県在住)
45歳の転職の不安でとくに多いのが、「今の年齢で、採用する企業はほとんどないのではないか」というものです。
事実、45歳の求職者を積極的に採用しようとする企業は、同じく20代~30代を採用しようとする企業と比べると明らかに少なくなります。
「若いときに転職したときはすぐに決まったのに、40代の転職はなかなか内定をもらえない」という話を聞いた人も多いでしょう。
参考:ミドル世代(40代向け)求人の発生イメージ
こうした背景には、採用企業側の「若手人材優先」の動きがあります。
ポジションや業種・職種を選ばなければ求人は常に存在しますが、その場合は20・30代の求職者との競争になります。
一方で、「この職種で、かつこういうポジションで働きたい」という45歳ならではの条件をつけた際に、求人はかなり少なくなってしまうのです。
「45歳の転職は難しい」は、現状そうであっても「それが正しい」訳ではない
ですが、そうした状況は本当に適切なのでしょうか。
「人は、一定の年齢を過ぎると能力やパフォーマンスが下がる」とは言い切ることはできません。
40代、50代でも優秀な人は多いですし、20代・30代では持ちえない長い社会人生活で培った経験やスキルがあります。
加えて、日本は今後において深刻な労働力不足が予想されます。
とくに地方においては、次世代リーダーや後継者不足の課題からミドル・シニア層の採用に積極的になる企業も多いです。これから先、その傾向はさらに強まるでしょう。
「45歳からだと、転職することは難しい」という状況を、そのまま「当然のことだ」として捉えるべきではありません。
それは一種の矛盾でもあり、「潮流に追い付いていないのは、企業側にある」という考え方もできるのです。
そして忘れてはならないのが、今現在において45歳で転職成功する人が多くいるという事実です。
45歳の効果的な転職活動の進め方については後述しますが、まずは「年齢の引け目」を払拭していくことを心がけることが大切です。
45歳の転職の「今の年齢で雇ってもらえる?」─まとめ
- 現状、45歳向けの求人は20代~30代の若手人材と比べて少ない
- ただし、日本国内では深刻な人材不足にあり、ミドル・シニア層の採用に積極的な企業も増えつつある
- 45歳だからといって、転職を諦めるべきではない。まずは、年齢の引け目を払拭していく
45歳の転職の不安② 年収は維持できる?
-
「転職した場合、給料面がどうなるか心配です。今よりも減ると思うので、生活が一変しそうです。あとは労働条件。長年慣れてきた不規則な勤務から対応できるかどうか」
(さすけさん 45歳 男性 鉄道会社 大阪府在住)
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「転職の際は収入面に一番の不安を感じます。キャリアアップ転職であれば収入増を見込めるでしょうが、私の場合キャリアアップは考えていませんので」
(nokoponさん 45歳 女性 営業職 神奈川県在住)
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「今よりも収入が少ないやりがいのない仕事になるのが不安に感じています」
(かいさん 45歳 男性 社会保険労務士 鳥取県在住)
上で挙げたように「転職後に現在の年収を維持できるか」と悩んでいる45歳の人も多いです。
さて、実際に45歳で転職した際に、年収が上がるケースと下がるケースはどちらが多いのでしょうか。
厚生労働省が発表している「令和2年転職者実態調査の概況」によると、40歳~49歳までの転職者で年収が上がるケース・下がるケースの割合はほぼ同じくらいになっています。
参照:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」より ※グラフは弊社作成
上記グラフでは、40代で「転職後に年収が増えた」ケースのほうが「年収が減った」ケースより若干(5%前後)高くなっています。
つまり、「45歳の転職では、多くの場合年収が下がる」という見解は、事実とやや異なるということです。
ですがその一方で、実際に転職活動を果たした45歳の人たちからは、「希望条件を現年収よりかなり下げないと転職は決まらなかった」という声も多く聞きます。これはどういうことでしょうか。
45歳の年収ダウンの主な理由は、「新しい給与基準」か「現在の期待値」
45歳の転職で年収ダウンする主な理由は、「転職先の企業の給与基準に合わせた結果」、また「現在の期待値としての評価が、現職のそれよりも下回った」のいずれかです。
一点目の「転職先の企業の給与基準に合わせた結果」については、大手企業から中小・ベンチャー企業への転職というような状況で多く発生します。
たとえば大手企業で年収1,000万円以上の45歳求職者が、同じ役割で中小・ベンチャー企業に転職した際に年収が半分ほどまで減った──というケースはよくあります。
二点目の「今後の期待値としての評価が、現職のそれよりも下回った」については、まだ結果の出ていない転職前ではしかたないところもあるでしょう。企業は、高年収になりがちなミドル層の採用に慎重になるからです。
「転職時点の年収に、こだわりすぎていないか」に注意
45歳の転職で「年収が維持できるか、年収ダウンしないか」が不安になった際に、気をつけたいポイントが2つあります。
それは、「転職時点での年収にこだわりすぎていないか」ということ、そして「今回の転職理由のいちばんが、年収なのか」ということです。
転職時点での年収がどうであれ、その後長く働くことで昇給もあれば減給もあるでしょう。
高い年収で転職できたとしても、入社後にそれだけの期待に応えられなかったというケースもあります。一方で、いったん年収を下げて入社したが、その後に活躍が評価されて早いタイミングで昇給・昇格する45歳の転職者のケースも聞きます。
45歳の転職に限らず、転職の成功・失敗は内定を得る時点で決めるのではなく、少なくとも3~5年の期間をもって判断すべきです。
また、人が転職しようとする理由は様々です。
もちろん働くうえで一定の収入はなくてはなりませんが、年収を維持することに固執して本来の転職理由や目的がおざなりになっては本末転倒です。
転職理由・目的の一番が「年収アップ」である人はその限りではありませんが、それ以外の人は年収にこだわり過ぎずに、かつ一定の妥協点も持ったうえで活動に臨むのがよいと思います。
45歳の転職の「年収は維持できる?」─まとめ
- 45歳の転職で、年収アップするケースとダウンするケースはほぼ同じくらい
- 45歳の転職で年収ダウンする主な理由は、「新しい給与基準」か「現在の期待値」のいずれかがある
- 転職時点の条件のみに意識されず、入社後の昇給・昇格も見据えて活動することが大切
45歳の転職の不安③ 自分に合った職場を見つけられる?
45歳で転職を検討している人からは、「自分に合った職場を見つけられるかが不安」という声も多く見られました。
-
「新しい環境に馴染めるか不安です。自分より若い上司もいると思うので、そこでも上手くやっていけるかであったり、子育てに、理解のある職場なのかも心配です」
(メイボーさん 45歳 女性 情報サービス業 愛知県在住)
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「全く別の業界や仕事に転職する場合、年齢的に失敗が出来ません。自分に合った職場になるかどうかが不安です」
(risoさん 45歳 男性 鉄道業 北海道在住)
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「新しい環境、業種で自分が働けていけるのかという不安がまずあると思います。また、シフトの融通が利くのかもとても気になります」
(わんちゃんさん 45歳 製造業 神奈川県在住)
転職後の職場環境・人間関係について不安を持つ人は多いです。
多くの人にとって「自分に合った職場」とは、「職場環境・人間関係のよい職場」とほぼ同義でしょう。
人材紹介会社エン・ジャパンでは、実際に転職を経たミドル世代の人たちに「Q: 転職先の企業に馴染むことが難しい要因として多いものを教えてください。」というアンケートを実施し、その結果を情報サイト「ミドルの転職ニュース」で公開しています(2017年7月)。
参考:エン・ジャパン「ミドルの転職ニュース|Q:転職先の企業に馴染むことが難しい要因として多いものを教えてください」
「前職と仕事の進め方が違う」と答えた人は全体の71%、「社内の人間関係が分からない」は46%と、多くの人が新しい職場環境への適応に苦労していることが確認できます。
「働くということは、こういうもの」という価値観形成が進んだミドル層では、こうした不安や悩みは起きやすいといえるでしょう。
「転職は、新しい職場に移ってからが本番」ということが良く言われますが、45歳の転職では(若い世代と比べて)その傾向が一層強いといえます。
こうした転職後の職場環境・人間関係の苦労は、「完全に取り除く(避ける)」と考えるよりも「可能な限り軽減させる」よう、以下の対策を取った方が建設的でしょう。
転職前(活動中)の対策
- 自分が活躍できるポジション領域で、求人(転職先)を探す
- 応募前や面接前に、企業研究をしっかり行う
- 面接時などで、実際の職場雰囲気や働く人の様子を確認する
転職後の対策
- 入社して3ヵ月は環境への適応と人間関係構築を意識する
- 前職のやり方や社風は忘れ、リセットする
- 新しい職場で、相談しやすそうな相手を見つける
とくに「自分が活躍できるポジション領域で、求人(転職先)を探す」と「入社して3ヵ月は環境への適応と人間関係構築を意識する」は重要です。
転職先の求人選びで探すべきポジションとは、「自分が活躍できる領域」であることです。
職場での価値発揮が進めば周囲からも認められ、それに伴い環境や人間関係も快適に感じやすくなるでしょう。
一方での転職後においては、はじめの3ヵ月間は環境への適応と人間関係構築に専念するのが賢明です。
たとえば、「この事業部では誰がキーマンなのか」であったり、「事業の全体像はどのようになっているのか」であったりを確認し、そのためになるべく多くの関係者と自分からコミュニケーションを取っていきます。
まずはその企業に馴染むことを優先し、そのあと少しずつ自分なりの働き方を出していったほうが成果も出やすいでしょう。
転職後は、新しい環境を自ら知ろうとし、かつそれに合わせて変化していこうという適応力・柔軟性が求められることが多いです。45歳の転職を始める際に、自身のそうした資質をいま一度確認し、必要に応じて強化していくことをおすすめします。
45歳の転職の「自分に合った職場は見つけられる?」─まとめ
- 転職して職場環境が変われば、多かれ少なかれギャップは生じる。「自分に合った職場か」よりも「自分がそれに合わせられるか」が大切
- 転職前(活動中)は、「自分が活躍できる領域」で転職先を探す
- 転職後の3ヵ月間は、「環境への適応と人間関係構築」に専念する
2)45歳での転職を成功するための対策4点
ここからは、45歳での転職を成功するための、具体的な対策を紹介します。
多くの人が転職を失敗してしまう理由のひとつに、「転職活動のプロセスを適切に踏めていない」ことが挙げられます。
ご自身が現在イメージしている転職活動プロセスと相違がないかの確認も含めて、ご覧ください。
①転職方針を定める──「将来のキャリアをどうしていきたいか」を考える
45歳からの転職を始める際に、まず行うべきは転職方針を定めることです。
転職方針とは、自分は残りの人生をどう過ごしたいのか、どんな社会貢献をしていきたいのかといったことを考えて、その希望やりそうから逆算して「今回の転職で適えるべきこと」を明確にしておくことです。
転職方針は、以下のプロセスで行うと整理をしやすいです。
- ①-1 キャリアの棚卸しをする
- ①-2 これからチャレンジしたい働き方を言語化し、キャリアプランに落とし込む
- ①-3 今回の転職の指針(転職方針)を定める
①-1 キャリアの棚卸しをする
キャリアの棚卸しとは、「これまでの自分のキャリアで何をやってきたのかを全て洗い出すこと」をいいます。
自身のキャリアの適性の再確認と、今後目指すべき方向性を定めるために行います。
キャリアの棚卸しは、以下のように時系列ごとに携わった仕事内容・役割、学べたこと・身に付いたことなどをまとめていきます。
※これからキャリアの棚卸しを作成する方は、よろしければ「キャリアの棚卸し作成表」ファイルをダウンロードしてお使いください。
キャリアの棚卸しの記入例
期間 | 2003年4月~2010年9月 | 2010年10月~2015年3月 | 2015年4月~現在 |
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業界・職務 |
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仕事内容・役割 |
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学べたこと・ 身に付いたこと |
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とくに意識して 取り組めたこと |
