30代の「仕事辞めたい・会社辞めたい」悩みはどう解決する?疲れたときの理由別対策まとめ
[最終更新日]2024/07/21
「仕事を辞めたい」「今の会社で働き続けるべきかどうか」で悩む30代の人は多いでしょう。
30代は、これからのキャリアを定めておくうえでとても重要な時期でもあります。
それゆえに、判断が難しく感じてしまうこともあるかもしれません。
この記事を読んでわかること
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目次
1)30代の仕事辞めたいのに辞められない…その理由と対策は
はじめに、30代の方で「会社・仕事を辞めたい」と思う理由で多いものを見てみましょう。
30代の「仕事辞めたい」に多い理由とその割合
- 職場の人間関係や労働環境のストレス…32%
- 仕事が合わない・上司に評価されない…20%
- 年収上げたい・待遇をよくしたい…24%
- 生活環境をよくしたい・家庭、プライベートを大事にしたい…19%
※ 当サイト「みんなの転職体験談」に投稿いただいた30代の方の転職エピソード222件をもとに集計
30代は仕事を辞めたい理由・転職したい理由に多様性が出やすいため、まずは理由を明確にしたうえでの対策立てが大切です。
ここからは、それぞれの悩みの理由の詳細と、取るべき対策方針を整理していきます。
気になるところからチェックしてみてください。
職場の人間関係や労働環境のストレス
──だけど、それ以外に転職する理由がない…
-
直属の女上司に、ことあるごとに嫌がらせを受けました。
「挨拶の声が小さすぎるんじゃない?」「その服装、ちょっと派手すぎるわよ」「今日も残業? あなた友達いないの?」
そんなひと言ひと言が、澱のように心の中に溜まっていき、私は次第にやる気を無くしていきました。
いるか さん(女性 36歳 東京都)の転職体験談より抜粋
-
とにかく、とても忙しい会社でした。毎日終電まで働き、土日に仕事が入ることも多く、ですが残業代や休日出勤手当は付きませんでした。
仕事帰り、地元の駅に着くときには大体深夜1時ごろで。
「もう這って歩こうか?」と思うくらい疲れてて。ふと見ると、真っ暗なロータリーに仄かなラーメン屋の灯りがあるんですね。そしてラーメン屋に入ると、こってりした豚骨の香ばしいかおりが…。そんな忙しい日々と、そして毎日終電帰りにラーメン屋に立ち寄るのが日課となって、私は2年間でめっきり老け込み、さらには体重が20kg増えました。
おじりん さん(男性 35歳 東京都)の転職体験談より抜粋
30代の「今の会社を辞めよう」考える理由でいちばん多いのが、職場の人間関係。
続いて多いのが、「残業時間の多さ」などの労働環境への不満・ストレスです。
これら理由で転職を始める人は少なくありませんが、一方で「でも、本当にその理由だけで転職していいのだろうか」「転職して、もっと過酷な環境に入ってしまうリスクはないだろうか」という不安を持つ人も多いはずです。
こうした辞めたい理由を持ちながら、転職を踏み切れない場合はどうすればよいのでしょうか。
人間関係や労働環境を理由に「仕事辞めたい」と思った時の対策は
職場の人間関係や労働環境のストレスで悩むときとは、決断できないことへの苦しみがあるときでしょう。
「決断」とは単に何かを選んだり決めたりする行為ではありません。
「断」という文字が含まれる通り、過去からの繋がり(またはしがらみ)を断ち切ることも意味します。
断ち切る対象とは人だけではなく、職場や仕事内容といった環境や、特定領域の知識・経験も含まれます。
そして、人は無意識のうちに繋がり続けることを求め、同様に断つことを恐れるものです。
一方で、いちど断った繋がりの断面は、新たな繋がりを生む苗床になります。それは繋がりの新陳代謝であり、私たちが成長していくうえでも必要な要素でしょう。
人間関係や労働環境を理由に「仕事辞めたい」と思った時は、「新たにどんな繋がりを得たいかをイメージすること」、そして「必要以上に断ち切りすぎない」を踏まえておくことが大切です。
そのうえで、以下の行動を意識してみてください。きっと、道は開けるはずです。
※各項目をクリックすると、説明箇所にジャンプします。
人間関係・労働環境のストレスで「仕事辞めたい」と悩んだ際の対策
仕事が合わない・上司に評価されない
──でも、新しい環境でやれる自信もない…
-
新卒で入った会社だったんですが、6年間勤めて段々と「これから先」が見えなくなってきていて。
更にスキルアップしたくてもその機会はなく、段々と業務内容自体についても(これが私のやりたかったことだったのだろうか)と悩むようになりました。
じゅん子さん さん(女性 30歳 東京都)の転職体験談より抜粋
-
──夜の22時頃、私は、一息つこうと思い、自動販売機で缶コーヒーを買いました。そして、缶コーヒーを飲む前に強く振って、蓋を開けました。
ところが、なぜか無意識のうちにもう一度缶コーヒー思いっきり振ってしまったのです。
当然のように、缶コーヒーから中身が勢いよく噴出しました。コーヒーの飛沫は、お客様から預かった書類や、翌日にお客様に提出する予定の印刷物まで飛び散って…。
そんな惨状を、私は茫然と眺めながら、ふと(ああ、自分は壊れてしまっている)と感じました。
イントロデューサ さん(男性 40歳 東京都)の転職体験談より抜粋
30代は20代と比べて「仕事とはどういうものか」「この業界にはどんな特徴や傾向があるか」への理解が深まっているものです。
ですがその理解の深まりと同時に、「自分は今の仕事に合っているのだろうか?」「このままの働き方を続けていいのだろうか?」という疑問や不安も抱きやすくなります。
こうした問題意識は誰しもが多少なりとも抱えるものですが、それが大きくなってしまった場合は要注意でしょう。
そのままにして更に疑問や不安が大きくなると自己肯定感が低減して、目の前の仕事へのパフォーマンスにも影響が出てしまう可能性もあるからです。
仕事への不向きや評価の低さを理由に「仕事辞めたい」と思った時の対策は
転職するしないの判断の前に、「このままの働き方でいいのか」についていちどじっくり考えた方がよいでしょう。
まず行ってほしいことは、「キャリアの棚卸し」です。
キャリアの棚卸しとは、「これまでの自分のキャリアで何をやってきたのかを全て洗い出すこと」をいいます。
自身のキャリアの適性の再確認と、今後目指すべき方向性を定めるために行います。
