『みんなの転職「体験談」。』
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転職体験談:Web系会社で12年間。その後33歳から4年間、3度の転職を経験して。

転職前

BEFORE
職業
人材紹介会社
職種
キャリアコンサルタント
従業員規模
200人
年収
非公開

転職後

AFTER
職業
ソフトウェア開発・販売
職種
新規顧客開拓営業
従業員規模
600人
年収
非公開

目次

アッキーさんの転職ストーリー

1これまでの私

このまま今の会社にいても、きっと状況は変わらない。

出勤中の男性イメージ

はじめて転職したのは、今から4年前です。

新卒から12年間働き続けたWeb系の会社を辞めようと思った理由は、「もっと認めてもらいたかった」「もっと稼ぎたかった」からです。

同期とポジションの差もかなりつきだして、「正直、負けてないのに」という口惜しさと「このままでは、一生追いつかない」という焦りが、とても大きかったのです。

(このまま今の会社にいても給料はあまり変わらないだろう。それなら、外で一旗上げるしかない)

そんな想いで、なかば勢いで転職活動に踏み切りました。

「具体的に、どんな仕事で一旗あげるか」についてはノープランでした。

知り合いの先輩に「転職しようと思っている」と相談したときに、

先輩

「Webの経験を活かして、人材紹介の仕事をやってみたら」

とアドバイスを受けました。

参考:人材紹介会社の主な仕事内容

仕事内容 詳細説明
クライアント企業の開拓 新規クライアントのリサーチとアプローチ、企業訪問や電話営業を通じた関係構築、企業のニーズヒアリングと契約締結
求人案件の管理 クライアントからの求人依頼の詳細確認、求人票の作成および掲載、求人情報のアップデートと管理
求職者のリクルーティング 求職者の募集および面談、求職者のスキルと希望条件のヒアリング、求職者のデータベース管理
マッチングと提案 求職者のスクリーニングと選考、クライアント企業への候補者提案、面接日程の調整とフィードバックの収集
採用活動のサポート 面接対策の提供および面接の同行、契約条件の交渉および調整、内定後のフォローアップ
アフターフォロー 入社後の定期的なフォローアップ、クライアントおよび求職者からのフィードバックの収集、トラブルシューティングおよびサポート
マーケットリサーチと戦略立案 労働市場の動向調査、業界情報の収集と分析、営業戦略の立案と実行
営業目標の達成 個人およびチームの売上目標の設定、パフォーマンスのモニタリングと報告、業績改善のための施策実行

なぜ人材紹介だったのかは、たまたま先輩がその領域に詳しかったからでしょう。

結局、他人にキャリア相談しても(相手がプロでない限りは)返ってくる答えはその人が経験している範囲でしかないんですよね。だから、他人の「~~してみたら?」という提案を完全に信頼するのは危険だと思います。
自分に合うかどうかはわかりませんし、責任は全てこちらで取ることになるのだから。

それでも私の方でも次のキャリアへのイメージがまだぜんぜん定まっていませんでしたので、その提案に沿うような形で、外資系の人材紹介会社へと転職しました

当時、私は結婚していて、子どもは2歳になったばかりでした。
妻への報告は、転職先が決まってからの事後連絡でしたので、大分心配そうな顔をされました。

2転職のきっかけ

転職して半年が経ったときに思ったことは、「このままでは厳しい」。

終電までの残業から帰社する男性イメージ

新しい職場は、まあとにかくハードワークでした。

入社後の研修は1週間。2週間目からは顧客の引継ぎやテレアポ業務がガンガン入って。

朝は7時には家を出て、会社始業前にしか時間を取れない求職者と面談して、その後は終電までデスクワークです。そんな日が月~金と毎週続きました。

そして、売上に向けての個人目標も厳しかったです。
目標は4半期ごとに用意され、それが達成できないとイエローカード。次の四半期で達成できなかったらそこで達成しなかったらクビになる──まさに外資系、の会社でした。

2~3ヵ月ほどして、忙しいながらも「こうすれば売り上げが作れる」というのは見えてきたのですが、それでも忙しさは一向に変わりませんでした。

辞めてく人も多い中、社内には10年選手、20年選手の人もいて、「自分もああいう風になれたら」というあこがれもありました。
ですが、でもそういう人たちはたいてい、大きな顧客を持っているんです。

