30代のITエンジニア転職は難しい?失敗しないためにやるべきこととおすすめ転職エージェント
[最終更新日]2024/08/16
30代は転職を検討する人が多くなる時期です。
ITエンジニアにとっては今後のキャリアの方向性を決める重要な時期でもあるため、このタイミングの転職での失敗は避けたいものです。
20代で転職を経験してきた人も、今回が初めての転職という人も、エンジニアにとって30代の転職は陥りやすい落とし穴がいくつかありますので注意が必要です。
目次
30代ITエンジニアにおすすめの転職エージェント
対象エンジニア層 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 |
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サービス名 | レバテックキャリア |
マイナビIT AGENT |
リクルートエージェント |
ギークリー |
社内SE転職ナビ |
マイビジョン |
テクノブレーン |
ユニゾンキャリア |
ワークポート |
doda |
type転職エージェント |
メリット |
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ITエンジニア の公開求人数 |
約2.5万件 | 約2.1万件 | 約10万件 | 約2.2万件 | 約4,000件 | 非公開 | 非公開 | 約1.0万件 | 約2.5万件 | 約5.7万件 | 約5,800件 |
特に多い エンジニア職種 |
プログラマー・SE全般、PL・PM | アプリケーションエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、SE・PG、PM・PL | プログラマー・Webエンジニア、社内SE、製品開発・ASP、組込み・制御エンジニア、ITコンサル | プログラマー、SE、PL・PM、その他トレンド性の高い分野(エンタメ、ディープテック、SaaSなど) | アプリケーション(Web・モバイル)、IT企画・情報システム、サーバー(設計/構築・保守/運用) | ITコンサルタント など | 機械、電気、半導体関連エンジニア、制御、組み込みエンジニア、フロント/サーバーサイドエンジニア、業務系SE | Webエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、クラウドエンジニア | SE・PG、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE | Webエンジニア、インフラエンジニア、SE、PM、機械学習・AIエンジニア | SE・PG、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 関東・関西 | 関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)・関西(大阪府) | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 東京・神奈川・埼玉・千葉 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年10月時点のものです。
1)30代のITエンジニア転職は難しい?失敗やミスマッチの起きやすいポイント
30代のITエンジニアの転職では、「すんなりと転職先が決まる人と苦戦する人とに、二分されやすい」といいます。
苦戦する人には、苦戦する理由があるものです。
まずは、30代のエンジニアが転職するにあたってよくつまずくポイントを確認していきましょう。
20代と比べて未経験分野への転職の難易度が高くなる
30代のエンジニアに企業が期待していることとしてまず挙げられるのが「即戦力」です。
実務レベルで発揮できる能力をすでに持っており、入社後すぐに活躍できる人材を求めているのです。
即戦力という観点で考えると、30代から未経験分野へ転職するのは20代に比べてかなり難しくなるでしょう。
企業が求める人物像の、20代ITエンジニアと30代ITエンジニアの違い
たとえば、とあるWebサービス会社で、以下のような求人募集をしていたとします。
項目 | 記載内容 |
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仕事内容 |