キャリアの棚卸しは、以下のように時系列ごとに携わった仕事内容・役割、学べたこと・身に付いたことなどをまとめていきます。
※これからキャリアの棚卸しを作成する方は、よろしければ「キャリアの棚卸し作成表」ファイルをダウンロードしてお使いください。
キャリアの棚卸し作成表の例
期間 | 2003年4月~2010年9月 | 2010年10月~2015年3月 | 2015年4月~現在 |
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業界・職務 |
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仕事内容・役割 |
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学べたこと・ 身に付いたこと |
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とくに意識して 取り組めたこと |
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情熱を掲げられたこと |
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失敗したこと |
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失敗からの教訓・ 学んだこと |
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※横にスクロールして右側の情報を確認できます。
キャリアの棚卸しをやる際のポイントは、これまでの業務を一つずつ、丁寧に振り返ることです。
たとえ今の仕事が合っていないと感じていたとしても、「この期間があったから、自分はこんなことを学べたのかもしれない」という風に考えて、これまでの軌跡ひとつひとつに光を照らしていくように、振り返ってみてください。
「あなたに合う働き方」のイメージがより明確になるはずです。
そのうえで転職への意思が高まるようでしたら、あわせて以下の対策についても進めてみるとよいでしょう。
仕事が合わない・上司から評価されない等の理由で「仕事辞めたい」と悩んだ際の対策
これらの対策は30代転職のミスマッチのリスクを軽減し、満足いく転職やキャリアチェンジに働きかけてくれるでしょう。
もっと年収を上げたい・待遇をよくしたい
より良い条件で働ける企業の探し方は?
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会社の給与水準は、リーダーで550万円、マネージャーでも600〜650万円。
まあ、平均からすると給与水準は高い方だとは思いますが、それ以上の給与レンジはきちんと用意されていないようで、大きな夢を描きにくいと感じるようになりました。また、組織が大きくなるにあたって、段々とインセンティブやボーナスも少なくなったり、または据え置きになったりと、「踊り場感」も強かったです。
ゆうたなが さん(男性 33歳 東京都)の転職体験談より抜粋
-
30代になってからは、段々と「先が見えている」感が強まっていって。──年収や、やること、そしてスキルアップまでも。
安定感はありました。でも、「ガンガン行こう」と思っても、それができない。
そもそも私はガンガン行こうと思って、当時の職場に転職していたのです。企画を創って、新しいシステム創って、効率化して──そのサイクルを、もっともっと活性化していきたかった。
セバスチャン さん(男性 39歳 東京都)の転職体験談より抜粋
一般的に、30代は年収アップがされやすい時期です。
ただし、これはあくまで平均の話ですので、関わる業種や所属する企業によって思うような年収アップを果たせない人もいるでしょう。
また、40代以降になると相応の実績・スキルのある人以外は転職直後に年収アップするケースは少なくなります。
「自分がもっと活躍できる領域・職場があるはず」と思えるのなら、30代の年収アップ転職は早いうちにチャレンジした方がよいでしょう。
年収や待遇の改善を理由に「仕事辞めたい」と思った時の対策は
注意すべきは、30代の転職で年収アップするケースは「それほど多い訳ではない」という事実です。
以下は、「みんなの転職「体験談」。」に転職エピソードを提供いただいた30代180名の転職後の年収変化についてまとめたグラフです(※2017年3月~2021年2月までのもの)。
30代の転職において、年収アップした人の割合は55.2%でした。
若干は年収ダウンした割合よりも高いですですが、「30代の転職は、高い確率で年収アップする」とまでは言い切れないことがわかります。
ちなみに、この結果では「同業種・異業種どちらへの転職か」などの相関関係はありませんでした。
つまり、30代の転職で年収アップを目指す際も相応の準備・対策が必要になるということです。
具体的には、以下の取り組みは必ず行っておくべきでしょう。
年収等の待遇条件を理由に「仕事辞めたい」と悩んだ際の対策
生活環境をよくしたい・家庭、プライベートを大事にしたい
仕事も大事。プライベートも大事。
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調剤薬局の仕事でしたので、土日も勤務です。友人の休日が土日なので、友人と会うことは殆どありません。
そして結婚してからは、家族である夫ともすれ違ってばかりの毎日。
今後、子供を持つことを考えたりすると、今の生活に不満を覚えるようになったのです。夫は「今のままでもいいよ」とは言ってくれたのですが、私のほうはだんだんと我慢できなくなりました。
のんこ さん(女性 30歳 広島県)の転職体験談より抜粋
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ほとんど働いていない上司・先輩もいる中、(なんで俺だけこんな高い売上目標がついているんだ?)といつも疑問に感じていました。
平日だけでは仕事が終わらないので土日も働いていて。会社では「土日の出勤は申請しない」という風土があったので、無給で働きました。
相談できる相手はおらず、部署内は私以外全員年次が上のため、ちょっとした愚痴や文句も言えない状況でした。
そして、さらに最悪なのは、得意先との飲み会、ゴルフが定期的にあり、それは全部「自腹」で払うように強制されていたことです。給料も高いとは言えないので、こんなことをしていては、もちろん貯金なんてできませんでした。
