40代で「会社辞めたい・仕事辞めたい」と悩んだら。仕事に疲れたときの対策まとめ
[最終更新日]2024/08/04
40代で「今の会社を辞めたい・仕事を辞めたい」と悩む人は多いです。
当サイト「みんなの転職体験談」で40代社会人の方にWebアンケートをしたところ、「現在転職したい」と思っている人は全体の64%でした(※2022年1~6月時の集計)。
一方で、その64%のうち具体的に転職について活動している人はおおよそ4分の1ほど。
会社を辞めたいと思いながらも、辞められない理由や事情のある人も少なくないということでしょう。
この記事を読んでわかること
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目次
1)40代の仕事を辞めたいのに辞められない…その理由と対策は
はじめに、40代の人で「会社・仕事を辞めたい」「仕事に疲れた」と思う理由で多いものを見てみましょう。
40代の「仕事を辞めたい」理由で多いものとその割合
- 会社の業績悪化や減給を受けて…26%
- もっとやりがいのある仕事に就きたい…17%
- 労働環境への不満…21%
- 職場の人間関係…25%
※ 当サイト「みんなの転職体験談」に投稿いただいた40代の転職エピソード(164件)をもとに集計
40代はキャリア・経験が積まれた時期ですので、その中で「辞めたい」と思うとき、その背景に相応の辛い状況があることが多いです。
大切なことは、その状況をそのままにせず、しかるべき対策を取って行動を起こすことでしょう。
続いては、それぞれの悩みの理由についての詳細と、取るべき対策方針を整理していきます。
気になるところからチェックしてみてください。
会社の業績悪化や減給を受けて
「このままこの会社に居続けて大丈夫だろうか…」という不安
-
いよいよ景気が悪くなってきて、仕事量は徐々に減り、業績も悪化していって。
今まであんなに忙しかった仕事も暇になってしまい、時間を持て余すようになりました。
これまで、将来に対する不安なんて考えることはありませんでした。忙しかったので考える時間がなかったのです。
ですが、仕事が暇になってくると、人間は余計なことを考えてしまうものです。
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これまでずっと、派遣社員として働いていました。「近々、直接雇用(正社員)になるよ」って言われてて。
ですので、これまで以上に張り切って仕事をしてたんです。ですが、なんと会社の業績悪化により、派遣が打ち切りになってしまったのです。
このときほど、むなしい気持ちになったことはありませんでした。涙も出ないほどにショックで、やりきれない気持ちになりました。
会社の業績悪化のあおりを受けたことを理由に「仕事・会社を辞めたい」「仕事に疲れた」と考える40代の人は、他の年代と比べて多いです。
一般的に40代の社会人は他の年代よりも年収(会社にとっての人件費)が高くなるため、いざ会社の業績が下がった際はその影響を受けやすいこともあるでしょう。
会社の業績悪化や年収ダウンを受けて「会社・仕事を辞めたい」と思った時の対策は
会社の業績悪化によって不安な気持ちが大きくなっているとき、または年収などの待遇に影響が出ているときは、「いつでも転職できる状態」にしておくことが大切です。
今の職場で長く働き続けた40代の人でしたら、その業績悪化が一過性のものか、それとも今後も更に悪化する恐れのあるものかの判断は付くはずです。
厳しい経営状況が更に進んだとき、会社は従業員を救うことはできません。それだけの余裕がないからです。
「いつでも転職できる状態」とは、いわば「会社に依存しない働き方」にシフトすることです。
具体的には、以下3点への働きかけを意識しておくとよいでしょう。
対策|会社の業績悪化や減給を受けて、仕事を辞めるべきか悩んだ際は──
※各リンクをクリックすると、詳細説明のパートにジャンプします。
一点目と二点目については、「普段から行っていた」という人もいるでしょう。
一方で、全く何もしていなかった人は要注意です。状況が更に悪化してしまう前に、今日からでも行動を起こすことをおすすめします。
なお、現在リストラや退職勧告を受けている人は以下記事の内容が役立つはずです。
あわせてご覧ください。
もっとやりがいのある仕事に就きたい
だけど、転職して自分の求める働き方ができるか分からない…
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親会社から役員が入ってきまして、その方は管理部門のスペシャリスト──私が担っている業務に直接関わるポストでした。
これまで私が得意としてきた財務・経理といったファイナンス部門はその役員の方が行うことになって、私の仕事は人事がメインになりました。でも正直、人事の仕事は、それ程興味が持てなかったのです。
そして私は、これからのキャリアを創っていくイメージがどんどん見えなくなっていきました。
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会社が変わり始めたのは、海外の企業に買収されて、社長が変わってから──ですね。
セールスの戦略も結構強引な手法になって。
例えて言うなら、「お客さんを見ない売り方」というか。一気に詰まんなくなりました。また、新しい役員たちには「新規の取り組み」がほぼ通らなかった。珍しく通っても、1~2ヵ月経って効果が見えなければ即停止、みたいな。前は「まずチャレンジしよう」っていう風土だったのに。──それで、「もうやめよう」と思いました。
組織や環境の変化から、「なんとなく仕事のやりにくさが出てきている」「今の役割・ポジションでは価値発揮できない」と悩む40代も多いです。
40代といえば社会人経験も一定を積み、周りからも成果やパフォーマンスを期待されやすい時期です。
一方で、思うように結果を出せない状況に大きなストレスも感じている40代の人もいるでしょう。
価値発揮できない・やりがいのある仕事をしたい理由から「会社・仕事を辞めよう」と思った時の対策は
この場合、最終的な判断は置いておくにせよいちど転職活動をしてみることをおすすめします。
活動を通して、外の世界をより広く深く知る機会に繋がること、および自身の市場価値について知るきっかけになるからです。
とくに「自身の市場価値」については、「=会社内の評価(現在の年収)」で捉えてしまっていないか振り返っておくとよいでしょう。
市場価値と社内評価は連動していないことが多く、また大抵において市場価値の方が低く見積もられることが多いからです。
こうした市場価値および外の会社を深く知ることは、あなた自身の現状の課題を明るみにすることにも繋がります。
