【女性の転職】女性が長く働きやすい会社を見つける4つのチェックポイント
[最終更新日]2025/09/01

「女性が長く働きやすい職場は、どうやって探せばいいのだろう」と悩んでいませんか?
働くうえで性別に関係なく活躍できる時代になり、女性が多様なキャリアを形成することが可能になりました。
転職してキャリアアップを図ったり、自分が望むライフスタイルに合わせて転職を検討したりする女性も増えてきています。
選択肢が増えたことで、将来のキャリア設計をしっかり考えることがより重要になっています。
目次
1)女性が長く働きやすい職場とは?
この先長く働いていくことを考えたとき、正社員としての転職を希望する人は多いでしょう。
その間に出産や育児を経験する人もいるでしょうし、そういったライフステージの変化にも対応できる環境が整備されているかどうか、よく見極めた上で転職先を検討する必要があります。
また、仕事を中心に据えて生活設計を立てていくのか、仕事以外のプライベートの時間を重視するかによっても、転職先に求める条件は違ってくるはずです。
転職活動を始めるまでのところで、前もって考えておきたいことについて、まずは整理してみましょう。
これから、どんな働き方を目指していきたいかをイメージすること
女性が正社員として転職する際に考えておきたいこととしては、以下の3点が挙げられるでしょう。

- どのようなキャリアを歩みたいか
- 仕事とプライベートのバランスをどうしたいか
- 結婚や出産と仕事をどう両立させるか
どのようなキャリアを歩みたいかは、たとえば職種の専門性を高めたいのか、ゼネラリストとして管理職を目指したいのかなどです。
自分はどのような場面でやりがいを感じ、仕事を通じてどのようなことを成し遂げていきたいのか、適性や職業観から考えておく必要があります。
仕事とプライベートのバランスについては、より大きな仕事をこなしたり収入面でさらに上を目指したりといった面を重視するのか、あるいはワークライフバランスを重視して仕事は着実にこなしていくことを重視するのか、といった違いを見ていくことです。
理想のバランスは人それぞれ異なり、自分に合った働き方を見つけることが重要です。
さらに、結婚や出産などでライフステージが変化したとき、仕事をどう続けるのか、うまく両立させる方法を考えておくことも大切です。
こうしたことをひとつずつ考えていき、今後目指していきたい働き方(キャリアプラン)と生き方(ライフプラン)を具体的にイメージしておくことが大切なのです。
参考:キャリアプランとは
キャリアプランとは、あなたが将来に望む仕事や働き方を実現するためのプランニング(行動計画)のことをいいます。
具体的には、以下のようにプランを立てていきます。
キャリアプランを立てる際、まず「キャリアの棚卸し」を行います。
キャリアの棚卸しで出てきた経験(または知識・スキル)をもとに、あなたが新天地でチャレンジしたい働き方をイメージし、そしてそれを実現するためにどんな行動が必要かを考えていきます。
キャリアプランは、上記の「キャリアプランの例」にあるように時期ごとに「実現したいこと」と「そのためにやること」を表形式に落とし込むと、そのイメージを整理しやすくなります。
ポイントは、半年や1年ではなく、3年・5年といった中長期的な期間を見据えることです。
今のうちにマスターしておくべき知識・スキルや取得しておくべき資格が出てくるかもしれません。
数か月に一度のペースでキャリアプランを考えておくと、普段においてもキャリアの軸を持てるようになり、迷いのない判断をしやすくなります。
参考:ライフプランとは
ライフプランとは、人生の中で想定される大きなイベントを考え、お金が必要になるタイミングやその金額を把握して計画をたてることです。
具体的には、以下のプロセスでプラン立てを行います。
上の図では、ライフプランの目標として海外旅行、マイカーとマイホームの購入、そして子どもの大学入学と老後資金を挙げており、これら全てを貯蓄でまかなうとしたら毎月24万円の積立が必要となることが分かります。
(※ すでに貯蓄がある場合や積立投資などの資産運用を行っている場合は、この限りではありません。)
ライフプランを立てることによって、「早めの貯蓄が必要になりそうだ」という気づきがあるかもしれません。
または、「転職時の給与条件として、これくらいは欲しい」という新たな希望条件が出ることもあるでしょう。
パートナーや家族のいる方は、転職の際にこれからのライフプランについてパートナー・ご家族の方と話し合うことをおすすめします。
ライフプランを交えての転職活動はパートナー・ご家族の方にとも共有する「共通目標」となり、活動を応援してもらいやすくなるでしょう。
女性の転職支援に強い転職エージェントを利用する