なべ さん(男性 30歳 群馬県)の転職体験談より抜粋
ある程度の蓄えがあり、かつ転職後の収入も一定を見込めるのなら「家庭・プライベート重視」の転職の選択肢はありでしょう。
人の生活に対する満足度は、とくに「生活の楽しさ・面白さ」、「家計・資産の安定」、そして「ワークライフバランスの改善」からの影響で高まりやすいといいます(※1)。
また、2021年の内閣府による満足度・生活の質に関する調査では、仕事時間や通勤時間が減少した人、新たに運動を開始した人、新しく趣味や生きがいができた人に特に満足度が高まる傾向があるとまとめています(※2)。
※1・2 ともに2021年 内閣府「満足度・生活の質に関する調査報告書2021」の内容を参考
「生活の楽しさ・面白さ」のなかに仕事も含まれる方もいるでしょうが、「プライベートでこそ楽しさや幸せを感じていたい」と考える人も多いでしょう。
その際に「今後の人生の満足度を高めるために、転職活動をする」という選択を考えることは、充分に意義があるはずです。
生活環境やプライベートの充実を理由に「仕事辞めたい」と思った時の対策は
生活環境やプライベートの充実を理由に「仕事を辞めたい」と思った時は、いちどライフプランを立ててみることをおすすめします。
ライフプランとは、人生の中で想定される大きなイベントを考え、お金が必要になるタイミングやその金額を把握して計画をたてることです。
具体的には、以下のプロセスでプラン立てを行います。
上記図の例では、今後の主な支出として海外旅行、マイカーとマイホームの購入、そして子どもの大学入学と老後資金を挙げており、これら全てを貯蓄でまかなうとしたら毎月24万円の積立が必要となることが分かります。
(※ すでに貯蓄がある場合や積立投資等の資産運用を行っている場合は、この限りではありません。)
今回のケースでライフプランを立てる目的は、「目指す生活の実現に向けて、どのような働き方がよくて、かつどれだけの収入があるといいか」を明確にすることです。
それにより、転職活動における希望条件もよりはっきりするでしょう。
そのうえで、目指す転職を実現するために以下の取り組みを行ってください。
生活環境やプライベートの充実を目指して「仕事辞めたい」と悩んだ際の対策
2)30代の「仕事辞めたい」を解決するための、取り組み3点
ここからは、30代の「仕事辞めたい」を解決して、より良い転職活動へと意思を固めるための取り組みを説明します。
- まずは今の環境を整理してみよう
- 「将来はこんな働き方をしたい」というキャリアプランを立てる
- 「仕事辞めたい」理由を「転職したい」理由に変換する
まずは今の環境を整理してみよう
私たちが「仕事辞めたい」という意識が強くありつつも具体的な行動に移せない時、思考が「過去・現在」に留まっている(執着している)ことが多いです。
その際は、まず今の環境を整理しておくことで、適切な判断を持ちやすくなるでしょう。
現状の環境を整理する思考法は様々ありますが、「具体的な方法を知りたい」という人は以下の「未来の4つの視点分析」を試してみてください。
「4つの視点分析」で今の環境を整理する
「4つの視点分析」とは、自身の過去と未来を、表層と深堀りに分けて整理する思考法です。
①→②→③→④の順番で、考えていきます。
たとえば、現在事務職で働いており、「最近新しい知識・スキルが獲得できていない」という課題感を持っている人は、以下のようにまとめることができるでしょう。
ポイントは、④の「自分はどうしたい?」について「べき論」では考えないことです。
上記例では「資格の取得」とありますが、仮にその人にとって資格の取得が大きな苦痛としか感じられない場合は、目指したとしてもうまくいかない可能性が高いでしょう。
4つの視点分析は、より良い未来のイメージを描き、具体的な行動を模索していくための思考法です。
「仕事を辞めたい」という気持ちの背景にある本当の理由が見えてくることも多いでしょう。
転職すべきかの判断はもちろん、「自分望んでいるのは、どんな未来か」を考えつつ、取り組んでみてください。
「将来はこんな働き方をしたい」というキャリアプランを立てる
キャリアプランとは、あなたが将来に望む仕事や働き方を実現するためのプランニング(行動計画)のことをいいます。
30代で一定の社会人経験を積んだいま、キャリアプランは立てやすい時期といえます。
「会社を辞めたい」という気持ちをポジティブな意思に変えていくうえでも、キャリアプランは大いに役立つはずです。
その際は、キャリアプランとあわせてキャリアビジョンも描いていくとよいでしょう。
キャリアビジョンは、あなたが未来に「こういう働き方をしたい」というイメージのことです。
つまり、まずキャリアビジョン(目標)を描き、それを実現するためにキャリアプランを立てるということです。
キャリアビジョンとキャリアプランは、以下のように表に落とし込むことによって考えやイメージを整理しやすくなります。
キャリアビジョンとキャリアプランの作成のポイントは、近い未来についてはやや具体的に、遠い未来については抽象度を高めて作ることです。
10年後どうなっているかについて、正確に予測することは不可能でしょう。立てたビジョン・プランが大きく変わる可能性は十分にあります。
「この業種・職種で働く」という書き方よりも、「こういう働き方・活躍がしたい」という書き方の方が、イメージを持ちやすく、かつ転職先の候補も広げやすくなります。
また、その際は仕事内容に終始するのではなく、「プライベートの過ごし方」や「ライフワークの実現」といった人生・生き方の要素も踏まえて考えると、よりあなたらしいキャリアビジョン・キャリアプランになります。
キャリアプラン作成のポイントは、自分と人を比べないこと
キャリアプラン作成の際は、自分と人を比べないことです。
「あの人は同年代で部長職まで行っているから」「あの人と年収で300万円くらい差がある」などあったとしても、それはあなたのキャリアプランとは無関係のはずです。
大切なことは、あなたが「自分らしい」と感じられるキャリアの未来像を創ることです。
もし「自分らしいキャリアが分からない」という人は、先に紹介したキャリアの棚卸しから試してみてください。
自分らしさを持って働くためのヒントを見つけられるでしょう。
あなた自身が「将来、こんな自分になれたらワクワクする」と思えるキャリアプランができれば、「仕事を辞めたい」という当初の悩みの殆どは、きっと解決しているはずです。