また、「転職活動をする」といっても、具体的なスケジュールを決めずとも始めることはできます。
実際、ミドル世代で転職をする人は、「いい求人があったら動く」じっくり型の待ちのスタイルで成功している人が多くいます。
まずは、以下のアクションを取ってみるとよいでしょう。
対策|「もっとやりがいのある仕事」を求めて、仕事を辞めるべきか悩んだ際は──
労働環境への不満
働きにくさや、上層部への不信。このままずっと今の働き方を続けられるイメージがない
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会社の体制は、異常なまでの独特さがありました。
毎週月曜日は1日かけての社内全体会議があり、そこで全社員と社長の承認を得なければ何もできません。そのためのプレゼンの準備に週末は潰れます。
私のような本部所属の社員は、店舗スタッフから昼夜、土日関係なく電話やメールがあり、24時間以内に対応完了しなければならないルールがあったため、心が休まる時がありませんでした。
深夜1時からのZoom会議は当たり前、深夜3時に会議が終了して、翌日9時から始まる会議に間に合わせるため、寝ずに資料を作成していました。
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いつからか、上司から「明日(土曜日)、出勤できる?」と毎週のように個別で訊かれるようになりました。
さすがに毎回断るのも気が引けたので、私は2週間に1回程度は休日出勤するようにしました。すると上司は「明日(日曜日)とかって、どうかな?」とまで尋ねてくるようになりました。
当時の会社がどれだけ厳しい状況だったのか──。一介の作業員であった私には知る由もありませんでした。ですが、休みも殆どなく、かつ毎日遅くまでの仕事となるとさすがにこっちだって厳しくなります。
ある時、同僚から「こんな働き方のまま、このまま人生が終わるのは嫌だから」と自分は退職するんだと伝えられたとき、私は(ああ、それはまさに私が考えていたことだ)と思いました。
40代になって若い頃と比べての体力や気力の衰えを感じつつ、その一方で仕事は一層忙しくなる…という状況の40代の人も少なくないでしょう。
時間労働が恒常化される背景には、企業の収益性の悪化や残業時間への認識・価値観からの影響(「長時間働く人=頑張っている人」という考え方)などがあります。
また、プライベートや家族との時間を見直したい想いから、労働環境への改善を検討し始める人も多いです。
労働環境への不満または見直しから、「会社・仕事を辞めたい」と思った時の対策は
長時間労働が原因で、疲れを通り越して心身に不調をきたしている場合は、転職の選択肢も含めて早めの改善を検討したほうがよいでしょう。
仕事は健康な状態があって初めてできるものであり、健康を犠牲にするような働き方をするべきではないからです。
40代にもなると、自分に合ったペース・負荷の働き方についても十分にわかっているはずです。
「今の働き方を続けるのは辛い」という内なる想いがあるのなら、それを無視せず、対策を考えていきましょう。
また、プライベートの充実や家族との時間を優先したい40代の人も、いちど実現に向けてのプランニングを検討するのがよいと思います。
人の生活環境はどのように変わると満足度が高まりやすいのかというと、とくに「生活の楽しさ・面白さ」、「家計・資産の安定」、そして「ワークライフバランスの改善」からの影響が大きいといいます(※1)。
2021年の内閣府による満足度・生活の質に関する調査では、仕事時間や通勤時間が減少した人、新たに運動を開始した人、新しく趣味や生きがいができた人に特に満足度が高まる傾向があるとまとめています(※2)。
※1・2 ともに2021年 内閣府「満足度・生活の質に関する調査報告書2021」の内容を参考
40代になって、より良い人生の過ごし方について一層考えるようになった人は多いでしょう。
20代・30代までの延長線上として40代以降のキャリア・生活を捉えるのでなく、今後の生き方や働き方を定義し直す時期と考えておくと、新たな可能性が見えてくるはずです。
労働環境を変えたい人、家庭やプライベートの充実を図りたい人は、以下の取り組みを意識して見てください。
対策|労働環境への不満から、仕事を辞めるべきか悩んだ際は──
職場の人間関係
会社や上司と価値観が合わない。新しくやってきた若い世代のやり方についていけない。
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私が働いていたお店はチェーン店4店舗の中でも、特に売り上げが良い店舗でした。
それで、結局他のお店3店舗は潰れてしまい、そこで働いていた幹部が私のお店にやってくることになったのです。私よりも年齢が上でしたが、私の方がそのお店でキャリアがあったこともあり、その人は私の下で働くことになりました。ですが、社長は私以外のお店の3店舗の店長やスタッフと仲が良くて。
──いつの間にか、社長のお気に入りの社員がどんどん優遇されていき、私や私の部下たちはどんどん隅に追いやられていったのです。そんな中で「仲良くやろう」だなんて、とてもじゃないができません。私や私の部下はいわば外様大名。周囲との対立はどんどん深まっていきました。
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社員同士のモラハラ・パワハラがひどい職場でした。
個人的なミスをかばい合う風習は無く、徹底的にいつまでも攻め続ける。
ミスの該当者も詫び続けることでなんとか誠意を見せようとする。何か起こると、しばらく職場内がギスギスした雰囲気でした。
人間関係の不満・ストレスから転職を検討する人は非常に多いです。
どの年代に関わらず人間関係の悩みの対象として多いは「上司との関係」ですが、40代においては「同僚や部下との関係」を挙げる人も少なくありません。
また、「今の年齢ではそう簡単に転職はできないだろう」という想いから、具体的な行動に移さずにいる40代の人も少なくないでしょう。
職場の人間関係を理由に「会社・仕事を辞めたい」と思った時の対策は
人間関係の不満・ストレスによって心身にも影響が出ている、または慢性的な疲れがあったりふさぎ込んでいる40代の人は、早めの対策をした方が良いです。
ストレスから重い病気になるリスクもあります。40代は20代30代の頃よりいっそう、自己管理への意識を高めるべきでしょう。
すぐに環境を変えること(転職や部署異動)が難しい場合も、まずは身近な信頼できる人に相談する、または産業医や心療内科に通うなどの対策を行っておくとよいでしょう。
