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もう“老害”なんて言わせない! 新時代を生き抜くミドル世代の心構え

[最終更新日]2025/01/29

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「老害って言われたくない…」新時代を生き抜くミドル世代の心構え

老害」という言葉がメディアやSNSで取り沙汰されるようになり、「自分もいつかそう言われるのでは?」と気になっていませんか?

かつては豊富な経験が頼もしい“年の功”と尊ばれていたはずが、いまでは“老害”というレッテルで片づけられがちです。

目次

年配の著名人の発言がSNSなどで批判され、炎上する事例が増加「時代遅れ」「老害」

Googleトレンドのデータから見る「老害」急上昇

まずは下の画像をご覧ください。
2004年以降の「老害」というキーワードの検索数推移を示したものですが、2022年頃から検索数が急上昇しているのが一目瞭然です。
インターネット上で「老害」という言葉が話題になり、SNSやブログ記事で取り上げられる機会が一気に増えているのです。

老害(検索キーワード)(日本における2004年~現在の人気度の動向グラフ)2024年から上昇傾向

このタイミングで関心が高まった背景としては、次のような要因が考えられます。

SNSやネットニュースでの炎上事例の増加

この時期、著名人や企業のトップ層など、いわゆる“年配”とされる方々の発言が「時代遅れ」だと批判され、短時間で拡散されるケースが増えました。

「努力が足りない」発言 大物タレントがテレビ番組で発言し、若者の努力不足を一括。この発言に対し、SNS上では「時代遅れ」と批判が殺到。数時間でリプライやリツイートが何万件にも達し、“炎上”状態となった。
「AIなんて必要ない」発言 ある企業のベテラン役員が新技術の必要性を否定する発言をした結果、社員やネットユーザーから「理解不足」と猛反発を受け、社内外で問題視される事態となった。
時代遅れの根性論? スポーツ界のコメンテーターが若手選手に対し、根性論で説教を続けたことが発端。「古いやり方」とSNSで批判が集中し、一挙に反感が高まり話題となった。

こうした事例では、以前ならごく限られた場所での批判にとどまっていたものが、SNSの拡散力によって一気に可視化され、炎上につながりやすくなっているのです。

テクノロジーの進化

AIやインターネット技術の進歩があまりに速く、いままでの「年の功」「経験則」が通用しない場面が増加。
新しい手法をとり入れられない人が“老害”と批判されやすくなりました。

2024年時点におけるテクノロジー進化の具体例
オンライン会議システムの高機能化
  • ハイブリッドワークが一般化し、同時通訳機能付きのオンライン会議ツールが当たり前に使われるように。しかし、「対面こそ至高」と言い張り、全員をオフィスに集めたがる上層部が「時代に乗り遅れている」と見なされがちです。
生成AIの急速普及
  • 2024年には、あらゆる業務で生成AI(会話型AI・画像生成AIなど)の利用が日常化しました。資料作成やデータ分析をスピーディに行える一方、それを活用できない上司や管理職が「昔のやり方に固執している」と指摘される事例が目立ちます。

このように、現在ではテクノロジーが急激に進化・普及しているため、「これまでの成功体験」だけを頼りにしている人々が“老害扱い”されるリスクが高まっているといえます。

老害=年配層のやり方が、社会や組織の新陳代謝を阻んでいるという意味|→ 今では単なる高齢者叩きに用いられることが増えている

「老害」という言葉は、もともと「年配層の態度ややり方が、社会や組織の新陳代謝を阻んでいる」という批判的な意味合いで使われてきました。

“老害”と呼ばれがちな言動・態度

  • 過去の成功体験に固執し、新しい技術や知識に否定的
  • 若い世代や部下の意見に耳を傾けず、一方的に押しつける
  • 経験を“権威”として振りかざし、建設的な議論を拒む

しかし今では、シニア全般を“害”と見る差別的レッテルとして用いられることが増えています。
こうなると、本来は「特定の行動・態度の批判」であるべきものが、単なる“高齢者叩き”にすり替わってしまいかねません。

なぜ「老害」は世代論で片づけられがちなのか?

