歳を取るほど転職のハードルは高くなる。半年の転職活動を経て|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 人材派遣会社
- 職種
- 営業事務
- 従業員規模
- 約10名
- 年収
- 250万円
転職後
- 職業
- 非鉄金属製造
- 職種
- 製造事務
- 従業員規模
- 約100名
- 年収
- 350万円
目次
みしぇるさんの転職ストーリー
1これまでの私
派遣会社の営業事務。いつも「辞めたい」と思っていた。
転職したのは2020年の、今から3年前のことです。
当時、私は28歳で人材派遣会社の営業事務の仕事をしていました。
派遣登録をしたスタッフさんに、派遣先のお仕事を斡旋する業務です。
その会社に入社したのは27歳の頃で、ちょうど1年経つか経たないかの時期でした。
1年も経てば仕事にも慣れてくる頃なんでしょうが、それどころか「もう辞めたい」といつも思っていました。
その理由は、様々ありました。
まず、私自身が対人の仕事が向いていなかったこと。
パワハラが普通に行われてる職場だったこと。
コンプライアンス無視の労働条件をスタッフさんに押し付けるような会社だったこと。
そして、コロナ禍で出勤日数が減ったこと。
出勤日数が減っても、取引先企業から「月内に〇人、人材を用意してほしい」というノルマがあるんです。
そして、上司と社長は、「ノルマは残業してでも埋めろと」いう方針でした。
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2転職のきっかけ
そして私は、次の転職先の予定もないまま退職願いを出した。
言葉を選ばずに言えば、当時働いていた人材派遣会社は「とにかく、人を会社に送り込む」会社でした。
とうぜん、スタッフさんからも不満や苦情が挙がってきます。
そしてそれを受けるのは、コミュニケーションが苦手な私。
もっともな言い分を主張するスタッフさんもいましたし、なかには「どうしてそんな考え方をするんだろう?」というようなクレームをつけてくるスタッフさんもいました。
加えて、上司からはノルマの未達を責められるわけです。
毎日がもうボロボロでした。
ちょうどその時、付き合っていた彼氏と同棲を始めた時期だったんですね。
ですが、私がそんな感じでしたので、日常を楽しむ余裕は全くありませんでした。
夜は仕事のことを考えて眠れなくなり、朝の出勤時は仕事が憂鬱で泣き出したりして。
彼氏もきっと楽しくなかったでしょうし、「これだったら、別々に暮らした方がいい」と思われていないか不安で、それがもっと私の精神状態を悪化させていきました。
2020年は、私だけでなく、多くの人にとって激動の時期だったと思います。
終わりの見えないコロナ禍。多くの企業が人件費を削減しだし、派遣切りも始まりました。
私の当時の職場というと、「強制的な有給取得」。会社の都合に合わせて有給を使われて自由に休みが取れるはずの選択もなくなり、一方で減少した売上については「出勤時に何としてでも埋めろ」というスタンスでした。
特に何の予定もない日に有給になって、出勤の日は毎日夜の10時過ぎまで残業です。
いつしか、「辞めたい」という気持ちが「もう無理」に変わっていって。
そしてとうとう私は、次の転職先の予定もないまま退職願いを出してしまいました。
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3転職活動中
応募しても応募しても、書類選考すら通らない。
2020年の転職活動は、とても大変でした。
新型コロナが流行りだしてから、企業は「即戦力人材」を採用する風潮が強まってきていて、選考通過の難易度が高くなってました。
私は資格もなく強みとするスキルもありませんでしたので、応募した求人のほとんどが書類選考すら通りませんでした。
毎日毎日、転職サイトとにらめっこしていました。
転職エージェントにも登録しましたが、都内の求人がほとんどで、私の住んでいた埼玉の田舎の方は少なく使えなかったです。
また、あまりにも営業メールが多いのでうんざりして退会しました。
転職活動にかかった期間は半年ほどです。
目指した職種は事務職で、主にindeedを利用して求人を探しました。
応募しても書類選考すら通らない状況には、結構メンタルを削られました。
多くの企業は、書類選考を通過した際は次のステップに向けて電話をかけてくるんですね。
落選の場合は、電話ではなく郵便でその知らせを届けます。
私の場合、その電話がほとんど鳴らず、落選の郵便ばかり届いてくるわけです。