自社運営のサイト<WEBエンジニア・PL>※サーバーサイド プロダクトごとにチームを組んでおり、チームを引っ張るリーダーやPL/PMとしての役割を期待しています。 【作業の一例】 ◇アーキテクチャ設計 ◇技術選定 ◇コーディング ◇コードレビュー…他 |
求めている人物 |
【必須】Java・PHP等でのWebアプリケーション開発経験※2年以上 【具体的には】 □LaravelやcakePHP等のPHPフレームワーク導入 or 利用経験者 □データベース設計の実務経験者 □Gitを使用してチーム開発の経験者 ▼以下の方歓迎 □フロントエンド開発経験者 □GCP・AWSの利用経験者 |
この場合、企業は20代のITエンジニアに対しては「Java・PHP等でのWebアプリケーション開発経験」をメインに求めるでしょう。
一方の30代以降のITエンジニアに対しては、プラスで以下のスキルや経験を求める可能性が高いです。
- フロントエンド・バックエンド両方の開発経験
- クラウド系サービスの知識
- 要件定義能力、設計能力
- チームマネジメント、コミュニケーション力
こうした求人情報を読み取る際は、「30代以降のITエンジニアは【必須スキル・歓迎スキル】どちらも強く求められる」と意識した方がよいです。
希望する求人の「求める知識・スキル」を見たときに自身のスキル・経験が至らないと感じられた場合、その求人を諦めることはないにせよギャップを埋めるための働きかけが大切です。
目指す領域で、「自分が活躍できるイメージ」を持てるか
あるITエンジニア専門の転職エージェントの人は、「若手から中堅のITエンジニアでの転職に成功する人は、共通する傾向がある」とお話されていました。
それは、応募した企業に対して「この職場だったら、活躍できる」と確信を持っていることが多いということです。
つまり、事前に応募企業のことを深く理解して、そのうえで「この会社はこういうことをしていて、自分のスキルがハマるはずだから活躍できるだろう」と判断できているのです。
たとえば、以下のようなケースがあるでしょう。
-
「このネット通販会社は、きっと『もっとアマゾン・楽天に勝ちたい』と思っているだろう。
では、どこがアマゾン・楽天と比べて弱いのか、一つの解としてロジスティックスに課題があるはずだ。
ロジスティクスのシステム構築は、自分の知識・スキルが役立ちそうだ」
-
「このネット通販の会社は実店舗も持っているようだ。
調べてみると、ネットショップで在庫切れになっている商品が実店舗でも余っていることもある。ここは、在庫状況を統合するシステムが必要だろう。
そして、自分は過去にそういうシステムをこれまで開発してきた」
もちろん、こうした推理を立てるためには事前に入念な企業研究が欠かせません。
それと合わせて、自分自身の強みや適性もしっかり把握しており、そのふたつを結びつけることによって確信や自信に繋げていけるでしょう。
キャリアプランが曖昧だと、ミスマッチ転職に繋がりやすい
30代ITエンジニアが転職する前に振り返っておきたいのが、今のあなたのキャリアの軸です。
キャリアの軸とは、あなたが仕事において特に意識を向けているものを言語化したものです。
「Webプログラミング」や「データアナリスト」など職種と軸が同様になっている人もいるでしょうが、ここではいちど以下の観点でも検討しておくとよいでしょう。
- 技術志向(スペシャリスト志向)
- マネジメント志向
例えば、「プログラミングが好き」「最新の技術を追いかけていきたい」という人は技術志向になります。
「自分は手を動かさずに、チームのディレクションやマネジメントをしていきたい」、「組織を見ていきたい」人はマネジメント志向寄りでしょう。
30代以降はだんだんとマネジメント志向になる人が多くなります。一方で、40代・50代になってからも技術志向で活躍するITエンジニアの人もいます。
ただし、こうした軸が定まらない状態での転職は、ミスマッチ転職に繋がりやすいため注意が必要です。
要は、企業によっても技術志向を求めるケースとマネジメント志向を求めるケース、または両方を求めるケースなどがあるのです。
転職後の職場で自分の目指す志向で働けるかについて企業研究でしっかり確認すること、そして今回の転職だけでなく5年後、10年後も見据えた自身のキャリアをイメージしてキャリアの軸を立てておくべきでしょう。
キャリアの軸を定めておくと、転職方針が定まりやすくなる
キャリアの軸を定めておくと、それによって転職の目指すべき方針が定まりやすくなります。