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情熱を掲げられたこと |
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失敗したこと |
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失敗からの教訓・ 学んだこと |
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※横にスクロールして右側の情報を確認できます。
とくに大切なのは「意識して取り組めたこと」そして「情熱を掲げられたこと」です。
これらをしっかり振り返ることによって、将来の働き方について「自分だったらこんな活躍ができそうだ」というイメージを形成しやすくなります。
キャリアの棚卸しのポイントは、ポジティブな感情で、振り返ること
「どうせ自分はここまでしか出来ない」「あまり人に誇れるような実績はない」という気持ちのままキャリアの棚卸しを行っても、よいアウトプットは出てきません。
なにより、そんなマインドのままでは採用しようという企業もいないでしょう。
人生において、無駄な経験など一つもないはずです。
あまり成果を出せなかった時期でも「この期間があったから、自分はこんなことを学べたのかもしれない」と捉え、これまでの軌跡ひとつひとつに光を照らしていくように、振り返っていくとよいでしょう。
①-2 これからチャレンジしたい働き方を言語化し、キャリアプランに落とし込む
キャリアの棚卸しを行ってこれから先の働き方のイメージが付いてきたら、続いてはキャリアビジョンとキャリアプランを考えます。
キャリアビジョンは、あなたが未来に「こういう働き方をしたい」というイメージのことです。
そして、キャリアプランとは、そのイメージを実現するためのプランニング(行動計画)のことをいいます。
キャリアビジョンとキャリアプランは、以下のように時系列に落とし込むことによって考えを整理しやすくなります。
キャリアビジョンとキャリアプランは、かっちり決めすぎず、ある程度抽象度を持つ
キャリアビジョンとキャリアプランの作成のポイントは、近い未来についてはやや具体的に、遠い未来については抽象度を高めて作ることです。
10年後どうなっているかについて、正確に予測することは不可能でしょう。立てたビジョン・プランが大きく変わる可能性は十分にあります。
「この業種・職種で働く」という書き方よりも、「こういう働き方・活躍がしたい」という書き方の方が、イメージを持ちやすく、かつ転職先の候補も広げやすくなります。
また、その際は仕事内容に終始するのではなく、「プライベートの過ごし方」や「ライフワークの実現」といった人生・生き方の要素も踏まえて考えると、よりあなたらしいキャリアビジョン・キャリアプランになります。
①-3 中間ゴールとしての、今回の転職の指針(転職方針)を定める
キャリアの棚卸し、そしてキャリアビジョンとキャリアプランの策定をしたら、いよいよ転職の指針(転職方針)を定めていきます。
転職方針は、先に作成した「キャリアビジョンの作成シート」の内容から、「これらの実現に向けて【はじめの一歩】を踏み出せる職場とは、どんな職場か」で考えます。
転職方針の具体例としては、以下のようなものがあります。
- Webプロデューサの経験を活かし、より裁量権のあるポジションで大規模サービスに携わる
- 法人営業で培った顧客との関係構築の経験とノウハウを活かしつつ、後進に育成もするポジションを目指す
- 販売店の店長業務で培った店舗マネジメントと部下マネジメントを活かせる、BtoCの別業種を目指す
- これまでの実務経験を活かせるポジションで、かつ家事との両立ができるようにテレワーク可の職場を探す
- これまでライフワークとしてきた「環境保全」に関われる仕事に就く
1~3点目までは具体的な職務内容が記されていますが、4・5点目では「家事との両立」であったり「テレワーク可」、「ライフワーク」であったりと、職務外の内容が方針に加えられているのが分かると思います。
つまり、実際の仕事内容だけでなく「働き方」や「生き方」も踏まえて、転職方針を考えてもよいのです。
作成した転職方針は、できたらキャリアコンサルタントやキャリアアドバイザーなどプロの目に見てもらうことをおすすめします。
具体的な方法としては、転職エージェントサービスを利用して担当となるキャリアアドバイザーに相談する、そのほかココナラやタイムチケットといったサービスでキャリアコンサルタントを見つけて相談するなどがあります。
転職活動の際には、多くの人が「転職エージェント」を利用しています。
その主な理由は、国内の少なくない企業がハローワークや転職サイトではなく転職エージェントのみに「非公開求人」を出しているからです。
ですが、私たちが転職エージェントを利用する際は「求人を紹介してくれる人」としてではなく、「転職活動全般を相談できる人」として活用したほうがより効果的でしょう。
例えば今回お伝えした転職方針(キャリアの棚卸し、キャリアプラン・キャリアビジョン立て)についても、サポートしてくれる転職エージェントは多いです。
ただし、転職エージェントは国内多くのサービスがあり、またどの担当者が付くかによってもサポートの提供のされ方が変わります。
あなたに合った転職エージェント(または担当アドバイザー)を見つけるためにも、はじめに2~3つのサービスに登録して、利用のしやすさやコミュニケーションの取りやすさを比較しておくことをおすすめします。
②転職市場と自身の客観的価値を知る──転職サイトに登録、求められる人物像をチェック
転職方針を定めたら、次はいよいよ企業に応募して──と言いたいところですが、先に目指す領域で本当に求人があるのか、またそこで求められる知識・スキルは問題ないかを確認する機会を持った方がよいでしょう。
いくつかの転職サイトに登録して、実際に自分が定めた転職方針に適う職場・企業にはどのようなものがあるか、そしてそのポジションで求められている人物像とはどのようなものかをチェックします。
ここでのアクションの目的は、大きく以下の3点です。
- ②-1 掲げた転職方針にマッチする求人があるかを確認する
- ②-2 求人情報の条件面(年収や保証など)を確認する
- ②-3 人材要件(必須スキルや求められる経験・人物像)を確認する
②-1と②-2は、目指す領域における「転職市場」を確認する作業です。
合致する求人がほとんどなかったり、年収などの条件面が低かったりする場合は、転職市場としてあまり活性していないということになります。
この場合は、「転職方針の見直しをする」、「希望年収の見直しをする」といった調整が必要となるでしょう。または、市場が活性していないことを踏まえて中長期的な転職活動をする、という選択肢もあります。
②-2は、自身の市場価値を確認する作業です。
現在のスキル・経験は、確認している求人の人材要件(「必須スキル」や「歓迎スキル」)をクリアできるかをチェックするのです。
これら転職市場と自身の市場価値を確認する際は、少なくとも20~30件の該当する求人を見ておいた方がよいです。
求人を参照する転職サイトでは、以下がおすすめです。
タイプ | 全般・網羅型 | 全般・網羅型 | IT・Web業界に強み | 女性の転職に強み | ベンチャー企業に強み | ハイクラス転職に強み | ハイクラス転職に強み | サービス名 | doda |
リクナビNEXT |
Green |
LIBZ |
Wantedly |
ビズリーチ |
リクルートダイレクトスカウト |
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デメリット |
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求人数 | 約25万件 | 約11万件 | 約2.9万件 | 非公開 | 約12万件 | 約11万件 | 約19万件 |
得意業界/職種 | ◎全業界・職種 | ◎全業界・職種 | IT・Web業界 | 営業・企画・管理・販売系職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年6月時点のものです。
企業の求める人材要件が思いのほか高かった場合は、転職方針を見直すのも一つです。
ですが、可能な限り方針を変えずに済むよう、打開策・解決策を検討してみることをおすすめします。
たとえばマネジメントスキルが不足していた場合は、現職でマネジメント業務に関われる働き方ができないか模索したり、特定業務の知識・スキルを求めれていた場合はその分野の勉強や資格取得を目指すということです。
その結果として転職時期が後ろ倒しになってしまったとしても、転職方針をブラさずにいることが大切です。
目指すキャリアビジョンを実現するために「まずやるべきこと」が転職とは限らないからです。
③選考の一連のプロセスを知る──求人選びから職務経歴書、面接、内定まで
転職市場と自身の市場価値を確認して、「この領域で転職ができそう」と思えたら、いよいよ本格的に転職活動をはじめます。
転職活動は、以下のプロセスで進めます。
- ③-1 転職サービスの登録
- ③-2 求人(応募企業)の選定・応募
- ③-3 面接への準備、対応
- ③-4 条件確認、雇用契約の締結
③-1 転職サービスの登録
求人探しは、以下のいずれかまたは複数を利用します。
- 人材紹介(転職エージェントなど)
- 求人広告(転職サイト、求人誌など)
- ハローワーク
- 知人からの紹介
- 企業HPへの直接応募
「人材紹介」(転職エージェント)とは、主にエージェントを通して企業とのマッチングサービスをするサービスです。転職者全体のおおよそ10%の人が利用しているといいます(※1)。
転職サイト・求人誌などの「求人広告」の利用者はおおよそ30%といわれ(※2)、求人探しにおいてもっともメジャーな方法です。
ハローワークおよび知人からの紹介はともに25%ほど(※3)、そして企業HPへの直接応募は10%ほどです。
これらのうちどのルートで求人探しをするとよいかは、その人の状況・環境によります。
※1~3 各割合は以下の書籍(2018年 発刊)を参考にしています。最新の情報ではないこと、また地域などでも割合に違いが生じることにご注意ください。
『40歳からの「転職格差」まだ間に合う人、もう手遅れな人』(黒田真行/PHPビジネス新書刊)
人材紹介(転職エージェントなど)の利用
サポートが最も充実しているのは「人材紹介」(転職エージェント)で、求人紹介のほか書類添削や面接対策のアドバイス、そのほかスケジュール調整や条件交渉の代行も行ってくれます。
ただし、多くの転職エージェントが扱うミドル層向け求人は、やや高年収帯のものが多いです。また、転職エージェントによっては地方の求人が少ない場合があります。
求人広告(転職サイト、求人誌など)の利用
求人を自分でより多く検索したい人は転職サイトがおすすめです。
前章で紹介したリクナビNEXT、doda、Green、LIBZなどから試してみるとよいでしょう。
ちなみに、転職サイトに登録すると企業側からスカウト・オファーが届くこともあります。
そのため、サービス登録時にはあわせてレジュメ登録をしっかり行っておくとよいでしょう。
先に紹介した「キャリアの棚卸し」シートを丁寧に埋めておくと、PRポイントも明確になってレジュメもスムーズに記入できます。
知人からの紹介
知人からの紹介は、選考のハードルが低くなることが多い・入社後の人間関係構築をしやすいというメリットがあります。
ただし、「実際に入社したところ、期待していた働き方と異なっていた」という声も少なくありません。
紹介した人への信頼感もあって、その企業とのマッチングについて楽観的になってしまうことが多いのでしょう。
知人からの紹介で転職先を決める際は、あわせて自分でも求人を探して「本当に紹介された職場が、現時点で自分に一番良い選択か」をしっかり確認することが大切です。
ハローワークの利用
ハローワークは転職エージェントと比べると年収の低い求人の割合が高いです。
一方で、相談員からのアドバイスを受けられること、地元や自宅周辺の求人を探しやすいというメリットがあります。
ハローワークではそのほか、仕事に活かせる知識・技能が身につく「職業訓練(ハロートレーニング)」のサービスを提供しています。転職に先行して新たな知識・スキルを身に着けようとしている人は確認しておくとよいでしょう。
企業HPへの直接応募
企業HPの直接応募については、多くの企業の自社HPでは採用ページを設けており、そこからエントリーが可能です。
よく、「求人応募は、転職エージェントやハローワーク経由と直接応募のどちらがよいか」という質問がありますが、(どちらからも応募が可能な場合は)転職エージェントを優先するとよいと思います。
その理由は、転職エージェントでは企業ごとに選考の攻略法を知っていることがあるからです。
一方で、直接応募は企業にとって、紹介料をかけずに採用できるというメリットがあります。
また企業が「ちょうど人員が不足していた」と採用ニーズが高いタイミングであった場合も、優先度を高めて選考を受けられることがあるでしょう。
転職エージェントやハローワークからの紹介が芳しくないときは、直接応募も行って行動量を増やしていくのも、有効な手段です。
45歳の転職では、どの転職サービスを利用するのがよい?
