転職エージェントの面談で質問すべきこと・準備すること・聞かれることは?
[最終更新日]2024/06/02
転職エージェントはキャリア相談や求人紹介、履歴書作成・面接対策などのサポートをはじめ、転職活動において頼りになる存在です。
転職エージェントに登録してまず行われるのは「キャリアアドバイザーとの面談」ですが、その面談内容について「具体的にイメージができていない」という人もいるのではないでしょうか。
ですが、事前に面談に向けての「ゴール設定」と「準備」をしておくことによって、その後の転職における活動品質は大きく変わります。
この記事を読んでわかること
あわせて読みたい
- 転職エージェントとは?メリット・デメリットと活用法・利用がおすすめの人
- 転職エージェントを活用するメリット・デメリット、どのような人におすすめなのかをまとめています。これから転職活動を始めようとしている方は、ぜひ参考にしてみてください。...
目次
1)転職エージェントの面談で、目指すべきゴール・目的とは?
はじめに、「転職エージェントの面談で、目指すべきゴール・目的」について考えてみましょう。
転職エージェントとの面談は、「転職者が自身の希望を伝え、転職エージェントはそれに合わせて求人を紹介する」ために行われます。
その目的を最大限適えていく為に、面談の際は以下の2点をゴール設定しておくことが大切です。
担当者と、「転職活動の具体的な進め方イメージ」をすり合わせる
転職エージェントの初回面談は、主に以下の流れで進められます。
転職者側のアクション |
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担当エージェントのアクション |
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上記の内容を、大体1時間30分~2時間で行われます。
ちなみに、以降の面談や電話でのコミュニケーションで、転職者側が自身の状況を詳しく話す機会はあまりありません。
担当となるエージェントは、初回面談でヒアリングした内容をもとに、転職者をサポートしていきます。
つまり、初回面談で転職者が担当エージェントにどれだけ希望条件や転職への想いを伝え、そして共有できるかが今後のサポート品質にも大きく関わってくるのです。
そのため、初回面談では以下の点を伝えられるように準備しておくと良いでしょう。
- これまでの経歴と、今後活かしていきたい(または伸ばしていきたい)知識・スキル
- 希望する業種や職種、または企業
- 今回の転職でいちばん実現したいこと
- 転職理由(現職では適えられないが、転職することによって解決できるであろう課題)
上に挙げた項目について「まだあまり固められていない…」という人もいるでしょう。
その場合は、まだ決め切れていないことを伝えて、エージェントに相談できます。
大切なことは、面談で話し合うことになるテーマについて「わかっていること(決心していること)、わからないこと(決心しきれないこと)」を明確にして、それらを正直に担当エージェントに伝えることです。
それによって、担当エージェントはあなたの状況をより適切に把握し、あなたの望むサポートを提供しやすくなるのです。
転職者と担当エージェントが互いに「転職者の現状の課題と希望」を把握しあうことによって、今後の転職活動の具体的な進み方・イメージが明確になります。
初回面談では、転職者の方でも「そのイメージを明確にしていくこと」を意識して臨むと良いでしょう。
担当者のやる気を引き出すため、「本音」で接する
担当のエージェントは、転職者のスキルや経歴のみを見て紹介する求人を判断しているわけではありません。
面談時の転職者の意欲や、転職後の具体的なキャリアのイメージが持てているかなどの「転職活動への姿勢」も見ています。
そのため、担当のエージェントに「本気でこの人をサポートしたい」と思わせるためには、自身も転職活動への「やる気」を表明していく必要があります。
具体的には、エージェントには「本音」を話すことを心がけましょう。
転職の目的は人それぞれですから、中には「正直に話すのがはばかられる」と感じる人もいるかもしれません。
また希望条件についても「今のスキルと経歴では、高望みだと言われそう…」などと、本音を押し隠してしまう人もいるでしょう。
しかし、そうした理由も含めて正直に伝えることで、担当のエージェントも転職者の想いや熱意を汲み取り、「そういう経緯で転職をしたいということは、こんなキャリアの描き方が良いかもしれない」といった意見やアイデアを持って、効果的なアドバイスやミスマッチのない求人紹介へと繋げられます。
2)転職エージェントの面談で、「聞かれること」と「質問すること」は?
