転職して在宅ネットワークエンジニアになって大変だったトラブル対応とWeb会議だった。|私の転職体験談
転職前
- 職業
- ITベンダー
- 職種
- ネットワークエンジニア
- 従業員規模
- 約80名
- 年収
- 450万円
転職後
- 職業
- ITベンダー
- 職種
- ネットワークエンジニア
- 従業員規模
- 約40名
- 年収
- 420万円
目次
どんともさんの転職ストーリー
1これまでの私
ネットワークエンジニアとして働いて。
これまで、ネットワークエンジニアとして働いてきました。
顧客のシステムを構築したり、運用後はネットワーク監視と、たまに開発に関わるSE(システムエンジニア)的な業務をすることもありました。
ネットワークエンジニアとは
コンピューターネットワークのシステムの構築・保守、管理運用をする技術者(エンジニア)のこと。
快適な通信環境を構築、および機器故障などのトラブル防止・解決が主な業務となり、幅広いインフラ知識が求められる。
仕事はやりがいもあり、満足できていました。
転職前の職場は、知人から誘われて入社してまだ3ヵ月ほどしか経っていませんでしたが、同僚も顧客も気持ちよくコミュニケーションを取れる人が多く、できる限り長くここで働きたいと考えていました。
家族構成は妻と2人暮らし、子供はいません。
休みの日は動画投稿サイトを視聴したり、スポーツ観戦をして時間を過ごすことが多いです。
それから、私は外食が大好きでして。
コロナ禍の前までは居酒屋でお酒やつまみを楽しみながらゆっくりと時間を過ごす日が多かったです。
しかし今はコロナ禍の影響で外食が殆どできないのが若干ストレスですね。
家で晩酌をする機会が増えたのですが、家だとどうも安心して飲み過ぎてしまう。
結果、最近は体重が少しずつ増えてきてしまって、身体のことを考えて筋トレを始めました。
2転職のきっかけ
母の病気のこと、そして新型コロナウイルスのこと
ある日、母親の肺がんの発症が分かって。
母はまだ60代で若かったので大変ショックでしたし、これからの対応のことを考えると憂鬱な気持ちにもなりました。
父親はすでに他界していましたので、母親のことは私と妻が看る必要があり、近くの病院に入院手続きを取り、家での療養に切り替えた際に私と妻で看護できるよう、自宅の一室を母の療養部屋にしました。
2020年の4月の頃でした。
ちょうどその時期、新型コロナウイルス感染拡大に伴う1回目の緊急事態宣言があって。
仕事の案件は極端に減り、月に何度か「自宅待機」する日がありました。
自宅待機の日は、当然勤務時間にはなりません。有給が結構残っていたのでしばらくの間は収入を確保できそうでしたが、母の病状や治療費のこともあり、不安は募る一方でした。
職場はとても気に入っていましたが、「このままでは、ほんとうに立ち行かなくなってしまうかもしれない」という意識もあり、私は転職することについて本格的に考え始めました。
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3転職活動中
私が求めた新しい働き方は、「在宅勤務のネットワークエンジニア」
転職しようと思った理由の一つに、「在宅勤務」できる環境で働きたい、という想いもありました。母の看護や世話をするにも、妻一人に押し付ける訳にはいきませんでしたので。
ただ、ネットワークエンジニアは顧客の重要情報を扱うシステムを構築・運用する仕事でしたので、外部(自宅)からリモートで作業するケース(そして、そういう仕事内容の求人)は少ないだろうという考えがありました。
加えて現職もかなり短期間で辞めてしまうことになるので、転職活動はかなり難航するだろうと思っていました。
ところが、その予想に反してわずか1ヵ月の期間で内定を得られたのです。
理由は大きく2つあって、ひとつは、「在宅勤務可のネットワークエンジニア」の求人が結構あったことです。
ネットワークのクラウド化(システムサーバーを自社やデータセンターに置かず、ネットワーク上の仮想空間に設置すること)をする企業が増えてきており、ネットワークエンジニアが遠隔で作業できる案件は私の想像以上に増えてきていたのです。
もうひとつは、私自身がこれで3度目の転職ということもあり、転職エージェントの活用方法を知っていれたから、ということでした。
マイナビ IT エージェントとdodaエージェント ITの、2つのエンジニア専門の転職エージェントを活用し、多くの求人を紹介してもらい、その中から自宅で仕事を行えるネットワークエンジニア求人を多く見つけました。
また、書類選考や面接選考対策をしっかり行うことで選考率を上げられることも経験で知っていましたので、効率的に活動を進められました。
4転職後
はじめての在宅ネットワークの仕事。
晴れて新しい会社に入社して、──と言いたいところですが、入社後は色々と苦労しました。
まず戸惑ったのが、社内メンバーとのコミュニケーションが殆どWeb会議だったということ。
Web会議に慣れていないこともありましたが、まだ私の知らない業務ツールやフローに関する話になることも多く、内容についていけてないことが少なくありませんでした。