これら転職サービスのうち、「どれをメインで使えばよいかわからない」と迷ってしまった人は、以下のパターン別で利用を検討するとよいでしょう。
- はじめに、転職エージェントと転職サイトにそれぞれ2~3サービス登録する
- 転職エージェントからの求人紹介があまりなかった場合、ハローワークを追加登録する
転職サイト・エージェントのサービス選びの際は、以下の一覧表および「おすすめの転職サイト・エージェント」をご参考ください。
サービス名 | doda X |
JACリクルートメント |
リクルートエージェント |
リクルートダイレクトスカウト |
doda |
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メリット |
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デメリット |
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公開求人数 | 約6.0万件 | 約2.1万件 | 約49万件 | 約40万件 | 約26万件 |
得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 |
対象年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年11月時点のものです。
ここからさらに、知人からの紹介が受けられる人や明確に社したい企業のある人は「知人からの紹介」や「企業への直接応募」を加えるとよいと思います。
転職系の情報サイトを見ていると、「転職エージェント・転職サイトの利用がとくにおすすめ」と紹介されている記事が多く目立ちます。ですが、それらの多くはサイトの広告収益を見込んでの宣伝目的によるものです。
実際に40代以降で転職成功した人のなかで、ハローワーク経由で転職活動をした人や直接応募で転職先が決まった人も少なくありません。
いちどこれらサービスを一通り利用して、「どれが自分に一番合いそうか」を確認するのも良いでしょう。
(2)求人(応募企業)の選定
求人(応募企業)の選定については、前章で挙げた「転職方針」に合致する求人を探していきます。
転職エージェントやハローワークを利用する際は、転職方針を担当エージェントや相談員にきちんと共有することが大切です。希望に合った求人を紹介してもらいやすくなるからです。
求人情報では、主に以下の点を確認します。
項目 | 説明 |
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①職種・仕事内容 | 職種・仕事内容について記されています。 【チェックするポイント】
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②雇用形態・雇用期間 | 「正社員」または「契約社員」、「派遣社員」「パート」などの雇用形態、および雇用期間について記されています。 【チェックするポイント】
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③必要なスキル | 企業から求められているスキル(知識・技能・資格なども含む)について記されています。 【チェックするポイント】
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④給与・諸手当 | 給与・諸手当の条件が記載されています。 【チェックするポイント】
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⑤就業時間・残業について | 就業時間、残業ルール、時間外労働の有無や目安などについて記載されています。 【チェックするポイント】
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⑥休日 | 休日ルールや有給休暇について記されています。 【チェックするポイント】
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⑦保険・退職金など | 雇用保険、労災保険、厚生年金保険などの社会保険加入状況、退職金の有無について記されています。 【チェックするポイント】
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⑧会社情報 | 会社情報(事業内容や特徴、代表者名、従業員数など)について記載されています。 【チェックするポイント】
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これらチェック項目は、複数の求人複数と比較しながら確認していくと優劣の判断を付けやすいです。
また、企業の詳しい情報は求人票だけでは読み取れません。
あわせてその企業HPや業界情報誌・業界サイトも確認して、とくに企業文化・事業方針も把握しておくことをおすすめします。
職場環境や人間関係、残業時間が気になる場合は、「口コミサイト」を確認
そのほか、職場環境や人間関係、残業時間の有無などのさらに詳しい情報が気になる人も多いと思います。
これらを確認する際に有効な情報源は、「口コミサイト」です。
国内の代表的な口コミサイトでは、「エンゲージ 会社の評判」「転職会議」「Open Work」などがあります。
口コミサイトでは、その企業に直近まで働いていた人たちからの企業情報を確認できます。
とくに実際の福利厚生の活用度や勤務時間、残業の度合い、成長・働きがいに関する口コミが集まりやすく、これらをとくに参照したい人には有益なツールになるはずです。
ただし、口コミサイトに登録する人の多くはその会社をすでに退職した(または退職予定の)人たちです。
どちらかというとその企業にマッチングしなかった人のネガティブ発言が割合として多くなっていますので、「それら口コミがすべて正しいとは限らない」という視点で接するのがよいと思います。
職務経歴書の作成
応募する求人の目途がついたら、職務経歴書の作成を行います。
※ 転職サイトや転職エージェント利用の際は、サービス利用時に作成を求められることが多いです。
今回の転職で初めて職務経歴書を作成するという人は、以下の記事で「職務経歴書の書き方」からチェックしてみてください。
45歳の転職で、職務経歴書作成で注意すべきポイントは以下の3点です。
- 「時系列ダラダラ書き」の職務経歴書にしないこと
- 企業の採用ニーズに合わせて、「最も強調すべきポイント」を明確にすること
- 自己PRは、「過去の自分」よりも「未来の自分」をアピールすること
「時系列ダラダラ書き」の職務経歴書にしないこと
社会人歴が長くなるほど、職務経歴に書ける内容は多くなるものです。
ある40代転職者で、「職務経歴書が20ページのボリュームになってしまった」という人がいました。
ですが、情報が多すぎる職務経歴書は好まれません。
採用担当の人は限られた時間内で、多くの職務経歴書を見て書類通過する求職者を選定します。何枚にもなった職務経歴書があると、要点や評価ポイントを判断するのに時間を取られてしまうからです。
また、「この求職者は、要点をまとめるのが得意ではないのかもしれない」と思われてしまうリスクもあります。
職務経歴書の長さは最大でも4枚、もっと言うと2枚までに納められるのがベストです。
つまり、PRすべきポイントを見定めて、簡潔かつ分かりやすく書かれた職務経歴書が好まれるのです。
企業の採用ニーズに合わせて、「最も強調すべきポイント」を明確にすること
前項と被りますが、職務経歴書は企業の採用ニーズに合わせて、「もっとも強調すべきポイント」を明確にすることが大切です。
たとえば、これまでずっと営業職で働いていた人が新たにマーケターのポジションに転職する場合は、マーケティング業務に関連する経歴をメインに伝えるということです。
同職種への転職の場合も同様に、これまで人事の仕事を続けてきた人が今回の転職でやはり人事の仕事に就こうとした場合は、応募企業が人事の仕事のどの分野にニーズがあるかを確認します。
ポイントは、「その企業が、どんな人材を求めているか」をとことん調べてイメージすることです。
職務用件だけでなく、協調性やリーダーシップといった情意面が求められることもあるでしょう。
そうして浮かび上がった採用ニーズを自身の経歴と照らし合わせて、重なり合うポイントを重点的に職務経歴書で紹介するようにします。
自己PRは、「過去の自分」よりも「未来の自分」をアピールすること
職務経歴書はその名の通り採用企業が求職者の職務経歴を確認するためのものですが、フォーマットには自己PR欄が設けられていることが多いです。
職務経歴は主に「過去の自分」を紹介するものですが、自己PR欄は「未来の自分のアピール」を意識するとよいでしょう。
つまり、「自分は過去にこれだけのことをやってきた」とPRするのではなく、「自分は現在こういうことができる。だから、入社後はこんな活躍ができる」という、入社後に期待できることを紹介するのです。
または、「なぜ自分は、その仕事にチャレンジしたいのか」という想いや意思をアピールするのも良いと思います。
ポイントは、採用担当に「この人に会って、話を聞いてみたい」と思わせることです。
余談になりますが、書類通過の確率は平均30%前後といいます。
とくにミドル世代の書類通過率は低くなりがちです。人気職種や有名企業である場合は応募数も増えますので、更にその傾向は強まるでしょう。
ですが、上で紹介したような対策を十分にとっていない求職者も多いといいます。
これらにしっかり取り組むことは、そうした求職者に一歩リードすることに繋がり、転職成功の確度を高めていけるはずです。
また、都度の通過結果に一喜一憂しすぎず、不通過であった場合も「今回は縁がなかったのだろう」と捉えて、次の応募に頭を切り替えた方がよいでしょう。
(3)面接への準備、対応
書類審査に通ったあとは、数回の採用面接があります。
採用面接の準備については、まず「①一般的な面接の流れとよくある質問例を把握する」、「②自分なりの回答方針を持っておく」の順に取り組むとよいでしょう。
「①一般的な面接の流れとよくある質問例を把握する」については、以下記事が役立ちます。
とくに採用面接に慣れていない人は、面接のイメージを持っておくために一通り読んでおくことをおすすめします。
参考:面接のフェーズ別「質問例&回答例」紹介記事
①序盤編(自己紹介・自己PR) 企業面接での自己PR・自己紹介をする際のポイント・注意点、およびよくある質問と回答例を紹介しています。 |
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②中盤編(志望理由・転職理由) 企業面接で必ず訊かれる「志望理由」・「転職理由」に関わる応答でのポイント・注意点、およびよくある質問と回答例を紹介します。 |
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③適性・職務要件確認編 企業面接で、面接官が転職者の適性、知識・スキルの確認時に訊かれる「適性・職務要件」の確認でのポイント・注意点、およびよくある質問と回答例を紹介します。 |
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④最終面接・役員面接・条件確認編 企業の最終面接、役員面接、条件確認時におけるポイント・注意点、およびよくある質問と回答例を紹介します。 |
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⑤「女性ならではの質問」編 企業面接において、女性転職者が受けやすい質問・確認について、ポイントと注意点、およびおすすめの受け答え方法を紹介しています。 |
テンプレではない、あなただけの応対ができるように
「②自分なりの回答方針を持っておく」は、テンプレ応対ではない、あなただけの応対ができるように準備しておくことです。
イメージが付かないという方は、いちど以下の自己PRを読んでみてください。
「私はこれまで、営業の仕事を通じて、お客さまに喜ばれることにやりがいを感じてきました。 御社の製品 もファンとしてよく使わせていただいています。御社の経営方針の1つである海外進出、中でもアジアへの進出に大きな成長の可能性があると思っています。
ぜひ御社の一員として、自分自身の可能性を広げるとともにキャリアアップを図りたいと考え求人に応募しました。よろしくお願いします」
一見無難なPRに見えますが、よくよく読み返してみると内容に奥深さがなく、思いを感じ取れないスカスカの文章であることが分かると思います。
テンプレ応対とは、まさにこういった面接参考書やどこかの転職サイトからコピペしてきたかのような内容で応対してしまうことです。
大切なことは、あなた自身がその企業に対して感じていることや入社への意気込みを(なるべく)本音ベースで伝えることです。
「そうはいっても、具体的に何について応えればよいかイメージが付かない」という人は、以下の2つの質問においてどう対応するかをシミュレーションしてみてください。
- あなたを採用することで、どんなメリットがありますか
- あなたの方から、何か質問はありますか
ひとつ目の「あなたを採用することで、どんなメリットがありますか」は、実際に面接で質問されることが多いです。
採用担当がこの質問をする意図は、「求職者は入社後の活躍を、自分事として能動的に考えられているか」を確認するためです。
ふたつ目の「あなたの方から、何か質問はありますか」とは、その言葉通り不明点や疑問点の確認としても扱われますが、大抵この質問をしているとき採用担当は求職者を「もっとよく知りたい」と感じているものです。
つまり、あなたの想い・意気込みを伝える格好の機会でもあるのです。
どちらの質問への応答も、採用担当に「この人と一緒に仕事をしてみたい」と思ってもらえることをゴールにしつつ考えるのがポイントです。
ちなみに、書類通過からの採用面接の通過率は平均するとおおよそ10~20%ほどといいます。
もちろん必ずしもこの確率の通りになるということではありませんが、計算上では1社の内定を得るのに約5~10社の面接が必要になるということです。
面接で落とされた際は、「相性・タイミングが良くなかったのだろう」と考えて、次の選考への気持ちを切り替えるマインドが大切です。
回数を重ねるごとに面接での受け答えも慣れてきて、対応品質を高めることもできるはずです。
(4)条件確認、雇用契約の締結
面接を通過して、晴れて企業から内定通知を受けた際は、雇用条件の確認を行い雇用契約の締結をします。
多くの場合、企業は内定通知と合わせて雇用契約書または労働条件通知書を求職者に送付します。
この際に主にチェックするポイントは、以下の6点です。
- 給与額
- 雇用形態・雇用期間
- 勤務地
- 残業時間・残業代の支払いについて
- 休日・休暇、産休・育休など
- 社会保険などの福利厚生
内定後に雇用契約書を見て、「面接中に聞いた条件と、若干違っていた」という話をたまに聞くことがあります。企業が面接中に誤って伝えることもあるでしょうし、求職者側の聞き間違いなどもあるでしょう。
入社したあとに認識違いを知って後悔するようなことは何としても避けたいところです。
ようやく掴んだ内定であったとしても、雇用契約の条件はしっかり確認するようにしましょう。
④活動を「継続」する──活動の習慣づけ、および転職活動の協力者・パートナーを得る
45歳での転職を成功するための対策の4つ目は、「活動を継続する」ことです。
40代以降の人で、「転職活動を進めていたがなかなか決まらず、段々と活動自体をしなくなってしまった」という人をよく聞きます。
もちろん、最終的に「転職しない」という判断も大切ですが、「転職が決まらないから辞めてしまう」のは問題を後回しにするだけです。
転職活動を続けていくなかで段々とモチベーションが下がってきたら、いちど前に定めた「転職方針(あわせて、キャリアビジョン、キャリアプラン)」をもう一度確認してみてください。
今転職を諦めてもまた近い将来転職しようと考える可能性があるのなら、今の転職を継続すべきです。
転職成功する人の多くは、「協力者・パートナー」がいる
転職を成功する人の多くは、転職エージェントの担当エージェントやハローワークの相談員など、活動の協力者・パートナーを得たうえで転職を実現しています。
具体的なアドバイスを得られることもそうですが、サポートしてくれる存在がいることで、活力が生まれることもあるはずです。
いくつかの転職エージェントに登録したり地域のハローワークに相談しに行って、「この人はしっかり自分のことを応援してくれる」という担当を見つけておくことをおすすめします。
3)45歳の転職のよくあるケース別対策
ここからは、45歳の転職活動について、ケース別に対策を紹介します。
実際に上のケースで転職した人の転職体験談も掲載しています。
ご自身の状況・境遇に近しいものから、チェックしてみてください。
リストラなどの理由で、なるべく早く転職する必要のある45歳の人
リストラなどの理由で、なるべく早く転職する必要なる45歳の人は、以下を意識して取り組むとよいでしょう。
- ①相談相手を持つこと
- ②完全未経験の業種・職種を最初から狙わない
- ③「すべての不安は、必ず解消できる」と信じて行動する
①相談相手を持つこと
リストラをはじめ、なるべく早く転職しなくてはならない状況にある人は、まず適切な相談相手を持つべきです。
転職の相談相手を持つメリットは、「不安や悩みを共有でき、ひとりで活動するよりもメンタルやモチベーションを整えやすいこと」、「適切な判断、選択をしやすくなること」があります。
リストラを受けた際においても、「身近な知人や仕事上の付き合いのある人から次の職場を紹介してくれた」という人は多いです。
つまり、今の環境を一人で対処するよりも相談できる人に相談していったほうが、新たな選択肢や突破口を得やすいのです。
身近に相談相手がいないという人は、転職エージェントサービスを利用して担当となるキャリアアドバイザーに相談する、ハローワークに登録する、ココナラやタイムチケットといったサービスでキャリアコンサルタントを見つけて利用するなどがあります。
焦りや気分の落ち込みがあると、人はどうしても視野が狭まりがちです。
最善の活動にしていくためにも、「客観的な視点とアドバイス」を提供してくれる人を得ることが大切です。
急ぎの転職の際の、おすすめの転職エージェントサービスは?