「歳をとればとるほど保守的になる」という一般的なイメージや、SNSで拡散されやすい“上の世代批判”の構図があることは確かです。
しかし、最も大きな理由の一つとして挙げられるのが“年金問題”だと考えられます。

若者たちの「将来の年金」への不安

若い世代の多くは、「自分たちが定年になる頃には年金をほとんど受給できないのではないか」という強い不安を抱えています。

実際、厚生労働省が公表している将来推計でも、高齢化による年金の給付水準は段階的に下がる可能性が示唆されてきました。
また、2019年には金融庁の報告書に端を発した「老後2000万円問題」が大きく報道され、若年層の不安をさらに高めたという経緯もあります。※1

※1 参考: 金融庁 「金融審議会 「市場ワーキング・グループ」報告書 の公表について」

若い世代の年金受給はどれほど減るのか?

一方で、「では若い世代の年金受給がどれほど減るのか」については、専門家の間でも見解が分かれているのが現状です。
年金制度が抜本的に改革される可能性や、今後の経済成長率・出生率などによって、給付水準はある程度変動するとの見方もあります。

しかし、そうした“将来の可能性”を冷静に分析するより先に、多くの若者が「いまの高齢者だけが得をしている」と感じてしまうことが、世代間の対立構造を加速させているのです。

年金制度そのものは国民全体が関わる複雑な仕組みであり、「高齢者が一方的に得をしている」「若者は何ももらえない」と決めつけるのは早計ともいえます。

たとえば、厚生労働省の公的年金財政検証(5年ごとに行われる将来予測)では、景気や雇用状況しだいで給付水準は大きく変わる可能性が示されています。※2

※2 参考: 厚生労働省 「年金将来の公的年金の財政見通し(財政検証)」

つまり、若い世代が将来どれだけの年金を受給できるかは、まだ確定的に言える段階にはないのです。

それでも、不確実性が高いからこそ「将来が見えない」「制度に期待できない」と感じ、若者がいっそう不満を募らせる面は否めません。

そうした社会的背景を踏まえると、「老害」が世代論で片づけられがちな理由は、単に“高齢者の頑固さ”だけではなく、年金問題をはじめとする世代間の経済格差や将来への不安が大きく影響していることがうかがえます。

時間がないから無駄を省きたい、ライフワークバランス重視、大きな目標より身近なつながり

「老害」という言葉の流行の背景を読み解くために、そのワードを発信している当の若い世代が、どんな不安や悩みを抱えているのかを知ることも有意義でしょう。

新しい技術が次々と生まれ、就職やキャリアの常識も大きく変わる現代において、若者たちは想像以上に複雑で厳しい現実と向き合っています。

時間感覚:可処分時間をシビアに“選別”する若者たち

早送りで映画を観る若者達

昨今、若者が映画やドラマを“倍速視聴”するという話題がメディアを賑わせました。この背景には、若者たちが普段から接しているインターネットにおける膨大な情報量、そしてSNSをはじめとする分刻みのスマホ使用と密接に関わっています。

つまり、若者たちは普段から「時間がない」と感じることが多く、映画を視聴する際も「すべてをじっくり視聴することが難しい」と感じる状況があるのです。

飲みニケーションや電話を敬遠する理由

かつては仕事終わりの「飲み会」が職場のコミュニケーションの主流でしたが、若年層はこれを「時間対効果が低い」と感じる傾向が強いと言われています。

用件をチャットで済ませ、業務外の時間は自分の好きなことに集中したい――そんな感覚は、電話応対にも当てはまります。「電話は不意に時間を奪われる」「チャットなら同時進行で他のことができる」と考える若者にとって、古いスタイルのコミュニケーションは敬遠されがちです。

成長・成功の捉え方:出世や昇進が“ゴール”ではない時代

「頑張れば報われる」とは限らない

かつての高度経済成長期やバブル期では、「努力=収入アップ」「出世=成功」という図式が機能していました。しかし、今の若者は景気後退や就職氷河期など、「頑張っても報われない現実」を身近に見て育った世代でもあります。