また、社員とは実際に会うことは殆どありません。モニター越しにコミュニケーションを取るとき、意見交換する時にかなり気を遣いました。
仕事の仕方については、基本チャットでレクチャーを受けました。これも、対面での指導と比べるとわかりにくさ、やりにくさもあって、困惑することが多かったです。
そして、尤も大変だったのが、関わっている案件でトラブルが発生した時でした。
大規模なシステムの場合、関わる人も多くなります。単純に報連相するだけならともかく、解決に向けて誰がどのパートをどのタイミングで対処・対応を行っていくべきかを考えるのに大変苦労しました。
-
私
-
「まいった。こんな苦労をずっと続けていかなくてはいけないのか…」
入社して数か月は、母の病気のこともありましたし、仕事もうまく進められないしで暗い気持ちになることが多かったです。
ですが、仕事の面で言えば、その苦労の多くは私自身がリモートワークでのWeb会議などに元々慣れていなかったのが原因だったのでしょう。
転職して半年経って、ようやくそれらに慣れてきて、仕事も少しずつスムーズに進められるようになりました。
参考:ネットワークエンジニアの【常勤・在宅】の違い
特徴 | 常勤ネットワークエンジニア | 在宅ネットワークエンジニア |
---|---|---|
勤務地 | 会社のオフィスやクライアントのサイトなど物理的な職場に出勤。 | 自宅やリモートオフィスから勤務。 |
勤務時間 | 一般的には定時制で、特定の勤務時間が設定されている。 | 柔軟な勤務時間を設定できることが多く、仕事の進行により変動。 |
コミュニケーション | 対面でのコミュニケーションが主。テレビ会議やメールも利用するが、直接的な交流が多い。 | 主にオンラインツール(チャット、ビデオ会議など)を通じてコミュニケーションを取る。 |
設備・環境 | 企業が提供するオフィス設備やネットワーク環境を使用。 | 自己の設備を使用し、自身で作業環境を整える必要がある。 |
チームワークと協力 | チームメンバーや他の部署と直接協力しやすい環境にある。 | リモートツールを使った協力が必要で、時には連携が取りにくい場合も。 |
監視と管理 | 上司や管理者による直接的な監督やフィードバックが頻繁。 | 自己管理が求められ、監督が間接的であることが多い。 |
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5その後、どうなったか。
在宅ネットワークエンジニアは集中できる反面、孤立感もある。
今回の転職で学んだことは、まさに「ニューノーマルの時代の到来」について、でしょうか。
ネットワークエンジニアの仕事といえば、「企業への客先常駐」や「データセンターに足しげく通う」というイメージだったのですが、今では多くのネットワークエンジニアが私と同じようにほぼすべての仕事をリモートで行っています。
また、Web上でのコミュニケーションは慣れてしまえば人間関係による疲労はそれ程たまりません。余計な気づかいをしなくてはいけない機会も以前と比べて大分無くなったように感じます。
一方で、残念な部分もあります。
今はほとんど会社に出勤していないので、半年たった今でもどんな社員が在籍しているのか、いつも会議に参加する人たちはどんな人たちなのかについて、いまだに把握できていません。
またトラブルなどの大変な状況を乗り越えた時や大きな構築案件を完成したときに、一緒に作業をしている人たちと「達成感を共有しにくい」というのもあります。
良くも悪くも、リモートワークの働き方は「自分個人に集中する」機会が多くなるように感じます。
それが仕事のしやすさに繋がるときもあるし、ふとすると孤立感や情報の断絶を感じてしまうこともあります。
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現状一番気にしていることは、母の病気の状態です。
病状が進んだ際は、これまで以上に看護をする必要があるでしょう。母にとっても私たちとっても、毎日をいかに負担やストレスなく、少しでも楽しみを見出して過ごしていけるかについて、いつも考えています。
ただ、在宅勤務の仕事スタイルについては、大分気に入ってきました。
プライベートのことで何かあった際も、事情を説明して融通を利かせてもらうことも多く、仕事に慣れてしまえば非常にワークライフバランスを取りやすい働き方だと思いました。
まだまだ気持ちにゆとりのある状態とは言えませんが、少しずつ余裕が出てきたらもっと新しいことにチャレンジしていきたいと思っています。
結果的に、今回の転職は私にとって「新しいチャレンジ」になりました。
そしてそれによって、仕事のスタイルも生活環境も、私の望む方向に変えられたと思っています。
ネットワークエンジニアとしてのスキルアップもそうですが、在宅で、ネットワーク上でできる仕事の可能性を信じて、今後も新しいチャレンジをしていけるよう、ポジティブな気持ちを大切にして、毎日を生きていたいと思っています。
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