ミドル世代からの自己分析はどう進める?「セルフインタビュー」のススメ
[最終更新日]2025/02/02

「40代・50代になって、改めて自分のキャリアや生き方を見直したい――そう思いつつも、忙しさや面倒くささが先に立って、なかなか自己分析が進まない」と感じている方は多いです。
若い頃に一度だけ自己分析をしたものの、そのまま放置してしまっている方もいるでしょう。
しかし、人生100年時代と言われるいま、ミドル世代だからこそ改めて「これまでの経験」を棚卸しし、「これからの自分」を設計する時期がやってきています。
そこで注目したいのが、じっくり自分と向き合える「セルフインタビュー」という手法。
数ある自己分析の中でも、忙しくても取り組みやすく、自然とモチベーションが湧きやすい特徴があります。
目次
忙しいミドルにおすすめ!「セルフインタビュー」

ミドル世代はキャリアも長く、実績や経験が豊富。それゆえに改めて自己分析をする意義があるのですが、一方で振り返り対象が多すぎて「まとめるのが手間・大変」「何を書けばいいのか途方に暮れる」となってしまうことも多いです。
さらには、日常の忙しさに追われて後回しになってしまい、ようやく自己分析に着手しても、「嫌だな」「面倒だな」と思いながら作成してしまう。
──こうして、形だけまとめた分析内容が、どれほど納得感のある成果物になるでしょうか。自分でもワクワクしないレポートを眺めても、次のアクションへ繋がる熱量は生まれにくいはずです。
だからこそ、もっと楽しく、気軽に、でも深く自分を見つめる方法を知っておきたいのです。その最たる方法が「セルフインタビュー」です。
セルフインタビューとは?
セルフインタビューとは、その名のとおり自分自身に向けてインタビューをすることです。
ポイントは、「自分を粗末に扱わない」こと。お客様や大切な人に向けて話しかけるときと同様に、あなた自身を大切に敬い、丁寧に扱いながら質問していくことです。
また、「〇時間で一気に終わらせる」というスタイルではなく、1日のなかでちょっとした隙間時間を使って、じっくり数日かけて取り組むのが理想です。
お気に入りのカフェでコーヒーを片手に、あるいは寝る前の10分だけ──そんなふうに自分に合ったペースでゆるやかに進めていけば、忙しいミドルでも無理なく続けられます。
セルフインタビューのメリット
短時間でも取り組める | 1問ずつ回答していけばOKなので、仕事の合間やちょっとした休憩でも進められます。 |
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“本音”が出やすい | 他人に話すわけではないので、遠慮したり体裁を繕ったりする必要はありません。自分の心に正直になれるのが強みです。 |
質問がポジティブ中心なので前向きになれる | 「もし○○が無かったら?」など、思考を広げたり肯定的に捉え直す質問が多いぶん、嫌な気持ちになりにくく、自然にやる気を高めやすい。 |
継続しやすい | 「1日〇時間」と決めず、すき間時間にコツコツ少しずつ回答すればOK。ゆっくり数日~数週間かけて取り組むうちに深い洞察が得られます。 |
セルフインタビューの進め方

Step1|質問リストを用意する
あらかじめ複数の質問をピックアップしておくとスムーズです。この記事でもセルフインタビュー用の質問リストを用意していますので、ぜひご参考ください。
Step2|心身が落ち着く場所・時間を選ぶ
カフェや自宅の書斎など、リラックスできる空間がおすすめ。音楽や好きな飲み物を取り入れて、気分を高めてみましょう。
Step3|少しずつ続ける
一気にまとめて終わらせる必要はありません。1日のすき間時間で1問だけ、あるいは週末の空き時間など、自分のペースで無理なく進めましょう。
Step4|わからない質問は保留でもOK
すぐに答えられない、あるいはモヤモヤして答えたくない質問は一旦スキップし、後日改めてじっくり考えると大きな発見に繋がる場合があります。
Step5|定期的に読み返す
セルフインタビューで得られた回答を見返すと、「こんな価値観があったんだ」「今ならこう答えるかも」と、新しい気づきが生まれます。
ミドル世代へのセルフインタビュー100
いよいよ実践したい方のために、セルフインタビューの質問リスト100項目をご用意しました。
質問が多いと思うかもしれませんが、カテゴリーごとに分かれているので、気になる部分から少しずつ手をつけてみてください。
無理して全部こなす必要はありません。「これは答えてみたい」という質問だけでも、じゅうぶん有益な気づきを得られます。
回答しているうちに「意外と自分はこんなところを大事にしてるんだな」「思っていたより悪くないかも」と思える瞬間があるかもしれません。
それでは、さっそく進めてみましょう。
1.「日常・環境」のセルフインタビュー10問

Q1. いまの生活で「これがなくなったら困る?」というものは?