まずは今ある疲れ・ストレスを「これ以上溜めない」ことです。そして自身のコンディションを整えていくことを優先してください。
人間関係のストレスについてできれば、いまの状況を改善したい人は、今あなたが「繋がっていたい」と感じられる人との交流を深めたり新たに増やしたりすることを意識するとよいと思います。
職場だけでなく社外の人やプライベートの知人・友人との関係を大事にすることによって、新たなビジネス機会や転職のきっかけになることもあります。
要は、今の環境でできることから始めることです。
「今の環境が辛い」と感じるようなら、転職や部署異動という選択肢もあります。
ただし、その後に生まれる人間関係があなたの望む形になるかどうかはわかりません。
そのリスクを認識したうえで、慎重に取り組むことが大切です。
「具体的に、どう行動していけばよいか」については、以下の対策を参考にしてください。
対策|職場の人間関係を理由に、仕事を辞めるべきか悩んだ際は──
2)40代の「会社辞めたい」「仕事に疲れた」を解決するための、取り組み4点
私たちは「会社・仕事を辞めたい」という想いを持ったとき、いずれその想いに決着を付けなければなりません。そのためには、どうすればよいのでしょうか。
ポイントは、現状を俯瞰してみること、そして外からの意見をうまく取り入れることです。
具体的には、以下の取り組みが効果的です。
自分に「向いている仕事の仕方」を明確にする
これから先転職する可能性が少しでもある40代の人、とくに「今の会社のままでよいか不安」「もっと自分に合った仕事に就きたい」と考えている人は、いちど「自分に向いている仕事の仕方」を再定義しておくことをおすすめします。
ポイントは、その仕事自体だけではなく、やり方や向き合い方まで明確にすることです。
この記事を読んでいる多くの人は、これから先も長い期間、仕事を続ける予定にあると思います。
転職をはじめ新しい働き方を選ぶ際は、自分にとってもっとも意欲を持ちやすい、向いている仕事を選んだ方がうまく行きやすいからです。
では、自分に合った仕事の仕方をどう見出していくかについては、まず「キャリアの棚卸し」をするとよいでしょう。
キャリアの棚卸しは、以下のように時系列ごとに携わった仕事内容・役割、学べたこと・身に付いたことなどをまとめていきます。
キャリアの棚卸しの記入例
※これからキャリアの棚卸しを作成する人は、よろしければ「キャリアの棚卸し作成表」ファイルをダウンロードしてお使いください。
キャリアの棚卸しの記入例
期間 | 2003年4月~2010年9月 | 2010年10月~2015年3月 | 2015年4月~現在 |
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業界・職務 |
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仕事内容・役割 |
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学べたこと・ 身に付いたこと |
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とくに意識して 取り組めたこと |
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情熱を掲げられたこと |
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失敗したこと |
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失敗からの教訓・ 学んだこと |
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※横にスクロールして右側の情報を確認できます。
キャリアの棚卸しをやる際のポイントは、これまでの業務を一つずつ、丁寧に振り返ることです。
たとえ今の仕事が合っていないと感じていたとしても、「この期間があったから、自分はこんなことを学べたのかもしれない」と考えて、これまでの軌跡ひとつひとつに光を照らしていくように、振り返ってみてください。
そして、キャリアの棚卸しを終えたら改めて、「これから先の人生で、どんな働き方を私はしたいのか」を考えてみてください。「あなたが望んでいる働き方」のイメージが、より明確になるはずです。
将来の「キャリアビジョン」を描き、そのための「キャリアプラン」を立てる
「会社・仕事を辞めたい」気持ちの先に、働き方やライフスタイルの大きな変化のイメージがある人は、いちどキャリアビジョンとキャリアプランを立てておくとよいでしょう。
キャリアビジョンは、あなたが未来に「こういう働き方をしたい」というイメージのことです。
そして、キャリアプランとは、そのイメージを実現するためのプランニング(行動計画)のことをいいます。
キャリアビジョンとキャリアプランは、以下のように時系列に落とし込むことによって考えを整理しやすくなります。
キャリアビジョンとキャリアプランは、かっちり決めすぎず、ある程度抽象度を持つ
キャリアビジョンとキャリアプランの作成のポイントは、近い未来についてはやや具体的に、遠い未来については抽象度を高めて作ることです。
10年後どうなっているかについて、正確に予測することは不可能でしょう。立てたビジョン・プランが大きく変わる可能性は十分にあります。
「この業種・職種で働く」よりも、「こういう働き方・活躍がしたい」の方が、イメージを持ちやすく、かつ転職を考えた際の候補も広げやすくなります。
また、その際は仕事内容だけでなく、「プライベートの過ごし方」や「ライフワークの実現」といった人生・生き方の要素も踏まえて考えると、よりあなたらしいキャリアビジョン・キャリアプランになります。
キャリアビジョンとキャリアプランをもとに、「転職すべきか」を考える
キャリアビジョン・キャリアプランを作成したのちは、改めて「今転職すべきか」について考えてみましょう。
今の職場で働き続けた先に、めざすキャリアビジョンを実現できるかをイメージします。
ここで「転職した方がよさそうだ」と思えるようなら、あわせて転職方針を掲げてみましょう。
転職方針を定めておくと、転職活動時の様々な選択・判断(例えば求人選びや志望先の優先順位付けなど)をスムーズに進めやすくなります。
これからのキャリアを一緒に考えてくれるパートナーを得る
40代で仕事を辞めようかと考えたとき、ご自身のキャリアについて具体的なアドバイスが可能な、専門家への相談の機会を持ったほうがよいでしょう。
キャリアの専門家と言えば、キャリアコンサルタント、ヘッドハンター、転職エージェント、それからハローワークの相談員などが挙げられます。