続いては、転職エージェントの面談で、担当者から「聞かれること」と、こちらから「質問すると良いこと」について見ていきましょう。
担当者から「聞かれること」
- 「自己紹介とこれまでの経歴を教えてください」
- 「転職しようと思ったきっかけは何ですか?」
- 「どんな分野で、求人をお探しですか?」
- 「今後目指したいキャリア・働き方はありますか?」
- 「いつまでに転職を実現したいですか?」
「自己紹介とこれまでの経歴を教えてください」
担当者があなたへの理解を深めるためにする質問です。
経歴については、主に社会人になってから経験した業務やそこで得た知識・経験を中心に伝えていきます。
「転職しようと思ったきっかけは何ですか?」
必ず訊かれる質問です。担当者はここで転職者の「転職の意志の強さと実現の確度」を見ています。
「なぜ今の職場を辞めようと思ったか」だけでなく、「転職してどうしたいか」についても伝えられるように準備しておくと良いでしょう。
「どんな分野で、求人をお探しですか?」
担当者が転職者に求人を用意・提案するためにする質問です。
事前に以下の点を準備しておくことによって、適切な回答をしやすくなるでしょう。
- 目指している業種や職種
- 関心のある・やりたいと思っている業務・仕事内容
- 活かしたい知識・スキル・経験
「今後目指したいキャリア・働き方はありますか?」
担当者が転職者に求人を用意・提案するためにする質問です。
5年後、10年後というように、時系列をもって説明できるように準備しておくと良いでしょう。
「いつまでに転職を実現したいですか?」
担当者が転職者のスケジュール感を確認するための質問です。
いつまでに転職するかによって、応募書類の作成や面接のタイミングや意識すべきペースが変わるのはもちろん、紹介される求人自体も変わります(採用計画、空き枠などの兼ね合いで短期間の募集になることも少なくないため)。
こちらから「質問すると良いこと」
- 現在の私の経歴からは、どんな企業からニーズがありそうですか?
- 私と近い希望条件の方で、例えばどんな転職ケースがありましたか?
- (求人を紹介された際に)この求人をおすすめする理由はなんですか?
- (応募先企業や志望する分野が明確な際)職務経歴書や面接で、どういった点をPRすると良いですか
現在の私の経歴からは、どんな企業からニーズがありそうですか?
いわゆる「あなたの市場価値」を確認する質問です。
他人から自分の価値を評価されることに抵抗のある人は多いと思いますが、そもそも転職は企業からの評価を受けて成否が決まるものです。
「現在の自分の経験・スキルは客観的に見てどうなのか」を、面接本番前に確認できるメリットは非常に大きいでしょう。
その他にも、「自分の経歴は、ほかの人と比べてどうですか」、「思ったことを、率直に言ってください」といった風に訊くと、多くの担当者は本音で話してくれます。
私と近い希望条件の方で、例えばどんな転職ケースがありましたか?
担当者の転職支援実績を確認する質問です。
ここで様々なケースを紹介できて、かつ話す内容が「参考になる」と思えるようなら、信頼できる担当者の可能性が高いでしょう。また、転職の活動イメージを深めることにも役立てられます。
(求人を紹介された際に)この求人をおすすめする理由はなんですか?
担当者の転職支援のスタンスを確認します。
「本当に自分の志向や希望を考えて、紹介してくれた求人か」を確認してみましょう。
例えば、「なんでこの企業を私に薦めたんですか?」「このなかで、いちばんお薦めだと思うのはどれですか?また、その理由は?」といった質問をしてみるのです。
その回答を聞けば、相手がしっかり考えて紹介しているかどうかがわかるでしょう。
あまりきちんと考えて求人紹介していないと感じられた場合や、何回かのコミュニケーションを経て「相性が合わない」と感じられるようでしたら、他の転職エージェントにシフトしていくか、またはエージェントの担当変更を検討することをおすすめします。
(応募先企業や志望する分野が明確な際)職務経歴書や面接で、どういった点をPRすると良いですか
職務経歴書・面接対応の際の「方針立て」について、担当者に協力してもらいます。
あなたの経歴と強み・得意分野を踏まえて、どの部分をPRの軸にしておけば良いかを把握しておくと、後の活動をスムーズに進められやすくなります。
3)面談を有効活用すると、こんなメリットがある!