たとえば、普段利用するお店・日常を助ける小道具・こだわりの家電など。なぜそれを愛用しているのか、理由を思い浮かべてみましょう。さらに、それらが「もし無かったら」生活にどんな変化が起きるかを想像してみてください。
Q2. 自宅でいちばん落ち着く場所はどこ? そこが落ち着く理由は?
ソファ、ベッド、書斎、キッチン…など、人によって「ほっとする場所」は異なります。そこにいるときの気持ちや、そこを選ぶ際に大切にしていることを考えてみましょう。
Q3. 普段使っている物(スマホ、イス、服など)に対して、実はこだわりを持っている点は?
たとえば「スマホケースの色」「服の素材」「座り心地を重視したイス」など、小さなこだわりも振り返ると自分の価値観や好みが見えてきます。
Q4. 「家の立地」や「通勤・通学経路」に満足している? その理由は?
交通の便がいい、景色が好き、治安がいい、など満足ポイントがあるかもしれません。もし満足していないなら、どんな環境なら快適だと思うのかも合わせて考えてみてください。
Q5. 毎日のルーティンの中で、じつは楽しみにしていることは何? どうして楽しいの?
コーヒーを淹れる時間、朝の散歩、お風呂でのリラックスタイムなど、当たり前になっている「小さな楽しみ」を再認識すると、日常の充実度が変わります。
Q6. 最近「これを新しく取り入れてよかった」と思うもの・習慣はある? それを始めたきっかけは?
新しい調理器具やガジェット、ストレッチの習慣など、生活の質を上げてくれているものを振り返ることで、自分が大切にしている要素がわかります。
Q7. 部屋のインテリアやレイアウトに不満はある? 改善できるとしたら、どんな工夫をしたい?
部屋の環境は、気分やモチベーションに大きく影響を与えます。「本当はこうしたい」と思っている点があれば、書き出してみてください。
Q8. お金をかけてもいいと思う“快適さ”はある? それはどんなところに価値を見出している?
高品質な家電や家具、こだわりの寝具など、人によって「ここにはお金をかけたい」と思うポイントが違います。そこに自分の価値観が表れるはず。
Q9. 休日にほっとするひとときは何をしているとき? それがもたらす安心感はどういうもの?
家でのんびり映画を見る、近所を散歩する、友人とお茶するなど、実際に思い浮かべるとその心地よさの正体がわかってくるでしょう。
Q10. 「今の環境がさらに心地よくなるには?」を考えてみると、どんなアイデアが出てくる?
具体的な改善策を挙げてみると、いまの暮らしの良い部分・足りない部分が客観的に見えてきます。
興味を持った質問から取り組む: すべてを順番どおりにこなす必要はありません。直感的に「これ気になる!」と思ったものから回答すると、よりスムーズに進められます。
2.「人間関係」のセルフインタビュー 10問

Q11. 身近にいる「好きな人」を3人思い浮かべてみる。その人たちに共通する魅力は?
たとえば「いつも笑顔でいてくれる」「話をしっかり聞いてくれる」など、好きな相手に共通する特徴を探ることで、自分の求めるコミュニケーションや価値観がわかります。
Q12. 身近にいる「尊敬する人」を3人思い浮かべてみる。その人たちに共通する尊敬ポイントは?
プロフェッショナル意識、リーダーシップ、誠実さなど、自分が「こうありたい」と思う理想像が映し出されるはずです。
Q13. 身近にいる「苦手な人」を3人思い浮かべてみる。何が苦手なのか、共通点はある?
話を聞かない、自分勝手、ネガティブ発言が多い…など、苦手と感じる要素は人それぞれ。「なぜ自分はそれが苦手と感じるのか」を掘り下げると、自分の価値観がクリアになります。
Q14. どうしても苦手だった人とうまくやれた経験があれば、それはなぜうまくいった?
お互いの立場を理解できた、意外な共通点が見つかったなど、成功例を振り返ることで、対人関係の突破口を再発見できるかもしれません.
Q15. 自分が「この人といると安心する」と感じる相手はどんなタイプ?