たとえば「30代前半では技術志向でスキルアップを目指し、30代後半からはマネジメント経験も積んでいきたい」という場合は、それが実現できそうな職場として「ばベンダー企業」、「ITサービスの事業会社」等が候補に挙がります。
「まだまだしばらくは技術志向でキャリアを積んで、一定のレベルになったらその時また転職の選択肢も含めて検討したい」人は、「システム会社」で希望する職場を見つけやすいかもしれません。
キャリアの軸は、一度決めたら変えられないものではありません。いま現在あなたが「こういう働き方がしたい」イメージで、作っていくのがよいでしょう。
もしそのイメージが全く湧いてこない場合は、もしかしたらまだ転職する時期ではないのかもしれません。
まずは、ITエンジニアとしてのあなたの望む未来像を育むところから、はじめてみてください。
落選理由で意外と多いのは「熱意が感じられない」
意外かもしれませんが、30代の転職者が選考で落とされる理由として多いのが熱意の欠如です。
「エンジニアなのだから、スキルや実績で評価してほしい」と思っていないでしょうか。
面接担当者の立場からすると、「同じスキルレベルの応募者が何人かいれば、より熱意のある人を選びたい」と考えるのは自然なことです。
たとえば自社でWebサービスを運用する会社であれば、「サービスに強いこだわりを持って携われるか」、「よりよいものにするために常に考え続ける熱意はあるか」が重視されるのです。
3)30代のITエンジニアが転職成功するためのポイント4点
30代ITエンジニアの転職が難しくなる理由・失敗する理由について、イメージを持てましたでしょうか。
続いては、転職成功の確度を高めるためのポイントをお伝えします。
ポイントは以下の4点です。
「このポイントは、自分でも知っている」という個所も、いちどおさらいも兼ねてご確認ください。
40代・50代の働き方も見据えた、キャリアプランを立てよう
30代ITエンジニアは、転職の際にぜひキャリアプランを立てておきましょう。
キャリアプランとは、あなたが将来に望む仕事や働き方を実現するためのプランニング(行動計画)のことをいいます。
具体的には、以下のようにプランを立てていきます。
キャリアプランを立てる際は、上の図にあるようにはじめにキャリアの棚卸しを行っておくと、キャリアプランのイメージ出しがしやすくなります。
また、30代から40代・50代を見据えて、その時期ごとに「実現したいこと」をイメージして、そこから「そのためにやること」を整理していきます。
考えていくうちに、今のうちにマスターしておくべき知識・スキルや取得しておくべき資格が出てくるかもしれません。
数か月に1度のペースでキャリアプランを考えておくと、普段においてもキャリアの軸を持てるようになり、迷いのない判断をしやすくなります。
「企業が求めるエンジニア像」を鋭くチェックする
30代になると、エンジニアとして経験を積み、知識も蓄積されていますので、「エンジニアとしての自身の市場価値」や「自分のスキルレベル」といったことは当然把握していると考えがちです。
しかし、経験が長くなるほど自分の立ち位置やレベルが見えづらくなっている場合があるため注意が必要です。
その原因の1つが、社内での評価と世間一般での評価を混同しやすい点にあります。
リーダーや役職者として社内でそれなりに活躍しているエンジニアの多くが、自分のスキルレベルに自信を持つことこそあれ、不安や焦りを感じることは少なくなっていないでしょうか。
自分のことを全く知らない第三者から見たとき、自分の市場価値がどのように判断されるのか、先入観を取り払って考えてみる必要があります。
こうした自身の市場価値と企業のニーズのマッチングを確認するためには、「企業研究」が必要となるのです。
企業研究 見るべきポイント
企業研究をする際に、優先して見るべきポイントは以下の通りです。
チェック項目 | 確認ポイント | どこで確認するか |
---|---|---|
事業内容 | 自分自身の知識領域にあるか、また今後も興味・関心を持ち続けられる内容かを確認する | 企業HP |
主力商品・サービス | その商品・サービスの開発・運用を自身が携わることになる際に、どの範囲まで知っていて、どの範囲を知らないかを確認する | 企業HP、業界ニュース、四季報、業界地図、競合他社のHP等 |
強み・独自性 | 同業他社をいくつか確認し、「この会社ならではの特色・強み」がどこにあるかを見出す | |
企業理念 | 企業理念から、求められる人物像(主にスタンス面)をイメージし、自身との適合性を確認する | |