「仕事辞めたい」理由を「転職したい」理由に変換する
「仕事辞めたい」を解決するための最後の取り組みは、その理由をネガティブからポジティブに変換していくことです。
今の仕事への不満の気持ちを、「転職して、どんな働き方や状態を手に入れたいのか」という意思に昇華していくのです。
ネガティブな転職理由をポジティブ変換する例
ここまで現在の環境整理とキャリアプラン立てをやっていれば、すでにポジティブな理由になっているという30代の方も多いでしょう。
そして、力強いポジティブな転職理由を持つことによって、転職成功の確度は大きく高められるものです。
3)30代の転職を成功させるためのポイント4点
ここからは、「仕事辞めたい」から「転職しよう」と決断した30代の方向けに、30代の転職を成功するためのコツ・ポイントを紹介します。
- 「自分に合った企業」の定義を持っておく
- 自分の市場価値を確認する
- 30代の転職支援に強い転職エージェントを活用する
- 30代の転職は、職務経歴書を制すること
「自分に合った企業」の定義を持っておく
まずは、「自分に合った企業」について。
転職エージェントやハローワークに相談すれば求人紹介してくれますが、まずはあなた自身が「自分に合う求人企業はどんなところか」を知っておかなければなりません。
ポイントは、優良企業かどうかを判断する自分なりの軸を持っておくことです。
doda、リクナビNEXTなどの転職サイトの求人を見ながら、自分が企業のどの点をとくに重視しているか、以下例も参考にしつつ確認してみてください。
優良企業を判断する際の観点例
観点 | 確認ポイント |
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経営方針 |
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成長性 |
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業務内容 |
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育成・福利厚生 |
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社風 |
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上記に挙げた項目で、どれを優先して大事にするかは人それぞれでしょう。
「年収などの待遇条件がいちばん気になる」という人もいるでしょうが、それだけで企業を選ぶのは危険です。
「転職で、この部分は確実に叶えたい」というものを見定めてください。
それがあなたの今回の判断の軸、そして「転職の軸」にもなります。
自分の市場価値を確認する
30代の社会人の方で、「自分の市場価値」について考えたことのある人は多いと思います。
転職における市場価値とは、企業が評価するその人の「将来価値」です。
現状の知識・スキル・経験値から、これから先どれだけの活躍ができるかで価値が決まります。
転職後の市場価値の測り方については、リクナビNEXTやdoda、ビズリーチなどの求人サイトの求人情報(必要なスキル、経験などの人材要件と年収等の待遇条件)で確認するのがよいでしょう。
自分自身が今持っているスキルや経験が、他社でどれくらいの待遇条件で求められるか解れば、それがおおよその「あなたの市場価値」になります。
上の測り方がイメージつかないという人、または別のやり方を試したいという人は、転職エージェントやヘッドハンターに評価してもらう方法もあります。
具体的には、転職エージェントサービスやヘッドハンターからの支援のある転職サイトに登録して、エージェントやヘッドハンターとの面談機会を得た際に以下のことを聞いてみるのです。
- この業界では、私の市場価値はどのくらいでしょうか。
- 現在の私の経歴と保有スキルを、高く評価してくれる業界や領域があるとしたらどのようなところでしょうか。また、その際はどのくらいの年収が望めそうでしょうか。
多くの転職希望者を見てきたプロの目から見て、あなたの経歴や実績がどう映るのか、客観的に判断してもらえるはずです。
ときに、自分で思っていたより低い市場価値(年収額)を言われることもあるかもしれません。
その際は、何が課題で、どういった点を克服すればもっと高い市場価値になるかもあわせて聞いてみることをおすすめします。
ただし、転職エージェントの担当者やヘッドハンターが評価を見誤る可能性もゼロとは言い切れません。
評価者を複数確保することで評価の偏りや誤認を防ぐことができます。
できるだけ複数の転職エージェントやヘッドハンティングサービスに登録し、複数人の視点から自身の市場価値を判断してもらえる状況を作っておくことが大切です。
なぜ、転職を成功するために市場価値の確認が必要なのか
なぜ転職を成功するために市場価値の確認が必要なのかというと、それによってあなたの現状の課題が明確になるからです。
望む年収条件で転職するうえで、スキル・経験面の不足が見つかるかもしれません。
または、希望する業種や職種をシフトした方がよいという判断になることもあるでしょう。
課題が明白になっていれば、対策も取りやすくなります。
「いったんは希望年収を引き下げて、転職後の活躍でベースアップを目指す」であったり、「自分をより高い市場価値で評価してくれる業界・事業領域を探す」といった、新たな戦略・行動に繋げられるはずです。
30代の転職支援に強い転職エージェントを活用する
30代の転職は、転職エージェントを利用しての活動が望ましいでしょう。
その理由は、国内の多くの企業がハローワークや転職サイトではなく転職エージェントのみに「非公開求人」を出しているからです。
また、キャリアプランのアドバイス(キャリア相談)、書類添削、面接対策などの選考通過のためのサポートが受けられる点も転職エージェントのメリットです。
ただし、転職エージェントは国内に1万以上あり、それぞれ特徴があります。
30代の方が転職エージェントを利用する際は、以下に紹介するタイプ別でおすすめのエージェントを選ぶとよいでしょう。
タイプ別のおすすめ転職エージェント
なるべく多くの求人に触れたい・積極的な提案を受けたい人
「なるべく多くの求人に触れたい・積極的な提案を受けたい」という30代の人は、常時求人を多く抱える大手総合型の転職エージェントを優先して利用するとよいでしょう。