気を遣わないで済む、励ましてくれる、一緒にいて楽しい、など、安心感の背景には何があるのかを意識してみましょう。
Q16. 人にアドバイスを求めるとき、どんな人・どんなタイプに頼りがち? その理由は?
具体的な答えをくれる人、同じ失敗を経験している人、共感してくれる人… 「なぜその人を選ぶのか」を考えると、問題解決のスタイルが見えてきます。
Q17. 逆に、自分が頼りにされるとき、どんな相談・どんな場面が多い?
仕事上のノウハウ? 人間関係の悩み? 自分が「得意」と思われている分野がわかると、強みの再確認にもつながります。
Q18. 友人・同僚・家族からの評価で「意外だったな」と思ったエピソードはある?
ポジティブ・ネガティブ問わず、他者の視点での評価は自分では気づかない面を映し出してくれます。そこに意外な才能が隠れていることも。
Q19. SNS上で気軽に交流できる人と、リアルで頻繁に会う人は違う? それぞれに求めるものは何?
オンライン・オフラインでつき合う人たちに、どんな期待や役割を感じているのか? そこに自分の対人距離感やコミュニケーションスタイルが表れます。
Q20. 自分にとって「理想的な人間関係」とはどんな状態だと思う? 今それに近づいている?
尊敬と信頼がある, 言いたいことが言い合える, 適度な距離感…など、理想像を描くことで「いま何が足りない?」を考える手がかりにもなります。
1日のうち好きな時間に: お気に入りのカフェで、音楽を聴きながら、リラックスしてノートやメモに書き出すと、意外なアイデアや本音が浮かびやすくなります。
3.「強み・弱み」のセルフインタビュー10問

Q21. 他人より少しだけ自信があるスキルや知識は? いつ・どうやって身につけた?
仕事や趣味、学習経験などから「これは負けない」と思えるものがあれば、その背景も一緒に考えてみましょう。
どのような過程を経て習得したかを思い出すと、あなたの学習スタイルや粘り強さが見えてきます。
Q22. 周囲に「○○が得意だね」と言われた経験はある? それは自分でもそう思う?
他者評価とのズレがないか確認してみると、自分が意外に自覚していない強みを発見できるかもしれません。
もしくは「他人には評価されているのに、ピンとこない」場合も含めて整理してみるとよいでしょう。
Q23. 「ここは正直、あんまり得意じゃないかも…」と思う点は? その理由を考えてみると?
経験不足、興味が湧かない、人に任せた方が効率的…など、苦手意識の原因は人それぞれ。
わかりやすい“苦手”の存在は、逆に自分の強みを際立たせるヒントになることがあります。
Q24. 自分の短所を思い浮かべると、それが裏返しで長所にもなり得る? 具体的には?
たとえば「頑固」であると同時に「粘り強い」といった具合に、短所と長所は表裏一体の場合も。
そこに気づくと「短所をどう活かせるか」「必要に応じてどう補えばいいか」考えられるようになります。
Q25. 強みを最大限発揮できた経験を挙げるなら? そのとき何が作用していた?
プロジェクト成功やスポーツの大会、プライベートのイベントなど、どんな環境・仲間・条件が揃っていたかを具体的に思い出してみてください。
Q26. 逆に、弱みを痛感してしまった経験は? そのときにどんなサポートがあればよかった?
ただ落ち込むのではなく、サポート体制や環境が整っていれば弱みが表面化しなかったかも、と気づくこともあります。
必要なフォローが見えてくるのは、今後のキャリアでの大きな糧になります。
Q27. 同僚・上司・家族などから「ここをもっと伸ばせばいいのに」と言われたことは? やってみた感想は?
周囲が見る「伸びしろ」と、自分自身の意識にギャップはないか。
実際に取り組んでみた経験があれば、その結果を振り返ると新たな学びが得られるでしょう。
Q28. “苦手領域を最低限克服する” vs “得意分野をさらに伸ばす”、今の自分に合っているのはどっち?
ミドル世代になると、時間やエネルギーに限りがあるので、どこに集中投下するかの選択が重要。
自分が納得して選ぶために、過去の成功・失敗談も参考に判断してみてください.
Q29. 自分の強み・弱みは、5年前・10年前と比べて変化している? 何がきっかけで変わった?
キャリアの変遷やライフステージの変化で、得意分野がシフトしているかもしれません。
「今だからこそ活かせる強み」「今後薄れそうな強み」といった未来視点も考えてみるとよいでしょう.