相談相手のなかでも転職エージェントは求人紹介や書類添削、面接対策までのサポートを受けられるため、利用しない手はありません。
とくに急ぎの転職の場合は、まずリクルートエージェントやdodaといった大手の転職エージェントから登録するとよいでしょう。
これらエージェントはサポートのペースも早めです。「なるべく多くの求人を、すぐに紹介してほしい」という人に有効です。
ただし、このことと「自分に合った相談相手を見つけられるか」とは別問題です。
大手の転職エージェントであっても経験や知識が不足しているエージェントは一定存在しますし、45歳の転職者を真に理解して寄り添ったサポートをできる人も全員ではありません。
そのため、「自分に合った担当」を見つけるためにも、なるべく複数の転職エージェントに登録しておくことをおすすめします。
「ある転職エージェントでは『紹介できる求人はない』と断られたが、他の転職エージェントでは丁寧にサポートしてくれた」という話はよく聞きます。
登録する転職エージェントは、以下の観点ごとにピックアップし、最初のタイミングで4~5社ほど登録しておくとよいでしょう。
- (1)大手の転職エージェント
- (2)地域に拠点のある転職エージェント
- (3)特定の領域に強い、特化型の転職エージェント
具体的なサービスについては、「おすすめの転職サイト・エージェント」をご参考ください。
②完全未経験の業種・職種を最初から狙わない
ミドル・シニアの転職でも、「比較的転職が決まりやすい業種・職種」はいくつかあります。
ただし、これまでの経歴とまったく合致しない業種・職種は最初から狙うべきではないでしょう。
たとえば介護職や飲食サービスでは、ミドル・シニア向けの求人を見ることも多いですが、これらに全くの未経験で入社して「結果、合わなかった」と短期離職する人も少なくありません。
どんなに急いで転職する際も、「応募する求人は、自分に合っているか、活躍できそうか」の確認は優先度を落とさずにしっかり行うことです。
まずは「同業種×同職種」で求人を探し、その後「同業種×異職種」または「異業種×同職種」で探していく──というように、過去に培った知識・スキル・経験と照らし合わせながら求人選びをすることが大切です。
求人を初任給だけで判断しない・条件を欲張らない
求人を探していて「条件の良い求人」を見つけたら、逆に用心深くなってください。
同じような業務内容の求人と比較して年収などがかなり高く提示されている求人とは、何かしら理由があることが多いからです。
たとえば残業や休日出勤などで拘束時間が長い職場や、ノルマなど成果を強く求められる環境である可能性があるでしょう。
また、本当にどうしてもすぐに転職する必要がある場合は、転職当初の年収条件はある程度妥協した方がよいです。それよりも、「企業の安定性・成長性」や「職場環境・人間関係」を優先した方がよいでしょう。
安定して成長し続けている企業でしたら入社後の活躍次第で昇給・昇格も目指せるでしょうし、職場環境・人間関係がよければ結果として長く勤めやすくなるはずです。
今回の転職をゴールとするのではなく、転職してからの3年後・5年後もイメージしながら、応募先業を選定することが大切です。
③「自分のキャリアを必要としてくれる企業が必ずある」と信じて行動する
転職活動は、不安・悩みがつきものです。
代表的な不安・悩みとは、以下が挙げられるでしょう。
- 応募できる求人が少ない、または見つけられない
- 応募しても書類が通らない
- 面接しても落とされる
この際に注意すべきことは、「その不安が膨らむと、行動が鈍化されてしまう」ことです。
急ぎの転職において、行動が鈍化されてしまうことは致命的です。
「応募しても書類が通らない」から応募自体に消極的になってしまえば、とうぜん転職期間は長期化します。
不安は、行動で解消していくしかないのです。
行動を重ねると、人は自然と学習します。1回目の応募書類よりも、5回目の応募書類の方がその品質は高まっているはずです。
選考で落とされたとしても、自身の経験や知識の積み上げがあること、また「今のこの状況は、このままずっと変わらずにあるわけではない」「自分のキャリアを必要としてくれる企業が必ずある」と信じて、たゆまぬ行動を意識することが大切です。
体験談事例1)業績不振で、1年前からリストラが分かっていたあつしさん(男性 45歳 東京都)
私が転職しようと思ったきっかけ、理由は、一言で言うと「会社都合の退職」の勧告を受けたからです。
理由は、会社の業績不振で、部の存続を続けることが難しくなったからでした。
社員5人からスタートした小さなベンチャー会社に参加し、一時は社員、契約社員、アルバイト含め100名超を超えました。
──ですが、それまで右肩上がりの売上が2008年をピークに減少に転じました。
もちろん、そこからさまざまな対策を講じましたが、業績は持ち直されるどころか、その失速ペースは加速されていってしまったたのです。私は管理職という立場上もあって、退職することは約一年前には確定していました。
その一年間は、辛かったですね。「退職」というゴールが決まっているなかでの仕事。
でも、先のことは何も決まっていません。常に、(これから自分の人生はどうなるんだろう)という不安のなかで仕事をしていました。
結局、私は転職活動を、退職してから更に1ヵ月経った後に始めました。
何しろ退職したときは完全燃焼状態で、身も心も疲れ果てていましたので。
無論、家族もおりますので、あまり悠長な事は言ってられなかったのですが、妻はあえて何も言わず、私に余計なプレッシャーをかけることなく気を遣ってくれました。
一ヵ月間何をしていたのかというと、「自分自身としっかり向き合う」時間を持ちました。
──というと、なんとなく聞こえは良いかもしれませんね。
ですが傍目から見たら、「平日の昼間から喫茶店や公園のベンチでぼうっとした表情で長居している、うだつのあがらなそうな中年男性」でしたから笑。でも、この時間がとても大切だったと思います。
少しずつ心の奥から「また再開しよう」というエネルギーが沸いて、それがゆっくりと溜まっていき、今後のキャリアプランを考える時間やインターネットで求人情報を見る時間が少しずつ増えていって。その一ヵ月後、私は転職サイトdodaに登録しました。
そして、私はdoda経由でいくつかこれはと思う企業の求人に応募し、そのうちの一社から、内定をいただきました。
10年のブランクがあるなか、果たしてスキル的にどこまで通用するか──といった不安が、強くありました。
結果はどうだったかというと、案の定とても苦労しました。
(以前はもっとスムーズにやれたのに…)ということもありましたし、(昔はこんな技術はなかった)ということも多くありました。
いざ転職してみて、実感できたことは「環境が変われば、自分も変われる」ということです。
チャレンジして、良かったと思います。<中略>
現在も私は顧客先に常駐し、技術者として仕事をしています。
多くの方と関わって仕事をしています。
技術者として、年齢的に体力的にこまでやれるかは、わかりませんが、後先考えず、今はやれるとこまでやってみようと思います。
これからも技術者として、新しい技術を学び一生勉強して、まだやれることを増やしていきたいと考えています。
そしてもう一つ、今回の転職で気づけた大きなことは、「私は『現場』と、そして『モノづくり』が大好きだ」ということです。
私の設計し、開発した業務アプリケーションが、お客様先の環境で使われていくことに、強い喜びを感じています。
解説|転職活動にかける「エネルギー」は充分にあるか
勤め先の業績悪化により、退職を余儀なくされてしまったあつし(男性 45歳 東京都)さんの体験談です。一年後の退職が分かっていながらの勤務は、精神的にもかなりの負担があったことでしょう。
退職後は一ヵ月間のあいだ自分自身と向き合う時間を持ち、「少しずつ心の奥からまた再開しようというエネルギーが沸いてきた」ことが、その後の転職においてプラスになったと言います。
転職活動をしたことがある人なら、「(活動する)エネルギーを貯めておくこと」の大切さはよくわかると思います。エネルギーが低減したまま活動をしても、うまく進むことは少ないでしょう。
とはいえ、エネルギーを貯めるその方法は、一つだけではありません。
あつしさんのように一ヵ月の空白期間を持つことにリスクを感じる人もいると思います。
人の活動エネルギーとは、多くの場合以下のアクションで高まりやすいといいます。
- 人とのコミュニケーション
- バランスの取れた食事
- 過度な有酸素運動
- 良質な睡眠
とくにひとつ目の「人とのコミュニケーション」については、前節で紹介した「相談相手を持つこと」にも繋がるでしょう。人は他者と話すことで前頭葉、後頭葉などが活性化され、その結果やる気やモチベーションも高まりやすくなるのです。
転職活動に立ち会った際は「今現在、自分は活動にかけるエネルギーを十分に持っているか」を自問して、必要に応じて上記のアクションを意識するとよいでしょう。
体験談事例2)新型コロナ蔓延の影響でリストラを受けたてんぷー さん(女性 43歳 東京都)
2020年2月に、新型コロナウイルス感染拡大の影響で常駐先の会社の方針が変わり、客先に常駐している人材の契約が打ち切られることになりました。
そして、残念ながら私もその対象になってしまったのです。
契約が切られたことで所属している会社に戻されたのですが、新たに参入する案件が新型コロナウイルスの影響でなくなってしまっていて。
他にも私のように常駐先が見つからない社員もいたので、会社にとっては人件費が重くのしかかっていたのでしょう。社内でも徐々に解雇される人間が増えていきました。
私は途中で契約が切られることはありませんでしたが、「○○さんも現行の2020年3月までで契約は終了させてもらう予定です。申し訳ないのですが、そのつもりでいてください。」――と、上司から言われて。
この状況下でしたので、契約の更新はありませんでした。
当時は新型コロナウイルスが広がりはじめている状況でしたし、緊急事態宣言も出ていたので求人が少なかったです。
転職活動では主に、リクナビNEXTやエンジャパンなどの転職サイトを利用して地道に求人を探すことにしました。
転職エージェントの利用も考えましたが、今回はコロナ禍ということも考えて、利用は控えることに。
ただ後から知ったのですが、電話やオンラインでのサポートも行っているところが多いらしく、それであれば利用するべきだったかなとも思います。今回、転職活動を進める上で一番不安だったのは経済面でした。
何ヵ月も転職先が決まらないという状況が続いてしまっては、家計が厳しくなることは目に見えていたので。そんな不安を和らげてくれたのが、新型コロナ対策の一環として実施されていた「緊急小口資金制度」。そのお金を転職費用や生活費にまわすせて、なんとか耐えることができたのです。
また夫も全面的にサポートしてくれて。一緒に求人を探してくれたり、履歴書や職務経歴書のチェックをしてくれて本当に助かりました。
そうした中、私は「これまでの経験を活かして、新しい職場でスムーズに働けるように」と、できる限り前職と仕事内容が似たような求人をピックアップしていき、応募していきました。
いくつか「ここが良いかも」と思える求人を見つけられ、最終的には前職とほぼ同じ業務内容で、転職先が決まりました。
新しい職場では、それほど不安を感じることはなかったです。 業務で使用するツールが異なっているだけで、ネットワーク監視やその他トラブル対応をする点では前職とさほど変わらない業務内容でしたので。
社員もいい人ばかりで、オンラインで飲み会を行ったりと、コミュニケーションを気軽に取れるので仕事がしやすい雰囲気でした。
また新しい職場ではコロナ禍に対応すべくリモートワーク環境を構築しつつあって、緊急事態宣言が出ている時にはフルリモート体制(週5フルでの在宅勤務)となりました。
緊急事態宣言が終了した後も、基本的には在宅勤務で状況に応じて出勤する体制は継続されて。
そのおかげで、自分の自由にできる時間も増えました。<中略>
新しい職場では、それほど不安を感じることはなかったです。
業務で使用するツールが異なっているだけで、ネットワーク監視やその他トラブル対応をする点では前職とさほど変わらない業務内容でしたので。社員もいい人ばかりで、オンラインで飲み会を行ったりと、コミュニケーションを気軽に取れるので仕事がしやすい雰囲気でした。
また新しい職場ではコロナ禍に対応すべくリモートワーク環境を構築しつつあって、緊急事態宣言が出ている時にはフルリモート体制(週5フルでの在宅勤務)となりました。
緊急事態宣言が終了した後も、基本的には在宅勤務で状況に応じて出勤する体制は継続されて。
そのおかげで、自分の自由にできる時間も増えました。
解説|国の「セーフティネット」についても知っておこう
新型コロナウイルス蔓延の影響により、リストラとなったてんぷー さん(女性 43歳 東京都)の転職体験談です。
「転職活動を進める上で一番不安だったのは、経済面」とのことでしたが、リストラ後の収入が途絶えた状況での転職活動にストレスを溜めてしまう人は多いです。
てんぷー さんの場合は「緊急小口資金制度」を利用して、経済面の不安を軽減したのちに転職活動に専念したといいます。
「緊急小口資金制度」とは、国が実施する休業や失業などにより生活資金でお悩みの方々に向けた特別貸付制度です(申請期間は令和4年9月30日で終了)。
参考:「生活福祉資金貸付制度」厚生労働省
失業中に活用が見込める国のセーフティネットは、そのほか「失業保険(失業給付)」や「求職者支援制度」などがあります。
お金のないことへの不安・ストレスが大きくなった状態は心の余裕を持ちにくく、思うような転職活動もされにくいでしょう。実際、てんぷーさんも金銭面の不安をある程度解消したのちに、転職活動に本腰を入れられています。
「失業中にお金がなくなってしまった…」ときの国のセーフティネット制度について、あらかじめ知っておくことは大切です。
女性の転職に難しさを感じている、45歳の人
女性の転職に難しさを感じている45歳の人は、以下を意識して取り組むとよいでしょう。
- ①「女性を採用してくれる職場」ではなく、「女性の働きやすい職場」を選ぶ
- ②女性向け、女性の転職に強い人材紹介サービスを利用する
- ③転職における「自分ならではの武器」を見出す
①「女性を採用してくれる職場」ではなく、「女性の働きやすい職場」を選ぶ
45歳女性で、転職の際に「今の年齢で、かつ女性で、採用してくれる企業はどれだけいるのだろうか」ということを気にされる方も多いと思います。
全体で見ると、女性よりも男性の採用を優先しようとする企業が多くなるでしょう。
あるリサーチでは、求職者の人物描写で「名前」の部分だけを 一般的な「男性名」と「女性名」に入れ替えて 評価した際に、女性名のほうが採用担当者側に「採用したい」と感じられる率が 11.3%も低くなったそうです※。
※「働くみんなの必修講義 転職学 人生が豊かになる科学的なキャリア行動とは」(著:中原 淳; 小林 祐児; パーソル総合研究所)より
ただし、この数値は採用担当のステレオタイプな考え方や偏見が働いているケース、そのほか労働環境が(多くの女性にとって)あまり望ましくない企業が含まれているケースが含まれていることを考慮すべきでしょう。
たとえば業務パフォーマンスに「勤務時間の長さ」を重要視する企業・人は、体力的に勝る傾向にある男性労働者を優先しがちです。
そもそも、こうしたタイプの企業を転職先に選ぶべきではありません。内定を取れたとしても入社後に苦労やストレスを抱える可能性が高いからです。
一方で、近年では女性活躍の推進を掲げる企業も増えてきています。
そうした企業では、性別による選考の有利・不利がなく、入社後も活躍しやすい環境が用意されている可能性が高いでしょう。
45歳の女性が求人を探す際は、「性差についてステレオタイプな考え方や偏見のある企業」を避けて、「女性の活躍推進に積極的な企業」を優先すべきです。
女性の活躍推進に積極的な企業の見極め方は?