そのため、必ずしも「昇進や高い役職が自分の目指すゴール」とは考えていないのです。

ライフワークバランス重視へ

「管理職になると責任と負担が増える割に、見返りが少ない」という認識から、昇進を望まない若者も珍しくありません。
むしろ「自分の時間を確保しながら楽しく働く」ことを重視する人が増えています。

幸せの感じ方:大きな目標より“身近なつながり”を重視

“達成・成功”だけが幸せではない

1970~1990年代は、「努力した末に大きな成功を掴む」ことが個人の幸福と直結している雰囲気がありました。しかし現代は、会社の業績や社会の発展が必ずしも自分の暮らしを支えてくれるとは限りません。

そのため、「今ここにいる仲間と楽しく過ごせること」「目の届く範囲の安心」を何よりも大切にする若者が増えています。

他者との関係性を重視

心理学者マーティン・セリグマンの言う“幸福の要因”の中で、若い人たちは特に親しい人とのつながりや他者への配慮・貢献を重要視する若者が多いといいます。※3

かつてのように「数字の目標を共有して皆で達成しよう!」という呼びかけは、下手をすると「プレッシャーをかけられている」とネガティブに捉えられかねないのです。

※3 参考: 生活者データ・ドリブン マーケティング通信「感情検索から見えてくるZ世代のリアル」

激変する社会のなかで、ミドル世代が“老害”と呼ばれずに前向きな役割を果たすためには、若い世代が持つ新しい感覚を理解し、それに合わせたコミュニケーションやサポートを行う必要があります。

ここでは、前章で紹介した3つの視点(時間感覚・成長・成功の捉え方・幸せの感じ方)を軸に、具体的なアップデートの方法を整理してみましょう。

時間感覚への理解と配慮

幼い頃から膨大な情報に常時アクセスできる環境→ 必要な情報や楽しみを効率良く得たい

なぜ若い世代は“時間を奪われる”ことを嫌がるのか?

現代の若者は、幼い頃からスマートフォンを使いこなし、あふれる情報に常時アクセスしてきました。
その結果、どこに時間を投下するかを非常にシビアに見極める傾向があります。

倍速視聴やSNS連携など、一見「せわしない」行動にも見えますが、本人たちは必要な情報や楽しみを効率良く得ようと工夫しているとも言えます。

ミドル世代ができる対策・意識のアップデート例

ミーティングや飲み会の目的を明確にする 「時間をどう使うか」の優先度を若者が判断しやすいように、会合のゴールや所要時間を先に共有すると効果的です。
電話よりチャットやメールを活用 「突然の電話は時間を奪われる」という認識を尊重し、あらかじめメッセージや予定を伝えることで、相手も心の準備ができます。

こうした配慮を行うだけで、「一緒に仕事がしやすい人」と見なされ、より良い信頼関係を築けるでしょう。

成長・成功の捉え方をアップデートする

「頑張っても報われない現実」を身近に見て育っている→ 昇進や出世がキャリアのゴールではない

出世や管理職がゴールではない時代

高度経済成長期やバブル期を生きた世代にとって、昇進=成功、出世=幸せという図式は当たり前のものでした。しかし、若い世代は「頑張っても給料はなかなか上がらない」「責任や負担ばかり増える」という現実を目の当たりにして育っています。

そのため、管理職になることを望まない、もしくはキャリアのゴールをまったく別のところに設定している若者も多いのです。

ミドル世代ができる対策・意識のアップデート例

多様なキャリアパスの尊重 「昇進しないとダメ」「同じ会社で働き続けるのが当然」という価値観を押しつけず、専門職・副業・兼業など様々な道を認める。
評価や目標設定の工夫 売上や数字の達成のみならず、チームワークや学習成果などを評価対象に入れる。小さな成功体験を積み重ねる“ゲーミフィケーション”の手法も有効です。

こうした柔軟なアプローチで、若者たちは「自分なりの成長が見える場所」を見つけやすくなります。
上の世代が個人の可能性を伸ばすサポートに回ることで、“押しつけ”ではなく“頼られる先輩”になれるはずです。