次第に、電話が鳴らないこと自体もストレスように感じるようになりました。
運よく面接に進んでも、とうぜん採用されるわけではなく、面接会場では「結婚は?出産は?」と聞かれたり、そのほかにも嫌味っぽいことを言われたりして、マナーのない大人もたくさん居るんだと勉強になりました。
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そんな中で半年間も転職活動を続けられたのは、同棲中の彼氏の軽税面、そして精神面の援助を受けられたからです。本当に、本当に、ありがたかったです。
たくさんの応募と落選を繰り返すうちに、「転職サイト経由でなく、募集中の企業に直接連絡した方が早いのでは?」と思って、それからは企業に直接電話して指示を頂くようにしたんです。
これが結構良かったみたいで、これまでより選考が早く進むようになって。
そしてとうとう、非鉄金属製造の会社から、総務事務のポジションで採用をいただきました。
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4転職後
転職して1ヵ月経たずに、移動願いを出して。
晴れて転職できたのですが、入社してすぐに「この人は私と合わない」という先輩にあたってしまい、上司に相談して総務事務から製造事務に異動させてもらいました。
製造事務は、現場から上がってくる書類を整理しデータ化したり、生産で使用する消耗品や修繕工事などの発注業務、それに伴う決算資料作成などを行ったりする仕事です。
最初に配属された総務部では、教育係の先輩が高圧的・自分の思い通りにならないと無理やりにでも相手をねじ伏せようとするような人で、私は2日目で文字通り「アゴで使われて」いました。
教わっている立場なので言い返すわけにもいかず、もう限界だと思い上司に相談したら意外とすぐ異動できたので良かったです。
異動先の製造事務では、一転して「こんなに優しい先輩が、この世の中にいたのか」と思えるくらい優しい先輩が教育係に就いてくれました。
私が仕事をひと通り覚える頃に退職してしまったのですが、その先輩とは今でも定期的に会って遊んでもらっています。
製造事務は仕事がとても多いので月末月初は大変ですが、人間関係はとても良好で快適に仕事ができています。
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5その後、どうなったか。
歳を取れば取るほど、転職のハードルは高くなる。
今回の転職をしてまず思ったのは、「歳を取れば取るほど、転職のハードルは高くなる」ということです。
私は、今回が2回目の転職でした。
1回目の27歳のときの転職と比べて、今回は非常に難易度の高さを感じました。
面接の場では、「これまで何をしてきたのか」「何ができるのか」という質問をよくされました。
いずれまた転職することもあるかもしれません。
その時のために、今のうちに資格を取っておいた方がいいと思いました。
それから、どんなに転職時に企業研究をしても、面接で条件を丁寧にすり合わせても、「入ってみないとわからないことはたくさんある」ということです。
入るまでわからないことに対して、入る前に試行錯誤してもあまり意味はないでしょう。
入ってから「やっぱりこうだった」と気づいたときに、すぐに行動を起こすのが大事なんだと思います。
私の場合は、配属先が合わなかったときにすぐに異動の相談をさせてもらったわけですが、「異動」という手段をもてるだけの規模の大きい企業を選ぶことも重要だと思いました。
◇ ◇ ◇
転職して、もうすぐ3年が経とうとしています。
前職では人材派遣会社で働いていましたので、こうして順調に事務としてキャリアを積めているのはとてもありがたいことだと実感しています。
正社員の事務職を目指していても、なかなか実現できない人も多いことは、よくわかっていますから。
ですが、これから先5年、10年と安定してキャリアを築ける保証はありません。
もっと価値発揮してけるよう、新しいスキルの開発や資格取得に挑戦してみたいと思っています。
具体的に考えているのは、「貿易事務」の仕事です。
一般事務よりも年収は高く、一方で英語力はじめ専門スキルが求められる仕事です。
そのために、最近英語の勉強を始めました。
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パートナーが仕事で失敗したり倒れたりしたときに、今度は私自身が助けになれる──そんな存在になれるといいなと考えています。
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