キャリアコンサルタントへの相談は有料になることが多いですが、ハローワークはじめ転職エージェントへの相談は基本無料で行えます。
これまでの転職支援経験と実績から、あなたにとって思いもよらないキャリアプランを提示してくれたり、状況によっては「転職せずに留まった方がよい」というアドバイスを受けることもあるでしょう。
つまり、転職するかの判断前であっても、キャリア相談は可能なのです。
たとえば転職サイト「リクルートダイレクトスカウト」では、サービス登録後に約4,500名のヘッドハンターの中から「この人にキャリア相談したい」というヘッドハンターに自分で選んで相談できます。
また「JACリクルートメント」や「パソナキャリア」といったミドル・シニア層への転職支援の実績が豊富な転職エージェントに登録して、「転職するかしないかも含めて、キャリア相談をしたい」と依頼してみるのも良いでしょう。
「転職サイトや転職エージェントは、求人応募を急かされそうで気が引ける」人は、ハローワークの相談員またはタイムチケットやココナラといったスキルシェアサービスでキャリアコンサルタントを探す手もあります。
日本ではこれまで終身雇用制の働き方が主流であったこともあり、こうしたキャリア相談はあまり身近に感じられないかもしれません。
ですが、欧米・とくにアメリカでは、自分のキャリアについてヘッドハンターなどに相談することは日常的に見られる行為です。
40代からのキャリアのターニングポイント(分岐点)は、誰もが失敗したくない想いが強くあるはずです。だからこそ、こうした「プロの相談相手」を有効活用すべきです。
少しずつ、社内外の人脈を充実させていく
40代を過ぎて、「最近、交友範囲が狭まくなってきた」と感じる人は多いでしょう。
一方で、人と接する機会が多いときは自身の環境にも変化が起きやすくなります。
今ある「仕事を辞めたい、でもその判断・決断ができない」という悩みも、周囲の人たちとの交流を経ることでプラスに働く可能性は十分あります。
また、人脈を充実させることによって以下のメリットも期待できるでしょう。
人脈を充実させることのメリット
- 新しい情報や考え・価値観に触れ、視野が広がる
- 自分の今の環境・立ち位置などを客観的に見やすくなる(転職の判断もしやすくなる)
- 新しいビジネスや転職のチャンスに繋がることも
「人脈を充実」というと新しい出会いをイメージしがちですが、「これまで出会ってきた人たちとの関係の再構築」も含まれます。
たとえば以前お世話になってしばらく会っていない上司、前職の同僚や部下と一度じっくり話す機会を持つのはどうでしょうか。
最近連絡を取っていなかったプライベートの友人にコンタクトを取ってみるのも良いと思います。
もちろん、新しい出会いを求めての行動もありでしょう。
facebookやLinkedInなどのSNSツールを使用して気になるコミュニティやグループに入る、オフラインの集まりに参加するなど、取れる行動はいくつもあると思います。
実際、転職先を決める人のおおよそ4人に1人は「知人の伝手(つて)・縁故」によるといいます(※)。ふとしたコミュニケーションから新しいキャリアの選択肢が生まれるケースは珍しくなく、ミドル世代以降の転職ではとくにその傾向が強いです。
とはいえ、「この人と付き合うと得しそうだから・自分の利益に繋がりそうだから」という打算が強いと、たいていその人脈は長続きしないものです。
逆に普段から「相手の人の役に立ちたい」と思って大切な人との繋がりを大切にして入れば、人生はより充実するでしょうし、あなたの視野の広がりやビジネス・転職のチャンスに繋がることも多いでしょう。
※ 『40歳からの「転職格差」 まだ間に合う人、もう手遅れな人 』(黒田 真行著 PHPビジネス新書)の第一章「図3 日本の転職マーケットの概観(正社員のみ)」を参考
3)40代の転職を成功させるためのポイント4点
ここからは、「仕事辞めたい」から「転職しよう」と決断した40代の人向けに、40代の転職を成功するためのコツ・ポイントを紹介します。
それぞれ、順を追ってみていきましょう。
自分の市場価値を確認する
40代で転職活動を始める際に、まず明確にしておきたいのが自分自身の市場価値です。
先にお伝えしておくと、感覚的に自分の市場価値が分かっている人はほとんどいません。
市場価値とはいわば相手(その業界、または企業)の客観的価値であり、自分自身の「自分は大体これくらいの価値がある」という主観的価値とはずれがあるからです。
なぜ転職前に市場価値を知ることが大事なのかというと、それによって「課題」を知れるからです。
希望するポジションにつくには自分の市場価値が低い場合もあるかもしれません。または、特定のスキルや経験・資格を得ることによって大きく市場価値を高められる気づきをえることもあるでしょう。
市場価値の測り方は、大きく二つあります。
ひとつは、リクナビNEXTやdoda、ビズリーチなどの求人サイトの求人情報(必要なスキル、経験などの人材要件と年収などの待遇条件)から、自分自身が今持っているスキルや経験が、他社でどれくらいの待遇条件で求められるかを確認する方法です。
もうひとつは、ヘッドハンターや転職エージェントに、「この業界(または企業)で、私の市場価値は、どのくらいで評価されそうか」と質問する方法です。
自分の市場価値を確認することによって、目指すべき業種・職種やポジションを明確にすることにも繋がります。
今回の転職は最終ゴールではなく、あなたの望む将来像を実現するための一歩のはずです。
その一歩は無理ないものであり、そして確実なものにしていくために、取り組むとよいでしょう。
40代の転職で利用される各転職サービスの特性・強みを知っておく
40代の転職活動において、ほとんどの転職者は以下のいずれかによって転職先(求人)を探しています。
- 人材紹介(転職エージェントなど)
- 求人広告(転職サイトなど)
- ハローワーク
- 知人の伝手・縁故
- その他(企業HPから直接応募など)
各サービスの特徴をまとめてみましょう。
各転職サービスのメリット・デメリットとおすすめの人
転職サービス | メリット・デメリット | おすすめの人 |
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人材紹介(転職エージェントなど) | メリット:
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求人広告(転職サイトなど) | メリット:
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ハローワーク | メリット:
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知人の伝手・縁故 | メリット:
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これらサービスを利用する人の割合としては、最も多いのが求人広告(転職サイトなど)で、おおよそ30%ほどです。
次いで多いのがハローワークおよび知人の伝手・縁故で、ともに25%ほど。
人材紹介(転職エージェントなど)の利用者は10%ほどといいます。
※ 各割合は『40歳からの「転職格差」まだ間に合う人、もう手遅れな人』(黒田真行/PHPビジネス新書 2018年)を参考にしています。最新の情報ではないこと、また地域などでも割合に違いが生じることにご注意ください。
これらのうちどのルートで求人探しをするとよいかは、その人の状況・環境によります。
ですが、「ひとつのみのサービス登録」でうまく行く転職者はあまりいません。求人に触れる機会や専門家からのアドバイスを得られる機会が減ってしまうからです。
ちなみに、転職成功者のほとんどは複数のサービスを併用しています。
とくに40代向けの求人は20~30代と比べて少なくなりがちですので、少なくとも転職サイトおよび転職エージェントそれぞれ2サービスずつは登録しておいたほうがよいでしょう。
記事後半に、40代のタイプ別おすすめの転職サイト・エージェントについてもまとめています。
あわせてご覧ください。
40代の転職は、職務経歴書を制すること
40代の転職でとくに注力すべきは、職務経歴書でしょう。
その理由は、良い条件の求人ほどとうぜん応募者は集まりやすく、書類選考の通過率が低くなるからです。
ポテンシャルが優遇されやすい20代求職者、スキル・経験を積んだ30代求職者たちを相手に、採用担当から「この人に会ってみたい」と思ってもらえる職務経歴書を準備する必要があります。
職務経歴書の作成サポートは前述の転職エージェントでも行われますが、ご自身でも企業に好まれる職務経歴書の作り方を知っておくことが大切です。
では、「企業に好まれる職務経歴書」とは、どのようなものでしょうか。
いくつか例をもって説明します。
「印象に残る職務経歴書」作成のポイント
- Point1)最初の職務要約ですべてを語る
- Point2)緩急をつける
- Point3)企業毎に職務経歴書を書く
- Point4)定量的に書く
- Point5)「ボランティアをやっています」などの副次的なものは程ほどに。
- Point6)「レジュメはラブレター」の意識で書く。
Point1)最初の職務要約ですべてを語る
採用担当はたくさんのレジュメに目を通すため、最初の職務要約しか見ない人もいます。逆にいうと、この部分は全員が見るということです。
そのため、「最初の職務要約ですべてを語る」くらいの気概で作成したほうが良いでしょう。
自分の強みが最初の数行でパッと分かるように表すなど、とにかくこの部分の品質に意識を集中して作成することが大切です。
Point2)緩急をつける
ある程度実務経験を持った人が陥りがちなミスが、「やってきたことを全部書いてしまう」ことです。
全部盛り込むと、強み(アピールポイント)が薄まってしまいます。
アピールすべきところとしなくてもいいところを分けて、しなくても良いところはバッサリ切る──、といったメリハリが大切です。
例えば総務部門を経験した転職者の場合、総務の幅広い業務範囲を全部書くとどうしても冗長になってしまいます。
その際に、例えば応募する企業の求人要件が「総務の資産管理」だった場合、そのポジションと関連する経験をアピールするのです。
「自分はそのほかにも人事、採用などを経験していた」という場合においても、応募企業側で人事、採用のポジションを求めていないようなら、その記載は軽く触れる程度に留めるなどの取捨選択を意識しましょう。
Point3)企業毎に職務経歴書を書く
職務経歴書は、基本応募企業毎に準備します。
テンプレートのようにひとつの職務経歴書を使いまわしていた場合、応募企業側はすぐにそれを見抜きます。
効果的な職務経歴書にしていくためにも、企業が募集しているポジションに合わせて書くことを意識すると良いでしょう。
イメージとしては、「60%は共通部分として、残り40%を企業毎にかき分ける」、「これまでやってきたことが20種類あったら、求人ポジションに合わせて12~3個に絞って、7~8個は削る」といった形で進めると良いと思います。
ポイントは、求人企業に対して「企業が求めているポジションと、自分の経歴がいかにフィットしているか」を伝えることです。
Point4)定量的に書く
よく言われることですが、職務経歴書は「定量的」に書くことが大切です。
例えば、「お客様に大変喜ばれた」といった表現は、第三者はその程度を知れません。また、「主観的、感覚的にしか物事を捉えられていない」と評価されてしまうリスクもあります。
アピールする事柄は、なるべく「数値」に落とし込むことが大切です。
「売上や会員数、またはPV数などが何パーセント増えた」であったり、「結果として作業時間がこれだけ短縮できた」などの定量的な説明を意識すると良いでしょう。
Point5)「ボランティアをやっています」などの副次的なものは程ほどに。
プライベートでの活動(ボランティア)などは、書いても書かなくても、書類通過や採用にそこまで影響は無いと見たほうが良いでしょう。
他の候補者と比較検討になった際に、その人と甲乙つけがたいくらいの同評価だったら効果はあるかもしれませんが、その他ではあまり効果を期待しない方が良いと思います。
たまに、経営層の価値観とマッチしたなどのラッキーパンチもありますが、やや運要素の強いPRと言えます。
また、そうした副次的なPRをたくさん書いてしまうと、「仕事でアピールできないから、そこでアピールするのかな?」と思われてしまうリスクもあるでしょう。
Point6)「レジュメはラブレター」の意識で書く。
レジュメ(職務経歴書)は、「企業へのラブレター」と思って書くと良いです。
例えば、気になっている異性に「私はたくさんのスキルと知識がある。だから付き合ってください」とラブレターを書く人はいないでしょう。
それよりも、「あなたはきっと、こういう人を求めていますよね。私はまさにそういう経験をしてきています。つきましては、私と付き合ってくれませんか」といった形でアプローチする方が成功確度を高められるはずです。
ポイントは、「相手を基点」にあなた自身のペルソナを作っていくこと、──つまり、「顧客視点」を持って職務経歴書を書いていくことです。
40代の企業面接では、どのような点に注意すればいい?