Q30. これからの人生・キャリアを考える上で、どの強みを一番活かしたい? そのためにどう磨いていく?
最後に、「実際に強みをどう使うか」を意識してみると、具体的な行動プランや学習プランが浮かびやすくなります。
1. 具体的なエピソードを思い浮かべる
過去の経験を振り返るときはできるだけ時期や場所、人の顔などをリアルに想像する。未来の展望を考えるときは、理想の1日のスケジュールなど具体的に描いてみる。
4.「価値観」関連のセルフインタビュー10問

Q31. 「自分にとって大切にしたいもの」を3つ挙げるなら? それはいつ・何がきっかけで大切だと思うようになった?
人によって、家族、健康、お金, 趣味, 誇り, 自由などさまざまです。過去の経験や出会いの中で価値観が形成されてきたかもしれません。
Q32. 「これは譲れない」という信念やポリシーはある? それを守るために、どんな行動を取ってきた?
仕事上のこだわりや人間関係の姿勢など、譲れない一線は何かを探ってみましょう。実際のエピソードを振り返ると、行動とのつながりが見えてきます。
Q33. 「自分の根っこにあるキーワード」は何だと思う? その根拠や背景は?
たとえば「挑戦」「安定」「協調」「自己表現」など。言葉にすると、無意識の優先順位がはっきりすることがあります。
Q34. 他人の意見や周囲の常識に流されがちだった経験は? それはなぜ流されてしまった?
自分の意思を貫けなかった場面を思い出すと、優先していたのが「安心」「調和」「スムーズさ」などだったのかもしれません。
Q35. 他人が評価する“成功”と、自分が思う“成功”は違う? 具体的にどう違う?
社会的地位や年収、名声だけでは測れない“自分なりの成功”を言語化してみると、自分の本当の価値観が浮かび上がります。
Q36. お金・時間・健康・家族など、複数の要素がバッティングしたとき、優先順位はどう決める?
実際に自分がそういう状況に置かれた経験があれば、そのときの選択理由を振り返り、今の価値観と合致しているか考えてみてください。
Q37. 「過去に強くこだわっていたが、今はそうでもない」と思うものはある? なぜ変化した?
昔は“絶対に必要”と思っていたことが、年月を経て変化していくのはよくあること。その原因を追うと自分の成長や変遷が見えます。
Q38. 「こういう生き方だけはしたくない」と思うものは? そこから分かる自分の怖れや嫌悪感は?
“逆説的”に捉えると、自分の大切にしていることや、回避したい状況がクリアになります。何が嫌なのか、掘り下げてみましょう。
Q39. 誰かから「あなたのここがいいよね」と言われて、ハッとした経験は? それは自分の価値観に影響を与えた?
意外と自分では当たり前に思っていたことが評価される場合があります。それが自分にとっても嬉しいと思えたなら、大切な価値観と繋がっているかもしれません。
Q40. 今の自分の価値観を、10年前の自分が見たらどう思う? それはどんなきっかけで変わった?
年齢を重ねるにつれ、ライフステージや経験によって価値観が変化することは自然なこと。自分の中で何がトリガーになったかを考えてみてください。
後日読み返してみる: 時間が経つと答えが変わったり、新しい発見が出てくることがあります。定期的に見直すことで、自己理解がより深まります。
5.「行動・習慣」関連のセルフインタビュー10問

Q41. 朝起きて最初にすることは何? それをやるようになったきっかけや理由を思い出してみてください。
たとえば「顔を洗う」「SNSをチェックする」「コーヒーを淹れる」など、習慣化している行動は意外と自分の好みや思考を反映しています。
Q42. 一日のスケジュールで、どの時間帯がいちばん好き? どんなところに魅力を感じる?
朝の静けさ、昼食後の休憩、夜のリラックスタイム…「その時間が好きな理由」は、あなたのエネルギーピークやリラックス条件を示しているかもしれません。
Q43. 仕事の段取りやタスク管理で、無意識に守っている「自分ルール」はある? どうしてそれを大切にしている?
“効率重視”“とりあえずメモする”“締め切りを守るための逆算”など、人それぞれの暗黙の行動習慣が存在します。そこに個性や強みのヒントがあります。
Q44. 何か新しいことを続けたいと思ったとき、いつも最初に取る行動は? そのパターンを自覚している?