続いては、転職エージェントの面談の場を活用することによって得られるメリットについても見ていきたいと思います。
メリットは、大きく以下の3点が挙げられます。
「転職で実現したいこと」と応募する求人との間のギャップを埋められる
転職活動を成功に導くためには、「転職で実現したいこと」と、応募する求人との間にギャップがないかを客観的に見る視点が大切です。
しかし、一人で転職活動を進めていると、この「ギャップ」に気づくことはなかなか容易ではありません。
例えば、「残業が少ない」、「スキルアップを実現できる仕事内容」で求人を探していても、見つけた企業は全く真逆だった──ということも起こりえます。または、転職者の方で「転職で本当に実現したいこと」自体が曖昧になっていることもあるでしょう。
それらギャップに気付くためにも、エージェントとの面談は有効です。
面談をすることによって第三者からの視点を獲得でき、改めて自身が「転職で実現したいこと」を明確にし、そのためにはどのような業種・企業を選ぶべきかといった方向性が見えてくるようになります。
また、エージェントは企業情報についても熟知していることが多く、目指す方向性と応募する企業の求人の間のギャップを無くしていくための働きかけもしてくれるでしょう。
キャリアプラン相談について、プロの視点からのアドバイスを貰える
最近では、転職エージェントのサービスを「キャリアプラン相談」の目的で利用する人も増えてきています。
「今の経歴・スキルで転職が可能なのか」「時勢的に、今転職しても大丈夫なのか」「自分には一体どんな仕事が向いているのか」といった漠然とした問いに対しても、プロの視点から的確な回答・アドバイスがもらえます。
自分一人で転職活動をする場合は、これらの問いに対して、自身の知っている範囲で答えを見つけていく必要があり、選択肢は狭くなりがちです。
担当エージェントの支援によって、自身の目指したいキャリアプランを明確にしていけるのも、「面談」の大きなメリットでしょう。
書類添削や面接対策、推薦状の用意などのサポートを行ってくれる
転職活動での最大の難所は、「書類選考」「採用面接」の2つです。
一般的に、書類選考で通過する確率は30%前後、最終面接通過までの確率は5%ほどと言われています。
人気のある企業や職種になれば、確率は更に狭まります。書類や面接でPRする内容は、その企業に合わせて準備することが求められます。
参考:マイナビ転職「平均応募社数や選考通過・内定の確率はどれくらい?」の内容を元に、弊社にて図作成
一方、転職エージェント経由での面接通過率については、「平均50~60%」の実績を持つエージェントは少なくありません。なぜこのような高い通過率を出せるのかというと、以下の理由があるからです。
- 転職エージェントは、求人企業が「求める人材」に対して深い理解がある
- これまでの転職支援実績から、適切なサポート・アドバイスができる
また、転職エージェント経由で採用面接をする際、担当エージェントが企業に転職者の「推薦状」を送ってくれることが多いです。
別途行われる面接対策のサポートと合わせて、企業からの転職者の見られ方を最大限ポジティブにしていけるよう、働きかけてくれるのです。
4)転職エージェントでの面談の流れと確認点
続いて、転職エージェントでの面談の流れについて見ていきましょう。
各エージェントによって内容は様々ですが、一般的に以下のような流れで進められます。
- 事前準備(当日の服装・持ち物の確認)
- STEP1 自己紹介
- STEP2 これまでの経歴・スキルの確認
- STEP3 転職の理由とこれからのキャリアへの目標
- STEP4 希望条件の確認
- STEP5 求人紹介
場所は転職エージェントの支店・オフィスである場合が多いですが、場合によってはオフィス近辺のカフェなどで行われることもあります。
また、2020年以降は新型コロナ感染拡大の影響もあって、オンラインまたは電話での面談を推奨する転職エージェントが増えてきていますが、流れ自体は大きく変わりません。
それぞれのステップで話される内容を詳しく見ていきましょう。
事前準備(当日の服装・持ち物の確認)
転職エージェントとの面談は企業との面接とは異なり、「私服で構いませんよ」と言われることがほとんどです。
