40代からでも派遣から正社員になれる?転職成功のポイント3点
[最終更新日]2024/07/21
現在派遣社員として働いてる40代の方で、派遣から正社員になることを目指している人もいるでしょう。
今後の働き方を考えた時、「正社員を目指したほうがいいのかもしれない」「今から正社員になれるだろうか?」と感じている人も少なくないはずです。
目次
40代で派遣から正社員になりたいと思った際に、まず取り組むこと3点
- 「今からは無理かもしれない…」という諦めの気持ちをなくすこと
- これまでのあなたのキャリアを、あなた自身が肯定すること
- 40代の正社員転職は、基本は「資格」よりも「経験」重視
「今からは無理かもしれない…」という諦めの気持ちをなくすこと
40代で派遣から正社員になることは、一定のハードルの高さはあるもの決して不可能ではありません。
とくに派遣社員として多くの経験を積んできた人は、その経験の「見せ方」次第で印象を大きく変えられる可能性があります。
2024年現在は多くの職種で深刻な人材不足が見られる影響もあり、正社員採用に積極的な企業は以前よりも多く見られます。
また、国(政府)も正社員化支援を目的とした「キャリアアップ助成金」のコースを用意するなど、非正規雇用労働者の正社員化を後押ししているのです。
- ※ 参考
- 厚生労働省「『非正規雇用』の現状と課題」
40代の派遣から正社員を目指す際に、一番の障壁になるのは「自分自身の諦めの気持ち」
人は、諦めの気持ちがあると、行動力が鈍化しがちです。
一方で、40代から正社員を目指すのなら、本気の取り組みが求められるはずです。
まずは、「今から正社員を目指すのは無理かもしれない」といった気持ちを払拭するところから始めてみましょう。
これまでのあなたのキャリアを、あなた自身が肯定すること
「人が、仕事でどれだけ価値貢献できるか」は、本来年収や市場価値といった数値・金額で表せるものではありません。
また、これまで歩んだ経歴には、人それぞれの「キャリアの組み合わせ」があります。
その組み合わせだからこそ、価値発揮できる会社や職場もあるはずです。
大切なことは、あなた自身がこれまでのキャリアを否定しないことです。
「今の自分の経歴や経験には、企業の求める水準に達していない」という考え方よりも、「これまでの自分が経験した仕事と、そこで得られた知識・スキルの組み合わせを活かすとしたら、どんな職場があるだろう」と考えてみるとよいでしょう。
不足しているものを気に病むのではなく、今持っているものを大切にするマインドのほうが、とくにミドル世代以降の転職・キャリアチェンジはうまく行きやすいです。
40代の正社員転職は、基本は「資格」よりも「経験」重視
40代から正社員を目指すにあたって「何か資格を取得したほうが有利になるのでは?」と考えたことがある人もいるでしょう。
一般的に40代で正社員に転職する場合、資格よりも「経験」を重視して選考が行われるケースが多く見られます。
資格取得に長期間を費やす可能性があるようなら、むしろ転職活動に着手するほうが成功確度を高められるかもしれません。
ただし、目指す業種・職種によっては資格が役立つこともあります。
希望する業種・職種で重宝される資格があり、時間とお金に余裕があるようなら、資格取得を検討しておくのもよいでしょう。
採用する企業においても、資格の保有云々よりも「40代になっても積極的に学び続ける姿勢がある」ことを評価するケースは少なくありません。
40代で派遣から正社員になるための3つのルート
40代で派遣から正社員になる場合、大きく分けて3つのルートがあります。
どのルートで正社員を目指すのがよいか、現在の状況や正社員になりたい時期によって判断するとよいでしょう。
40代で派遣から正社員になるための3つのルート
転職して正社員になる
最も一般的なルートとして、正社員の中途採用の求人に応募して採用されるパターンが挙げられます。
人によって状況は異なるものの、正社員を目指すにあたって最も実現可能性が高いのはこのルートといえるでしょう。
応募時点での年齢や、現在正社員として就業していないことなどがネックになることも想定できます。
しかしながら、近年は人手不足が深刻化している業界が増えており、数年前は転職が困難だった業界で転職者を受け入れているケースもあります。
紹介予定派遣から正社員になる
紹介予定派遣とは、派遣期間の満了時に正社員として雇用することを前提に派遣社員として就業することをいいます。
派遣契約が満了した際、就業先企業・派遣社員の双方が正社員登用に合意する必要があることから、必ず正社員になれるとは限りません。
一方で、通常の転職活動における一社あたりの内定率と比べれば正社員になれる可能性は高いでしょう。
ただし、派遣期間(最大6ヵ月間)は派遣社員として就業しなければなりません。
契約期間中は別の企業への就業に切り替えることはできないため、就業先が自分に合わなかったとしても一定期間は就業し続ける必要があります。
また、紹介予定派遣の求人自体が少ない点にも注意が必要です。
現在の職場の社員登用制度を利用して正社員になる
現在の派遣先に社員登用制度があるようなら、制度を利用して正社員になれる可能性もあります。