情報収集から入る、試しに小さく始める、友達を巻き込む…など、自分らしい始め方の癖を把握すると、新しい習慣づくりがうまくいきやすくなります。
Q45. よく「忙しい」を理由に後回しにしてしまうことは何? 本当に忙しさが原因? ほかの理由がある?
後回しにしてしまう行動には、実は「やりたくない」「気が進まない」など別の要因が隠れている場合があります。原因を探ってみましょう。
Q46. ストレスを感じたとき、自然とやっている行動は? それで気持ちは楽になる? ほかに方法はある?
甘いものを食べる、深呼吸する, 運動する、誰かに愚痴る…など、ストレス対処法は人それぞれ。意識化すると、より良い対処法を見つけられるかもしれません。
Q47. 逆に、調子が良いとき・気分が乗っているときに発揮される行動パターンはある? そこに自分の強みが表れていない?
やたらと集中力が増す、アイデアが浮かぶ、人とのコミュニケーションが活発になる… 調子の良いときは“自分らしさ”が強く出ます。
Q48. 最近、始めてみた習慣や挑戦はある? それを続けられている理由、または中断した理由を振り返ってみると?
小さな変化も見逃さずに振り返ると、意外と「自分がどうすれば継続できるか」のヒントが見つかります。
Q49. 休日の過ごし方で「これだけは絶対にしたい」と思うことは? どうしてそれにこだわる?
休みの日の行動やこだわりには、疲れを癒すための工夫や、“自分らしさ”を補う要素が表れることが多いです。
Q50. 「こういう行動パターンを変えたい」と思っていることはある? 何がそれを妨げている?
たとえば「夜更かしをやめたい」「先延ばし癖を直したい」など。障害となっている要因や、自分に合った改善策を考えるきっかけにしてみましょう。
「なぜそう思ったんだろう?」と、さらに深堀り。
「なぜ?」を繰り返してみたり、具体的なエピソードを思い出したりすると、自分の心の奥をより掘り下げられます。
6.「過去の経験」のセルフインタビュー10問

Q51. 小さいころ「得意だった」または「好きだった」遊びや活動は何? 今の自分にどう繋がっている?
子どもの頃の無意識な行動には、あなたの原点が隠れているかもしれません。
似たような楽しみ方を、大人になった今もしているかどうか振り返ってみてください。
Q52. 学生時代(または社会人初期)で「衝撃を受けた体験」は? それから学んだことは?
ポジティブ・ネガティブ問わず、強く印象に残っている出来事は何かを変えたはず。
具体的な場面を思い出すことで、価値観や行動スタイルのルーツを再確認できます。
Q53. 過去の自分と比べて、一番変わったと思う点は? それはどんな経験を経て変わった?
性格の変化や、価値観の成熟、スキルアップなど。具体的なきっかけやプロセスを思い出すことで、自分の成長パターンを再確認できます。
Q54. 人生で最も「自分を変えたかもしれない」と思える出会いは? その人や出来事は、具体的に何を変えてくれた?
師匠的存在、良きライバル、運命を左右したイベントなど。自分の思考や価値観を大きく揺さぶった瞬間を振り返ってみましょう。
Q55. 逆に、「あのときは最高だった!」と思える成功体験は? なぜうまくいった?
プロジェクトの成功、チームワークの結実など、何が成功を後押ししたのか具体的に振り返りましょう。
そこにはあなたのモチベーションの源泉や強みの活かし方が詰まっているかもしれません。
Q56. 「あの頃は本当に楽しかった!」という時期はいつ? 何がその楽しさを生み出していた?
学生時代の部活、社会人になりたての頃のチームワークなど、どんな要素が充実感をもたらしていたのかを探ってみると、自分の“楽しみ方”が分かるかもしれません。
Q57. 自分が人生で初めて「すごく頑張った」と感じたことは何? それ以前と以後で、自分の意識や行動に変化はあった?
小学生の頃の自由研究、初めてバイトをしたときの苦労など、「全力でやったな」と思える瞬間を探してみてください。
Q58. もし「過去に戻ってやり直せる」場面が1つあるとしたら、どのタイミングに戻りたい? 何を選択し直す?
その答えは、未練や後悔だけでなく、いまのあなたが抱く本当の願望を映し出している可能性があります。
Q59. これまでに受けたアドバイスや一言で、強く印象に残っている言葉は? それは自分にどんな影響を与えた?
親・友人・恩師・上司など、誰かの言葉がきっかけで考え方が変わったエピソードを掘り下げると、自分の思考パターンのルーツが見えてきます
Q60. 「もしあのとき別の選択をしていたら…」と想像するとどうなる? そこから分かる自分の本音は?