しかし、より良い印象を与えるためにも、かっちりとしたスーツでなくても構いませんが、シャツやジャケットの着用をおすすめします。
男性も女性も、いわゆるオフィスカジュアルであれば問題ありません。
また、面談の後に模擬面接をする場合は本番と同じ服装で出かけるようにしましょう。
エージェントからは面接時の服装やヘアスタイルなどのアドバイスがもらえます。
面談当日の持ち物は職務経歴書や履歴書を事前に提出しているなら筆記用具やメモ帳以外は必要ありません。
面談時間に遅れるのはNG。15分前には現地に着くなど、ゆとり持った行動を
あえて言うまでもありませんが、転職エージェントの面談に遅れてしまう、遅刻して参加するのはNGです。
先に述べた様に、転職エージェントとの面談で目指すべきゴールのひとつに「担当者をやる気にさせること」があります。
時間にルーズになってしまうことは、仕事上の関係者から厳しい評価をされることが多いです。
担当エージェントもまたあなたにとっての大切なビジネスパートナーであること、そして多くの転職者への支援をしている中あなたとの時間を作っていることを、忘れないようにしましょう。
自己紹介
エージェントとの面談で最初に行われるのはお互いの自己紹介です。
自己紹介の時にチェックしておきたいのは、エージェント自身が今までどんな仕事をしてきたのか、どの分野への転職サポートが得意なのか、です。
自分の希望する職種への転職サポートが得意、または実績の多いエージェントに任せる方が、転職者側も安心感を持てるはずです。
面談であって決して「面接」の場ではないので、穏やかな雰囲気の中で行われることがほとんどです。
忖度なく、素直に何でも話せるような雰囲気なので安心して仕事について話をしましょう。
これまでの経歴・スキルの確認
続いて本題である、これまでの経歴・スキルの確認に入っていきます。
自身の職歴や持っているスキル、経験などを包み隠さず話しましょう。
履歴書や職務経歴書は事前に送付するか、インターネット上で登録するところが多いので必ず済ませておきましょう。
今までどんな企業で、どんな内容の業務を行ってきたのかを、数値なども含め具体的に話すのがポイントです。
あなたにとっては「小さな仕事」の経験であっても、エージェントにはその経験がとても大きく映ることがあり、そこから思いもよらない仕事に繋がることもあります。
自分では無謀だと思っていた業種であっても、プロの視点から見ると十分に挑戦可能な場合もあるのでしっかりとアピールをしましょう。
転職の理由とこれからのキャリアへの目標のヒアリング
続いて、転職理由や今後のキャリアプランについてのヒアリングがあります。
転職理由はネガティブなものであっても正直に話しておくことを心がけましょう。
「こういう理由で転職を決意した」という理由が分かることによって、エージェント側でも似たような企業を避け、紹介する求人を選別できます。
また、「キャリアプラン」については具体的に定まっていなくても大丈夫です。
「どういったキャリアを目指していくべきか分からない」といった場合でも、転職のプロの視点からフォロー・アドバイスをもらえます。
希望条件の確認
次は希望する条件の確認です。
年収、休日日数、福利厚生や勤務スタイルなど仕事に求める条件は人それぞれです。
1章でもお伝えしたように、希望条件についてはなるべく「本音」を伝えることで、エージェントが紹介する求人を絞り込みやすくなります。
しかし、希望条件がいくつもある場合は、「すべてを満たす求人」が見つかるには相応の時間がかかってしまう可能性があります。
そのため、希望条件には予め優先順位を付けておくことをおすすめします。
「絶対に譲れない条件」「妥協できる条件」を明確にしておくと、その分スムーズに転職活動が進められます。
求人紹介
ここまでの内容を踏まえ、最後に求人が紹介されます。
紹介される求人数はエージェントや希望する職種によってまちまちですが、初回の面談では約10社前後の求人を紹介されることが多いです。
それぞれの企業の特徴や、どうしてこの企業を紹介してくれるのか理由を聞きながら、興味のある求人へは応募が可能です。
紹介される求人が多い/少ないといった要望がある場合は、エージェントにその旨を隠さず伝えましょう。
希望する職種以外の求人を紹介された場合は、興味がないからと突っぱねてしまわずに、どうしてこの業種が合うと思ったのかを聞いてみることをおすすめします。
