転職体験談|IT営業に転職した私が、金融業で毎日怒鳴られていた過去の私に伝えたいこと
転職前
- 職業
- 金融
- 職種
- 営業
- 従業員規模
- 約500名
- 年収
- 450万円
転職後
- 職業
- ITサービス
- 職種
- 営業
- 従業員規模
- 約100名
- 年収
- 600万円
目次
マコさんの転職ストーリー
1これまでの私
金融営業の仕事。人事考課の評価は最悪だった
私が前職を退職したのは35歳。新卒で入社した地元の金融機関で12年間働いていました。
当時の私は10年間営業店に勤務し、法人・個人営業、融資業務を幅広く経験。その後、本部の経営企画部という会社の中枢と言われる部署に配属され、2年間新たな環境で様々な業務に携わりました。
このように書くと「順風満帆なサラリーマンじゃないか?」と思われるかもしれません。しかし、そんなことはありません。
一般的に30代半ばというのは、部下に指示をしてまとめるような時期だと思います。しかし、本部業務は今までと違う慣れない環境でミスも連発。元来人よりも物覚えの悪い私。
「ちゃんと書類見たんか!!」と、毎日のように怒鳴られます。周りは自分より年上の職員ばかりで愚痴も言えません。
営業店にいた時より人事考課の評価は低下。「(人事考課の)評点そんな低いんか。なら辞めた方がええんちゃうか?」一部の先輩からはこんなことも言われました。
「営業店にいた時は融資を取れていたし、そこそこに活躍できていたんだけどなぁ。何を間違ったんだろう」と、感じる毎日。
自分の生まれ育った地域のために、と思って働いてきましたが、地域貢献とは名ばかりで収益確保のために必死になる会社にも違和感を抱きます。
また、3年間程度で人事異動のある職場。他の会社でも役立つスキルが身に付かないということに焦りも感じていました。
様々な思いが錯綜して、私は退職を決意しました。転職先を決めずに、です。
参考:金融業界の主な職種と仕事内容
職種 | 主な仕事内容 | 備考 |
---|---|---|
営業 | 個人・法人顧客に対して、預金、融資、投資信託、保険などの金融商品の提案・販売を行う。 | 金融機関の収益を直接的に担う職種。ノルマがある場合が多い。 |
融資担当 | 法人顧客に対して、事業資金や設備資金などの融資を行う。融資審査、契約、実行、管理まで一連の業務を担当する。 | 企業の財務状況や事業計画を分析する能力が必要。 |
窓口担当 | 預金、為替、振込、税金納付などの窓口業務を行う。顧客からの問い合わせ対応も行う。 | 接客スキルやコミュニケーション能力が求められる。 |
事務 | 経理、総務、人事など、金融機関のバックオフィス業務を行う。 | 金融機関の円滑な運営を支える。正確性や事務処理能力が求められる。 |
企画・管理 | 金融商品の開発、市場調査、経営企画、リスク管理など、金融機関の戦略立案や管理業務を行う。 | 専門知識や分析能力が必要。 |
システム | 金融機関のシステム開発・運用・保守を行う。 | ITスキルやプログラミング知識が必要。 |
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2転職のきっかけ
「この会社で働くのが嫌になりましたわ」
転職しようと感じた一番のきっかけは、終業間際に大量の業務を割り当てられたことです。
17時の終礼を終えてから、帰宅する準備をすると「ちょお、待ってや」と言われます。毎日続きました。
断ろうとすると「なんや?あかんのかいな??」と返事されます。しかし、Excelのデータ入力という緊急性のない業務内容。19時、20時まで残業は続きます。営業店の職員は17時くらいに帰宅するのに。「朝に伝えてもらえば段取りして仕事しますから」上司にそう伝えました。しかし、一向に改善しません。
決定的となったのは報告書を部署で作成しなければいけなかった時のことです。上司がすべて作成する予定でしたが、実は一向に進めておらず、私が家に持ち帰りほぼ徹夜で作業しました。
しかし、その上司は私が作成した書類をなんら検証せずに提出。そして、こう言われました。「こことここがあかんのやって」。
こんな責任感の無い人のもとでは働けない。そして、上司にこう伝えました。「この会社で働くのが嫌になりましたわ」と。
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3転職活動中
退職して1年4ヵ月間、私はのんびりと過ごした
私が転職したのは退職してから1年4ヵ月後です。当初の半年間ほどは失業保険をもらいながら、地元でのんびり過ごすことに。
その後は、WEBライターの仕事や資格取得の勉強をしていました。
ちなみに、この離職期間について転職活動では「自己啓発に励みました」と説明しています。周囲の人からは「自分探ししてたんだな」と評されますが。
「こんなにだらだら生きていていいのかな?」と漠然とした不安を抱えていた矢先、WEB系の仕事をする知人と会った際に「ええっ!フリーランスでやっているの!まじで!」驚かれました。
ここで、自分は危うい道を歩んでいるのではないか、会社員でも他の職場なら楽しく働けるのではないか、と考え直すように。
そう思い立った私はすぐに転職エージェントに登録しました。地元企業に転職したかったため、取り扱い求人数の多いdodaとマイナビAGENTを利用。
当時の私は地元企業に就職したいという思いが強かったですが、都市圏の企業を推奨されるエージェントが多数でした。
そんな中dodaの担当者の方が親切で、ちょうど心地いい距離感で接してくれました。
特に、印象的だった点は離職期間に対する考え方です。
私は離職期間にフリーランスで働いていました。この点を、職務経歴書に記載すべきか?