運よくそうした顧客が掴まれば良いのですが、それがなければとにかく営業の機会を増やすしかなく、結果、毎日終電コースです。

数年経てば道が開かれるかもしれないとも思いましたが、よくよく観察すると先輩社員の殆どが私と同じような働き方をしていました。

そうして半年経って、(ここを続けていくのは、正直厳しい)とはっきり思うようになってしまって。

結果、転職してわずか6ヵ月で白旗です。情けない気持ちでいっぱいでした。

ですが、この生活を続けるべきではないと思いましたし、今ならまだ元のWeb業界に戻っても活躍できるだろう、と。それが手遅れになる前に、早めに行動すべきだと思いました。

この半年間、平日は家族と会話した記憶もありませんでした。

妻は大分怒っていました。平日は子育ても家事もなにもできませんでしたので。
更にはろくに相談せずに転職しておいて、また転職です。──当然ですよね。

3転職活動中

「自分の得意領域で勝負できる仕事」をしよう。

転職活動中の男性イメージ

34歳ではじめての転職をして、その半年後に2回目の転職活動です。

前回の反省点を活かすべく、私は2つの方針を立てました。

ひとつは、「自分の得意分野で勝負できる営業」のポジションに就くこと。
そしてもう一つが、「働き方が想像できるところ」を選ぶこと。

ひとつ目の「自分の得意分野で勝負できる営業」は、今回の人材紹介での仕事が私にとってはじめての営業経験で、「営業、なんとかやれるな」という手ごたえを持てたからです。

ですが、「幅広く、様々なお客様を同時進行で対応」というのはあまり得意ではなく、私に向いていたのは「特定分野に絞って、一社一社をじっくり対応」という働き方でした。

それもあってふたつ目に挙げた「働き方が想像できるところ」──つまり、勝手知った得意分野で活動できる職場にしようと思ったのです。

そのため、自然と候補企業は絞られました。

私が応募した会社は、2社です。
どちらも、一社目で働いていた時に付き合いがあり、人材紹介会社に行ってからも交流のあった会社でした。ですので、転職活動というか、相談の形に近かったかもしれません。

面接の際は、

「もういちど、Web業界に戻ろうと考えています。戻るなら、よく知っている御社のところでと思いまして」

と、伝えました。
2社どちらも、主事業として扱うサービスは以前自分が一社目のときに取り扱ったものでした。

結果、2社のどちらからも「来てほしい」と言ってくれて、私はよりサービス知識のある方に進むことを決めました。

次の職場が決まったときは、正直ほっとしました。

なにより、「この生活から抜け出せる…。朝早く起きなくていいんだ!」という気持ちが大きかったです。

4転職後

新しい職場は、ソフトウェア開発・販売をする外資系企業。

ITソフトウェア開発会社の職場イメージ

新しい会社は、ソフトウェア開発・販売をする外資系企業でした。
そこでの私の役割は、新規顧客開拓営業です。

参考:ソフトウェア開発会社の営業職(新規顧客開拓)の主な仕事内容

仕事内容 詳細説明
市場調査とリサーチ ターゲット市場の調査と分析、潜在顧客のリストアップ、競合他社の動向調査
リードジェネレーション 見込み顧客の発掘、ネットワーキングイベントや展示会への参加、ウェブマーケティングの実施
アプローチとコンタクト 電話やメールを使った新規顧客へのアプローチ、訪問営業の実施、オンライン会議の設定
ニーズのヒアリング 顧客の課題やニーズのヒアリング、ソリューション提案のための情報収集
ソリューション提案 顧客のニーズに合ったソフトウェア製品やサービスの提案、デモンストレーションの実施
見積もりと契約交渉 見積もりの作成と提示、価格交渉、契約条件の調整と締結
契約後のフォローアップ 契約後の導入サポート、顧客満足度の確認、追加提案やアップセルの実施
営業目標の達成 個人およびチームの売上目標の設定と達成、パフォーマンスのモニタリングと報告
フィードバックの収集と改善 顧客からのフィードバックの収集、製品や営業プロセスの改善提案

入社してすぐ、2週間海外の本社で研修を受けることになりました。
内容は主に、プロダクトの知識を得るためのものでした。

もともと知っていたサービスでしたが、研修はすべて英語でしたのでそこが大変でした。
聞き取れないことも多かったですし、細かいところがわからなかったりと、たまたま日本人が私あわせて3人いましたので、その日の研修を終えた後に集まって「ここどうだったっけ?」と確認し合いました。