プロの視点ならではの、自分では気づけない新たな適性が見えてくる場合もあります。
5)転職エージェントでの面談をする際に意識しておきたい3つのポイント
続いて、面談をスムーズに、かつ有意義な時間にするために事前に意識しておきたいことや心構えを見ていきましょう。
面談をする際に意識しておきたいポイントは以下の3点です。
自己PR・これまでの経歴は、面談当日までに話す内容をまとめておく
エージェントは転職のプロですが、あなたの希望や職歴はあなた自身しか知り得ないものです。
そのため、自分の性格、過去の経歴、希望の職種、転職先に求めるものなどをきちんと言葉にできないとエージェントには伝わりません。
面談に訪れたもののエージェントときちんと話ができない人、すべてを任せっきりにしてしまう人は「転職に対する意欲が薄い」と見なされ、求人の紹介を断られる恐れもあります。
エージェントと話をしながら分かってくることも多くありますが、先にも述べた通り、自分のPRポイントや今までの業務内容、経験などは予め整理をしておくようにしましょう。
おすすめの方法は、エージェントに送る職務経歴書をコピーしておき、どのような業務を行ってきたか箇条書きにしておくことです。
当日はその箇条書きを見ながら話をすれば、転職に対する熱意も伝わりますし、「しっかりと準備をしている良い転職希望者」という印象を与えられます。
担当のアドバイザーとの相性(話しやすさ・性格)を重視する
面談の場では、自身のキャリアプランや希望条件について「本音」で伝えることが大切ですが、担当のエージェントの性格・相性により「本音を話しづらい」と感じる場合もあるかもしれません。
そのように感じた場合は、我慢してサポートを受け続けるよりも、「担当の変更」を申し出た方がより転職成功の確率を高められます。
「担当の変更」は珍しいことではありませんので、電話かメールで依頼をすることが可能です。
その際は、前任者への感謝の気持ちを忘れずに伝え、印象を損ねることなく後任者へサポートを引き継いでもらえるように心がけましょう。
また、自身に合ったアドバイザーを見分けるポイントとして、以下の3つを意識しておくと良いでしょう。
- キャリア相談に、親身に乗ってくれるか
- 求人を紹介する際に、「なぜおすすめなのか」についてきちんと納得できる説明をしてくれるか
- 求人紹介の量・その後の連絡ペースが、適切と感じられるか
複数のアドバイザーに意見を貰うと、よりスムーズな転職活動に繋がる
現在、国内には大小合わせて100以上の転職サービスが存在します。
転職サービスはその中の1つに絞る必要はなく、できるだけ早いタイミングで2~3つのサービスに登録し、それぞれのメリット・デメリットを見比べ、自身に適したサービスを見極めることをおすすめします。
転職サービスに複数登録しておくことのメリットは、複数人のエージェントの意見を聞けることです。
より多角的な視点からアドバイスを貰うことで、思わぬ自身の強みに気づき、自己分析や選考での自己PRに繋げることもできます。
また、各転職エージェントに保有している求人や得意な業界も異なり、そのサービスでしか紹介ができない「非公開求人」があります。
複数のサービスを利用することで、「非公開求人」に出会う機会も増え、転職先の選択肢を広げられます。
6)転職エージェントの面談についてよくある質問
Q1)対面での面談が難しそうなのですが、電話やオンラインでの面談は可能ですか?
2024年現在では、対面ではなく「オンライン面談・Web面談」の形式を推奨する転職エージェントの方が多いです。
オンライン面談なども、流れは通常の面談と同様です。上記に説明したステップを事前に確認しておくことが大切です。
また、オンライン面談においては併せて以下の準備もしておくと良いでしょう。
- 通信環境の確認(ネット回線の繋がりやすい場所で行う)
- 周囲の音が入らない環境で行う
- カメラとの距離や角度に注意(事前に友人などと動作テストをする)
その他、オンライン面談の時間は通常面談よりも短めに設定している転職エージェントが多いです。話す内容や質問したいことは事前にしっかり準備しておくとスムーズでしょう。
Q2)平日は仕事があり面談に時間が取れないのですが、土日も対応してくれますか?
