『みんなの転職「体験談」。』
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転職体験談:電気工事士から現場代理人へ転職「安定した働き方、生き方」を求めて。

転職前

BEFORE
職業
電気工事業
職種
電気工事士
従業員規模
5名
年収
450万円(コロナ禍中は350万円)

転職後

AFTER
職業
建設業
職種
電気施工管理技士
従業員規模
70名
年収
470万円

目次

トラ介!さんの転職ストーリー

1これまでの私

開業して、結婚して、そして転職をして。

接骨院での仕事

3年前まで、私は接骨院で働いていました。

高校を卒業後に、接骨院で働くため「柔道整復師」の資格取得を目指して専門学校へ通い、卒業以降は接骨院に勤務、30歳のときに接骨院を自分で開業しました。

柔道整復師とは

柔道整復師は、骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷などの外傷に対して、手技による整復や固定、リハビリテーションを行う国家資格を持つ医療専門職です。
主に整骨院や接骨院、スポーツ現場で活躍し、患者の自然治癒力を促進し、身体の機能回復をサポートします。

整骨院での柔道整復師の主な仕事内容

仕事内容 説明
診断と整復 骨折、脱臼、捻挫、打撲などの外傷に対し、患者の状態を診断し、手技による整復を行います。必要に応じて固定具を使用し、患部の安静を図ります。
固定と処置 患部の回復を促進するために、包帯やテーピングなどを使って固定処置を施します。固定具の使用や取り外しの指導も行います。
リハビリテーション指導 患者の機能回復を目指し、リハビリテーションや運動療法を指導します。患者の回復状況に応じた個別プランを作成し、段階的に治療を進めます。
保険請求業務 施術後の保険請求に関する書類作成や手続きを行います。患者の負担軽減を図りながら、適切な医療サービスを提供します。
患者への生活指導 患者が日常生活で注意すべき点や、治療中に行うべきケアの指導を行います。早期回復を目指して、生活習慣の改善アドバイスを提供します。

その後、33歳で結婚して子どもが産まれるのを機に、より安定した年収の獲得を目指して電気工事業への転職をしました。

それからは電気工事士として、戸建て住宅、マンション、アパートなどの集合住宅の電気配線工事、照明、コンセントなどの器具の取り付けを行いました。

電気工事士とは

電気工事士は、建物の電気設備の設置・修理・点検を行う専門職で、国家資格を必要とします。
住宅やビル、工場などの配線工事、照明やコンセントの設置、電力供給設備のメンテナンスなどを行い、電気設備の安全と機能を確保します。

電気工事士の主な仕事内容

仕事内容 説明
電気設備の設置 住宅やビル、工場などにおいて、配線や照明、コンセントなどの電気設備の設置を行います。新築工事やリフォーム工事に伴う電気工事が含まれます。
電気設備の点検と修理 定期的に電気設備を点検し、故障や劣化が見つかった場合は修理や交換を行います。安全な電気供給を維持するための重要な業務です。
電力供給設備のメンテナンス 変電設備や配電盤など、高圧電気設備のメンテナンスを行い、電力の安定供給を支えます。第一種電気工事士が担当することが多いです。
配線図の作成と確認 工事に必要な配線図を作成し、工事の進行に合わせて確認を行います。配線の適切な設置を確保するため、正確な図面作成が求められます。
法規制の遵守と安全管理 電気工事は法律や規制に基づいて行う必要があります。工事現場の安全管理を徹底し、作業者や周囲の人々の安全を守ります。

生きがいは、家族と月に1回のキャンプに行くこと。
アウトドア好きの妻に誘われて、私もその楽しさにどっぷりハマりました。

仕事は覚えなくてはいけない知識、身につけなくてはいけない技術は山のようにありましたが、そうした家族との余暇の時間を糧に、毎日の仕事を頑張りました。

2転職のきっかけ

新型コロナウイルスで、収入が激減。

コロナ禍

電気工事士と働いて、3年の歳月が流れました。
経験を積んで、知識もスキルもそれなりに積むことができました。

ですが、「収入も増えた」かというと、その逆でした。

その理由は、会社の業績が悪化したためです。

当時は2020年、まさに新型コロナウイルスの感染拡大が見られた年でした。

緊急事態宣言が出る前から徐々に案件が減っていき、2019年では月~土曜日の週6回出勤であったのが、2020年の4月は週4~5日勤務となってしまいました。

会社は日給月給制という給与形態(1日を計算単位として給料を定め、毎月1回まとめて支払う給与体系のこと)でしたので、勤める日数が少なくなれば収入が減ってしまうのです。

そのため、以前と比べて月の給与が8万円ほど減ってしまいました。

あと数年経つと、子供が小学校に入ります。
それからは教育費がかかってくることでしょう。今の年収では満足な教育費をかけてあげられないことは目に見えていました。

また、私は持病を持っており右足の調子が悪く、日によっては歩くのが困難になるくらいの状態が続くこともあって、そのことでも悩みました。

現場での作業は歳をとってからは難しいだろうとは思っていましたが、それが思った以上に早く来てしまったのです。

毎日、陰鬱な気持ちで居ることが続きました。
ですが、このままただじっと待っていても、明るい兆しがやってくるようにはとても思えません。

さんざん悩んだ結果、

(今が、仕事の転機なのだろう──)