社風・雰囲気 | 歓迎される人物像や業務への取り組み姿勢をイメージする | インタビュー記事、口コミサイト等 |
求められる知識・スキル | 現在の自身の知識・スキルと照らし合わせて、過不足を確認する | 企業HP、求人票等 |
こうしたリサーチを重ねた結果、「この企業で働いてみたい」「こういった文化の会社なら馴染めそうだ」といった手応えを得られれば、入社後のミスマッチを軽減する効果が期待できます。
転職成功するエンジニアは、職務経歴書でのPRがうまい
30代のITエンジニアがとくに選考で注力すべきは、職務経歴書でしょう。
その理由は、人気求人ほどとうぜん応募者は集まりやすく、20代若手の前途有望な求職者からの応募も考えられます。
30代ITエンジニアが転職成功を勝ち取るには、書類選考の際に自身のこれまでの経験・経歴をしっかりPRすることが大事だからです。
書類選考で好印象を勝ち取った場合は面接でもそのアドバンテージがありますし、職務経歴書をしっかり考えて作成することは面接での自己PRの事前演習としても役立ちます。
では、「職務経歴書をしっかり考えて作成する」とは、どのような行為になるのでしょうか。
いくつか例をもって説明します。
「印象に残る職務経歴書」作成のポイント
- Point1)最初の職務要約ですべてを語る
- Point2)緩急をつける
- Point3)企業毎に職務経歴書を書く
- Point4)定量的に書く
- Point5)「ボランティアをやっています」等の副次的なものは程ほどに。
- Point6)「レジュメはラブレター」の意識で書く。
Point1)最初の職務要約ですべてを語る
採用担当はたくさんのレジュメに目を通すため、最初の職務要約しか見ない人もいます。逆にいうと、この部分は全員が見るということです。
そのため、「最初の職務要約ですべてを語る」くらいの気概で作成したほうが良いでしょう。
自分の強みが最初の数行でパッと分かるように表すなど、とにかくこの部分の品質に意識を集中して作成することが大切です。
Point2)緩急をつける
ある程度実務経験を持った人が陥りがちなミスが、「やってきたことを全部書いてしまう」ことです。
全部盛り込むと、強み(アピールポイント)が薄まってしまいます。
アピールすべきところとしなくてもいいところを分けて、しなくても良いところはバッサリ切る──、といったメリハリが大切です。
例えば総務部門を経験した転職者の場合、総務の幅広い業務範囲を全部書くとどうしても冗長になってしまいます。
その際に、例えば応募する企業の求人要件が「総務の資産管理」だった場合、そのポジションと関連する経験をアピールするのです。
「自分はそのほかにも人事、採用などを経験していた」という場合においても、応募企業側で人事、採用のポジションを求めていないようなら、その記載は軽く触れる程度に留めるなどの取捨選択を意識しましょう。
Point3)企業毎に職務経歴書を書く
職務経歴書は、基本応募企業毎に準備します。
テンプレートのようにひとつの職務経歴書を使いまわしていた場合、応募企業側はすぐにそれを見抜きます。
効果的な職務経歴書にしていくためにも、企業が募集しているポジションに合わせて書くことを意識すると良いでしょう。
イメージとしては、「60%は共通部分として、残り40%を企業毎にかき分ける」、「これまでやってきたことが20種類あったら、求人ポジションに合わせて12~3個に絞って、7~8個は削る」といった形で進めると良いと思います。
ポイントは、求人企業に対して「企業が求めているポジションと、自分の経歴がいかにフィットしているか」を伝えることです。
Point4)定量的に書く
よく言われることですが、職務経歴書は「定量的」に書くことが大切です。
例えば、「お客様に大変喜ばれた」といった表現は、第三者からはその程度がわかりません。また、「主観的、感覚的にしか物事を捉えられていない」と評価されてしまうリスクもあります。
アピールする事柄は、なるべく「数値」に落とし込むことが大切です。
「売上や会員数、またはPV数などが何パーセント増えた」であったり、「結果として作業時間がこれだけ短縮できた」などの定量的な説明を意識すると良いでしょう。
Point5)「ボランティアをやっています」等の副次的なものは程ほどに。
プライベートでの活動(ボランティア)などは、書いても書かなくても、書類通過や採用にそこまで影響は無いと見たほうが良いでしょう。