登録しているエージェントにもよりますが、リクルートエージェントやdoda、マイナビエージェント、パソナキャリアなどの大手転職エージェントは、土日・祝日、または平日の夜に面談の日程を調整してくれます。
また、応募先企業の営業形態によっては、選考過程での面接の日程を土日や勤務時間外に設定してくれる可能性があります。
土日の対応に関しては、登録する転職エージェントの公式サイトから事前に確認しておくと良いでしょう。
Q3)エージェントとの面談で「やってはいけないこと・注意点」はありますか?
転職エージェントから満足のいくサポートを受けるためには、担当者とのコミュニケーションを円滑に進めることを意識しておきましょう。
そのため、担当者との間に信頼関係を築くためにも、以下のことには注意しておく必要があります。
- 経歴やスキル、希望条件について「嘘」をつかない
- 前職の不満など、ネガティブな発言ばかりをし過ぎないようにする
担当エージェントは転職者からヒアリングした経歴や保有スキル、転職先への希望条件を元に求人を選定・紹介してくれるため、嘘を伝えてしまうと結果としてミスマッチが起こりやすくなってしまいます。
また、「前職では残業時間が多く、それが転職するきっかけとなった」など、転職の背景となる出来事については事実を伝えておく必要がありますが、あまりにもネガティブな発言ばかりをしてしまうと、「転職活動自体への意欲も低いかもしれない」と、マイナスな印象にも繋がりかねません。
Q4)面談予定日に伺えなくなってしまったのですが、どうすればいいですか?
急な予定や体調不良により、予定していた日時での面談が不可能な場合はキャンセルが可能です。
この時、担当者へ断りなくドタキャンしてしまうのは避けましょう。その後の信頼関係にも影響が生じてしまいます。
事前に当日伺えないことが明らかな場合はなるべく早く電話かメールでキャンセルの旨を伝えておきましょう。
また当日、対面での面談に遅刻しそうな場合は、遅刻の理由(電車の遅延など)と謝罪の連絡を入れ、到着予定時刻を伝えておきましょう。
Q5)面談後は担当エージェントへお礼のメールを送っておくべきですか?
面談後のお礼メールについては特に明確な決まりがあるわけではなく、送らなかったからといってその後のサポートに影響が出ることもありません。
しかし、お礼メールを送っておくと転職への意欲が伝わる場合もあり、担当エージェントに「応援したい」と思ってもらえる可能性も高まります。
お礼メールについては長文である必要はなく、面談のために時間を割いてくれたことへの感謝の気持ちと、面談時に言いそびれた内容、または質問などがあれば追記しておくと良いでしょう。
6)面談サービスに定評のある、おすすめの転職エージェント
最後に、しっかりとした面談を行ってくれると評判の「総合型」転職エージェントを5つ、併せて職種や業種が定まっている人向けにおすすめの「特化型」転職エージェントをご紹介します。
気になるサービスがあれば、1社に限らず登録を検討してみてください。
マイナビエージェント
マイナビエージェントは「サポートの丁寧さ」で評判を勝ち得ている転職エージェントです。
特に20代~30代前半と言った若年層の転職支援に強く、また大手企業だけでなく中小規模の優良企業に独自のパイプを持ち、独占案件として保有しています。
マイナビエージェントの特徴とおすすめポイント
引用元:マイナビエージェント公式サイト
また、国内に60か所の拠点を持つマイナビエージェントは、企業の人事担当者からの信頼も厚く、多くのパイプを持っています。
マイナビエージェントでしか見られない「非公開の求人」も含め、たくさんの求人に触れつつ転職の選択肢を広げられるでしょう。
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約5.9万件(2024年6月現在) |
とくに多い職種 | 営業職|マーケティング|広報|人事|経理|クリエイティブ(Web・編集・制作など)|ITコンサルタント|システムエンジニア|金融アナリスト|調査・分析|看護師|薬剤師|保育士|不動産専門職|建築・設計アシスタント|デザイナーなど |
業界・職種ごとの専任サポートチームが「じっくり親身になって」支援してくれるのがマイナビエージェントの強み。サービス入会時に登録する情報で担当が決まりますので、経歴・希望条件は丁寧に記入しておきましょう。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは国内最大手の転職エージェントで、転職支援実績も国内No.1を記録しています。
運営会社のリクルートブランドもあり、様々な企業との間に強固なパイプを持っており、「非公開求人」を含めると2024年6月時点でおよそ70万件の求人を保有しています。
リクルートエージェントの特徴とおすすめポイント