別の道を選んだ“仮想の人生”を空想してみると、「やっぱり今の道で良かった」と思えるか、「実は別の道も気になっている」と思うのか、自分の本心に気づくきっかけになります。
後から読み返すと、新しい発見があるかも。
一度書いた内容も、日を改めて見ると違った感想を抱くことがあります。定期的に見返すと自己理解が深まるでしょう。
7.「未来の展望」のセルフインタビュー10問

Q61. 5年後・10年後の自分を想像したとき、「こんなふうになれていたら最高!」と思う姿は?
キャリア面だけでなく、健康、家族、趣味、人間関係など、トータルで思い描いてみると将来像がより明確になります。
Q62. 「こういう仕事にチャレンジしてみたい」「こういう働き方をしてみたい」と思うものはある? 実現するには何が必要?
実際に必要なスキルや環境をリストアップしてみると、ゴールまでの道筋が具体化しやすくなります。
Q63. もし年齢や経済状況などの制約がなかったら、真っ先にやりたいことは何?
いわゆる「やりたいことリスト」に書き出すと、自分が本質的に求めているものに気づくかもしれません。
Q64. 現時点で目標や夢が漠然としているなら、その“モヤモヤ”の正体は何? 何が決断を妨げている?
情報不足や怖れ、周囲の期待など、いろいろな要因が重なっている可能性があります。そこを言語化して整理してみましょう。
Q65. これから新たに学びたいことがある? その理由は? それを身につけた先にどんな未来をイメージしている?
資格取得、プログラミング、英会話、趣味の習い事など、具体的に思い浮かぶものがあれば、その後のビジョンも考えてみてください。
Q66. 将来、どんな仲間やコミュニティと一緒にいたい? その条件や雰囲気はどんなもの?
仕事仲間だけでなく、地域コミュニティや趣味仲間など、人との繋がりが生活の質を大きく左右します。「自分が居心地のいい場」を具体化すると理想像が見えやすいです。
Q67. もし思い切った転職・転居・独立など、環境を大きく変えるとしたら、いつごろを想定している? なぜそのタイミング?
「子育てが落ち着く時期」「定年後」など、ライフステージに応じた計画を考えてみると、将来像がより現実味を帯びてきます。
Q68. これからの人生で「達成しておきたい」と強く思うことは何? どうしてそれを達成したい?
社会貢献、個人的な夢、創作活動など、あなたにとっての“意義”を明確にするとモチベーションが高まりやすくなります。
Q69. 老後やシニア世代になったとき、自分はどんな暮らしを送っていたい? それを実現するために、いま準備できることは?
余裕のある暮らし、健康長寿、趣味を満喫… 具体的なイメージを思い描き、そのギャップを埋めるための行動をリストアップすると、近未来の目標設定がスムーズになります。
Q70. 「数年後の自分が『過去の自分に感謝』するような選択」は今どこにある?
たとえば「今は面倒でも資格勉強を始める」「苦手な健康管理を頑張る」など、小さな一歩が将来の自分を救うかもしれません。
どんな分野での行動・選択に感謝しそうか想像してみると、今日からやるべきことが見えてくるはずです。
新旧の質問を組み合わせて: 前回の「過去の経験」リストと、今回の「第2弾」を組み合わせれば、さらに幅広い角度から振り返りができます。
8.「感情・気持ち」のセルフインタビュー10問

「感情を可視化する」と自己理解が深まると言われます。普段あまり意識しない方も、ぜひ問いかけをきっかけに“気持ち”と向き合ってみてください。
Q71. 最近「楽しい」「嬉しい」と感じたのはどんなとき? その背景には何がある?
プロジェクトの成功、家族や友人との交流、小さな日常の出来事…。どんな要素が楽しさ・嬉しさを生んだかを探ってみましょう。
Q72. 「悲しい」「切ない」と感じる場面は? それを回避したり和らげる方法はある?
感情は抑え込むより、原因をしっかり把握して対策を練る方が建設的。自分なりの癒やし方を模索すると今後に活きるはずです。
Q73. 「怒り」を感じるスイッチは何? 怒りを感じたときの対処法は?
正義感や不条理への反発など、怒りの原因はさまざま。怒りの表現方法を振り返ると、周囲とのコミュニケーションのクセが分かるかもしれません。
Q74. 「あきらめ」や「虚しさ」を感じるのはどんなとき? その状態から抜け出すきっかけは?