女性の活躍推進に積極的な企業を見極める際は、以下の点を見ておくとよいでしょう。
企業HPから確認できるケースも多く、転職エージェント経由で確認してもらうこともできます。
- 女性労働者の割合
- 管理職に占める女性労働者の割合
- 男女別の育児休業所得率
- 一月あたりの労働者の平均残業時間
女性労働者の割合については、総務省統計局「労働力調査]2017年の調査によると正規社員の女性比率は平均32.5%といいます。業種によっても変わりますが、平均数値から著しく低くなる企業は注意しておくとよいでしょう。
管理職に占める女性労働者の割合は、帝国データバンク「女性登用に対する企業の意識調査」(2018年)によると平均7.2%となっています。
男女別の育児休業所得率は、2017年の厚生労働省「雇用均等基本調査」によると女性平均83%、男性平均5%ほどです。
一月あたりの労働者の平均残業時間は、2017年の厚生労働省「毎月勤労統計調査」によると14.3時間。
平均より良ければ必ず女性の活躍推進に積極的な企業と言うことはできませんが、これら数値は一つの目安になります。気になった企業について、「実際のところはどうだろう」という観点でチェックしてみるとよいと思います。
②女性向け、女性の転職に強い人材紹介サービスを利用する
転職サイト・転職エージェントのなかには、女性向けに特化したものや女性の転職支援に強いものがあります。
代表的なサービスとしては、以下が挙げられます。
サービス名 | Ready就活 |
マイナビエージェント |
type女性の転職エージェント |
LIBZ |
クラス転職エージェント |
パソナキャリア |
doda |
JACリクルートメント |
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メリット |
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デメリット |
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公開求人数 | 約4.0万件 | 約6.9万件 | 約1.2万件 | 非公開 | 非公開 | 約4.0万件 | 約26万件 | 約2.1万件 |
得意業界/職種 | デスクワークメイン | ◎全業界 | ◎全業界 | 営業・企画・管理・販売系職種 | デスクワークメイン | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 関東エリア | ◎全都道府県 | 関西エリア | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年11月時点のものです。
これらサービスを利用するメリットは、前項にあった「女性の働きやすい職場」で挙げたような企業を見つけやすい点にあります。
加えて、転職エージェントサービスの場合は担当者が女性の転職支援実績が豊富であることも多く、有益なサポート・アドバイスを受けやすいでしょう。
一方で、転職エージェントは担当エージェントのスキルや相性次第でサポート品質が大きく変わります。
担当の当たりはずれが転職結果に直結してしまうことの無いように、複数の転職エージェントに登録して「パートナーとして活用すべき担当エージェントの見極め」をするとよいでしょう。
担当エージェントの見極めの際は、以下の観点で見るのがおすすめです。
- 雑談を含めて、こちらの話をよく聞いてくれるか
- 自分の希望する業界や企業への知識が豊富で、いろいろ教えてくれるか
- 求人紹介の際に、きちんとおすすめする理由を教えてくれるか
あまりきちんと考えて求人紹介していないと感じられた場合や、「こちらの希望する分野について、あまり詳しくなさそうだ」と感じられるようでしたら、他の転職エージェントにシフトしていくか、またはキャリアアドバイザーの担当変更を検討するとよいでしょう。
③転職における「自分ならではの武器」を見出す
女性の転職においても、2章で紹介した「転職方針」(キャリアの棚卸しとキャリビジョン・キャリアプラン立て)はとても大切です。
あわせて、転職における「自分ならではの武器」(強み)が何かについても考えておくとよいでしょう。
たとえば若い女性スタッフの育成担当または「ロールモデル」として、女性のリーダー職・マネジャー職を採用しようと考えている企業は多いです。
ここでいう強みとは、特定分野における知識・スキルだけではなく、「ポータブルスキル」が該当する場合も多いです。
ポータブルスキルの例
上記に挙げたスキル以外にも、代表的なところでは「コミュニケーションスキル」、「現状把握・情報収集力」、「課題設定力」、「計画力・調整力」、「遂行力」などがあります。
ポータブルスキルは「業界や職種に限定された専門スキル」というよりは、より裾野が広く本質的な能力です。
これまでの社会人経験を振り返って「自分はこのスキルに強い」というものが見つかったら、そのスキルを発揮できる働き方をイメージし、そこから求人を探すのも一つの手です。
現在とまったく同じ内容の仕事が、必ずしも次の職場として最適とは限りません。
選択の幅を広げるうえでも、いま一度「自分ならではの武器」を再確認して、それを活かせる職場を検討してみてください。
体験談事例3)職場上司と衝突してしまい、転職することになったhanaさん(女性 46歳 東京都)
勤めてから半年がたった頃。
よく面倒を見てもらっていた事務長さんが解雇されました。
驚きました。仕事に対しても人に対しても、とにかく誠実で優しい方でしたから。
しばらくして、その理由が分かりました。
それは、「仕事への考え方で院長と衝突してしまったから」ということでした。つまり、私が当時勤めていた病院はそういう職場だったのです。
病院の経営者の方で、「組織方針に合わない人は、ここで働き続けるべきではない」という考えがあることを、この時はじめて知りました。そして人手が抜けた職場は、その穴を埋めるために一層忙しくなりました。
当時、私は45歳。転職市場では、引く手数多とは決して言えない年齢です。
ですが、事務長と同僚が退職してからは、私も転職サイトで(同じ事務職で、かつ安定的に仕事ができる求人はないだろうか)と探すようになりました。
大抵は興味のある求人を見つけられずそのままにしていたのですが、ある日とあるメーカーのOA事務の求人を見つけました。
必要なスキルに「PCスキル」とありましたが、これまでの経験から申し分ないレベルだと推測しました。
一つ懸念したのが、その求人が正社員ではなく派遣社員の契約だったことです。
しかし、(今の年齢で雇ってもらえるのなら、これはチャンスかもしれない)という気持ちの方が大きかったです。
また、契約後半年での正社員登用の実績もあるとのことでした。
その求人を日を置いて何度か見ているうちに、「私のスキルや経験とマッチした職場はここだ」と思うようになりました。
いつもより業務を早く終えられた日の夕方、求人ページからエントリーをしたところ、その1時間後に派遣会社から連絡を受けました。
転職後の新しい職場がどうだったのかというと、ひとことで「わからないこと尽くしの、不安いっぱいの日々」でした。
職場で退職者が出てしまったために、その欠員の補充に私が充てられた、というかたちになるのでしょうか。
以前に仕事をされていた方が唐突に辞めてしまったらしく、正式な引継ぎ作業はほとんどない中での仕事でした。
いくらPCを使いこなせるからといっても、初めての会社のやり方に順応していくのは、なかなか至難の業でした。
マニュアルを必死に見漁ったり、おそるおそる会社の人に尋ねたり、最初の1~2ヵ月はてんやわんやの状態でした。
そうして必死に食らいついた甲斐もあってか、3ヵ月目頃から、ようやく馴染んでいけました。
そして勤めて半年後、私は晴れて正社員となりました。
解説|「私のスキルや経験とマッチした職場はここだ」と思えること
今回の体験談hana さん(女性 46歳 東京都)は、転職先の職場選びの最優先事項に「同職種で、自分のスキル・経験が通用すること」を掲げて、そこに絞って(年収などの条件面や雇用形態の希望は優先度を下げ、)転職活動を行っています。
結果としては、その進め方が成功だったといえるでしょう。「私のスキルや経験とマッチした職場はここだ」という確信を持って、次の転職先を決めています。
こうした転職方針がなかった場合、どうなっていたでしょうか。
恐らく、求人候補が絞り切れなかったり、応募先または入社先を決心する際にも迷いが生じやすかったでしょう。
前章でもお伝えした「転職方針を定める」大切さとは、「迷いを払拭する」ことが一番にあると思います。
もし現在転職活動中で、「求人選びなどで迷いが出やすい」方は、hanaさんのように一度転職方針と最優先事項を定めておくとよいでしょう。
体験談事例4)「相当やり手の営業マンらしい」と噂されつつの入社となったムーミンさん(女性 45歳 神奈川県)
会社を転職するきっかけとなったのは、上層部でもある幹部が入れ替わったことです。
社長の息子という立場で1年前から専務として役員になり、そのブレーンとして新たに2人の部長と課長補佐がやってきました。
社長はいずれ息子の専務に自分のポジションを引き継がせるつもりでいたようで、専務が来てから会社の方針もガラッと変わってしまいました。
古いやり方に固執せずに新しいやり方を導入するのはたしかに大切なことだと思うのですが…。
ややその切り替えが極端だったと言いますか、例えば昔からの付き合いのある企業に対しても、「今度からこう変わりますので」とピシャリと言ってしまうような始末で。結果、昔からのお客様からほとんど契約を打ち切られてしまいました。私は窓口として双方の間に入るような立ち位置でした。
何度も専務を説得しましたが、専務からは、「そうなったらそうなったでしょうがないだろう」と言われてしまい、結局は無駄な努力に終わりました。専務からしたら、せっかくの新しい取り組みに対してブレーキを掛けられて面白くなかったのでしょう。業績が下がった際に私の評価とお給料も大幅に下げられました。
それがきっかけで、私は退職を決意しました。
私が転職活動をする時に苦労したことは、40歳を超えていることもあって、求人の幅が狭かったことです。
やりたいと思っている仕事でも、40歳を過ぎてからの未経験ではなかなか採用してくれませんでした。
一般企業を十数社ほど受けましたが、結果は全滅。転職の厳しさを肌で味わいました。ですが、捨てる神あれば拾う神あり。
前にスタッフを派遣していた飲食店の社員の方から、私が転職先を探しているというのを聞いて連絡をくれたのです。「最初はサービス業で、ゆくゆくは営業の仕事もしてほしいと思っています」──連絡をくれた方はそう言って、私を誘ってくれました。
私にとってはまさに天の助けであり、もちろんすぐにお願いしました。
そして、私の次の仕事先は決まりました。
初めは私の希望もありゼロからのスタートということで、現場の仕事からやらせてもらうことになりました。
──にもかかわらず、新しい職場では、「どうやら今度入ってくる転職者の女性は、相当やり手の営業マンらしいわよ」、「私たちの上司になるんでしょ?その人。どれくらいできる人なのかしら」という、私に対しての噂が盛んにあったようで、かなりピリピリモードだったようです。