リクルートエージェントには、職務経歴書を自動で作成できる「職務経歴書エディタ」や無料の「面接力向上セミナー」など、転職活動を強力にバックアップしてくれるツール・サービスも充実しています。
職務経歴書エディタ |
テンプレートや入力例に沿って、職務経歴書を半自動で作成できるサービス。作成後にWordファイルにダウンロードして利用することも可能。 |
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面接力向上セミナー |
企業が「採用したい」と思える面接の必勝法が学べるセミナー。参加者の99%が「満足」以上の回答。 現在(2024年6月)はLIVE配信(オンライン)で行われている。 |
引用元:リクルートエージェント公式サイト
より多くの求人数に触れたい人、エージェントのサポート品質を重要視される人は、リクルートエージェントはぜひ登録しておきたい転職エージェントです。
リクルートエージェントの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約40万件(2024年6月現在) |
とくに多い職種 | 営業・販売・カスタマーサービス|企画・マーケティング・経営|管理・事務|物流・購買・貿易・店舗開発|コンサルタント|金融専門職|不動産専門職|クリエイティブ|SE・ITエンジニア|エンジニア(設計・生産技術・品質管理)|建築・土木|医療・医薬・化粧品など |
リクルートエージェントのサポートは効率的かつスピーディに進みます。日頃の活動にかけられる時間を確保しておくと、より有意義にサービスを受けられるでしょう。
doda(デューダ)
dodaは国内でもリクルートエージェントに次ぐ大手の転職エージェントです。
保有求人数は20万件以上(2024年6月現在)と豊富に取り揃えており、「IT」「技術職」「営業職」をはじめ、扱っている業種・職種も幅広いのが特徴です。
全国すべてのエリアに対応していますので、Uターン転職、Iターン転職をはじめ地方での転職活動を予定している人にもおすすめできます。
dodaの特徴とおすすめポイント
dodaは「転職サイト」「転職エージェント」両方の性質を兼ねたサービスを展開しており、転職者自身で気になる企業の求人を検索することもできますし、プロのアドバイザーによる的確なサポートも受けられる「転職活動のトータルサポート」を実現しています。
履歴書添削・面接対策も手厚く、転職者自身も気づかなかった強みや企業へのアピールポイントの発見にも繋がるでしょう。
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約24万件(2024年6月現在) |
とくに多い職種 | 営業職|企画・管理|技術職(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア)|技術職(組み込みソフトウェア)|技術職(機械・電気)|専門職(コンサルティングファーム・専門事務所・監査法人)|クリエイター・クリエイティブ職|販売・サービス職|公務員・教員・農林水産関連職|事務・アシスタント|医療系専門職|金融系専門職など |
dodaは求人を自分から応募可能ですが、エージェント経由でのみ紹介される非公開求人も多いです。担当エージェントには初回面談時に希望条件をしっかり伝えておくことで、より有意義なサポートを受けられるでしょう。
パソナキャリア
パソナキャリアは全国都道府県に支店を設ける、支店数において国内No.1の転職エージェントです。そのため、都市部・地方に関わらず幅広い求人紹介を可能としています。
「IT・Web業界」から「メディカル」「ものづくり」「営業職」「女性の転職」など、カテゴリ別に専門知識を持ったエージェントのサポートを受けられます。
パソナキャリアの特徴とおすすめポイント
パソナキャリアでは、企業の人事担当者との信頼関係もしっかりと築いているため、パソナキャリア利用者の67.1%が内定後の年収アップに成功しています(※公式サイトより)。
引用元:パソナキャリア公式サイト
履歴書や職務経歴書の添削、面接対策、さらには自己分析やキャリアの棚卸しについても、エージェントが親身になって二人三脚で取り組んでくれるので、「転職活動をひとりで進めるのは不安…」という人には特に心強いパートナーとなるでしょう。
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約3.6万件(2024年6月現在) |
とくに多い職種 | 営業職|管理・事務|IT・Webエンジニア|技術職(電気・電子・機械・化学)|クリエイティブ|マーケティング・企画|コンサルタント・士業|販売員・サービススタッフ|研究・開発(メディカル)|専門職(Web・IT・ゲーム|金融|不動産・建設)など |
丁寧なサポートゆえに、転職者のやる気、熱意も求められます。転職するにあたって「これだけは譲れない」という希望条件を持っておくと、担当エージェントも求人紹介がしやすくなります。