社員登用制度の有無を確認した上で、挑戦してみてもよいでしょう。
注意点として、「社員登用制度がある=社員登用が約束されている」わけではありません。
また、正社員ではなく契約社員として雇用されることもあり得るため、過度な期待はしないほうが無難です。
過去に派遣から正社員に登用された人が働いている職場であったり、現在の職場での貢献度が高いことが明らかだったりするようなら、社員登用を願い出てみるのも1つの方法といえます。
ルート1)転職して正社員になる
40代での正社員転職は、やみくもに応募するのではなく、しっかりと戦略を練った上で転職活動を進めていく必要があるでしょう。
具体的には、次に挙げるポイントを押さえておくことが大切です。
- 主な進め方「転職エージェント/自己応募/知人紹介」それぞれの特徴を知っておく
- 自己分析と企業研究は、「40代ならでは」の品質を目指す
- 内定獲得までに必要となる活動量をイメージして、計画立てをする
主な進め方「転職エージェント/自己応募/知人紹介」それぞれの特徴を知っておく
転職で正社員を目指す場合は、主に以下の進め方があります。
転職エージェント | 転職エージェントに求人を紹介してもらい、また選考のサポートをしてもらう |
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自己応募 | 転職サイトやハローワークなどから求人を見つけ、自身で応募する |
知人紹介 | 知人から正社員の求人を紹介してもらう |
40代で派遣から正社員への転職を目指す際は、上記3つの進め方をすべて取り組んだ方がよいです。
3つ目の知人紹介について、「自分には求人を紹介してくれる知人はいない」という人も、いろんな人に話したり相談することで、知人の知人経由であったりと、意外なところから提案が来ることもあります。
優先度をつけるとしたら、「自己応募 > 転職エージェント > 知人紹介」の順に取り組むのがよいでしょう。
40代の転職活動において、受け身の姿勢はNGです。
転職エージェントや知人紹介など第三者からの支援も受けつつ、自身が主となって行動する「自己応募」は精力的に取り組まれることをおすすめします。
行動を重ねることで、より効果的・効率的な活動の進め方を知れたり、新しい知識や興味分野を知れる機会につながることもあります。
自己応募
転職サイトや求人誌、ハローワーク、企業Webサイトなどで求人を探し、自分で応募する方法です。
媒体によっては女性が対象の求人を専門に扱っているものや、業界や職種を特化しているものもあります。
自分のペースで転職活動を進められる反面、面接に進むには書類選考を通過する必要があるため、しっかりと企業研究・業界研究をした上で応募書類を作成することが大切です。
地域によっては、転職フェアや合同企業説明会を開催していることもあります。
一度に多くの企業と接点を持てる上に、情報収集の機会としても有益であることから、チャンスがあれば参加してみるとよいでしょう。
まずは、以下の転職サイトから2~3つ、ご自身に合いそうなところに登録してみてください。
また、登録の際は、これまでの経歴を丁寧に記載することをおすすめします。
あなたの経歴に興味を持った企業や転職エージェントから、スカウトが来る確率を高められるからです。
企業や転職エージェントからのスカウトも届きやすい、おすすめの転職サイト
タイプ | 全般・網羅型 | 全般・網羅型 | 全般・網羅型 | IT・Web業界に強み | 20代・若手に強み | ベンチャー企業に強み | ハイクラス転職に強み | 女性の転職に強み | 女性の転職に強み |
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サービス名 | doda |
リクナビNEXT |
エン転職 |
Green |
Re就活 |
Wantedly |
ビズリーチ |
LIBZ |
女の転職type |
メリット |
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求人数 | 約26万件 | 約90万件 | 約14万件 | 約4,000件 | 約1.0万件(※募集職種と勤務地の組み合わせで件数算出) | 約10万件 | 約14万件 | 非公開 | 約2,400件 |
得意業界/職種 | ◎全業界・職種 | ◎全業界・職種 | ◎全業界・職種 | IT・Web業界 | 営業・企画・事務・管理・販売・技術職(エンジニア)等 | ◎全業界・職種 | ◎全業界・職種 | 営業・企画・管理・販売系職種 | ◎全業界 |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 |
スカウトの多さ | ◎多い | ◎多い | 〇ふつう | ◎多い | 〇ふつう | ◎多い | ◎多い | ◎多い | 〇ふつう |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年11月時点のものです。
転職エージェント
転職エージェントとは、企業と転職希望者の仲介役として求人を紹介したり、選考に向けたアドバイスなどのサポートをしたりするサービスのことです。