新しい職場では、とくに営業職の仕事は若い世代が中心に活動している組織でしたので、年配の新参者に対してややナーバスになっていたのでしょう。
その話を聞いた時には、さすにちょっと「この職場で本当にやってけるだろうか」と不安に思いましたが、(…いや、せっかく声を掛けていただけて得られたご縁だ。──やりきろう。)と、思い覚悟を決めました。
初めは現場で一番下からスタートしました。そして、徐々に現場の作業を覚えて半年ほど経ってから営業職に行って。
その頃には部内の人も仲良くなっていたので、スムーズに営業部の仲間入りをする事ができました。
少しずつ同僚の方と打ち解けていくたびに、不安も段々と軽くなって。…ホッとしましたね。ようやく、「ここでなんとかやっていけそう」とポジティブに思えるようになりました。
解説|45歳でも、転職すれば「ゼロからのスタート」
前職での繋がりから、次の転職先を得られたムーミン さん(女性 45歳 神奈川県)。
新しい職場で既存社員たちから「やり手の女性営業マンがやってくる」と噂さながらも、本人は「ゼロからのスタート」と割り切って現場業務からお願いしているのが印象的です。
ミドル世代、とくに管理職・役員層における転職では、入社後の人間関係で苦労するケースが非常に多いです。その背景には「新参者への内集団バイアス」や、「入社当初から高いポジション・年収となることへの既存社員のネガティブ感情」など、様々あるでしょう。
ムーミン さんのようにゼロスタートと割り切った行動は、こうした際の有効な対策のひとつだと思います。
自分からコミュニケーションを取りに行き、周囲と打ち解けようと働きかけたことによって、ムーミンさんは無事に新しい職場に順応しています。
こうした入社後の行動も、とくにミドル世代の転職では大切でしょう。
これまでと異なる業種・職種へのキャリアチェンジ転職を考えている、45歳の人
これまでと異なる業種・職種へのキャリアチェンジ転職を考えている45歳の人は、以下を意識して取り組むとよいでしょう。
- ①「軸とするスキル・経験」を複数持っておく
- ②一定の年収ダウンは覚悟しておく
- ③チャレンジ(応募)の数を増やすための、「行動量の最大化」を意識する
①「武器とするスキル・経験」を複数持っておく
45歳でのキャリアチェンジ転職では、「武器とするスキル・経験」を持っておくことが大切です。
つまり、業種・職種を変えども活かせるスキル・経験を持っておくということです。
たとえば、不動産会社営業から、金融やMRなどの別業種の営業へ転職する場合は法人営業に関わるスキル・経験が活かせるでしょう。
そのほか、人材会社からIT業界へ転職する際はEdtechサービスなど人材・教育系の知識を活かせる企業を探すことで、確度を高められます。
とくにマネジメントスキルを持つ人材を重宝する企業は多いです。
人を束ねること、部署をまとめていくことの本質は、業界や職種が変わったとしても共通している部分が多いからです。
ただし、マネジメントスキルがあるだけで異業種・異職種の転職が容易になるとは限りません。
多くの企業が45歳の求職者に求めるのは「柔軟な適応力」、そして「即戦力性」です。
キャリアチェンジ転職で、「武器とするスキル・経験」がひとつだけだとそれらを実現することは難しいでしょう。
このため、キャリアチェンジ転職での企業選びは、以下のプロセスで行うとよいです。
- (1)キャリアの棚卸しで、「武器となるスキル・経験」を複数ピックアップする
- (2)「武器となるスキル・経験」が最低2個以上活かせる求人を優先して探す
「武器となるスキル・経験」は、特定分野における知識・スキルだけではなく、「ポータブルスキル」からもピックアップしておくとよいでしょう。
ポータブルスキルについて詳しく知りたい人は、以下の記事が役立つはずです。あわせてご覧ください。
②一定の年収ダウンは覚悟しておく
ミドル世代のキャリアチェンジ転職では、年収ダウンとなるケースが多いです。
これは、未経験分野を目指すうえである程度覚悟しておいた方がよいでしょう。
未経験分野での、あなたの今後の活躍度合いは未知数です。
まずはいち早く新しい環境に慣れること、そしてその後に昇給・昇格でベースアップを目指していく方が現実的です。
また、望むベースアップが実現できるよう、求人選びの際はその企業のベース年収および事業の成長性もチェックしておくことをおすすめします。
③チャレンジ(応募)の数を増やすための、「行動量の最大化」を意識する
45歳のキャリアチェンジ転職では、同業種×同職種への転職と比べて選考通過率が低くなることがほとんどです。
そのため、チャレンジ(応募)数は応じて高くなることを覚悟しておくべきでしょう。
40代の転職における平均応募数は10~12社ほどですが、これはあくまで平均であり、企業からのスカウトなどで転職が決まる人も含まれています。
脅かすつもりはありませんが、「100社以上応募して、ようやく転職成功できた」という40代転職者も少なくありません。
運よくすぐに転職先が決まることもあるが、数十社~100社以上応募してようやく決まることもある──45歳のキャリアチェンジ転職はその認識をもって臨んだ方がよいと思います。
もちろん、だからといって「下手な鉄砲も数撃てば当たる」で取り組むべきではありません。
ひとつひとつの応募自体が、あなたがより深く社会を知る機会、成長する機会に繋がっているという意識でいるのがよいと思います。
体験談事例5)念願のUターン転職から4年、再度都心に戻る決心をしたやるやるくんさん(男性 45歳 神奈川県)
4年前に東京から静岡にUターン転職して、それからは毎日のスローライフ──。
初めは非常に楽しんでいたのですが、そのうちだんだんやることがなくなって、「…なんか、退屈だな…」と感じる日々が多くなってきました。私は特に趣味もなく、毎日夕方以降にやることと言ったらお酒を飲むことくらいでした。
(もしかしたら、オレは都会の生活の方が合っていたのかもしれない…)そんな想いを妻に相談して、結局、私たち夫婦は4年間続いた田舎でのスローライフに終止符を打って、再度都会の生活をすることに決めたのです。
もうひとつ、「生活を変えよう」と思ったきっかけがありまして。──それは、収入が低かったことです。
当時私の仕事は「マンション管理人」。年収は200万円でした。
いかに田舎暮らしといっても、その金額では食べていくのに精一杯です。しかも、都会も田舎も、今や物価ってほとんど変わらないんですよね。
まあ、都会と比べると娯楽施設がほとんどないので、近所の人と飲んだりするくらいしかお金を使わずに済む、というのはありますが。丁度仕事先で新人が入ってくるタイミングがあったので、それをきっかけに会社を辞め、都会に戻るための準備を始めました。
私たち夫婦は静岡から横浜へと生活の地を移しました。そして、それから転職活動を行いました。
──とにかく、苦労しました。
求人はたくさんあっても、私の年齢で、かつ「未経験も可」としている企業はなかなか見つけられなくて…
面接にこぎつけても、そこから内定を提示してくれる企業はありませんでした。そのとき頼りになったのは、妻の存在でした。私を置いて、彼女は早々と就職が決まったのです。
それがあって、私たちは何とか生活できました。
(とはいえ、オレも早く仕事を始めないと…)そう考え、私は派遣会社へ登録しました。
本当は正社員が良かったのですが、とにかく決まらないのなら、早く働く必要がありましたし、「派遣社員として働きながら、転職活動は続けていこう」という考えもあったからです。派遣の仕事では、初めは未経験でもできる仕事を優先して選んでいました。
ですが、その場合は1ヵ所での配属期間も短かったりして…。それで少しでも長く働ける仕事を見つけたいと思い、派遣会社の方からアドバイスを受けて「ホテル業界での仕事」を中心に仕事をするようにしました。
それから1年経ち、ホテルブランドへの就職が決まったのです。
これまでの、派遣でのホテル業務の経験が活かされてのことでした。
新しい職場にて、私の教育係は20代後半の女性でした。
彼女の担当は私を含めて3人いました。もちろん、私はその中でダントツの年長者(44歳)です。きっと、彼女も私を指導するのは気を遣って大変だったと思います。
注意されることも多々ありました。ですが彼女はなんというか、年上の部下の扱いがうまかった、といいますか、いつも優しい感じで注意してくれました。それで私もより素直に注意を受けとめられました。
彼女が私の教育係で、本当に良かったですね。
教育期間を終え一人で業務をするようになって、そこで私は改めて、このホテルのスタッフ全員が、非常に意識高く仕事をしていることに気づきました。
一番印象的でしたのは、私が大きなミスをした時です。
その時、他のスタッフは全員、「お客様のことを一番に」と、とても連携のとれた対応を取って、被害を最小限に留めたのです。
事態が収束されるまでは誰一人、ミスをした私に対して怒ることはありませんでした。誰もがお客様のためを思って行動していたのです。もちろん、その後に私はミスについて注意されました。ですが、それも怒鳴られたりとかそういったことは一切なく、理路整然とした注意でした。
──何と言いますか、それがまた、余計に私の心に響きましたね。
解説|転職の成功・失敗よりも、それがよい人生に近づけるかどうか
今回のエピソードのやるやるくん さん(男性 45歳 神奈川県)は、4年前に「都心のあくせくした働き方に嫌気がさした」といい、地元静岡へとUターン転職した経緯があります。
ですが、地元の暮らしの退屈さと年収の低さから、やはり「都心で働こう」と再度都心へと移転することに。まったくの異業種・異職種への転職となって当然なかなか転職先は決まらず、ようやく派遣社員として働き始められるようになったのは移転してから1年後のことで、年収も350万円からのスタートでした。
皆さんの目から、やるやるくんさんの転職は成功だったと言えるでしょうか。それとも失敗だったと思いますでしょうか。
それを決めるのはもちろん本人でしょうが、年下の上司に叱られたりしながらも、様々な体験を受け吸収しながら活き活きと働き続けるやるやるくんさんの姿に、一種の楽しさや充実さを感じとった人も多いのではないかと思います。
転職の成功・失敗とは、そのときから最低でも1年経ってみないと判断がつきにくいものです。
ですが、その転職後がどんな状況であったとしても、新しい環境を受け入れそして吸収していこうという姿勢があれば、結果として「良い人生」に近づけられるのかもしれません。
体験談事例6)転職期間は1年半。応募した企業は100社以上。スーさん(男性 45歳 東京都)
景気が悪くなってきて仕事量が急激に減り、業績が悪化。
今まであんなに忙しかった仕事も暇になってしまい、時間を持て余す事が増えました。
これまで、将来に対する不安なんて考えることはありませんでした。忙しかったので考える時間がなかったからでしょう。
ですが、仕事が暇になって時間ができてからは、将来のことを考える時間が増えてきて。
そんな中、「会社が潰れてしまうのではないか」という噂を聞き、(このままここにいては、やばいかもしれない…)と思い、転職を意識するようになりました。
転職活動する前は「選ばなければ仕事はいくらでもあるだろう」と正直ナメていました。
でも、いざ転職活動に入ると、現実は想像以上に厳しいものでした。
ハローワークで仕事を探したのですが、応募する仕事は尽く不採用。
100社以上応募したでしょうか?