JACリクルートメント
JACリクルートメントは「年収600万円以上」のハイクラス向け転職エージェントです。一定以上の経験や実績のある人材を求める企業の紹介に優れており、ミドル層以上の転職活動におすすめです。
JACリクルートメントの特徴とおすすめポイント
企業の重要なポジションでの求人が多いため、カウンセリングもじっくりと時間をかけて行われます。
参照元:JACリクルートメント公式サイト
転職者のこれまでの経歴・スキルを把握したうえで、最適なキャリアプランについて提案してくれるため、自身のキャリアに不安や悩みを抱えている人は、解決の糸口が見つかるかもしれません。
また、求人企業へはコンサルタント自ら足を運んでいるため、「企業文化」や「今後の事業戦略」など、詳しい情報を知れます。
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約1.3万件(2024年6月現在) |
とくに多い職種 | サービス|商社|流通|消費財|マスコミ|建設・不動産|金融|IT・通信|WEB|EMC|コンサルティング・シンクタンク・事務所|メディカル・バイオ|医療・介護・福祉など |
サポートの充実がウリのJACリクルートメントですが、求人数は少なめです。登録の際は希望条件をやや広めに&他の転職サービスにも登録しておくのがおすすめです。
面談サービスに定評のある、特化型転職エージェント(分野別紹介)
タイプ | 20代に特化 | 20代・若手 | 20代に特化 | 20代に特化 | ITエンジニア | ITエンジニア | IT・Web業界 | リーダー・マネージャー | リーダー・マネージャー | リーダー・マネージャー | リーダー・マネージャー | 会計・経理・税務・財務 | マスコミ・メディア | アパレル・ファッション | 管理部門 | 外資・グローバル | 外資・グローバル | 製造系エンジニア | 介護・福祉 | 介護・福祉 | 障がい者 | 障がい者 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
サービス名 | マイナビジョブ'20s |
キャリアスタート |
ハタラクティブ |
キャリアパーク |
マイナビIT AGENT |
レバテックキャリア |
ワークポート |
doda X |
JACリクルートメント |
リクルートダイレクトスカウト |
ビズリーチ |
ジャスネットキャリア |
マスメディアン |
クリーデンス |
MS Japan |
エンワールド |
ロバート・ウォルターズ |
メイテックネクスト |
レバウェル介護 |
かいご畑 |
LITALICO仕事ナビ |
デイゴー求人ナビ |
メリット |
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デメリット |
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公開求人数 | 約5,800件 | 非公開 | 約4,700件 | 非公開 | 約2.1万件 | 約2.5万件 | 約14万件 | 約6.0万件 | 約2.1万件 | 約40万件 | 約14万件 | 約4,000件 | 約4,900件 | 約1,400件 | 約1.0万件 | 約900件 | 約1,900件 | 約1.6万件 | 約23万件 | 約9,000件 | 約4,000件 | 約200件 |
得意業界/職種 | ◎全業種・職種 | 営業職、管理部門、Webエンジニア、インフラエンジニア、販売・サービス | ◎全業種・職種 | 営業、販売、接客、施工管理、ITエンジニア | IT・Web | IT・Web | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | 会計・経理・税務・財務 | マスコミ・メディア | アパレル・ファッション | 管理部門・士業 | 外資系 | 外資系 | 製造系エンジニア | 介護・福祉 | 介護・福祉 | デスクワーク | 事務・軽作業 |
対象地域 | 関東・関西・中部 | ◎全都道府県 | 北海道・東北、関東、中部、近畿、中国、九州 | 東京・大阪近郊 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 関東・関西・中部(東海) | 東京・大阪 | 関東・関西・東海 | ◎全都道府県 | 東京・愛知・大阪+海外 | 東京・愛知・大阪+海外 | 東京・名古屋・大阪・福岡 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年11月時点のものです。
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