一般的な求人メディアには掲載されていない「非公開求人」を紹介してもらえるほか、面接日時の調整や条件面の交渉などを代行してもらうことができます。
一方で、転職エージェントは担当につくキャリアアドバイザーによってサポート品質が変動しがちです。
相性などの問題もありますので、はじめに2~3つのエージェントに登録して、使いやすさやコミュニケーションの取りやすさを比較検討しつつ、メインに利用するサービスを絞り込んでいくのがよいでしょう。
40代での転職活動におすすめの転職エージェント
タイプ | 豊富な求人・スピーディな対応 | 豊富な求人・スピーディな対応 | 豊富な求人・スピーディな対応 | じっくり丁寧な対応 | じっくり丁寧な対応 | じっくり丁寧な対応 | じっくり丁寧な対応 | ハイクラス向け | ハイクラス向け | ハイクラス向け | ハイクラス向け | 既卒・第二新卒向け | 既卒・第二新卒向け | 既卒・第二新卒向け | ITエンジニア専門 | ITエンジニア専門 | 営業専門 | クリエイター専門 | 管理部門専門 | 会計・経理・税務・財務 | マスコミ専門 | アパレル・ファッション | アパレル・ファッション | 製造系エンジニア | 看護師専門 | 介護士専門 | 介護士専門 |
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サービス名 | リクルートエージェント |
doda |
ワークポート |
マイナビエージェント |
パソナキャリア |
LHH転職エージェント |
type転職エージェント |
JACリクルートメント |
リクルートダイレクトスカウト |
doda X |
ビズリーチ |
マイナビジョブ'20s |
JAIC(ジェイック) |
就職Shop |
マイナビIT AGENT |
レバテックキャリア |
エイプエージェント |
マイナビクリエイター |
MS-Japan |
ジャスネットキャリア |
マスメディアン |
クリーデンス |
iDA(アイディエー) |
メイテックネクスト |
レバウェル看護 |
レバウェル介護 |
かいご畑 |
メリット |
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公開求人数 | 約49万件 | 約26万件 | 約11万件 | 約6.9万件 | 約4.0万件 | 約1.5万件 | 約1.0万件 | 約2.1万件 | 約40万件 | 約6.0万件 | 約14万件 | 約5,700件 | 非公開 | 非公開 | 約2.1万件 | 約2.5万件 | 非公開 | 約5,000件 | 約1.0万件 | 約4,900件 | 約4,900件 | 約1,400件 | 約1.5万件 | 約1.4万件 | 約16万件 | 約23万件 | 約9,000件 |
得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界(とくにIT・Web系、メーカー系) | ◎全業界 | ◎全業界 | 営業・技術職・管理・メーカー系 | IT・Web系、管理、営業 | ◎全業界 | ◎全業界 | 経営、企画・管理、技術職、専門職 | ◎全業界 | 経営、企画・管理、技術職、専門職 | 営業、技術職、企画・管理、サービス系職種 | 営業、販売・サービス業、メーカー系 | ITエンジニア職全般 | ITエンジニア職全般 | 営業職全般 | Web系・ゲーム系・技術系 | 管理部門・士業 | 会計・経理・税務・財務 | マスコミ・メディア系 | アパレル・ファッション | アパレル・ファッション | 製造系・ものづくりエンジニア | 看護師 | 介護士・ケアマネジャー等 | 介護士・ケアマネジャー等 |
対象年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | 20代~30代 | ◎全年代 | ◎全年代 | 30~50代 | ◎全年代 | 20代 | 20代、30歳~35歳 | 20代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 関東・関西・東海 | 東京・神奈川・千葉・埼玉 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 東京・神奈川・札幌・大阪・愛知 | 東京・神奈川・大阪・愛知・広島・福岡・熊本 | 東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・京都・兵庫 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 関東・関西・東海・九州 | 関東・関西・東海 | 関東・関西 | 関東・関西・東海 | 関東・関西・東海 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 |
公式サイト |
表内の求人数は2024年11月時点のものです。
知人紹介
希望する業種・職種に勤務している知人・友人がいる場合、近況報告とあわせて転職について相談してみるのも1つの方法です。