職務経歴書による書類選考を通過したのちの、「企業面接」の対策について不安を持つ人も少なくないでしょう。
一般的に、企業は職務経歴書でスキル・実績面(=期待するレベルの業務遂行ができそうか)を主に確認し、面接で性質・人柄(=一緒に仕事をする仲間として適切か)を主に確認します。
そのため、企業面接では40代の方々のほうでも「カルチャーフィットの確認」をしっかり行いつつ、協調性や柔軟性をとくに大切にPRしていくとよいでしょう。
ポイントは、まず職務経歴書の品質を上げておくこと。その品質は面接時にもアドバンテージとして働きます。
そして、企業が求める人物像についてよく知っておくことです。これについては、事前にしっかり企業研究をすることによって対処できるでしょう。
企業研究 見るべきポイント
企業研究をする際に、優先して見るべきポイントは以下の通りです。
チェック項目 | 確認ポイント | どこで確認するか |
---|---|---|
事業内容 | 自分自身の知識領域にあるか、また今後も興味・関心を持ち続けられる内容かを確認する | 企業HP |
主力商品・サービス | その商品・サービスの開発・運用を自身が携わることになる際に、どの範囲まで知っていて、どの範囲を知らないかを確認する | 企業HP、業界ニュース、四季報、業界地図、競合他社のHPなど |
強み・独自性 | 同業他社をいくつか確認し、「この会社ならではの特色・強み」がどこにあるかを見出す | |
企業理念 | 企業理念から、求められる人物像(主にスタンス面)をイメージし、自身との適合性を確認する | |
社風・雰囲気 | 歓迎される人物像や業務への取り組み姿勢をイメージする | インタビュー記事、口コミサイトなど |
求められる知識・スキル | 現在の自身の知識・スキルと照らし合わせて、過不足を確認する | 企業HP、求人票など |
こうしたリサーチを重ねた結果、「この企業で働いてみたい」「こういった文化の会社なら馴染めそうだ」といった手応えを得られれば、入社後のミスマッチを軽減する効果が期待できます。
また、企業面接では一定の「質問の型」(良くされる質問)があります。
質問の受け答えだけを丸暗記するのはあまり意味があるとは思えませんが、転職慣れしていない40代の人が「面接がどういうものか、イメージを持ちたい」と考えるうえでは役立つこともあるでしょう。
以下、企業面接でよくある質問をまとめた記事を紹介しますので、興味のある人はご参考ください。
参考:面接のフェーズ別「質問例&回答例」紹介記事
①序盤編(自己紹介・自己PR) 企業面接での自己PR・自己紹介をする際のポイント・注意点、およびよくある質問と回答例を紹介しています。 | |
②中盤編(志望理由・転職理由) 企業面接で必ず訊かれる「志望理由」・「転職理由」に関わる応答でのポイント・注意点、およびよくある質問と回答例を紹介します。 | |
③適性・職務要件確認編 企業面接で、面接官が転職者の適性、知識・スキルの確認時に訊かれる「適性・職務要件」の確認でのポイント・注意点、およびよくある質問と回答例を紹介します。 | |
④最終面接・役員面接・条件確認編 企業の最終面接、役員面接、条件確認時におけるポイント・注意点、およびよくある質問と回答例を紹介します。 | |
⑤「女性ならではの質問」編 企業面接において、女性転職者が受けやすい質問・確認について、ポイントと注意点、およびおすすめの受け答え方法を紹介しています。 |
40代は、転職してからの苦労も多い。入社後の対応・心構えを知っておく
40代をはじめミドル層の転職で、入社後の現場環境や人間関係に悩んだ人はたくさんいます。
ちなみに、当サイト「みんなの転職体験談」でのアンケートによると、「転職後の人間関係で苦労しましたか?」というアンケートでYESと答えた40代の人は85%でした。
あわせて読みたい
- 転職した後、職場の人間関係で苦労した?──「YES」が82%|みんなの意見
- 「転職後、人間関係で苦労したことがありますか?」というアンケートで「YES(ある)」と答えた方は、全体の82%でした。…
40代の転職においては、こうした「転職後の実情」をしっかり踏まえたうえで、転職先を決めた後も以下を意識しておくことをおすすめします。
- 最初の3ヵ月間はアウトプットよりインプット・人間関係構築を意識する
- 求められがちなのは「柔軟性・協調性」。前職でのやり方や社風は忘れ、リセットする
- 「ありがとう」で人は寄ってくる。あわせて「相談しやすい相手」を見つける
40代の転職後のアクションは、人間関係構築とその企業に馴染むことを優先する
ミドル世代の転職では、入社後に「即戦力」を求められがちです。
ですが、入社から翌日ですぐにパフォーマンスを発揮できる転職者など、そういないでしょう。
たとえ同じ業種・職種環境への転職であったとしても、仕事の進め方やそこに関わる人間に違いがあるからです。
そのため、40代の人が転職して新しい職場に入ったら、まずはインプットと、そして人間関係構築への働きかけを優先度高めで行動することをおすすめします。
先にお伝えしたアンケートで「転職後の人間関係でうまく行った人たち」が採った対策で最も多かったのが、「相手を受け入れる」「いったんプライドを捨てる」というものでした。
転職後にうまく行く人に多く見られる傾向とは、すぐにパフォーマンスを発揮する人よりも、周りとうまくやれる人なのです。
転職前にこうした傾向も知っておくと、新しい職場に向けてより適切な準備ができるようになるのではないでしょうか。
4)40代の転職で、よくある質問
Q1 40代の転職の、おすすめ転職サイト・エージェントを教えてください
40代の転職におけるおすすめ転職サイト・エージェントについては、利用する人のタイプ・状況・転職スタイル(急いでやるのか、じっくりやるのかなど)によっても変わります。
以下のタイプ一覧をみて、自分が合致すると思えるところからチェックしてみてください。
タイプ別の40代向けおすすめ転職エージェント
とにかく、急いで転職したい人
「とにかく、急いで転職したい」40代の人は、求人数が豊富な大手転職エージェント、および企業やエージェントからのスカウトを見込める転職サイトに登録しておくとよいでしょう。
たとえばリクルートエージェントやdoda、ワークポートでは常時多くの求人を取り揃えているため、「サービスに登録したけれど、求人をほとんど紹介されない」となる事態は起きにくいでしょう。
また、これまでの支援実績からスピーディかつ効率的なサポートが期待できます。