その内、面接まで進めたのは数えるほどで、ほとんどが門前払い。年齢もネックになっていたのでしょう。
面接まで進めた企業も全て不採用。(早く仕事を見つけないと)という不安と焦りばりで、心身共に疲れ果てていました。
自宅では、いつものように妻と子供が明るい笑顔で私を迎えてくれます。
その姿が気を遣わせているようで、逆に心が張り裂けそうでした。
ですが、妻と子供の寝顔を見ると(頑張らないと)と思って、諦めずに仕事を探しました。
ようやく新しい仕事が見つかったのは、転職活動をして1年と半年が過ぎてからのことでした。
転職した会社は食品メーカーで、正社員として物流センターに採用されました。 仕事内容は主に商品管理とピッキング作業です。
当然ながら、今まで経験がない職種で、全くの初心者です。
(私にもできるだろうか?…それから、新しい職場で上手くやっていけるだろうか?)と、入社当初はそんな不安がいっぱいでしたが、既存の従業員の方々が皆さん優しく温かい人が多くて。
更には、フォロー体制もしっかりしている職場だったので、徐々に仕事を覚えて、職場の雰囲気にもすぐに慣れました。
待遇の面も以前勤めていた会社と大差はなく、不満は全くありません。
むしろ、アットホームな雰囲気で働きやすく、この職場で働けて感謝しています。
また、食品を扱っている会社なので、景気に左右されにくく、安定しているので安心して働いています。
解説|最も大切なことは、「諦めずに、活動を継続すること」
会社の業績悪化から転職を決意したものの、100社以上の企業から不採用を受け、1年半の長い転職活動をけいけんすることになったスー さん(男性 45歳 東京都)。
ミドル世代以降の転職者で、こうした応募数・期間をかけてようやく転職先が決まるケースは、決して珍しくありません。
とくに異業種や異職種を目指すキャリアチェンジ転職の場合は採用企業からの適切な評価のされにくさもあり、活動期間が長期化しやすいのです。
とにかく諦めずに、自分のキャリアを必要としてくれる企業が現れることを信じて、活動し続けること──「活動の継続」が、とても重要となります。
スーさんの場合は、諦めずに活動を続ける原動力であったのが、「家族の存在」であったといいます。
原動力が何になるかは人それぞれでしょうが、応援してくれる人を身近に持つことのメリットは大きいです。
家族・パートナーや友人、それから転職エージェントやハローワークの担当、相談員など、活動を助けてくれる第三者を積極的に持っておくことを意識するとよいでしょう。
また、活動し続けるといっても闇雲に行動していてはうまくいかないことが多いです。
45歳のキャリアチェンジ転職で、「なかなか決まらない」「不採用が続いている」という人は、この記事の「2)45歳での転職を成功するための対策4点」も参考にしつつ、最善のアクションを検討する機会を持つとよいと思います。
年収アップ・キャリアアップを考えている、45歳の人
これまでと異なる業種・職種へのキャリアチェンジ転職を考えている45歳の人は、以下を意識して取り組むとよいでしょう。
- ①自身の市場価値を客観的に分析する
- ②転職エージェントまたはヘッドハンターサービスから「頼りになる担当」を見つける
- ③焦りの転職はNG。自分にマッチする求人をじっくり見極める
①自身の市場価値を客観的に分析する
転職における市場価値とは、簡単に言うと「その会社からどれだけ必要とされる人材か」ということです。
言い換えると企業の採用ニーズ、すなわち市場の需給バランスに合っている人ほど市場価値が高いということになります。
年収アップ・キャリアアップの転職を実現するとしたら、上記図にある通り企業の求める人物像にどれだけマッチできるかが重要です。
ビズリーチやリクルートダイレクトスカウトなどの転職サイトを利用して、希望する領域(職種・業種・年収層)における実際の求人情報を確認してみてください。
ちなみに、多くの転職サイトは人材要件で「必須スキル」と「歓迎スキル」を紹介していますが、45歳求職者の場合はそのどちらのスキルもマスターしているのがベストです。
人材要件の例
いくつかの求人情報を見ていきながら、自分の現状スキルで適う人材要件の求人の年収レンジがどれくらいかを確認します。そこで導き出される年収が、あなたのおおよその市場価値です。
希望年収と市場価値に開きがある(市場価値より希望年収の方が高い)場合は、希望年収を見直すか、不足している知識・スキルを新たに獲得するかをする必要があります。
②転職エージェントまたはヘッドハンターサービスから「頼りになる担当」を見つける
年収アップ・キャリアアップの転職の際は、転職サービスは転職エージェントまたはヘッドハンティングサービスがおすすめです。
これらサービスは一般の求人広告やハローワークには出回らない非公開求人を取り扱っており、好条件の求人が多いからです。
転職エージェント・ヘッドハンターのサービス選びの際は、「おすすめの転職サイト・エージェント」をご参考ください。
また、これらサービスは最初に複数(3~4サービス)登録して、担当者のサポート品質と相性を見定めることがポイントです。
担当エージェントの品質・相性を見極める際は、以下の点を見ておくとよいでしょう。
- 希望する分野への転職支援実績が豊富か
- 興味・関心を持てる求人を多く保有してそうか
- 担当エージェントとはコミュニケーションを取りやすいか
・雑談を含めて、こちらの話をよく聞いてくれる
・自分の希望する業界や企業への知識が豊富で、いろいろ教えてくれる
・ 求人紹介の際に、きちんとおすすめする理由を教えてくれる
担当エージェントの「当たりはずれ」は、実際にあります。
転職者の希望する分野への知識が不足しているエージェントや、なかには売り上げ優先で求人紹介をするエージェントも(決して多くはありませんが)存在します。
「今の担当エージェントの支援では、満足いく転職が実現しなそう」と不安に感じた際は、そのままの状況でいることはおすすめできません。
早いタイミングで他のサービスへのシフトを検討するとよいでしょう。
③焦りの転職はNG。自分にマッチする求人をじっくり見極める
ミドル世代以降の高年収・ハイクラス向け求人は、その多くが「空き枠採用」です。
常に募集している企業は少なく、時期によって掲載求人は大きく変化しがちです。
そのため、45歳の転職で年収アップ・キャリアアップの転職を目指す際は、「自分に合った求人」を見つけるためにもある程度中長期的な活動を意識した方がよいでしょう。
急ぎの転職は焦りや妥協に繋がりやすく、結果としてミスマッチ転職になりやすくなります。
「どうしても早く転職する必要がある」という人もいると思いますが、それ以外の人は転職期間を「半年~1年」ほどに設定して、自身の市場価値を確認しつつニーズのある企業を継続的にチェックしていくのがおすすめです。
「ミドル世代の転職で、失敗する人・成功する人の傾向」について(現役キャリアアドバイザー 武蔵野さん)
- 武蔵野
さん -
ミドル代で転職して失敗してしまう人に多いケースが、「転職したい」と思ってから転職活動をするパターンです。逆に成功する人に多いのが、先に転職エージェントに登録し、1~2年くらいかけて情報収集するような人たちですね。「良いのがあったら動く」というスタイルです。
前者はいわば、何かしら「今の仕事を辞めたい」というような、マイナスの要素があったときに動くタイプで、マイナスをゼロにしようという意識が強い。だから、妥協してしまったり、「とりあえず内定もらえたら御の字」という転職スタイルになりやすく、失敗やミスマッチ転職を起こしがちでしょう。
後者は「良いところが見つかったら転職しよう」という、プラスの要素で動くタイプですので、自分に合ってるものしか応募しないこともあり、成功&年収アップしやすい傾向にあります。
体験談事例7)SEからPMへの転職で、働き方は大きく変わった──たくみ さん(男性 45歳 東京都)
転職を決意した理由はたった一つです。
それは、より条件の良い別会社から、声をかけていただいたからです。今回、このように声をかけていただかなければ、年齢的なものも鑑み、さすがに転職には気持ちが向かなかったかもしれません。
声をかけていただいたのはクライアントの会社の担当者で、提示された条件面でも、会社の規模でも、現状より良いものでした。
SEという仕事は、あくまで私の所感にはなりますが、ある特定の組織に属するよりは、個人の裁量でいろいろな場所を渡り歩くイメージがあります。
そして私もどちらかというと、会社への帰属意識よりも自分自身の仕事の役割(ジョブ型)を意識して仕事をしていました。ですので、クライアントからの提案を断る理由はなかったのです。
クライアントの方からは「至急に人員確保が必要な時期でして。もしたくみさんに来ていただけるなら、こちらとしても嬉しい限りなのですが」とのことでした。
至急、とはどれくらいなのかと尋ねると、既に1ヵ月しか猶予がありませんでした。
さすがに上司へそのタイミングで退職意志を示すのは、少し気が引けました。
私の職場も職場で、その時は大きな案件を抱え、てんやわんやの状態でしたから。案の定、上司にはたっぷりと小言を言われました。
それでも最終的には「頑張れよ」と背中を押してくれました。上司の厚意に応えられるよう、残りの数週間で、部下への引継ぎや、自分が手に負える業務に関しては極力終えてから行こうと努めました。
新しい会社での私のポジションは、新規開発のPM(プロジェクトマネジャー)でした。
この歳までずっとSEでしたので、大出世になります。リスク、コスト、スケジュールといった業務に関わるあらゆる項目を管理し、職場全体を目標に合わせて誘導することが基本の仕事になります。
プロジェクトは、私の長いSE経験を振り返ってみても、おそらく最大規模のものでした。
それだけに、プレッシャーも相当でした。大きな案件だからこそ、予算も潤沢に用意されている状況でしたが、なんと開発メンバーの確保から、私に一任されてしまったのでした。
(まだこの会社のことも全然知らないのに…)これまで積極的に同僚とコミュニケーションを取ることもなかった私にとって、それはなかなかの試練でした。
ただ、一人ひとりのメンバーときちんと相対し、「この人は開発に向いているかも」「この人とは何かと衝突しそうだな」と考え抜き揃えたチームは、何だかとても良い居場所に思えました。
正直これまでは誰と働いても仕事の能率には関係が無い、と思っていましたが、自分の考えを改めるきっかけになりました。
{中略}
環境の変化というのは、良くも悪くも自身に大きな影響を与えます。 私にとってはやっぱり「恐怖」や「不安」といった、ネガティブなイメージが付きまとうものです。
しかし、今回の転職で初めて、「この環境で働けてよかった」と思えたのです。
もちろん、部下や上司との衝突もあります。
PMの立場になったことによって、そういった人間関係のしがらみを避けて通ることはできなくなりました。しかし、悪い事ばかりでもありません。
互いに支え合い、時にはそれが仕事へのモチベーションの向上にも繋がります。
SEからPMになって、私の働き方は大きく変わりました。
これまでも要件定義をしたりプログラマーにコードを書いてもらったりしていましたが、それらは私の頭の中に描くイメージを具現化するような作業でした。
今の仕事では、その規模の大きさもあってイメージは私一人の頭の中には納まらないことが多いです。
そのため、私はともに企画・開発する仲間にそのイメージを一緒に形成するのを助けてもらっている──そんな感じです。以前までの仕事と比べてどちらがよいとまで言うつもりはありませんが、ただこうして新たな仕事に就いて、新たな気づきを得られるということは、働くうえでのひとつのやりがいだと、私は思います。
解説|役割が変われば、見える世界も変わる。
SEからPMへキャリアアップを果たしたたくみ さん(男性 45歳 東京都)の体験談です。
体験談で、たくみさんは転職前の自身のSEの働き方について「頭の中に描くイメージを具現化するような作業」と言い、一方の転職後のPMの働き方については、以下のように表現しています。
今の仕事では、その規模の大きさもあってイメージは私一人の頭の中には納まらないことが多いです。
そのため、私はともに企画・開発する仲間にそのイメージを一緒に形成するのを助けてもらっている──そんな感じです。
もちろん上記のSEやPMの捉え方は人それぞれでしょうが、こうした視座の大きな変化はキャリアアップならではでしょう。
たくみさんは知人からの紹介を受けての転職でしたが、一般応募による書類や面接の審査を経る場合、キャリアアップ転職は相応の難易度が伴います。
ですが、キャリアアップ後に期待できる視野の変化を期待することによって、転職活動のモチベーションに繋げることもできると思います。
体験談事例8)約600万円の年収アップ。ただし、その転職は失敗だった。──ヒロシ さん(男性 46歳 東京都)
当時の投資運用会社に入社した理由は、この会社の創業者が著名な人物であり、創業者の考え方にも共感できていたからです。
投資先選定の際は「世の中に貢献している会社」と「利益成長を続ける見込みの高い会社」を両立している会社であること、というものでした。
その方針に共感した私は、会社四季報や上場企業の有価証券報告書などを調査し、必要とあれば上場企業の本社に出向いて社長やIR担当者と面談までさせてもらって、投資先としてふさわしい企業をどんどん探していきました。
──ところが、せっかく苦労して調べあげた会社を新たな投資先としてミーティングで提案しても、私の選定した企業は、そのほとんどが却下されてしまいました。
なぜかというと、簡単に言うと私が発掘した企業は「株価が下落するリスクが少なからずある」と見られたからです。
実際に社長が投資先として列挙する企業は、新規上場したばかりで需給要因ですぐには株価が下落する確率が低い銘柄が殆どでした。
あるいは、自分自身の著名度が高いことを利用して、あらかじめベンチャー上場企業の株式を数十億円分買っておいたうえで、テレビ出演した際にその銘柄名を挙げて「この会社は将来有望です」と明言し、テレビを見た個人投資家がその銘柄を次々に買っていき、株価が大幅に上昇したところを見事に売り抜ける──そんなこともしていました。
数か月働いてみて、なぜ私の発掘した企業が投資先から却下されるのか、そして、社長の表向きではなく真の経営方針を深く知るようになって、私は「ここは自分の求める職場ではない」と思い、そしてとうとう「転職しよう」と決めました。
妻からは「次の会社が見つかるまでは絶対に会社辞めないで」と厳しく言われていました。
44歳になっていましたので、専業主婦の妻にとっては当然の発言です。
また、妻からは「次の会社に入ったら定年まで働いてね」と言われたのは、きついなと感じました。
2回目の転職となると家族からは、あまり応援してもらえないのかなと感じて苦しい気持ちを抱きました。
しかし、登録した転職エージェントのキャリアコンサルタントに再び転職したい理由を話すと「外面と内面が異なる経営者は多いです。前回の転職は残念ながらミスマッチだったんですね」と言っていただき、この言葉に私は救われました。
そして前向きな気持ちで転職活動に取り組めましたし、キャリアコンサルタントも私の希望を受け止めてくださり、今度こそ私にとって働きやすいと思われる投資会社を探してくださいました。
おかげで、6ヵ月程度転職活動に時間がかかりましたが、とある投資銀行から内定を頂けたのです。
しかも、「投資事業本部 本部長」という肩書も付いてきました。
入社した投資銀行はオーナー系の小規模な会社でしたが、部長職でもあり、比較的自由な裁量で行動できました。
その代わり、社員数が少ない会社ですから、自分の責任において投資先を見つけ出すだけでなく、出資する際の資金を調達する仕事も自分でやらなければなりませんでした。
また、この会社は一般の個人投資家から資金をお預かりして投資信託で資産運用するのではなく、自分の会社で資金を調達して、そのお金を使って投資して収益を得るというビジネスを展開していました。ですので、投資期間もかなり短い期間で利益を得なければならず、とても厳しく感じました。