従業員経由で人材を採用することを「リファラル採用」といい、近年は採用手法として導入する企業も増えています。
ただし、知人に紹介を依頼する手前、採用された際には気軽に辞退できないという点に注意が必要です。
もちろん必ず入社しなくてはならないわけではありませんが、きちんとした理由を伝えずに辞退すると、知人に迷惑がかかる可能性があります。
職場環境や仕事内容について、よく確認した上で紹介を依頼しましょう。
自己分析と企業研究は、「40代ならでは」の品質を目指す
40代からの転職のハードルが高まるのは、派遣社員から正社員を目指す人だけではありません。
これまで正社員で働いていて過去に転職経験のある人も、「40代での転職は、難易度が高かった」と振り返る人は少なくないのです。
まず意識すべきは、「自己分析」と「企業研究」の精度を高めることです。
具体的な進め方について、それぞれ説明します。
自己分析のポイント
そもそも「自己分析のやり方が分からない」という人は、以下の記事で詳しく説明していますので確認してみてください。
40代での自己分析で特に意識したいのは、「キャリアの掛け算」です。
これは、これまで獲得したスキルの「掛け合わせ」がその人の人材価値になる──という考えです。
上記図のように、どのような強みの掛け合わせがあるかを知ることによって、望ましい働き方や進むべき分野がイメージされやすくなります。
現在「どんな知識・スキルが活かせるかイメージがつかない」という人は、いちどキャリアの棚卸しを行っておくことをおすすめします。
キャリアの掛け算は、結果として応募先企業を選定する行為にも繋がります。
すなわち、キャリアの掛け算で導き出した「自身の強み」を活かせる企業を絞り込み、厳選するということです。
40代の転職は、「数打てば当たる」の作戦でやってもうまくいかないことが多いです。
一方で、「自分が本当に活躍できる」と強く信じられる企業に向けての活動は、企業側からもその人の熱意・ポテンシャルを感じやすくなります。
企業研究のポイント
「40代ならではの企業研究」を意識する際は、「情報元」と「考察ポイント」を踏まえておくとよいでしょう。
情報元 |
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考察ポイント | #1 経営方針 |
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#2 成長性 |
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#3 業務内容 |
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#4 福利厚生 |
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#5 社風 |
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上の表を見て、「企業研究は、こんなに調べないといけないのか…」と思いませんでしたでしょうか。
もちろん、どこまでやるはあなた次第です。
ですが、企業研究をしっかり行うことで、転職成功の確度を非常に大きく高められることは忘れずにおくべきでしょう。
また、企業のことをしっかり理解している求職者に対して、採用側は好印象を抱きやすいものです。
つまり、企業研究への働きかけひとつで、他の応募者から数歩リードができるのです。
内定獲得までに必要となる活動量をイメージして、計画立てをする
転職活動の選考の通過率は、人によって違います。
ですが、平均的な通過率がどのくらいかについてあらかじめ知っておくと、活動の転職イメージを持ちやすくなります。
以下の図は、応募から内定までの選考通過率の目安を表したものです。
※参考:マイナビ転職「平均応募社数や選考通過・内定の確率はどれくらい?」の内容を元に、弊社にて図作成
必ずしも上の確率の通りになるということではありませんが、応募から内定まで進むのは、おおよその確率として4.5%、仮に100社応募した場合最終的に内定を獲得できるのは「約4.5社」です。
つまり、一社の内定を獲得するために、20件強の応募数、そして6~7件の面接機会が必要となるケースが多いということです。
もちろん、沢山応募したからといって、内定を得られるとは限りません。
ここまでお伝えしたとおり、40代の転職では応募企業への丁寧な企業研究が求められます。また、面接対策をどれだけしっかり行ったかによっても、結果は変わるでしょう。
まず意識すべきは、「書類選考を通過して、面接まで辿りつくこと」です。
上の図で示した通り、平均的な書類選考率は30%程度です。1週間に1~2件の応募のペースでは、なかなか選考も進まないでしょう。
続いては、「面接の場数を踏むこと」です。
転職活動で、最初の面接から完璧に受け答えできる人は少数派です。2回、3回と回数を踏んでいく毎に、面接スキルも相応に高まります。
上記を踏まえて、あなたが転職成功となるために必要な応募数、面接数、そして所要期間をイメージしてみてください。
