千葉県で働くメリット・デメリットと転職成功のポイント3点
[最終更新日]2024/07/07
千葉県への移住やU・Iターン転職を、検討している人は多いでしょう。
県内の住みやすさや観光資源の豊富さだけでなく、東京へのアクセスのしやすさも千葉県の魅力です。
人口の多さは全国第6位、人口密度も全国第6位(2020年 総務省統計局 調べ)と多くの人が暮らしており、就職・転職の機会も得やすいでしょう。
目次
1)千葉県で働くメリット
千葉県で働く・暮らすメリットは、主に下の3点があります。
- メリット1|千葉県に拠点を持つ企業が多い
- メリット2|年収アップが見込める
- メリット3|千葉に住んで東京に勤務するのもあり。選択肢の幅を持てる
千葉県に拠点を持つ企業が多い
千葉県は、年間商品販売額が全国9位(2019年経済構造実態調査より)、製造品出荷額等が全国7位(2019年工業統計調査)と、全国でも屈指の商工業地域となっています。
そうした背景もあり、千葉県に拠点を持つ有名企業は多いです。
千葉県に拠点を持つ上場企業(一部)
業種 | 企業名|所在 |
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サービス |
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情報・通信 |
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食品 |
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小売 |
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製造 |
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不動産 |
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一般的に大手企業・上場企業は就職・転職の希望者も多く倍率は高まりがちですが、都心と比べると若干緩和されます。
アルバイトや契約社員から正社員へとステップアップするケースも少なくありませんので、「この企業で働きたい」という会社が見つけられたらチャレンジするのもありでしょう。
また、千葉県の産業は地域ごとに特色が大きく分かれているのが特徴です。
地域 | 主な商工業 |
---|---|
京葉臨海地域 | 石油精製・石油化学・鉄鋼などの素材・エネルギー産業 |
幕張新都心 | 商業・アミューズメント施設など |
東葛地域 | 製造・研究開発 |
成田周辺地域 | 空港関連産業・国際物流 |
かずさ地域 | バイオテクノロジー・精密機械など |
山武・長生・夷隅地域 | レジャー産業 |
安房周辺地域 | 観光・リゾート関連産業 |
千葉県に移住する際は、こうした地域ごとの産業特徴も把握したうえで住む地域を検討するとよいでしょう。
年収アップを見込めやすい
千葉県の月の平均賃金は約30万円(厚生労働省「令和3年賃金構造基本調査結果」より)。
全国では7位の平均賃金の高さであるため、千葉県で転職することによって年収がアップする可能性は十分にあります。
参考:全都道府県の平均賃金比較
引用元:厚生労働省「令和3年賃金構造基本調査結果」 ※グラフは弊社作成
県内にある優良企業への転職に成功すれば、年収アップに繋がりやすいでしょう。
企業が多くある都道府県では、人材確保のためにより良い環境や条件を提示する傾向が強まります。
リクナビNEXTやビズリーチなどの転職サイトで、事前に千葉県でどのような求人があるのかチェックしておくとよいでしょう。
千葉に住んで東京に勤務するのもあり。選択肢の幅を持てる
冒頭で触れた通り、千葉県にはさまざまな産業があります。
観光業、製造業、小売業、サービス業などはもちろん、鉄鋼業、石油、石油化学などの素材産業などに加えて農業や漁業も盛んです。
モノづくりも盛んに行われていますし、事業拠点を千葉に置いているベンチャー企業も多数あります。
加えて県内の沿線 総武線、常磐線、東西線、京葉線は東京へのアクセスがしやすく、千葉県に住みつつ東京都の企業に勤務する人も多いです。
住む地域によっては、県内・県外含めて働き口の幅広い選択肢を持てるのです。
2)千葉県で働くデメリット
千葉県で働くデメリットは、主に下の2点があります。
- デメリット1|希望業種によっては求人数が限られる
- デメリット2|生活コストが全国平均よりも高い
希望業種によっては求人数が限られる
千葉県は全国的に見ても多種多様な産業が盛んな地域です。
しかしながら、希望業種によっては千葉県内で就業可能な求人が限られる場合もあります。
下図は、千葉県の公開求人数について、業種別の割合を示したものです。「人材」「不動産・建設」「IT・通信」といった業界の求人が半数以上を占めている一方で、技術・研究開発系のスキルが求められる業種は割合が少ないことが分かります。
リクルートエージェントの求人数(2022年5月時点)を元に作成
この背景には、千葉県の地理的要因があると考えられます。
東京都心から比較的近い位置にあるため、製造ラインなど技術系の仕事はより郊外の都道府県で人材ニーズが高い傾向があるのです。
また、都内に本社を構える企業であれば、研究開発系の機能は本社に集中させることもめずらしくありません。
よって、希望する業種・職種によっては都内へ通勤することも視野に入れておくと、より多くの求人が見つかるでしょう。
生活コストが全国平均よりも高い
千葉県の生活コストは、首都圏の中でも東京都・神奈川県に次いで高い水準です。一都三県の消費者物価地域差指数(全国平均=100)は、下記の通りとなっています。
- 東京都:105.2
- 神奈川県:103.2
- 千葉県:101.0
- 埼玉県:100.6
千葉県の生活コストは「東京・神奈川から転居した場合は下がるものの、その他の都道府県から転居すると多くの場合は上がる」というイメージです。