この間は大変さもありましたが、それ以上に楽しかったですね。
まさか自分が外国に行って、海外の人たちと一緒に研修受けるとは思っていませんでしたから。

研修にはアメリカや中国などの支店に入社予定の、様々な国籍の人たちが参加していました。グローバル社会を肌で感じ、そして自分もこれからその中で活動していくことへの高揚感もありました。

そして、研修を終え日本に帰ってからはすぐに営業活動開始です。

ここでも最初のうちは苦労しました。
実際にその仕事に就いてみると知らなかったことや覚えないといけないことは沢山あって、まさに「井の中の蛙」状態でした。

サービスの前知識があったので何とかやれましたが、それがなければかなり厳しかったでしょう。

良かったことは、まず残業がほとんどなかったということ。
業界カルチャーというか、「だらだらやるのではなく、仕事はパーっとやってパーっと帰る」という風土がこの会社にもあって、おかげで前職の人材紹介会社勤務のときと比べて大分QOLが向上しました。

もうひとつ良かったことは、人間関係です。
入社する前から付き合いのある人が何人かいて、入社後も気兼ねなくコミュニケーションを取れたのは大きかったです。

社内の人付き合いでストレスを感じることは殆どなく、かつ社員の皆さんも私に良くしてくれました。

5その後、どうなったか。

33歳から4年間、3度の転職を経験して。

男性社会人のキャリアアップイメージ

入社して3年が経った頃、私は再度「転職する」という決断をしました。

在籍した3年の間で、国内の自社サービスシェア状況は当初40%だったところから70%まで進みました。
新規顧客の営業担当として、この段階で「やりきった感」があったのです。

会社としてもひとつの成長時期を過ぎて踊り場に出たフェーズでしたので、一緒に働いていた人たちでも「次のチャレンジができる環境に」と辞めて行く人が多かったです。

これから先、「残りのシェア30%を取りに行く為の活動をするか」、「新しいチャレンジができる環境に移るか」で悩みました。

そんなときに、一社目の会社から「もう一度、一緒にやらないか」というお誘いがかかって。

それは、これまで私が全く経験していなかった、「人事・採用」のポジションでした。

なぜ、そのポジションで私に誘いがかかったのか。
ひとつは、12年間一緒に働いてきたこともあって信頼関係が築けていたからというのがあると思います。

そしてもう一つは、その後の私の人材紹介やソフトウェア開発・販売での営業としてのキャリアに対して、価値を感じてくれたのでしょう。
今は、採用においてもマーケティングや営業としての働きかけが求められます。

そして、誘っていただいた仕事内容は、私の「チャレンジし続けたい」という想いを適えられそうな内容でした。


3度目の転職を経て、今ちょうど一ヵ月が経とうとしています。

33歳になってはじめての転職をして、4年間のうちこれで3度の転職をしたことになります。

一社目を半ば勢いで辞めて2つの会社を渡り歩いて、結果元の会社に戻ってみてと、忙しない職歴となりましたが、その分、気付けたことは沢山あります。

例えば、当初感じていた「同期に負けてないはずなのに…」という感情も、今になって思えば「そりゃそうだよな」という想いに変わりつつあります。

当時の私の業務範囲といえば「一つのサービス(ツール)の運用」でした。 ですが、どんどんキャリアアップしていった同期たちはその時すでに100人以上の社員をマネジメントしていたのです。

その私も、二社・三社と会社を経験していく中で、業務範囲の広がりとともに人(顧客)へ意識の高まりがありました。

そして現在の人事・採用の仕事では、求職者が「この会社に働きたい」と思ってもらうために、どういう風に表現して、どういう風に伝えるかというところから業務が始まります。それは、「会社そのもの(組織)」に向けた活動と言えると思います

プロダクトから人、そして組織へと意識と視野が広がっていき、自然とやりがいも一層感じられるようになりました。

一方で、「もっと認めてもらいたい」「もっと稼ぎたい」という気持ちは、今でもあります。

でも、そのために取るべき行動は、「自分が認めてもらえる場所を探す」ことではなく、「自分自身の、価値発揮できるフィールドを広げていくこと」にあるのだと、現在の私はそう思っています。

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