他のエージェントでは「記載しておいた方が無難」との意見。しかし、「将来独立するつもりなんじゃないか」と採用企業に不信感を抱かれるのではないか。私はそう感じていました。
dodaの担当にこの点を質問したら「採用企業様に独立の意思ありとみなされる恐れがあります。あえてフリーランスをされたことを書く必要はございません。離職期間中に資格取得されているので、自己啓発された点をアピールしましょう」と回答。
結果、転職活動を開始して1カ月程度で、地元の優良企業に再就職できました。
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参考:フリーランスと正社員の働き方を比較
働き方 | メリット | デメリット |
---|---|---|
フリーランス |
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正社員 |
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4転職後
後悔したことは「もっと早く転職すればよかった」ということ
年収アップとスキルアップを考えて選んだ転職先。ITサービスを主事業とする会社です。
業種を変えての転職でしたが、それ以上に職場環境自体が前職と全く異なることに驚きました。
- 職場はデュアルモニタ2台やウォーターサーバーなど最新設備を用意
- 大阪駅から雨に濡れずに行けるアクセスの良い支社に配属
- 都心付近に住めて家賃の8割を支給(敷金・礼金・火災保険は会社持ち)
- 職場で執拗に詰められない
- 会社の愚痴を言う人がいない
- 働かないおじさんがいない
- 賞与が年3回支給
- 有給休暇を100%消化可能
控えめに言って最高の職場です。
こうして私は気づきました。「僕は会社で働くことが嫌いではなかったんだ」と。
もっと早く転職すればよかったと後悔しました。
- 全く新しいことを学ばなければならない
- 自分より若い人に仕事を教えてもらわないといけない
- 求められる成果の基準が高い
転職には、上記のようなデメリットもあります。しかし、私は全く気になりませんでした。
仕事でミスの多い年上の私を精一杯若い人がフォローしてくれます。
普段ろくに仕事をせず、ミスを全て部下のせいにする上司がいる前職では考えられなかったことです。
働くって「傍(はた)を楽(らく)にする」から「はたらく」って言いますよね。
今の職場なら「周りの人のために頑張ろう!」と思えます。
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5その後、どうなったか。
転職を振り返って、昔の私に伝えたいこと
転職を通して一番感じたことは「若い時にもっといろんな仕事を経験すればよかった」ということです。
よく「3年間は同じ会社で頑張らないと」とか、「すぐに辞めるのは逃げだ」とかって言葉を聞きます。
「上司から強くあたられて辛い。でも、今辞めたら逃げだ。もう少し仕事ができるようになってから辞めよう」と、20代の私も何度も転職を踏みとどまりました。
しかし、転職するなら若い時に経験しておいた方がいい。若い時の失敗はまだ取り返しがつくから。
おそらくマインドブロックにかかっていたんだと思います。毎日怒られて、自己肯定感が下がって、「自分はダメ人間なんだ」って。
昔の私に、こう伝えたい。「必ず仕事はできるようになる。同じ人間なんだから。積み重ねれば必ずうまくいく。転職してもやっていけるはずだ」と。
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転職後に最も気にしている点は「安定性」です。前職の金融機関は安定していて、給料が激減する可能性や倒産リスクは低め。
今の勤務先は業績好調なものの、将来倒産する可能性も十分あります。ですから、万が一の場合に備えないといけません。
他の会社でも活躍できるスキルが必要。今の時代、当然のことかもしれませんが、自分を磨く重要性を強く感じます。
◇ ◇ ◇
転職後は今の業界のことを深く知ろうと、プライベートの時間の多くは資格勉強に充てています。
資格は転職活動でも使えます。私自身、日商簿記2級・ファイナンシャルプランニング技能検定2級などの履歴書に記載できる資格があり、転職にも役立ったと感じています。
これからの時代は会社に頼らず、自分自身の力を磨くことが一層求められるでしょう。一生勉強だと思って、さまざまなことに関心をもち豊かな人生にしたいです。
ちなみに転職後にはITパスポートを取得。これに満足せずIT系の知識を深めたいと思います。
参考:マコさんが取得した資格一覧
資格名 | 概要・取得メリット |
---|---|
日商簿記2級 |
企業の経営活動によって発生した取引を帳簿に記録し、決算書を作成する技能を認定する資格 取得メリット:
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ファイナンシャルプランニング技能検定2級 |
家計に関する幅広い知識を問う国家資格。ライフプランニング、リスク管理、金融資産運用、不動産、相続・事業承継など、6つの分野について出題される。 取得メリット:
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証券外務員 |
金融商品取引法に基づき、投資家に対して金融商品の勧誘を行うために必要な資格 取得メリット:
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ITパスポート |
ITに関する基礎的な知識を証明する国家資格。ITを利活用するすべての社会人・学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識を測る。 取得メリット:
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また、個人でブログを運営しています。
私が運営している外務員ラボでは「証券外務員資格」という金融商品の販売に必須の資格を中心に発信。
マコさんの運営するブログ「外務員ラボ」
外務員ラボ:https://gaimu-mako.com/
資格試験に落ちて辛い、職場の環境がしんどい。過去の私のように悩む人達の助けになる情報を発信しようと、毎日記事を執筆しています。
私はもう40歳を前にします。転職前は「35歳の転職の壁」を信じていました。今は全くそう思いません。
将来、自分が勤めている会社が倒産したらどうなるだろう。以前の私はそう思っていました。しかし、今の私ならきっと新しい環境でも活躍できるでしょう。
これから何が起こっても大丈夫。自分ならやれる。
世界が広がった。月並みな表現ですが、本当に思います。
もっと貪欲に知識を吸収し、仕事を楽しみたい。
この文章を読んだあなたにも楽しんでほしい。たった一度の人生なのだから。
参考:マコさんが利用した転職エージェント[PR]
doda
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