他の候補者と比較検討になった際に、その人と甲乙つけがたいくらいの同評価だったら効果はあるかもしれませんが、その他ではあまり効果を期待しない方が良いと思います。
たまに、経営層の価値観とマッチした等のラッキーパンチもありますが、やや運要素の強いPRと言えます。
また、そうした副次的なPRをたくさん書いてしまうと、「仕事でアピールできないから、そこでアピールするのかな?」と思われてしまうリスクもあるでしょう。
Point6)「レジュメはラブレター」の意識で書く。
レジュメ(職務経歴書)は、「企業へのラブレター」と思って書くと良いです。
例えば、気になっている異性に「私はたくさんのスキルと知識がある。だから付き合ってください」とラブレターを書く人はいないでしょう。
それよりも、「あなたはきっと、こういう人を求めていますよね。私はまさにそういう経験をしてきています。つきましては、私と付き合ってくれませんか」といった形でアプローチする方が成功確度を高められるはずです。
ポイントは、「相手を基点」にあなた自身のペルソナを作っていくこと、──つまり、「顧客視点」を持って職務経歴書を書いていくことです。
なお、30代ITエンジニアの人は、プラスαで以下の観点も意識しておくとよいでしょう。
技術志向を目指す30代ITエンジニアの、職務経歴書+αのアクション
たとえばプログラマーの場合、「どの言語をどれだけ知っているか」だけでなく「どれだけ手を動かせるか」を言語化(または可視化)することが大切です。
その企業が最も関心を持つ領域に対して、ポートフォリオで紹介する、GitHubにソースを載せて提示するなどの方法があります。
ポイントは、採用担当者または先輩エンジニアに「これができるんだったら、こんなことを任せられそうだ」というイメージを持ってもらうことです。
ポートフォリオやサンプルソースの準備は手間かもしれませんが、こうしたアクションをすることで確実にライバルから数歩差をつけられます。
マネジメント志向を目指す30代ITエンジニアの、職務経歴書+αのアクション
マネジメント寄り業務の求人では、企業は求職者の「どういうプロジェクトを回したのか」を見てきます。
職歴書を書くときはプロジェクトの内容、規模(何人で、どれ句から位の期間)、関わった仕事内容(取り仕切っていたのか、一業務なのか等の立ち位置)をはっきり書くことが大切です。
ここでのポイントは、プロジェクト全体像と、あなたの活躍イメージを相手に伝えることです。
イメージが伝わらないと、書類通過は難しいでしょう。
不安な人は、事前に友人・知人に見てもらって感想を聞くといいでしょう。
または、次章に紹介する「転職エージェント」のサービスを利用して、担当エージェントにチェックしてもらうとより確実です。
ITエンジニアの転職支援に強いエージェントを活用しよう
30代ITエンジニアの転職は、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職活動の際には、多くの人が「転職エージェント」を利用しています。
その主な理由は、国内の少なくない企業がハローワークや転職サイトではなく転職エージェントのみに「非公開求人」を出しているからです。
ですが、私たちが転職エージェントを利用する際は「求人を紹介してくれる人」としてではなく、「転職活動全般を相談できる人」として活用したほうがより効果的でしょう。
上記図で表す通り、「求人紹介」は転職エージェントが提供するサービスの一部でしかありません。
それ以外のサービス、例えばキャリアプランのアドバイス(キャリア相談)、書類添削、面接対策などの選考通過のためのサポートも受けることによって、転職成功の確度を高めていけるはずです。
ただし、転職エージェントは国内多くのサービスがあり、またどの担当者が付くかによってもサポートの提供のされ方が変わります。
あなたに合った転職エージェント(または担当アドバイザー)を見つけるためにも、はじめに2~3つのサービスに登録して、利用のしやすさやコミュニケーションの取りやすさを比較しておくことをおすすめします。
ここまで紹介した、30代ITエンジニアが転職成功に向けて取り組むべきアクション「キャリアプラン立て・企業研究・職務経歴書の作成」について、転職エージェントはすべてサポートしてくれます。
エージェントは日々多くの転職希望者と面談していますので、同じように30代で転職を検討しているエンジニアの事例を見ているはずです。
似た希望条件やスキルレベルの人を転職成功に導いた経験を持つエージェントに担当してもらえれば、心強いパートナーとなるはずです。