国内の大手総合型転職エージェントといえば、以下の5サービスが代表的です。
30代の求職者向けの求人も多く取り揃えています。
代表的な総合型転職エージェント一覧
サービス名 | マイナビエージェント |
doda |
リクルートエージェント |
ワークポート |
type転職エージェント |
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メリット |
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デメリット |
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公開求人数 | 約6.9万件 | 約26万件 | 約49万件 | 約11万件 | 約1.2万件 |
得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | 営業、IT、システムエンジニア、プログラマ、コンサルタント |
対象年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | 20代後半~30代前半(エンジニアのみ39歳までOK) |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 東京・神奈川・埼玉・千葉 |
おすすめの人 |
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詳細を見る |
表内の求人数は2024年11月時点のものです。
なお、冒頭でもお伝えしましたがはじめのうちは一つではなく複数のサービスに登録しておくことをおすすめします。
転職エージェントによって紹介される求人に違いがあること、また複数のサービスを併用することによって「付き合うべきエージェント」の判断をしやすくなるからです。
特定の業種・職種などの専門分野に詳しいエージェントからサポートを受けたい人
特定の業種・職種などの専門分野に詳しいエージェントからサポートを受けたい30代の人は、特化型の転職エージェントがおすすめです。
特化型の転職エージェントでは、担当エージェントがその領域についての知見が深いことが多く、紹介求人の精度が高まりやすいです。
代表的な特化型転職エージェント一覧
タイプ | ITエンジニア | ITエンジニア | IT・Web業界 | リーダー・マネージャー | リーダー・マネージャー | リーダー・マネージャー | リーダー・マネージャー | 会計・経理・税務・財務 | マスコミ・メディア | アパレル・ファッション | 管理部門 | 外資・グローバル | 外資・グローバル | 製造系エンジニア | 介護・福祉 | 介護・福祉 |
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サービス名 | マイナビIT AGENT |
レバテックキャリア |
ワークポート |
doda X |
JACリクルートメント |
リクルートダイレクトスカウト |
ビズリーチ |
ジャスネットキャリア |
マスメディアン |
クリーデンス |
MS Agent |
エンワールド |
ロバート・ウォルターズ |
メイテックネクスト |
レバウェル介護 |
かいご畑 |
メリット |
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デメリット |
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公開求人数 | 約2.1万件 | 約2.5万件 | 約11万件 | 約6.0万件 | 約2.1万件 | 約40万件 | 約14万件 | 約4,000件 | 約4,900件 | 約1,400件 | 約1.0万件 | 約900件 | 約1,900件 | 約1.6万件 | 約23万件 | 約9,000件 |
得意業界/職種 | IT・Web | IT・Web | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | 会計・経理・税務・財務 | マスコミ・メディア | アパレル・ファッション | 管理部門・士業 | 外資系 | 外資系 | 製造系エンジニア | 介護・福祉 | 介護・福祉 |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 関東・関西・中部(東海) | 東京・大阪 | 関東・関西・東海 | ◎全都道府県 | 東京・愛知・大阪+海外 | 東京・愛知・大阪+海外 | 東京・名古屋・大阪・福岡 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年11月時点のものです。
転職する地域にあわせて、その地域事情に詳しいエージェントの支援を受けたい人
地方にお住まいの30代の方、または今回の転職を期にUターン・Iターン転職を検討している30代の方は、その地域事情に詳しい転職エージェントを利用するべきでしょう。
とくにその地域に拠点を持つ転職エージェントは地元企業との関係構築が進んでいることが多く、大手では紹介されないような優良企業求人を提案されることもあります。
以下、都道府県別におすすめ転職エージェントを紹介していますので、希望する地域のリンクをクリックしてサービスを確認してみてください。
地域区分 | 都道府県別おすすめ転職エージェント紹介記事 |
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北海道・東北地方 | 北海道、青森、秋田、宮城、岩手、山形、福島 |
関東地方 | 東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、栃木、群馬 |
中部地方 | 新潟、長野、富山、山梨、静岡、岐阜、愛知、石川、福井 |
関西地方 | 大阪、兵庫、京都、滋賀、三重、奈良、和歌山 |
中国地方 | 鳥取、岡山、広島、島根、山口 |
四国地方 | 香川、徳島、愛媛、高知 |
九州地方 | 福岡、佐賀、大分、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄 |
30代の転職は、職務経歴書を制すること
30代の転職でとくに注力すべきは、職務経歴書でしょう。