世の中には多くの転職支援サービスがありますが、どのサービスにもそれぞれの強みや得意分野を持っています。
女性が転職するにあたって転職支援サービスを利用するのであれば、女性の転職に強い転職エージェントを利用することをおすすめします。
女性の転職支援を得意とする転職エージェントなら、女性が長く働きやすい職場かどうかを重視し、適した仕事を紹介してくれます。
転職活動の際には、多くの人が「転職エージェント」を利用しています。
その主な理由は、国内の少なくない会社がハローワークや転職サイトではなく転職エージェントのみに「非公開求人」を出しているからです。

ですが、私たちが転職エージェントを利用する際は「求人を紹介してくれる人」としてではなく、「転職活動全般を相談できる人」として活用したほうがより効果的でしょう。

上記図で表す通り、「求人紹介」は転職エージェントが提供するサービスの一部でしかありません。
それ以外のサービス、例えばキャリアプランのアドバイス(キャリア相談)、書類添削、面接対策などの選考通過のためのサポートも受けることによって、転職成功の確度を高めていけるはずです。
ただし、転職エージェントは国内多くのサービスがあり、またどの担当者が付くかによってもサポートの提供のされ方が変わります。
あなたに合った転職エージェント(または担当アドバイザー)を見つけるためにも、はじめに2~3つのサービスに登録して、利用のしやすさやコミュニケーションの取りやすさを比較しておくことをおすすめします。
2)女性の転職支援に強いおすすめの転職サイト・エージェント
type女性の転職エージェント
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女性への転職支援で25年の実績!年間10,000名以上の女性転職者希望者へのキャリアカウンセリングを行っています。
type女性の転職エージェントは、その名の通り女性の転職支援に特化したサービスです。
「ワークライフバランスを重視した働き方がしたい」「産休・育休後も仕事復帰ができる環境で働きたい」など、女性ならではのライフプランも含めた相談が可能です。
在籍するキャリアアドバイザーは皆女性ですので、女性が働きやすい職場を探している方、ご自身の最適な働き方を模索している方も、気兼ねなく質問できるでしょう。
また、type女性の転職エージェントでは、「転職しようか迷っている人のための転職相談会」「ワークライフバランスを整えたい人のための転職相談会」など、で無料のオンライン相談会を定期的に行っています。
まずは気になるセミナーに参加して、その後サービスを本格的に利用するのもよいでしょう。
type女性の転職エージェントの特徴
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サービス対応地域 | 東京、神奈川、千葉、埼玉 |
公開求人数 | 約1.2万件(2025年2月現在) |
とくに多い職種 | システムエンジニア(IT・通信・ソフトウェア)|営業|Webエンジニア・クリエイター(Web・インターネット・ゲーム)|管理・企画・マーケティング・経営|専門職(コンサルタント・金融・不動産)など |
転職するかどうかの悩みだけでなく、結婚・出産といったライフイベントに関する相談も受け付けています。いちど相談をして、転職するかの判断をされるのもよいでしょう。
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マイナビAGENT
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書類作成、面接準備のサポートの手厚さが特徴。特に「はじめての転職で、不安…」という人におすすめです。
マイナビ転職はよく知られている転職サービスの1つです。
サイト内の「女性のおしごと」というページでは、女性が活躍している企業や、女性に人気がある職種の求人を探せます。
「女性社員5割以上」「女性管理職登用実績あり」「産休・育休取得実績あり」「育児中の社員在籍中」といった、女性ならではのこだわりを検索条件に加えられるので、自分が希望するワークスタイルに近い条件の職場を効率的に検索できます。
マイナビAGENTの評判とおすすめ使い方
マイナビAGENTを利用した人たちの評判・口コミからは、「担当者が親身に対応してくれた」「じっくり話を聴いてくれた」「書類添削、面接対策が役立った」といった意見・感想が多く見られます。
一度にたくさんの求人を紹介するよりも、利用者の希望を確認しながらじっくり対応する支援スタイルをとることが多いようです。
マイナビAGENT登録時には、「希望条件」「これまでの経歴」を入力する欄があります。ここであなたの情報を丁寧に入力しておくことで、担当者からより適切な支援を受けられるでしょう。
マイナビAGENTの特徴
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 非公開 |
とくに多い職種 | 営業職|マーケティング|広報|人事|経理|クリエイティブ(Web・編集・制作など)|ITコンサルタント|システムエンジニア|金融アナリスト|調査・分析|看護師|薬剤師|保育士|不動産専門職|建築・設計アシスタント|デザイナーなど |
業界・職種ごとの専任サポートチームが「じっくり親身になって」支援してくれるのがマイナビAGENTの強み。サービス入会時に登録する情報で担当が決まりますので、経歴・希望条件は丁寧に記入しておきましょう。
リブズ
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女性ならではの働き方をしっかり考えてくれる企業が多く見つかる転職サイト。企業からのスカウト・オファーも活性しています。
リブズは、女性の転職に特化した転職サイトです。
「ジョブマッチング」の形式をとっており、企業からのスカウトを待つのが基本的な利用方法です(企業への直接応募も可能です)。