きっと、「この期間にここまで進めて、以降はこのくらいのペースで進めよう」というあなたの活動シナリオが見えてくるはずです。
ルート2)紹介予定派遣から正社員になる
次に、紹介予定派遣から正社員を目指すルートについて見ていきましょう。
紹介予定派遣の求人に応募し、採用されることがゴールとなります。このルートで正社員を目指す際には、次の2点を押さえておくことが大切です。
- 紹介予定派遣の求人が豊富な派遣会社を利用する
- 派遣期間中は関係構築とスキルアップを両輪で進める
紹介予定派遣の求人が豊富な派遣会社を利用する
紹介予定派遣は、一般的な派遣と比べて求人数が少ないのが特徴です。
その理由は、紹介予定派遣を募集することに慎重な姿勢を示す企業が少なくないからです。
そのため、紹介予定派遣から正社員を目指す場合は、紹介予定派遣の案件および実績の豊富な派遣会社を活用するべきです。
紹介予定派遣の求人が豊富な派遣会社
サービス名 | アデコ |
テンプスタッフ |
スタッフサービス |
パソナ |
リクルートスタッフィング |
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特徴 |
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求人数 | 約1.1万件 | 約5.9万件 | 約16万件 | 約1.4万件 | 約1.2万件 |
対象年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 |
対象地域 | 全都道府県 | 全都道府県 | 全都道府県 | 全都道府県 | 全都道府県 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年11月時点のものです。
派遣期間中は関係構築とスキルアップを両輪で進める
紹介予定派遣として採用された時点では、まだ正社員になれると決まったわけではありません。派遣期間中に仕事ぶりや人柄を見極めた上で、正式に採用すべきか判断されます。
派遣期間中のポイントは、「周囲との関係構築」と「スキルアップ」を両輪で進めていくことです。
期待されていたパフォーマンスを発揮できなかったり、周囲の社員が「この人とは一緒に働きたくない」と感じたりすると、正社員への道が断たれてしまう可能性は十分にあります。
職場に溶け込む努力を継続しつつ、担当業務に必要な知識・スキルを早期に身につけていくことが大切です。
ルート3)現在の職場の社員登用制度を利用して正社員になる
第三のルートとして、現在の職場の社員登用制度を利用する方法について解説します。
この方法は社員登用制度があることが前提条件となりますが、制度が設けられている場合は次の2点を押さえておくことが大切です。
- 社員登用制度の実績の有無・要件・評価基準を確認する
- 正社員に登用されやすい人の特徴を知っておく
社員登用制度の実績の有無・要件・評価基準を確認する
過去に社員登用制度を活用して正社員になった人がいるかどうか、実績の有無を確認しておきましょう。
派遣先の上長に質問するか、上長を通じて人事担当者に確認してもらうのが得策です。
社員登用実績があるようなら、正社員になるための要件や評価基準についても確認しておくことをおすすめします。要件や評価基準が分かれば、現在の職場で何をどれだけ頑張ればいいのかが明確になるからです。
就業先がまだ決まっていない場合には、派遣会社から派遣先を紹介された際にコーディネーターに質問するか、もしくは派遣先との顔合わせ(面談)の際に確認しておくとよいでしょう。
正社員に登用されやすい人の特徴を知っておく
派遣から正社員に登用されやすい人の特徴を知っておくことも重要です。努力の方向性を誤らないよう、日頃から次の点を意識して仕事に取り組むことをおすすめします。
社員登用されやすい人の特徴
- スキルが高い(担当業務の専門スキル+ヒューマンスキル)
- 人柄が良く、周囲の社員と良好な関係を築ける
- 与えられた仕事に対して+αの創意工夫を加えられる
- 自分の担当領域だけでなく全体を見て行動できる
- 客観的に納得できる成果を出している
注意が必要な点として、派遣社員と正社員では求められるスキルや資質が異なるケースが少なくありません。
派遣社員には、指示された範囲の業務を着実にこなすことが主に求められます。
一方で、正社員になるとチームや組織全体のことを考えて判断したり、企業特有の文化や慣習を理解した上で就業したりすることが求められるでしょう。
こうしたことが無理なくできる人が、正社員に登用されやすい傾向があります。
まとめ)40代で派遣から正社員に「なれる」ことをスタートラインに
40代が派遣から正社員を目指すためのルートは複数あります。
20代・30代と比べて正社員を目指す上での難易度は高まるものの、決して不可能ではないという実感が湧いてきたのではないでしょうか。
「もう無理かもしれない」という気持ちで臨むよりも、「必ず正社員になれる」という前向きな気持ちで取り組んだほうが、熱意や自信が伝わるはずです。
今回紹介したポイントを参考にしつつ、やるべきことを1つ1つ着実にこなすことで、ぜひ派遣から正社員への転換を実現させてください。