その理由は、良い条件の求人ほどとうぜん応募者は集まりやすく、書類選考の通過率が低くなるからです。
参考:マイナビ転職「平均応募社数や選考通過・内定の確率はどれくらい?」の内容を元に、弊社にて図作成
ポテンシャルが優遇されやすい20代求職者、スキル・経験を積んだ40代求職者たちを相手に、採用担当から「この人に会ってみたい」と思ってもらえる職務経歴書を準備する必要があります。
職務経歴書の作成サポートは前述の転職エージェントでも行われますが、ご自身でも企業に好まれる職務経歴書の作り方を知っておくことが大切です。
では、「企業に好まれる職務経歴書」とは、どのようなものでしょうか。
いくつか例をもって説明します。
「印象に残る職務経歴書」作成のポイント
- Point1)最初の職務要約ですべてを語る
- Point2)緩急をつける
- Point3)企業毎に職務経歴書を書く
- Point4)定量的に書く
- Point5)「ボランティアをやっています」等の副次的なものは程ほどに。
- Point6)「レジュメはラブレター」の意識で書く。
Point1)最初の職務要約ですべてを語る
採用担当はたくさんのレジュメに目を通すため、最初の職務要約しか見ない人もいます。逆にいうと、この部分は全員が見るということです。
そのため、「最初の職務要約ですべてを語る」くらいの気概で作成したほうが良いでしょう。
自分の強みが最初の数行でパッと分かるように表すなど、とにかくこの部分の品質に意識を集中して作成することが大切です。
Point2)緩急をつける
ある程度実務経験を持った人が陥りがちなミスが、「やってきたことを全部書いてしまう」ことです。
全部盛り込むと、強み(アピールポイント)が薄まってしまいます。
アピールすべきところとしなくてもいいところを分けて、しなくても良いところはバッサリ切る──、といったメリハリが大切です。
例えば総務部門を経験した転職者の場合、総務の幅広い業務範囲を全部書くとどうしても冗長になってしまいます。
その際に、例えば応募する企業の求人要件が「総務の資産管理」だった場合、そのポジションと関連する経験をアピールするのです。
「自分はそのほかにも人事、採用などを経験していた」という場合においても、応募企業側で人事、採用のポジションを求めていないようなら、その記載は軽く触れる程度に留めるなどの取捨選択を意識しましょう。
Point3)企業毎に職務経歴書を書く
職務経歴書は、基本応募企業毎に準備します。
テンプレートのようにひとつの職務経歴書を使いまわしていた場合、応募企業側はすぐにそれを見抜きます。
効果的な職務経歴書にしていくためにも、企業が募集しているポジションに合わせて書くことを意識すると良いでしょう。
イメージとしては、「60%は共通部分として、残り40%を企業毎にかき分ける」、「これまでやってきたことが20種類あったら、求人ポジションに合わせて12~3個に絞って、7~8個は削る」といった形で進めると良いと思います。
ポイントは、求人企業に対して「企業が求めているポジションと、自分の経歴がいかにフィットしているか」を伝えることです。
Point4)定量的に書く
よく言われることですが、職務経歴書は「定量的」に書くことが大切です。
例えば、「お客様に大変喜ばれた」といった表現は、第三者はその程度を知ることができません。また、「主観的、感覚的にしか物事を捉えられていない」と評価されてしまうリスクもあります。
アピールする事柄は、なるべく「数値」に落とし込むことが大切です。
「売上や会員数、またはPV数などが何パーセント増えた」であったり、「結果として作業時間がこれだけ短縮できた」などの定量的な説明を意識すると良いでしょう。
Point5)「ボランティアをやっています」等の副次的なものは程ほどに。
プライベートでの活動(ボランティア)などは、書いても書かなくても、書類通過や採用にそこまで影響は無いと見たほうが良いでしょう。
他の候補者と比較検討になった際に、その人と甲乙つけがたいくらいの同評価だったら効果はあるかもしれませんが、その他ではあまり効果を期待しない方が良いと思います。
たまに、経営層の価値観とマッチした等のラッキーパンチもありますが、やや運要素の強いPRと言えます。
また、そうした副次的なPRをたくさん書いてしまうと、「仕事でアピールできないから、そこでアピールするのかな?」と思われてしまうリスクもあるでしょう。
Point6)「レジュメはラブレター」の意識で書く。
レジュメ(職務経歴書)は、「企業へのラブレター」と思って書くと良いです。
例えば、気になっている異性に「私はたくさんのスキルと知識がある。だから付き合ってください」とラブレターを書く人はいないでしょう。
それよりも、「あなたはきっと、こういう人を求めていますよね。私はまさにそういう経験をしてきています。つきましては、私と付き合ってくれませんか」といった形でアプローチする方が成功確度を高められるはずです。
ポイントは、「相手を基点」にあなた自身のペルソナを作っていくこと、──つまり、「顧客視点」を持って職務経歴書を書いていくことです。
4)30代の転職で、よくある質問
Q1 30代の転職の、おすすめ転職サイト・エージェントを教えてください
30代の転職におけるおすすめ転職サイト・エージェントについては、利用する人のタイプ・状況・転職スタイル(急いでやるのか、じっくりやるのか等)によっても変わります。
以下のタイプ一覧をみて、合致すると思えるところからチェックしてみてください。
タイプ別のおすすめ転職エージェント
とにかく、急いで転職したい30代の人
「とにかく、急いで転職したい」「積極的に求人情報を集めたい」という30代の方は、求人数が豊富な大手転職エージェント、および企業やエージェントからのスカウトを見込める転職サイトに登録しておくとよいでしょう。
たとえばリクルートエージェントやdoda、ワークポートでは常時豊富に求人を取り揃えており、「サービスに登録したが、求人をほとんど紹介されない」となるリスクを軽減できます。
また、これまでの支援実績からスピーディかつ効率的なサポートを受けられるでしょう。
サービス名 | 特徴 |
---|---|
doda |
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リクルートエージェント |
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ワークポート |