対象エリアは全国で、サービスの対象年齢にも制限はありません。
求人数は非公開ですが、女性の活躍推進やキャリア形成に注力している企業が厳選されています。
女性の活躍や社会進出を応援するWoman Bright Actionというプロジェクトに賛同する企業と提携しているため、ワークライフバランスを重視する大手企業や中小の有料企業の求人を紹介してもらえる可能性が高くなります。
また、紹介する案件は年収400万円からのものが多く、能力を正当に評価してもらいキャリアアップにつなげていきたい女性にマッチしやすいでしょう
リブズの活用メリットと女性の転職へのおすすめポイント
女性のライフプランに合わせて、幅広いワークスタイルを選べるのがリブズの特徴です。一例として、次のような条件で求人を探し「興味がある」と募集企業に伝えられます。
- 時短勤務やフレックス勤務が可能な企業
- 業務委託による在宅勤務が可能な企業
- 管理職など重要なポジションで活躍できる企業
専門スキルを活かしたい人や自由度の高い働き方を希望する人にとって、希望条件に合った仕事を探しやすいのがリブズのメリットです。
他の転職サイトで条件に合う求人が見つからないと感じていた人は、リブズを活用してみるとよいでしょう。
また、リブズで確認できる求人は、企業の以下情報もチェックできます。
人事制度や女性の活躍状況
メンバーや経営陣の性別比率、ワーキングペアレンツ率など、社内のダイバーシティを表す数値
社員が活躍しやすい環境を整えるための企業の取り組みや、制度の活用状況
リモートやフレックスなど、勤務スタイルの柔軟性
「時間」や「場所」にとらわれない働き方が実現できるかどうか
フルタイムと時短の切り替えの事例や、週4勤務などの柔軟なワークスタイルの事例
実際に働く社員のリアルな声
残業の有無や社内のコミュニケーションの取りやすさ、評価制度など。
リブズの特徴
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 非公開 |
とくに多い職種 | 経営企画・事業企画・商品企画・各種コンサル|人事・採用・広報・経理・法務・組織庶務・営業事務・秘書|法人営業・個人営業・代理店渉外・インサイドセールス・カウンターセールス|カスタマーサポート・クライアントサクセス・コールセンター・社内SE|Webディレクター・プロデューサー・コンテンツ編集・マーケティング・デザイナーなど |
リブズの求人の質は高いですが、量は少なめです。登録の際はリクルートエージェントやdodaにも登録しておくのがおすすめです。
doda(デューダ)
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都市部・地方ともに豊富な求人と、担当からの積極的な提案が特徴。企業からのスカウトも多く、「たくさんの求人に接していきたい」人におすすめの転職エージェントです。
dodaは求人数・実績において国内トップクラスを誇ります。
国内最大級の求人数と実績で培ったノウハウがあり、「積極的に求人紹介をする」タイプのアドバイザーが多いため、「スピーディ」かつ「自分にマッチする求人が見つかりやすい」特徴があります。
dodaのサービスの主な特徴は、「転職サイト・転職エージェント両方の機能を利用できる」、「企業からのスカウトが多く届く」ことです。
アドバイザーにキャリア相談をしながら求人を紹介してもらえるほか、自分でも登録後のマイページから気になった求人をチェックして応募が可能です。
業種や職種、地域に関わらず豊富な求人を擁していますので、「まずは求人をチェックしてみよう」という際にもおすすめのサービスです。
評判とおすすめ使い方
dodaを利用した人たちの評判・口コミからは、「企業からのスカウトが多い」「たくさんの求人を見つけられる」などの求人と出会える機会が多いこと、「担当エージェントのサポートが丁寧だった」「話をしっかり聞いてくれた」といったエージェントサポート品質への意見・感想が多いです。
doda登録後は自分で求人を探して応募することも可能ですが、エージェント経由でのみ紹介される非公開求人も多いです。希望条件に適う求人と多く出会えるように、担当エージェントからの提案・サポートも積極的に活用するとよいでしょう。
dodaの特徴
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約28万件(2025年9月現在) |
とくに多い職種 | 営業職|企画・管理|技術職(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア)|技術職(組み込みソフトウェア)|技術職(機械・電気)|専門職(コンサルティングファーム・専門事務所・監査法人)|クリエイター・クリエイティブ職|販売・サービス職|公務員・教員・農林水産関連職|事務・アシスタント|医療系専門職|金融系専門職など |
dodaは求人を自分から応募可能ですが、エージェント経由でのみ紹介される非公開求人も多いです。担当エージェントには初回面談時に希望条件をしっかり伝えておくことで、より有意義なサポートを受けられるでしょう。
3)女性が長く働きやすい企業を見つける4つのチェックポイント
転職エージェントから希望する条件に近い転職先の候補を紹介された場合、キャリアコンサルタントから伝えられる情報を注意深く聞くことが重要です。
同時に、キャリアコンサルタントが持っている情報に頼ってしまうのではなく、面接などの機会に自分の目でよく見て、本当に希望通りのキャリアを実現できる職場かどうかを見極めることが重要です。
ここでは、女性が長く働きやすい会社を見つける上でぜひ意識しておきたいチェックポイントを4つ挙げます。
働きやすい職場かどうかを判断する基準として、ぜひ参考にしてください。
女性が長く働きやすい会社を見つける、4つのチェックポイント
社内の男女比、女性の年齢層、女性管理職の割合