自分の力が及ばない状況、期待はずれ、モチベーションダウンの連鎖… そこから抜け出した経験や具体的な工夫があれば思い出してみましょう。
Q75. 心からリラックスしているとき、どんな感情が湧いてくる? それを得るために普段どんなことをしている?
安堵感、幸福感、解放感など、リラックス時にわき起こる感情を意識してみると、ストレスコントロールのヒントになります。
Q76. 他人の成功や喜びを目にしたとき、どんな気持ちになる? そこにはどんな背景や価値観が影響している?
妬ましく思うのか、自分も頑張ろうと思うのか、意外と無関心なのか。そこに自分の本音や潜在的な欲求が隠れているかもしれません。
Q77. 喜怒哀楽の中で、一番表に出やすい感情はどれ? 逆に出にくい感情はある?
「人から見て明るく振る舞っているが、実は不安を抱えやすい」というように、表出しやすい感情と内にこもりやすい感情があるかもしれません。
Q78. ネガティブな感情が溜まったとき、何をすると気分転換できる? その方法は十分効果的?
運動・音楽・趣味・誰かに話すなど、あなたなりのリセット方法を明確にしておくと、対処がスムーズになるでしょう。
Q79. ポジティブな感情を誰かと共有したいとき、まず最初に連絡するのは誰? どうしてその人?
親友・パートナー・SNSのフォロワーなど、選ぶ相手の背景には「認めてもらいたい」「共感してほしい」など自分の欲求が反映されることがあります。
Q80. 感情を素直に表現できていると思う? もっと表に出したい感情や、逆に抑えたい感情はある?
自分の感情コントロールや表現方法を客観視してみると、コミュニケーション改善のヒントが見つかるはずです。
答えにくいものは保留。
無理をして答える必要はありません。気になるものから始めて、ピンとこない問いは後日チャレンジでもOK。
9.「生き方・ライフスタイル」のセルフインタビュー10問

仕事だけでなく、生活全般にわたる「自分らしさ」を見つめ直す質問です。
ライフステージや価値観の変化を振り返りながら、今の暮らし方を再確認しましょう。
Q81. 理想の「1日のスケジュール」を描くとしたら、どんなタイムテーブルになる? 現実とのギャップは?
朝型・夜型、自分のエネルギーが高まる時間帯など、あなたが本当に過ごしたい1日のリズムをイメージしてみましょう。
Q82. 自分が「一番やる気を感じる」曜日や時間帯は? そこにどんな要素が影響している?
金曜の夜は自由な気分、月曜は憂うつ… など、人によってモチベーションが上下しやすいタイミングがあるはず。なぜそうなるかを考えてみましょう。
Q83. 日々の食事や運動、睡眠など健康管理に関して、満足度はどのくらい? もっと改善したい点は?
生活習慣は将来の健康やパフォーマンスに直結します。小さなストレスや不調を放置していないか振り返ってみてください。
Q84. 家族やパートナー、友人などとの付き合い方に課題はない? 時間や気持ちの配分をどう工夫している?
ライフスタイルには人間関係が大きく関わります。理想と現実のギャップを客観視してみると、改善策が思いつくかもしれません。
Q85. 仕事とプライベートのバランスはどのくらい? もっと理想的なバランスを実現するには?
ワークライフバランスは多くの人が悩むテーマ。理想的な割合や具体的な行動計画を思い描いてみましょう。
Q86. 家事・育児・介護など、ライフステージに応じた負担はどの程度? その負担を軽減・共有する方法は?
自分だけに抱え込んでいないか、周囲のサポートをうまく活用できるか、今の状況を見直すきっかけにしてみてください.
Q87. 「これは贅沢してもいい」と思う分野は何? それは何を満たしてくれる贅沢?
食事・旅行・趣味・美容など、こだわりポイントにお金や時間をかけるのは悪いことではありません。そこに価値を感じる理由を考えてみましょう。
Q88. 逆に、「これは思い切って断捨離したい」と感じるものはある? それが無くなったらどんなメリットが?
物質的なものだけでなく、人間関係や余分なタスクなども含めて、手放すことで得られる余裕を想像すると、必要なアクションが見えてきます。
Q89. 休日に「リフレッシュできる!」と感じる過ごし方は? いま実際にどのくらいできている?