幸せの感じ方:セリグマンの“PERMA”で考える

●ポジティブ感情…「嬉しい・面白い・感動した・希望を持てる」などのポジティブ感情 ●没頭…物事への積極的な関わり。時間を忘れてなにかに熱中して取り組むこと ●他者との良い関係性…人との関わり合い、信頼関係や相互支援など ●意味や意義の自覚…自分は何のために生きているのか、自分ともっと大きなものとの関係を意識する ●達成・成功…何かを達成する

アメリカの心理学者であるマーティン・セリグマンは、“ポジティブ心理学”の第一人者として知られています。
彼は幸福を構成する要因として、以下の「PERMAモデル」を提唱しています。※4

  • Positive Emotion(ポジティブな感情)
  • Engagement(没頭・熱中)
  • Relationships(良好な人間関係)
  • Meaning(意味・意義)
  • Accomplishment(達成・成功)

※4 参考: Flourish: A Visionary New Understanding of Happiness and Well-being

若者が重視しているのは“R”や“M”の部分?

かつての日本社会では、Accomplishment(達成)を重視し、営業目標や個人の出世が幸福と直結しているように感じられていました。しかし、現代の若者はRelationships(関係性)やMeaning(意義)に強く価値を置く傾向がある、と多くの調査でも示唆されています。

必ずしも「頑張って営業記録を更新する」よりも、「仲間とのつながりが深まる」「意義のある活動に参加する」ことに幸福を見出しているのです。

ミドル世代ができる対策・意識のアップデート例

人間関係を育む施策 飲みニケーションではなく、趣味や共通の話題を共有できる場づくりを試みる。イベントや社内SNSなどで気軽に意見を交換できる体制を整える。
意義づけの共有 プロジェクトや業務の目的・社会的意義を若者と一緒に考える。「なぜこの仕事をするのか?」を対話で確認し合う。
達成感の設計 大きなゴールだけでなく、日々の小さな目標も設定し、短期的に“できた!”を感じられる仕組みにする。

小さな気づきを積み重ね、“老害”を超える存在に

年の功を活かしながら、時代の変化や若者の感性を柔軟に取り入れることが大切|一緒に仕事がしやすくて頼れる
  • 時間感覚を尊重し、ムダを省いたコミュニケーションで互いのストレスを軽減する
  • 成長・成功の基準をアップデートし、多様なキャリアや個性を承認する
  • 幸せの感じ方を理解し、セリグマンのPERMAモデルを応用した“人間関係や意義”を重視する職場づくりを目指す

こうした取り組みが、若者とミドル世代との間のギャップを埋め、「一緒に仕事がしやすい」「相談しやすい」先輩として信頼を得る近道となるでしょう。
そして、経験があるからこそできる“的確なアドバイス”や“落ち着きあるリーダーシップ”が、若い世代との協力関係をさらに強固なものにしてくれます。

“年の功”を活かしながら、時代の変化や若者の感性を柔軟に取り入れる――それこそが、ミドル世代が“老害”ではなく“頼れる存在”へと進化するための鍵となるのです。

いま「老害」という言葉が一気に注目されている背景には、テクノロジーの急速な進化や価値観の多様化といった社会の大きな変化があります。

一方で、若い世代ほど不安を抱えやすく、ネット上の批判的な風潮も手伝って、“年配の人=老害”とひとくくりにされがちな状況になっているのかもしれません。

しかし、年を重ねることそれ自体は決して“害”ではなく、経験や知見を活かすことで世代を越えた協力が生まれる場面も数多くあります。
変化の激しい今だからこそ、自分の思いや行動を少しずつ柔軟にアップデートしてみたり、若い人の悩みに耳を傾けたりすることが大切なのではないでしょうか。

新しい学びに挑戦するのも、若い世代と共通の話題をもつ手段と捉えると気がラクになります。
無理をして「頑張る」というより、心地よいペースで知識や見識を広げながら、自分らしさを活かせる道を探ってみてください。

そうした小さな一歩が、世代間の距離を縮め、より良い関係を築くきっかけになるはずです。

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