そのほか、リクナビNEXTやビズリーチといった転職サイトにも登録しておくと、企業やエージェントから直接スカウト・オファーが届くこともあります。
これらのサービスを利用する際は、サービス登録時に入力する職歴情報(Webレジュメ)を丁寧に記入することです。
職歴情報の充実度がそのままサポート品質やスカウトを受ける数に関わることも少なくないからです。
また、年収についてのこだわりがそれほど強くないのなら、ハローワークにも登録しておくことをおすすめします。
ハローワークでは地域企業の求人が豊富で、転職サイト・エージェントからは紹介されない優良企業のものを確認できることもあるからです。
高年収帯の求人は少なめですが、全くないとは言い切れません。たまに好条件の求人が出ていることもあります。
「とにかく、急いで転職したい」40代の人におすすめの転職サイト・エージェント
サービス名 | リクルートエージェント | doda | ワークポート | リクナビNEXT | ビズリーチ |
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メリット |
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デメリット |
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公開求人数 | 約43万件 | 約25万件 | 約10万件 | 約12万件 | 約13万件 |
得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年8月時点のものです。
じっくり機をうかがいながら、中長期的に転職活動を進めたい人
じっくり機をうかがいながら、中長期的に転職活動を進めたい40代の人は、先に紹介した「キャリアを一緒に考えてくれるパートナー」を意識してサービスを選ぶのがよいと思います。
たとえば転職サイト「リクルートダイレクトスカウト」は、「この人にキャリア相談したい」というヘッドハンターに自分で選んで相談できます。
また「JACリクルートメント」や「パソナキャリア」、「ヒューレックス」といったミドル層への転職支援の実績な転職エージェントの登録も検討するとよいでしょう。
これらの転職エージェントは求職者のペースに合わせてサポートを行われることが多く、「担当から急かされた」などの利用者からのネガティブ評価はほとんど見られません。
エージェントのサポート品質を重視する人は、あわせて「担当者との適切な付き合い方」を知っておくべきでしょう。相手をあなたのキャリアを支援するビジネスパートナーとして接し、信頼関係を育んでいくことが活動品質とも直結しやすいからです。
「じっくり、中長期的に転職活動を進めたい」40代の人におすすめの転職サイト・エージェント
サービス名 | リクルートダイレクトスカウト | JACリクルートメント | パソナキャリア | ヒューレックス |
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メリット |
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デメリット |
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求人数 | 約32万件 | 約1.3万件 | 約3.7万件 | 約2.5万件 |
得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 |
対象地域 | 全都道府県 | 全都道府県 | 全都道府県 | 全都道府県 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年8月時点のものです。
担当から丁寧なサポートを受けたい人(書類添削や面接対策の支援を受けたい人)
担当から丁寧なサポートを受けたい(書類添削や面接対策の支援を受けたい)40代の人は、先に紹介した「JACリクルートメント」や「パソナキャリア」、「ヒューレックス」を優先して登録を検討するのがよいと思います。
ただし、担当につくエージェントのタイプや相性の問題もありますので、「このサービスに登録すれば、必ず丁寧なサポートを受けてもらえる」とは限りません。
担当エージェントの「合う・合わない」もありますので、複数の転職エージェントに登録して、自分に合う担当を見出してそこに利用を絞っていくやり方がおすすめです。
これも一概には言えませんが、大手転職エージェントよりも中小規模のエージェントの方が丁寧なサポートを提供することが多いです。また、地域密着型のエージェントでは「丁寧さ」をウリにしたサービスが多く見られます。
以下、参考に都道府県別のサポート品質に定評のあるエージェントもまとめましたので、お住まいの地域で活動するエージェントも併せてチェックしてみてください。
都道府県 | 転職エージェント|都道府県内の拠点 |
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北海道 | |
青森県 | |
岩手県 | |
宮城県 | |
秋田県 | |
山形県 | |
福島県 | |
茨城県 | |
栃木県 | |
群馬県 | |
埼玉県 | |
千葉県 | |
東京都 | |
神奈川県 | |
新潟県 | |
富山県 | |
石川県 | |
福井県 | |
山梨県 | |
長野県 | |
岐阜県 | |
静岡県 | |
愛知県 | |
三重県 | |
滋賀県 | |
京都府 | |
大阪府 | |
兵庫県 | |
奈良県 | |
和歌山県 | |
鳥取県 | |
島根県 | |
岡山県 | |
広島県 | |
山口県 | |
徳島県 | |
香川県 | |
愛媛県 | |
高知県 | |
福岡県 | |
佐賀県 | |
長崎県 | |
熊本県 | |
大分県 | |
宮崎県 | |
鹿児島県 | |
沖縄県 |
「担当から丁寧なサポートを受けたい」40代の人におすすめの転職サイト・エージェント
サービス名 | JACリクルートメント | パソナキャリア | ヒューレックス | LHH転職エージェント |
---|---|---|---|---|
メリット |
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デメリット |
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求人数 | 約1.3万件 | 約3.7万件 | 約2.5万件 | 約1.6万件 |