ただし、転職エージェントは、サービスによって紹介される求人は異なります。
また、担当者の相性によってやりやすさ・やりにくさが出ることもあるので、はじめに2~3のエージェントに登録して、使用感を見ながら自分に合うサービスに利用を絞っていくとよいでしょう。
具体的な転職エージェントサービスは、次章で詳しく紹介します。
4)30代ITエンジニアにおすすめの転職エージェント
対象エンジニア層 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 |
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サービス名 | レバテックキャリア |
マイナビIT AGENT |
リクルートエージェント |
ギークリー |
社内SE転職ナビ |
マイビジョン |
テクノブレーン |
ユニゾンキャリア |
ワークポート |
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type転職エージェント |
メリット |
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デメリット |
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ITエンジニア の公開求人数 |
約2.5万件 | 約2.1万件 | 約10万件 | 約2.2万件 | 約4,000件 | 非公開 | 非公開 | 約1.0万件 | 約2.5万件 | 約5.7万件 | 約5,800件 |
特に多い エンジニア職種 |
プログラマー・SE全般、PL・PM | アプリケーションエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、SE・PG、PM・PL | プログラマー・Webエンジニア、社内SE、製品開発・ASP、組込み・制御エンジニア、ITコンサル | プログラマー、SE、PL・PM、その他トレンド性の高い分野(エンタメ、ディープテック、SaaSなど) | アプリケーション(Web・モバイル)、IT企画・情報システム、サーバー(設計/構築・保守/運用) | ITコンサルタント など | 機械、電気、半導体関連エンジニア、制御、組み込みエンジニア、フロント/サーバーサイドエンジニア、業務系SE | Webエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、クラウドエンジニア | SE・PG、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE | Webエンジニア、インフラエンジニア、SE、PM、機械学習・AIエンジニア | SE・PG、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 関東・関西 | 関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)・関西(大阪府) | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 東京・神奈川・埼玉・千葉 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年10月時点のものです。
レバテックキャリア
レバテックキャリアの担当エージェントは全員エンジニア経験者。「希望の企業に転職」96%、「転職後の年収アップ率」80%以上の高い実績を誇ります。
一般的に転職エージェントは「求人を紹介してもらう場所」と思われがちですが、キャリアの棚卸しなど転職活動を始めるにあたっての下準備からサポートしてもらうことも可能です。
レバテックキャリアはIT業界経験者に特化した転職エージェントですので、技術的な話まで突っ込んで相談に乗ってもらえます。
これまで携わったことのあるプロジェクトについて、第三者の視点から見てアピールポイントになりそうなところや、伝わりやすい説明の仕方などをアドバイスしてもらうこともできます。
元エンジニアの経歴を持つキャリアアドバイザーが在籍しているなど、エンジニアの実務内容を理解した上でアドバイスできる環境が整っていますので、キャリアプランを固めていく上でとても参考になるはずです。
レバテックキャリアへの申し込みは、公式サイトよりわずか30秒で済ませられます。