転職前後で月収・年収がアップすれば大きな問題はありませんが、変化がない場合やむしろ下がる場合は収支のバランスに注意しましょう。
転居先の家賃をできるだけ抑えられるエリアを選ぶなど、長い目で見て生活設計を立てておくことが大切です。
3)千葉県での転職を成功するためのポイント3点
Iターン、Uターン問わず、転職には不安がつきまとうもの。
良い仕事に出会えるかどうか、新しい環境で仕事を続けられるかどうかと不安に思うのが自然な心境です。
不安要素を少しでも解消するために、千葉県での転職の際に押さえておくべきポイントを見ていきましょう。
ポイント1:活動全体のスケジュールを立てておく
遠方から千葉県への転職・移住を検討している人は、事前のスケジューリングがとても大切です。
通常、Uターン・Iターン転職には、おおよそ6ヵ月前後の期間がかかるといいます。
どのようなプロセスがあるかについて、詳しく見てみましょう。
- ①情報収集(数日~数週間)
- ②スケジューリング(数日~数週間)
- ③求人の応募と面接(2~3ヵ月)
- ④移転先の住居探し(2~3ヵ月 ※賃貸物件の場合)
- ⑤現職での退職届、業務引き継ぎ(1~2ヵ月)
- ⑥引っ越し
※カッコ内の期間は、各プロセスにかかる期間目安です。状況によって変動しますのでご注意ください。また、①~③および④と⑤は並行して進めることが多いです。
また、千葉県でどんな生活を送りたいのか、仕事はどんな職種を希望するのか、希望の年収などと、自分の今までの経歴やスキルなどを照らし合わせてこれからのキャリアプランを検討する時間も必要でしょう。
参考:キャリアプランとは
キャリアプランとは、あなたが将来に望む仕事や働き方を実現するためのプランニング(行動計画)のことをいいます。
具体的には、以下のようにプランを建てていきます。
キャリアプランは、上記の「キャリアプランの例」にあるように時期ごとに「実現したいこと」と「そのためにやること」を表形式に落とし込むと、そのイメージを整理しやすくなります。
ポイントは、半年や1年ではなく、3年・5年といった中長期的な期間を見据えることです。
今のうちにマスターしておくべき知識・スキルや取得しておくべき資格が出てくるかもしれません。
数か月に1度のペースでキャリアプランを考えておくと、普段においてもキャリアの軸を持てるようになり、迷いのない判断をしやすくなります。
これまでのキャリアを振り返り、そして千葉の地で実現したいキャリアプランを立てることで企業へのアピールポイントがはっきりし、面接でしっかり自己アピールをすることもできるようになります。
千葉への移住という大きなできごとの前に一度、職歴や自分のスキルを振り返ってみましょう。
ポイント2:UターンIターンに便利な移住の支援制度を使おう
県外から千葉県に転入する場合、移住支援制度を活用できます。
たとえば館山市では、転入者の月額家賃2分の1(月2万円が上限)を負担してくれます。(2022年5月現在)
千葉県の場合は県内の市町村を5つのゾーンに分け、それぞれ異なった支援制度を設けています。
住宅支援以外にも、下記の支援を活用できる可能性があります。
- 空き家情報の提供(市によってはリフォームのための補助金あり)
- 定住促進のための奨励金の交付
- 田舎暮らし体験
- その他の支援(定住促進のための奨励金交付など)
転入先の自治体Webサイトをチェックし、どの支援制度を利用できるのか確認しておくことが大切です。
詳しい支援内容については各自治体の窓口でも相談に応じてもらえます。下記のページに連絡先が掲載されていますので、転入を希望する自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。
参考:千葉県HP「市町村の主な移住支援制度」
住宅支援制度がない地域もあるので注意
移住先の市町村によっては住宅支援制度が適用されない地域もあるため注意する必要があります。
住宅等支援制度が適用されない市町村
- 東金市
- 成田市
- 柏市
- 流山市
- 八千代市
- 浦安市
移住定住促進助成金の交付制度は、自治体によって対象者や助成金額が異なります。
転入先の自治体Webサイトをよく確認し、支援制度の有無と適用される内容をよく確認しておくことが大切です。
ポイント3:転職サイト・エージェントは千葉県の転職支援に強いサービスを「複数」活用する
転職活動を支えてくれるのが、求人探しから内定が決まって働き出した後まで様々なサービスを提供してくれるのが転職エージェントです。
転職エージェントの数は多くどのエージェントが良いのか迷ってしまいますが、そんな時には複数のエージェントを利用するのがおすすめ。
転職活動の際には、多くの人が「転職エージェント」を利用しています。
その主な理由は、国内の少なくない企業がハローワークや転職サイトではなく転職エージェントのみに「非公開求人」を出しているからです。
ですが、私たちが転職エージェントを利用する際は「求人を紹介してくれる人」としてではなく、「転職活動全般を相談できる人」として活用したほうがより効果的でしょう。
上記図で表す通り、「求人紹介」は転職エージェントが提供するサービスの一部でしかありません。
それ以外のサービス、例えばキャリアプランのアドバイス(キャリア相談)、書類添削、面接対策などの選考通過のためのサポートも受けることによって、転職成功の確度を高めていけるはずです。
ただし、転職エージェントは国内多くのサービスがあり、またどの担当者が付くかによってもサポートの提供のされ方が変わります。
あなたに合った転職エージェント(または担当アドバイザー)を見つけるためにも、はじめに2~3つのサービスに登録して、利用のしやすさやコミュニケーションの取りやすさを比較しておくことをおすすめします。
求職者側は無料で転職エージェントを利用できるので、複数のエージェントの良いところをそれぞれ利用しながらより良い転職先を見つけるのがおすすめです。
転職エージェントごとに得意な職種や特別なサポートがあるので上手に活用していきましょう。