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そのほか、リクナビNEXTやビズリーチ、Greenといった転職サイトにも登録しておくと、企業やエージェントから直接スカウト・オファーが届くこともあります。
サービス名 | 特徴 |
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リクナビNEXT |
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ビズリーチ |
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Green |
|
これらのサービスを利用する際は、サービス登録時に入力する職歴情報(Webレジュメ)を丁寧に記入することです。
職歴情報の充実度がそのままサポート品質やスカウトを受ける数に関わることも少なくないからです。
また、年収についてのこだわりがそれほど強くないのなら、ハローワークにも登録しておくことをおすすめします。
ハローワークでは地域企業の求人が豊富で、転職サイト・エージェントからは紹介されない優良企業のものを確認できることもあるからです。
ハローワークでは高年収帯の求人は少なめですが、全くないとは言い切れません。30代向けの求人は比較的多く、たまに好条件の求人が出ていることもあります。
じっくり機をうかがいながら、中長期的に転職活動を進めたい30代の人
じっくり機をうかがいながら、中長期的に転職活動を進めたい30代の人は、先に紹介した「キャリアを一緒に考えてくれるパートナー」を意識してサービスを選ぶのがよいと思います。
たとえば転職サイト「リクルートダイレクトスカウト」は、「この人にキャリア相談したい」というヘッドハンターに自分で選んで相談できます。
また、以下の転職エージェントは「話をよく聞いてもらえた」という評判が多いです。
マイナビエージェントは20代~30代前半の若手社会人向けの転職支援に強く、JACリクルートメントは年収600万円以上のリーダー・管理職層の転職支援に強いです。パソナキャリアは全年齢に満遍なく対応している転職エージェントです。
サービス名 | 特徴 |
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マイナビエージェント |
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JACリクルートメント |
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パソナキャリア |
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ただし、担当につくエージェントのタイプや相性の問題もありますので、一社のみに絞っての利用はおすすめできません。
担当エージェントの「合う・合わない」もありますので、複数の転職エージェントに登録して、自分に合う担当を見出してそこに利用を絞っていくやり方がおすすめです。
中小規模のエージェントは大手転職エージェントと比べて「丁寧なサポート」を提供することが多いです。また、地域密着型のエージェントにおいても「丁寧さ」をウリにしたサービスが多く見られます。
以下、参考に都道府県別のサポート品質に定評のあるエージェントもまとめましたので、お住まいの地域で活動するエージェントも併せてチェックしてみてください。
都道府県 | 転職エージェント|都道府県内の拠点 |
---|---|
北海道 | |
青森県 | |
岩手県 | |
宮城県 | |
秋田県 | |
山形県 | |
福島県 | |
茨城県 | |
栃木県 | |
群馬県 | |
埼玉県 | |
千葉県 | |
東京都 | |
神奈川県 | |
新潟県 | |
富山県 | |
石川県 | |
福井県 | |
山梨県 | |
長野県 | |
岐阜県 | |
静岡県 | |
愛知県 | |
三重県 | |
滋賀県 | |
京都府 | |
大阪府 | |
兵庫県 | |
奈良県 | |
和歌山県 | |
鳥取県 | |
島根県 | |
岡山県 | |
広島県 | |
山口県 | |
徳島県 | |
香川県 | |
愛媛県 | |
高知県 | |
福岡県 | |
佐賀県 | |
長崎県 | |
熊本県 | |
大分県 | |
宮崎県 | |
鹿児島県 | |
沖縄県 |
エージェントのサポート品質を重視する人は、あわせて「担当者との適切な付き合い方」を知っておくべきでしょう。相手をあなたのキャリアを支援するビジネスパートナーとして接し、信頼関係を育んでいくことが活動品質とも直結しやすいからです。
年収600万円以上・ハイクラス向けの条件で転職したい30代の人
今回の転職で年収600万円以上を目指す方や「キャリアアップや年収アップを果たしたい」という30代の方は、ハイクラス向けの転職サービスを利用するとよいでしょう。
好待遇の求人はピンポイントのタイミングで募集されることが多く、その殆どが「非公開求人(転職サイト等一般の求人媒体には紹介されない求人)」か、それぞれの転職エージェントのみが持つ「独占求人」です。
よって、ハイクラス向けの転職エージェントは中長期的に利用するイメージで、かつ複数登録しておくのがおすすめです。
以下に紹介するのは、特にミドル世代向けの転職支援実績の豊富な、ハイクラス向けの転職エージェント(一部ヘッドハンターサービス)です。
サービスの特徴を見て、自分に合いそうと感じたものから登録を検討してみてください。
サービス名 | 特徴 |
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リクルートダイレクトスカウト |
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JACリクルートメント |
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ビズリーチ |
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doda X |
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Q2 転職活動は在職中から行うべきか、退職してからの方がよいでしょうか