あるとき、重要顧客であったとある上場企業のお客様が、新株予約権の発行に踏み切りました。
同社は資金調達に迫られており、打開策としては新株予約権発行以外になかったのです。
そして、正式なニュースリリースを公表したあと、私の上長が、このお客様に対して「個人投資家が期待するようなニュースリリース(新規事業の着手など)を書くように」と指示したのです。その結果、個人投資家がこのお客様の株を次々に買っていき、株価が不相応にどんどん上昇していきました。
私の投資銀行は「今がチャンス」とばかり新株予約権を行使し、株式を手に入れ、ただちに株式を売却して大幅な利益を確定させました。
金儲けの観点としては「うまいやり方」なのかもしれませんが、正直、気分が悪かったです。
証券市場を汚したような気持ちになりました。
解説|「より良い理念・価値観」を求めての転職は、非常に難しい
投資運用会社のファンドマネージャーから、投資銀行の投資事業部長へと、年収600万円アップも兼ねた転職に成功したヒロシ さん(男性 46歳 東京都)。
ですが、本人にとってこの転職は「失敗だった」といいます。
その理由は、ヒロシさんは「より良い理念・価値観」を求めての転職であったのに対して、新しい職場ではその期待に応えられるものではなかったからです。
これまで一定のキャリアを築きあげて役員・経営陣との距離も近づいたミドル世代の人が、転職時にこうした企業理念や価値観を重要視するケースは多く、そして入社後の職場で期待とのギャップを感じてしまうケースも多いです。
転職時の企業研究において、企業理念や価値観はもっとも測るのが難しい要素と言えます。
その理由は、会社HPやニュースリリースなどでは、どんな企業も自分たちの理念・価値観について綺麗な言葉でしか伝えません。「実際はどうか」について、それら情報からでは推し量れないからです。
この場合は、口コミサイトや転職エージェントの担当エージェントからの情報収集が有効でしょうが、それでも100%正確な情報を入手するのは不可能でしょう。
この点で、新しい会社との出会いは、新しい人との出会いと似ています。
尊重し合えるだろう相手を探し、その一方で「自分の求める価値観と、完全に合致する人はいない」という認識で接していくこと。そして大切なことは、「相手がどうかではなく、自分がそこでどう行動するのか」だと思います。
まとめ)45歳からの転職では、成功事例も多い。まずは行動に移そう。
45歳での転職は、たしかに多くの場合簡単なものではないでしょう。
ですが、当サイトではこれまで1,000人以上の転職エピソードに触れて、苦労しつつも最終的に満足いく転職となった45歳の転職者の方々を数多く見てきました。
難易度が高いからといって、必ずしもそれに応じて失敗確率が高くなるとは限らない。転職とは、そういうものだと思います。
一方で、転職したいと思いつつも一旦その決断を見送った場合はどうでしょうか。
現在はミドル・シニアの転職者は増加しているといっても、年齢を重ねるごとに転職の難易度が高まることは想像に難くないでしょう。
今回の見送りの判断が、近い将来の自分自身を更に悩ます結果になるかもしれません。
もし45歳の今「転職したい」と思うのなら、最終的な決断を置いておいたとしても具体的な進め方を理解していつでも行動に移せるように準備することは、十分に意義のあることだと思います。
まずは「これからのキャリアをどうしていきたいか」を考え、あなたならではの「実現したい将来像」を描いてみてください。
そして、いよいよ「転職した方がよい」と思ったら、この記事でも紹介した以下の対策に沿って活動を進めてみてください。
45歳の転職での、よくある質問・疑問(FAQ)
ここからは、45歳の転職者からの質問・疑問でよくあるものを項目ごとにまとめて紹介します。
すでに本文で触れられているところもありますが、「ここが気になっている」というところがあったらおさらいも兼ねてチェックしてみてください。
Q145歳を対象とする求人は、若手社会人と比べてどれだけ少ないですか
平成19年より改正された雇用対策法により、企業が採用時に年齢制限をすることは禁止されています(※例外条件もあります)。
そのため、転職サイトなどを見て「44歳だから求人が少ない」と感じることはあまりないと思います。
ですが、採用企業側のほうでは内部で「●●歳までの人材を採用したい」と年齢の線引きをしていることが多く、線引きの境界でよく見られるのが35歳といいます。
そうした企業内部で設定した採用条件を求職者が知ることはできませんが、仲介する転職エージェントには共有されています。
とある転職エージェントの話では、「35歳以上になると、求人数は半減。その後、5歳上がるごとにまた半減する」といいます。その計算で行くと、若手社会人(35歳以下)向けの求人が100あった場合、45歳以上向けの求人は12.5程まで少なくなるということです。
一方、近年ではミドル・シニア層の求職者の採用に意向を示す企業も増えてきております。上記の数値をそのまま鵜呑みにすべきではないでしょう。
また求人数の少なさ自体は、転職活動の行動量を増やすことによって解消が見込める問題です。 「45歳向けの求人は、若手社会人と比べてかなり少ない」ことを受けとめたうえで、効率的かつ前向きな行動を目指すことが大切です。
Q245歳の転職活動は、目安としてどの程度の期間がかかりますか
転職活動にかかる期間は人それぞれですが、仮に「急ぎで転職する」という場合としてはおおよそ90日(3ヵ月)をイメージするとよいでしょう。
もちろん、活動中の行動量が伴わなければそれだけ転職期間は長引きます。
45歳の転職活動の各フェーズの活動量目安についても、以下まとめておきましょう。
フェーズ | やること ※数値は目安 | 期間目安 |
---|---|---|
情報収集 |
|
3日~7日間 |
応募・書類作成 |
|
1~2ヵ月 |
企業面接 |
|
1~2ヵ月 |
※ 応募・書類作成と企業面接の時期は重複期間があります。
ここで注目してほしいのは、上記表の「やること」にある各アクションの数値です。
転職サイト・転職エージェントへの登録は「4~5社」、求人チェックは「100社以上」、企業応募は「30社以上」とあります。ちなみに、この数値で内定を取れた場合は、うまく行った方でしょう。
ミドル世代の転職者では、更に多くの量をこなしてようやく内定を獲得できた人も多いです。
つまり、45歳で転職をする際はこれだけの行動量が必要になるということです。
45歳の転職で転職活動の期間が気になっている人は、期間と合わせて各フェーズの行動量についても意識するようにしてください。
Q345歳の転職で、転職サービスは何を使うとよいですか
2章の「③選考の一連のプロセスを知る」でお伝えした通り、転職サービス(求人を探せる媒体)は大きく以下の3つがあります。
- 人材紹介(転職エージェントなど)
- 求人広告(転職サイト、求人誌など)
- ハローワーク
これらサービスにおけるメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
人材紹介(転職エージェントなど) |
|
|
求人広告(転職サイト、求人誌など) |
|
|
ハローワーク |
|
|
なお、いずれのサービスも基本は無料で利用できます。
これらのうち利用者数が最も多いのは「求人広告(転職サイト、求人誌など)」ですが、この一本で活動することはおすすめしません。
理由は、求人広告からの転職活動は、サポート・アドバイスしてくれる存在がいないからです。
人材紹介(転職エージェントなど)またはハローワークで、自身の転職活動について相談できる相手を持っておいた方が、転職成功は実現しやすいでしょう。
迷う場合は、以下の判断軸で検討するのがおすすめです。
- はじめに、転職エージェントと転職サイトにそれぞれ2~3サービス登録する
- 転職エージェントからの求人紹介があまりなかった場合、ハローワークを追加登録する
また、人材紹介会社(転職エージェント)を選ぶ際は、以下のポイントで選ぶとよいでしょう。
- 取引企業の多さ(≒求人数・実績)
- 転職する地域に、拠点があるか
- 希望する業種・職種に、対応しているか
これらについては各社の公式サイトで確認できますが、当サイトでは都道府県別におすすめ転職エージェントをまとめた記事があり、そこからピックアップした方がよりスムーズだと思います。希望する地域を選んで、確認してみてください。
地域区分 | 都道府県別おすすめ転職エージェント紹介記事 |
---|---|
北海道・東北地方 | 北海道、青森、秋田、宮城、岩手、山形、福島 |
関東地方 | 東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、栃木、群馬 |
中部地方 | 新潟、長野、富山、山梨、静岡、岐阜、愛知、石川、福井 |
関西地方 | 大阪、兵庫、京都、滋賀、三重、奈良、和歌山 |
中国地方 | 鳥取、岡山、広島、島根、山口 |
四国地方 | 香川、徳島、愛媛、高知 |
九州地方 | 福岡、佐賀、大分、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄 |
Q4転職サービスは、複数を掛け持ちで利用したほうがよいですか
45歳の転職に限らず、転職サービスは複数利用した方がよいです。
そのいちばんの理由は、サービス毎に紹介できる求人に違いがあるからです。
ある転職サイト・エージェントでは希望する条件の求人をほとんど見つけられなかったが、別の転職サイト・エージェントでは数多く見つけられたというケースは多いです。
リクルート社の調査によると、転職成功した人の平均転職エージェント利用社数は4.2社ほどであったといいます。
参照:リクナビNEXT「転職エージェント(人材紹介会社)を使った転職活動ガイド」の内容をもとに、弊社にてグラフ作成
また、とくに転職エージェントにおいては担当者との相性も重要です。
登録したあとは、何回かのコミュニケーションを経て「この転職エージェントが私に合っている」と思えたところに利用を寄せていくと良いでしょう。
Q5転職エージェントにサポートを希望したところ、断られてしまいました。何が原因ですか
大前提として、転職エージェントは「企業からの採用ニーズの低い求職者」「転職の意思が低い求職者」は優先度を下げる傾向があります。
これは、転職エージェントは企業から紹介報酬を得ることで活動利益を得ているため、支援対象の求職者が結果的に転職できなかったり、活動期間が冗長化してしまうと機会損失になってしまうからです。
ですので、転職エージェントに登録する際はまず「転職意思があること」をしっかり伝えることが大切です。伝え方は、大きく以下の2点です。
- 登録時のレジュメ(職歴、転職理由、希望条件など)をしっかり記載する
- 希望する転職時期は、やや前倒しの日程で設定(「未定・決まってない」の選択はおすすめしません)
ただし、「企業からの採用ニーズが高いか低いか」については、求職者側からはイメージが付きにくいと思います。そこで、代表的なケースを以下に挙げましたので、チェックしてみてください。
年齢に対して期待される経歴・実績がなかった
ほとんどの転職エージェントサービスでは、利用する人の年齢層の制限は設けていません(「第二新卒向け」などの年代特化型のエージェントは除きます)。
ですが、転職エージェントの保有求人状況によって、また年齢に対して期待される経歴・実績がないと判断された場合、「見合った求人がありません」と断られてしまうことがあります。
断られる判断軸は、転職エージェントによって異なります。
例えばリクルートエージェントやdodaなどの総合型転職エージェントにでは「30代で就労経験なし」、「40代でデスクワーク経験なし(PC操作不可)」といった方に対して、転職者の希望に合った求人を紹介できないと断るケースもあります。
また、ITエンジニア向けの転職エージェントでは、40代でマネジメント経験ありの転職者であっても「エンジニアの知識・スキルが全くない」という場合はサポートを断ることがあるでしょう。
大切な点は、ご自身の経歴・実績を求める企業求人を多く抱える転職エージェントを利用することです。
それぞれの転職エージェントの特徴については、以下の記事をチェックしてみてください。
希望する地域の求人がなかった
とくに地方での転職において、「そのエリアの求人を持っていなかった」という理由で転職エージェントからサポートを断られるケースがあります(※前述の「年齢に対して期待される経歴・実績がなかった」との組み合わせによって断られるケースもあります)。
この場合は、その地域に強い転職エージェントを選び直すのがおすすめです。
ご自身の地域に対応したエージェントを確認されたい場合は、以下、都道府県別のおすすめ転職エージェント記事をご覧ください。
地域区分 | 都道府県別おすすめ転職エージェント紹介記事 |
---|---|
北海道・東北地方 | 北海道、青森、秋田、宮城、岩手、山形、福島 |
関東地方 | 東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、栃木、群馬 |
中部地方 | 新潟、長野、富山、山梨、静岡、岐阜、愛知、石川、福井 |
関西地方 | 大阪、兵庫、京都、滋賀、三重、奈良、和歌山 |
中国地方 | 鳥取、岡山、広島、島根、山口 |
四国地方 | 香川、徳島、愛媛、高知 |
九州地方 | 福岡、佐賀、大分、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄 |
短期間での転職を繰り返している
転職エージェントサービスでは「短期間での転職を繰り返している」人へのサポートを敬遠しがちです。「再度短期の転職をされると、紹介企業からの信頼を失ってしまう」というリスクがあるからです。
エージェント側の都合(繁忙期など)により、優先度を下げられてしまった
繁忙期などで「転職者が多くて、さばききれない」ときに、すぐに転職する予定ではない転職者や、内定獲得まで若干の時間を要することが見込まれる転職者に対して、担当側で優先度を下げてくる可能性もあります。
これらの理由でサポートを断られてしまった場合は、以下の対策を取ることをおすすめします。
- 転職サイトを使って「自分から求人応募する」スタイルの転職活動に切り替える
- 他の転職エージェントサービスに登録する
Q640代の転職活動で、有利になる資格はありますか
結論から言うと、40代の転職活動で有利になる資格はあります。
40代以降の転職活動について資格取得を検討する際は、以下の2つの観点を意識するとよいでしょう。
- 転職後の職場で、本当に役立つ資格かどうか
- 自身のキャリアビジョンの実現に、その資格は役立つかどうか
具体的な資格名を挙げるとしたら、以下の資格などがあるでしょう。
【実務・マネジメント】系 |
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【人事・労務】系 |
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【財務・経営】系 |
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【語学・英語】系 |
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【金融・保険・不動産】系 |
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取得した資格が、自身のキャリアビジョンに役立つことと面接選考で役立つことは別問題です。
企業によっては「40代になってからも積極的に学ぶ姿勢がある」と前向きに捉えてくれることもあるでしょうが、業務内容とかかわりが無かったりキャリアとの一貫性が見られなかったりする場合は、選考で有利に働くことはあまり期待できないでしょう。
また、資格を1回の転職かぎりのために取得するのはあまり良い打ち手ではありません。
「その資格を持つことが、今後のキャリア形成にどれだけ役立てられるか」の観点で判断することをおすすめします。