また、登録後に「これまでの経歴」を記入しておくことで、「非公開求人」を優先的に紹介してもらえるといったメリットがあります。
30代のITエンジニア転職にあたって、キャリアの棚卸しなど、第三者からのサポートが欲しい人におすすめのサービスです。
レバテックキャリアの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約2.5万件(2024年8月現在) |
とくに多いエンジニア職種 | プログラマー・SE全般、PL・PM、ITコンサルタント |
マイナビIT AGENT
マイナビ社が運営する、ITエンジニア転職に特化した転職エージェント。好条件求人の紹介、書類作成・面接準備へのサポートの手厚さに強みがあります。
マイナビIT AGENTは、株式会社マイナビが運営するIT・Web業界への支援に特化した転職エージェントサービスです。
IT・Web系エンジニアが求める「年収アップ」「ワークライフバランス」を叶える求人に出会える可能性が高まります。
大手転職エージェントのため扱っている求人の数も豊富で、誰もが名を知る有名企業から中小規模の優良企業まで、バリエーション豊富な求人を揃えています。
マイナビIT AGENT利用者のうち、面接通過率は全体のおよそ8割。
その高い通過率を支えているのは、キャリアアドバイザーによる充実したサポートです。
利用者のこれまでの経歴・スキルを正確に把握したうえで、自己PRや書類添削、面接対策と、転職活動の全工程を徹底してサポートしてくれます。
マイナビIT AGENTにしか掲載のない「非公開求人」も多数あります。
マイナビIT AGENTの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約1.9万件(2024年8月現在) |
とくに多いエンジニア職種 | アプリケーションエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、SE・PG、PM・PL |
社内SE転職ナビ
「社内SEの82%が他のエンジニアに紹介したいと回答する」という、社内SEの転職支援に特化した転職エージェントです!
社内SE転職ナビは、ITエンジニアへの転職支援に特化した転職エージェントです。
同サービスは、社内SEのほかアプリケーション(Web・モバイル)、IT企画・情報システム、サーバー(設計/構築・保守/運用)、データサイエンティストなど、客先常駐以外のすべてのITエンジニア転職をサポートしています。
社内SE転職ナビの強みは、専門のコンサルタントが一人ひとりの経験・志向性に合わせておこなうマッチングの高さです。
転職後の定着率は96.5%(※1)、また「社内SEの82%が他のエンジニアに紹介したいと回答(※2)」しているといいます。
※1 2022年7月~12月入社者の3か月以上継続率
※2 調査方法:インターネット / 調査調査機関:2023年6月22日~24日 / アンケートモニター提供元:ゼネラルリサーチ / 調査対象:社内SE(情報システム部、ヘルプデスク、自社内で働くITエンジニア1010名)
利用者からの評価が高い理由に、「IT業界に精通したコンサルタントから、マッチングに厳選した求人のみ紹介」される仕組みがあります。
転職エージェントのサポートに対して、「求人の数よりも質」を重視している30代ITエンジニアにおすすめのサービスです。
社内SE転職ナビの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約1,000件(2024年8月現在) |
とくに多いエンジニア職種 | アプリケーション(Web・モバイル)、IT企画・情報システム、サーバー(設計/構築・保守/運用)、ネットワーク(設計/構築・保守/運用)、データサイエンティストなど |
リクルートエージェント
ITエンジニア求人数は国内No.1!豊富な転職ノウハウと支援ツールで、「スピーディな転職」を実現できます。
リクルートエージェントは国内No.1の求人数と転職支援実績を誇る転職エージェントです。
ITエンジニアの転職支援にも強く、2024年8月のITエンジニア向け公開求人数は約9.2万件と、他のエージェントから群を抜いての豊富さです。
とくにエンジニア実務知識を積んだ30代転職者にとって、充実の求人候補を参照できるでしょう。
これまで培ったノウハウをもとに開発された「サービス体制」と「支援ツール」が非常に高品質であることが、リクルートエージェントの強みです。