転職活動は、まず「在職中から始める」ことを意識した方がよいでしょう。
在職中から活動を始めれば、無職中の収入が途絶えるリスクを軽減できるからです。
活動にかかる期間をあらかじめ知ることはできません。半年~数年かかってようやく次の転職先が決まったという人もいますので、安易に「1~2ヵ月で決まるだろう」と判断しないことをおすすめします。
一方で、「平日は仕事で忙しく、転職活動にかける時間を持てない」という人もいると思います。
その場合はまず、「1日5~10分の求人チェック」からはじめ、あわせて土日のサポートも行っている転職エージェントにも登録しておくとよいでしょう。そのほか、一部地域のハローワークでは土日対応しているところもあります。
転職活動に集中したいため、退職してからアクションを起こしたいという人も、なるべく在職中にできることを見つけて活動自体は始めておきましょう。
「転職しよう」と決めた時点で、優先すべきは今いる職場よりも新しい職場のはずです。
現職を最後までしっかり勤め上げる姿勢も大切ですが、「これから先の仕事・人生」がおざなりになることのないよう、ご注意ください。
Q3 30代の転職活動は、平均してどのくらいの期間がかかりますか
転職活動にかかる期間はおおよそ3ヵ月と言われており、年代による差異はそこまで大きくありません。
ただし、転職はとうぜん「早ければよい」というものではありません。時間をじっくりかけて転職成功を果たす人も少なくありませんので、「自分に合った進め方」を意識するべきでしょう。
もし「急いで転職を決めたい」と思うのなら、まずは「行動量(求人応募の数・ペース)」を上げていくことです。
書類審査の通過率は10~30%、採用面接の通過率は10~20%ほどといわれています(人気の職種・業種においては、通過率は更に低くなります)。
参考:マイナビ転職「平均応募社数や選考通過・内定の確率はどれくらい?」の内容を元に、弊社にて図作成
応募から内定まで進むのは、おおよその確率として4.5%。
もちろん必ずしも上の確率の通りになるということではありませんが、計算上では1社の内定を得るのに約22社の応募が必要になります。
上記で挙げた応募数に対して「どれくらいの期間・ペースで対応できるか」を考えると、より具体的な活動期間のイメージが持てると思います。
Q4 30代向けの求人は、20代と比べて少なくなりますか
業種・職種にもよりますが、30代前半では20代の求人数とそれほど差はありません。
ただし、30代後半になると「全体求人数はおおよそ半減する」といいます。
若年層を対象とした求人がカテゴリ外になるためです。
一方で、年齢よりもスキル・経験を重視する企業も少なくありません。
また、求人数の少なさは、転職活動の行動量を増やすことによって解消が見込めます。
30代だからといって変に年齢を気にすることなく、経験とポテンシャル、そしてやる気で勝負していこうという気持ちで臨んだ方が、道は開かれやすいでしょう。
Q5 転職エージェントからサポートを断られることはありますか
転職エージェントにサポートを申し込んだものの、サポートを断られてしまった場合には、以下のような原因が考えられます。
希望条件と職歴が見合っていなかった
転職エージェントの保有求人状況によって、または希望条件に見合う職歴でないと判断された場合、「見合った求人がありません」と断られてしまうことがあります。
短期間での転職を繰り返している
転職エージェントサービスでは「短期間での転職を繰り返している」人へのサポートを敬遠しがちです。「再度短期の転職をされると、紹介企業からの信頼を失ってしまう」というリスクがあるからです。
エージェント側の都合(繁忙期など)により、優先度を下げられてしまった
繁忙期などで「転職者が多くて、さばききれない」ときに、すぐに転職する予定ではない転職者や、内定獲得まで若干の時間を要することが見込まれる転職者に対して、担当側で優先度を下げてくる可能性もあります。
これらの理由でサポートを断られてしまった場合は、以下の対策を取ることをおすすめします。
- 転職サイトを使って「自分から求人応募する」スタイルの転職活動に切り替える
- 他の転職エージェントサービスに登録する
対策の詳細は、以下記事に詳しく紹介しています。興味のある人はあわせてご覧ください。
まとめ)30代の「仕事辞めたい」は、より良いキャリアプランを描くきっかけに
ここまでの内容を、まとめておきましょう。
30代の「仕事辞めたい」を解決するための、取り組み3点
- まずは今の環境を整理してみよう
…過去・現在だけでなく、「近い将来、どうなるか」もイメージする - 「将来はこんな働き方をしたい」というキャリアプランを立てる
…実現したい将来像(キャリアビジョン)とあわせて作成 - 「仕事辞めたい」理由を「転職したい」理由に変換する
…転職理由がポジティブなものだと、活動はスムーズに進みやすい
30代の転職を成功させるためのポイント4点
- 「自分に合った企業」の定義を持っておく
…企業に求めるものを言語化し、判断の軸にする - 自分の市場価値を確認する
…市場価値はあなたの将来価値。自己評価とのギャップがないかをチェック。 - 30代の転職支援に強い転職エージェントを活用する
…あなたのニーズにあったエージェント選びを - 30代の転職は、職務経歴書を制すること
…「この人に会ってみたい」と思わせる書類作成を意識する
30代が「仕事辞めたい」と思ったとき、「もしかしたら今回の転職はラストチャンスかもしれない」と考える人もいるでしょう。
ですが、40代以降においても転職成功する人は多いです。
大切なことは、自分なりのキャリアプランを描いておくこと。そしてそれを実現するための行動を取り続けることです。
長い目で見たとき、今このタイミングで転職した方がよいと思えるのなら、行動してみるのがよいと思います。30代なら、たとえ転職後に「もっと違う分野に進んだ方がよかった」と思ったとしても取り返しが効く可能性が高いです。
一方で30代の転職は、将来にわたってのキャリアパスや収入の推移、ライフサイクルの変化に対応できる仕事かどうか、といったことも踏まえて、慎重に判断を下すことも大切です。
キャリアを決定づける時期であるだけに、判断力や決断力が試される転職となることでしょう。
先々のことまでしっかりと見通す慎重さと、決断したことはやり通す大胆さをもって、転職を成功させていきましょう。