私は自分にそう言い聞かせて、転職することに決めました。

3転職活動中

コロナ禍中の、転職活動。

転職活動

転職活動を始めたのは2020年の7月のことです。

転職活動の方針は2つありました。

ひとつは、妻と3歳になる娘を養っていける分の収入のある会社を見つけること。

そしてもうひとつは、右足の状態が悪化しないように、管理側の仕事に回って、体の負担を減らすことです。

2つの条件に合致して、かつ私のこれまでの経験を活かせる仕事でまず思いついたのが、「現場代理人」でした。

現場代理人とは

現場代理人は、建設現場において、工事の進行を管理・監督する責任者です。
建設会社の代表として、工事の品質や安全性、進捗を管理し、施主や下請け業者、行政機関などと調整を行いながら、工事が円滑に進むようにサポートします。

現場代理人の主な仕事内容

仕事内容 説明
工事の進捗管理 工事が予定通り進行しているかを確認し、スケジュール管理を行います。遅延が発生しないように調整し、工期内に完了させることが求められます。
品質管理 工事が設計図や仕様書に基づいて適切に行われているかを監督し、工事の品質を保証します。不具合が発生した場合は迅速に対応します。
安全管理 現場の安全対策を徹底し、作業員や周囲の人々の安全を守ります。法規制や安全基準を遵守し、事故の防止に努めます。
施主や下請け業者との調整 施主や下請け業者との連絡・調整を行い、工事に関する要望や変更点に対応します。円滑なコミュニケーションが求められます。
書類作成・提出 工事に関する各種書類を作成し、必要に応じて行政機関や施主に提出します。正確で迅速な書類作成が重要です。

リクナビNEXT」や「doda」などのいくつかの転職サイトに登録して、現場代理人の求人検索を行いました。

なるべく自宅から近く、かつ給与も一定水準で支給されるという条件で検索をしたのですが、なかなかそれに見合う求人は見つかりませんでした。

たまに「ここがよさそう」という会社を見つけられましたが、面接日を休日に組めなかったりと、スケジュール調整にも大変苦労しました。

そんな中で、ほとんど唯一といって良いくらい私の条件にマッチして、そして面接日をスムーズに調整できたのが、いま私が勤めている会社です。

平日遅くの面接にも対応していただき、服装も作業着のままで了承をして頂いたので、仕事終わりに伺うことができました。

これまでと異なる職種ではありましたが、私のことを「真面目そうな人柄がとても気に入った」と言っていただき、1回の面接で採用を決めてくれました。

4転職後

新しい職場で、待ち受けていた環境は。

新しい職場

転職先の会社は70名ほどの規模で、以前の会社は5名ほどの家族経営だったこともあり、かなりの大所帯に感じました。

役割も現場の作業員から現場を管理する現場代理人に代わり、仕事内容は一変しました。

まず、パソコン作業がとても増えました。
また、現場では施工方法の指示をして、他業種との日程を合わせたり工事の方法を打ち合わせをしたりしますので、多くの方と接するようになりました。

そのため、最初のうちは慣れるまで精神的な疲労感が大きかったです。
人に合わせて仕事を進める大変さを、この歳になって改めて感じました。

良かった点は、土日、祝日の休みがあることです。
そして、給与形態も月給制になり、「祝日の多い月でも給与が減らない」というのはとても安心感がありました。

5その後、どうなったか。

安定した働き方、生き方を得るために「必要なもの」とは。

これから目指していきたいこと

今回の転職で気づいたことは、「行動することの大切さ」です。

私は3年間ほど個人事業主として働いて、その収入の不安定さをいやというほど味わいました。そして、「会社員として働いて、安定した生き方をしよう」と思い前職に入社しました。

たしかに会社員は個人事業主より安定していると思います。ですが、2020年のコロナ過でその認識をも覆されたという人は多いでしょう。私も、その一人でした。

会社は平気で潰れますし、経営が厳しくなればリストラもされます。

そして、不安定な状態とは、そのままその人の精神状態に影響します。

その状態を改善していくためには、「行動」するしかない。
行動することによって、改めて自分の現状を知れることもあると思います。

私の場合はたまたま良い条件の会社が見つかりましたが、転職活動していて「意外と自分のいた会社って条件が良いんだな」と気付くこともありました。

転職をする、しないはひとつの手段です。
今の会社に留まって頑張ろうということも一つの行動になるでしょう。
ですが、いちどほかの会社を見ることによって、凝り固まった視野を広げられるかもしれません。

また、満足いく転職を実現していくためには、個人として活躍できるスキルや知識を常に蓄えておくことも求められます。私は今回の転職を通じて、そのことを強く感じました。

◇ ◇ ◇

現在私が目標としていることは、「まずは今の会社の業務に慣れて、いち早く会社の戦力になれること」です。

また、それと同時進行で会社に頼らなくても生きていけるような知識やスキルを付けたいと思っています。

そして最近は、いろんなことを新しく始めています。
ブログを開設したり、金融や経済に対しての勉強を始めたり、それからクラウドソーシングを使っての副業も始めました。

将来は、自分の知識・スキルだけで収入を得られるフリーランスになれたら──そんなことも考えるようになりました。

今回の転職は、そんな自分の生き方、将来どういうふうになっていきたいかを考える良いきっかけになりました。

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