4)千葉で転職する際のおすすめの転職サイト・エージェント
千葉で転職したい、といったように地域を限定して転職先を探す場合には、該当する地域に対応可能な転職サイト・エージェントを活用することが重要です。
千葉に拠点があり、かつ優良企業に多くのパイプを持つ転職サイト・エージェントを利用すれば、転職を効率よく進める上で非常に役に立つでしょう。
ここでは、千葉県内で求人の多い転職サイト・エージェント6サービスを紹介します。
各サービスが独自に持つ求人もありますので、2~3サービスを並行して登録するのがおすすめです。
利用後は紹介される求人の品質、およびサービスの使い勝手や担当との相性を確認し、「ここが自分に合いそう」と感じたサービスに徐々に活用を絞っていくとよいでしょう。
千葉県の転職におすすめの転職サイト・エージェント
サービス名 | リクルートエージェント |
doda |
ワークポート |
ベストマッチ |
マイナビエージェント |
パソナキャリア |
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メリット |
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デメリット |
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千葉県求人数 | 約1.4万件 | 約1.2万件 | 約2,000件 | 約1,000件 | 約1,500件 | 約500件 |
得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 |
対象年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年7月時点のものです。
リクルートエージェント
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また、担当アドバイザーもこれまでの実績をもとに千葉県への転職に関する有益なアドバイスを提供してくれるでしょう。
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リクルートエージェントの特徴
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サービス対応地域 | 全国 |
千葉県の公開求人数 | 約1.4万件(2024年7月現在) |
とくに多い職種 | 営業・販売・カスタマーサービス|企画・マーケティング・経営|管理・事務|物流・購買・貿易・店舗開発|コンサルタント|金融専門職|不動産専門職|クリエイティブ|SE・ITエンジニア|エンジニア(設計・生産技術・品質管理)|建築・土木|医療・医薬・化粧品など |
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dodaの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
千葉県の公開求人数 | 約1.2万件(2024年7月現在) |
とくに多い職種 | 営業職|企画・管理|技術職(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア)|技術職(組み込みソフトウェア)|技術職(機械・電気)|専門職(コンサルティングファーム・専門事務所・監査法人)|クリエイター・クリエイティブ職|販売・サービス職|公務員・教員・農林水産関連職|事務・アシスタント|医療系専門職|金融系専門職など |
dodaは求人を自分から応募可能ですが、エージェント経由でのみ紹介される非公開求人も多いです。担当エージェントには初回面談時に希望条件をしっかり伝えておくことで、より有意義なサポートを受けられるでしょう。
ワークポート
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リクナビNEXT『GOOD AGENT RANKING ~2023年度上半期~』(2023年4月~2023年9月)にて、『転職決定人数部門 第1位』を受賞した経緯もあります。
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ワークポートの特徴
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 北海道、宮城、福島、東京、埼玉、千葉、栃木、群馬、神奈川、新潟、静岡、石川、岐阜、滋賀、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、加賀、愛媛、福岡、長崎、熊本、鹿児島、沖縄 |
千葉県内の公開求人数 | 約2,000件(2024年7月現在) |
とくに多い職種 | ソフト開発・システムエンジニア系|クリエイティブ系|通信・インフラエンジニア系|ヘルプデスク・ユーザーサポート|研究・製品開発/品質・評価系|コンサルタント・プリセールス系|ゲーム制作関連|ものづくり系エンジニア|金融・保険・証券系|建設・土木・プラント・設備|不動産専門職|営業系|事務・管理系(総務・経理・財務・人事など)|経営企画・事業開発|マーケティング・プロモーション系など |
ワークポートの積極的な提案を最大限活用するには、初回面談時に希望する職種・働き方をしっかり伝えることです。事前にキャリアの棚卸しをしておくとスムーズでしょう。
まとめ)チャンスの多い千葉県で転職を成功させよう
今回は千葉県での転職を成功させるためのポイント、使うべき転職エージェントなどをご紹介しました。
東京との関わり合いが強く、昔ながらのものも新しいものも様々な業種が集まる千葉県。
転職のチャンスが多いだけでなく、新しいことにチャレンジできる環境の企業にも出会えます。
複数の転職エージェントに登録をし、それぞれの良いところを使いながら千葉県での転職に挑戦してみましょう。