得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 |
対象地域 | 全都道府県 | 全都道府県 | 全都道府県 | 全都道府県 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年8月時点のものです。
Q2 転職活動は在職中から行うべきか、退職してからの方がよいでしょうか
転職活動は、まず「在職中から始める」ことを意識した方がよいでしょう。
在職中から活動を始めれば、無職中の収入が途絶えるリスクを軽減できるからです。
活動にかかる期間をあらかじめ知ることはできません。半年~数年かかってようやく次の転職先が決まった人もいますので、安易に「1~2ヵ月で決まるだろう」と判断しないことをおすすめします。
一方で、「平日は仕事で忙しく、転職活動にかける時間を持てない」という人もいると思います。
その場合はまず、「1日5~10分の求人チェック」からはじめ、あわせて土日のサポートも行っている転職エージェントにも登録しておくとよいでしょう。そのほか、一部地域のハローワークでは土日対応しているところもあります。
転職活動に集中したいため、退職してからアクションを起こしたい人も、なるべく在職中にできることを見つけて活動自体は始めておきましょう。
「転職しよう」と決めた時点で、優先すべきは今いる職場よりも新しい職場のはずです。
現職を最後までしっかり勤め上げる姿勢も大切ですが、「これから先の仕事・人生」がおざなりになることのないよう、ご注意ください。
Q3 40代の転職活動は、平均してどのくらいの期間がかかりますか
転職活動にかかる期間はおおよそ3ヵ月と言われており、年代による差異はそこまで大きくありません。
ただし、希望条件やその人の経験・実績、そのほかタイミングなどからの影響も少なくありません。
半年以上かかる人もいれば、「2年ほどかかって、ようやく転職先が決まった」人もいます。
転職はとうぜん早ければよいものではありませんが、もし「急いで転職を決めたい」と思うのなら、まずは「行動量(求人応募の数・ペース)」を上げていくことです。
書類審査の通過率は10~30%、採用面接の通過率は10~20%ほどといわれています(人気の職種・業種においては、通過率は更に低くなります)。
参考:マイナビ転職「平均応募社数や選考通過・内定の確率はどれくらい?」の内容を元に、弊社にて図作成
応募から内定まで進むのは、おおよその確率として4.5%。
もちろん必ずしも上の確率の通りになるとは限りませんが、計算上では1社の内定を得るのに約22社の応募が必要になります。
上記で挙げた応募数に対して「どれくらいの期間・ペースで対応できるか」を考えると、より具体的な活動期間のイメージが持てると思います。
ただし、第一に考えるべきは「今後のキャリアプラン、ライフプランを見据えた、最適な職場選びを実現できること」です。
上記の期間についてはあくまで目安として持っておき、なるべくゆとりを持ったスケジュールで転職活動に臨むことをおすすめします。
Q4 40代向けの求人は、20~30代と比べて少なくなりますか
業種・職種にもよりますが、全体的に40代向けの求人は20代~30代向けと比べてかなり少なくなる傾向にあります。
とある転職エージェントの話では、「35歳以上になると、求人数は半減。その後、5歳上がるごとにまた半減する」といいます。その計算で行くと、若手社会人(35歳以下)向けの求人が100あった場合、40歳以上向けの求人は25程、45歳以上向けの求人は12.5程まで少なくなるということです。
一方、近年ではミドル層の求職者の採用に意向を示す企業も増えてきております。上記の数値をそのまま鵜呑みにすべきではないでしょう。
また求人数の少なさ自体は、転職活動の行動量を増やすことによって解消が見込める問題です。
「40代向けの求人は、若手社会人と比べて少ない」ことは受けとめたうえで、効率的かつ前向きな行動を目指すことが大切です。
Q5 転職エージェントからサポートを断られることはありますか
転職エージェントにサポートを申し込んだものの、サポートを断られてしまった場合には、以下のような原因が考えられます。
希望条件と職歴が見合っていなかった
ほとんどの転職エージェントサービスでは、利用する人の年齢層の制限は設けていません。
ですが、転職エージェントの保有求人状況によって、または希望条件に見合う職歴でないと判断された場合、「見合った求人がありません」と断られてしまうことがあります。
短期間での転職を繰り返している
転職エージェントサービスでは「短期間での転職を繰り返している」人へのサポートを敬遠しがちです。再度短期の転職をされると、紹介企業からの信頼を失ってしまうリスクがあるからです。
エージェント側の都合(繁忙期など)により、優先度を下げられてしまった
繁忙期などで「転職者が多くて、さばききれない」ときに、すぐに転職する予定ではない転職者や、内定獲得まで若干の時間を要することが見込まれる転職者に対して、担当側で優先度を下げてくる可能性もあります。
これらの理由でサポートを断られてしまった場合は、以下の対策を取ることをおすすめします。
- 転職サイトを使って「自分から求人応募する」スタイルの転職活動に切り替える
- 他の転職エージェントサービスに登録する
対策の詳細は、以下記事に詳しく紹介しています。興味のある人はあわせてご覧ください。
まとめ)40代の「会社・仕事辞めたい」を、より良い人生を描くきっかけに
ここまでの内容を、まとめてみましょう。
40代の人が「仕事辞めたい・会社辞めたい」と思うときの、主な理由
- 会社の業績悪化や減給を受けて
→対策:タイミングはともかく「いつでも転職できる状態」にしておくこと - もっとやりがいのある仕事に就きたい
→対策:いちど転職活動を行い、外の世界と自分の市場価値を知る機会を持つ - 労働環境への不満
→対策:これから先のキャリアプラン立てとあわせて早めの対策を - 職場の人間関係
→対策:社内外の人間関係をいまより充実させること、またキャリアの相談者を持つこと
40代が転職を成功させるためのポイント4点
「会社を辞めたい・仕事に疲れた」と思っていたままで、状況が変わることはありません。
転職する・しないの判断は別としても、まずは「今よりも良い状態に向けて、一歩を踏み出していくこと」を意識すべきでしょう。
その一歩は、新たな気づき・価値観の深まりによってもたらされることが多いです。
この記事で紹介した対策・アクションが、きっとそのきっかけになるはずです。