友人とアウトドアを楽しむ、ひたすら家でごろごろする、サウナに行く… 具体的に思い浮かべるほど、自分に合ったリフレッシュ法が分かるはずです。
Q90. これから数年先の自分のライフスタイルは、どんなふうになっていたら理想? そこに向けて今できることは?
引っ越し, キャリアチェンジ, 家族計画など含めて、数年後の生活環境をイメージしてみましょう。無理なく進められるステップを考えてみると現実味が帯びてきます。
気づきがあったら「次にどう活かすか」まで落とし込む。
どんなに深い自己分析も、行動に反映されなければ宝の持ち腐れ。小さなことでも「じゃあ具体的に何をしよう?」と考える癖をつけましょう。
10.「まとめの振り返り」10問

これまでのカテゴリ(あるいは過去に行った自己分析)を振り返り、全体像を俯瞰するためのセルフインタビューです。
書き出したメモを手元に置いて、1つ1つの問いに向き合ってみてください。
Q91. これまでの質問に答える中で、いちばん「心に刺さった」「ハッとした」問いはどれ? なぜそう感じた?
心が動いた瞬間を捉えると、自分の本音や大切にしたいテーマが浮かび上がります。
Q92. 思い返してみて、「じつは回答を避けたかった」「あまり答えたくなかった」問いはあった? なぜ?
スルーしたい気持ちがある場合、そこに潜む“向き合いたくない課題”や“怖れ”が隠れていることが多いです。
Q93. 書き出してみた回答の中で、「これからの自分」を象徴しているキーワードやフレーズは?
何度も出てくる言葉や印象的なエピソードに注目してみましょう。そこにあなたの核となるテーマが見つかるかもしれません。
Q94. これまでに明確になった強みや価値観が、これからどんな場面で活かせそう?
仕事・プライベート問わず、具体的なシチュエーションや相手を思い浮かべると、行動に移しやすくなります。
Q95. 逆に、これからの人生で「弱み」や「苦手分野」を最小限にするための工夫は? 誰かにサポートを頼めそう?
環境を変える、仲間と協力する、外注するなど、具体的な対策を考えることで苦手を補う道が開けます。
Q96. 「あれ? 自分って意外とこういう一面があったんだ」という再発見はあった?
自分自身でも認識が薄かった個性や興味を見つけると、新たなキャリアプランや趣味の可能性が生まれるかもしれません。
Q97. 今このタイミングで、いちばん大事にしたい“軸”は何? 仕事・家族・健康など、優先順位はどんなバランス?
ライフステージや状況によって優先順位は変わっていきますが、ここであえて整理してみると次の行動が明確になるはずです。
Q98. 2~3年後の自分が“今の自分”を振り返ったとき、「あのとき踏み出してよかった!」と思う行動は?
小さな一歩でも、後々「やっておいてよかった」と感謝することがあります。具体的に何が当てはまるか考えてみてください。
Q99. これまでに出てきた数々のアイデア・気づきの中で、「すぐできそうなもの」「時間がかかりそうなもの」を分類してみると?
すぐ実行可能なプチ目標と、中長期で取り組む大きな目標に分けることで、行動計画が組みやすくなります。
Q100. 最後に、自己分析をした今の気分・状態は? やってみて何が変わった? これからどんなスタンスで行動していきたい?
締めくくりとして、率直な感想とともに「次のアクション」や「心構え」を言語化することで、セルフインタビューがより実りあるものになります。
苦手なカテゴリーだけでも再挑戦。
たとえば「感情・気持ち」の質問が苦手なら、あえてそこに時間をかけることで大きな気づきを得られる可能性があります。
まとめ)無理せず、ゆったりとしたペースで楽しみながら。

ミドル世代は、仕事や家族、健康など多方面の課題を抱えがちな時期。しかしだからこそ、「今の自分は何を大切にしているのか」「どんな生き方や働き方を望むのか」を見つめ直すことが、大きな転機につながります。
自己分析と聞くと「大変そう」「面倒」と構えてしまいがちですが、セルフインタビューなら、わずかな空き時間でも実践でき、しかも前向きな気分になりやすいのが魅力です。無理せず少しずつ取り組むうちに、自分ならではの発見や強みを再認識できるでしょう。
一気にすべてをこなさなくても大丈夫。まずは1問だけ、あなたが気になった質問に答えてみてください。その小さな一歩が、新しいキャリアや生き方へ続く道を開くかもしれません。
ぜひ、ゆったりとしたペースで楽しみながら、「ミドル世代のこれから」を見つめ直してみてください。