たとえば、リクルートエージェントでは志望企業の特徴・評判といった分析から選考のポイントまでをまとめた「エージェントレポート」を用意してくれます。
ITエンジニアの転職では、その職場の開発環境から必要なスキルや働き方まで、ネットで公開されていないような企業情報が必要となることも多いでしょう。その際に、レポート情報は大いに役立つはずです。
また、担当アドバイザーもこれまでの実績をもとに30代のITエンジニアの転職に関する有益なアドバイスを提供してくれるでしょう。
リクルートエージェントの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約9.2万件(2024年8月現在) |
とくに多いエンジニア職種 | プログラマー・Webエンジニア、社内SE、製品開発・ASP、組込み・制御エンジニア、ITコンサル |
ワークポート
「未経験からの転職に強い」と評判の転職エージェント。PG→SE、SE→PLといったエンジニアのキャリアチェンジの際にも積極的な支援が期待できます。
転職が失敗しやすい状況の1つに「忙しくて転職活動に時間が割けない」が挙げられます。
現職が忙しいからといって、たとえば「面接回数が1回で済む会社」を探す、といった目の前のことだけを見た転職活動をしていると、入社後にミスマッチが発覚したり、短期間で転職を繰り返したりする原因になるため注意が必要です。
ワークポートはIT業界に強いことで知られる転職エージェントです。
実際にワークポートを利用した人の感想としてよく聞かれるのが、「対応が迅速」「初回登録が楽」という声です。
初回面談から求人紹介までが極めて速く、スピーディに対応してもらえますので、仕事を続けながら隙間時間で求人を探したいと考えている人に最適です。
また、ワークポートはとくにIT・Web系職種に関する求人が多く、また同サービスは「業界・職種未経験者」への転職成功に多くの実績があります。
「プログラマーからSE」、「SEからPL」、「サーバーエンジニアからセキュリティエンジニア」といったエンジニアのキャリアアップ・キャリアチェンジを検討している30代のITエンジニアの人は、とくに多くの求人を紹介されやすいでしょう。
ワークポートの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約2.5万件(2024年8月現在) |
とくに多い職種 | SE・PG、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE |
dodaエンジニアIT
dodaのITエンジニア転職に特化した転職エージェント。幅広いエンジニア職種と地方求人の豊富さに強みがあります。
転職活動の序盤では、まず求人を検索することから始める人が多いはずですが、限られた転職活動期間中に目に触れる求人はごく限られた数に過ぎません。
その中から自分の希望条件やキャリアプランに合った求人を探し出して応募するわけですから、分母となる「目に触れる求人数」はできるだけ多いほうが安心できると考えるのは自然なことでしょう。
dodaエンジニアITは国内最大規模と言われる転職サービスdodaから派生したITエンジニア専門の転職エージェントです。
dodaと求人データベースを共有していますので、紹介してもらえる求人数としては他社に比べて多くなる傾向があります。
もちろん、どの会社に応募するべきなのかはキャリアプランと併せて相談に乗ってもらうこともできます。
doda エンジニアITの特徴
doda ITエンジニアの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約5.7万件(2024年8月現在) |
まとめ 30代ITエンジニアの転職は「刺されば即決もあり」
30代ITエンジニアの転職は、20代に比べるとシビアに見られることが多くなります。
その分、事前準備が必要になりますし、中堅社員として説得力のあるキャリアプランを用意しておく必要があります。
ただ、30代のITエンジニアを採用するのは企業にとっても大きな出来事のはずです。
「この人だ」と「刺さる」人材と評価されれば、初めから本命として選考をすることも考えられます。
場合によっては即決に近いスピードで採用が決まることもあります。
シビアなだけに即決もあり得る30代ITエンジニアの転職。後悔のないよう、しっかりと準備してのぞみたいものです。