従業員の男女比は、女性が働きやすい職場かどうかを見極めるうえで基本的かつ重要なポイントです。
もちろん、女性比率が低いからといって直ちに働きづらい職場というわけではありません。しかし、制度として育休・産休があっても取得実績がないなど、実態との乖離があるケースも見受けられます。過去の活用事例の有無にも注目しましょう。
あわせて、女性社員の年齢構成も確認しておくと、入社後に馴染みやすい環境かどうかを把握するヒントになります。
たとえば、直属の上司や同僚の年齢層が自分と近いか、自分の年齢がその職場にとって「若すぎる/年上すぎる」など浮きやすい構成になっていないかなどは、入社後の人間関係にも関わる重要な視点です。
さらに重要なのが、管理職における女性の割合です。
女性社員の比率は高いのに、管理職に女性がほとんど登用されていない場合は、昇進や評価において男女間で機会の不均衡がある可能性も考えられます。単なる人数だけでなく、役職別にどういった構成になっているかも確認しましょう。
参考:女性の長く働きやすい職場を確認する際のポイントと参考値
ポイント | 参考値(2023年〜2024年データ) |
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正規社員の女性比率 | 厚生労働省「雇用均等基本調査(令和5年度)」より 27.3% |
管理職に占める女性の割合 | 同上調査より:部長相当職 7.9%、課長相当職 12.0% |
男女別の育児休業取得率 | 同上調査より:女性 84.1%、男性 30.1% |
月あたりの平均残業時間 | 厚生労働省「毎月勤労統計調査(令和5年)」より 全体 10.0時間(一般労働者 13.7時間) |
これらの数値はあくまでも一つの目安ですが、企業のダイバーシティ推進や働きやすさを見極める上で有効な手がかりになります。
特に気になる企業については、「制度がある」だけでなく、「実際に活用されているか」や「数字が改善傾向にあるか」といった点も確認してみましょう。
参考文献
- 総務省統計局「労働力調査」
- 厚生労働省「雇用均等基本調査(令和5年度)」
- 厚生労働省「毎月勤労統計調査(令和5年)」
女性社員の勤続年数

社員の平均勤続年数は、企業の定着率や働きやすさを知るうえでの重要なヒントです。
特に男女別の平均勤続年数に注目することで、女性が長くキャリアを築ける環境かどうかを見極めることができます。
厚生労働省の調査(令和5年度)によると、女性正社員の平均勤続年数は10.4年、男性は14.2年というデータが出ています。依然として差はあるものの、各社の取り組みにより徐々に改善傾向にあります。
もし企業内に女性社員が多く在籍していても、勤続年数が極端に短い場合は、出産・育児・介護などライフイベントへの支援が不十分である可能性も考えられます。反対に、女性の勤続年数が長い企業では、制度の整備だけでなく、それを安心して使える職場風土があることがうかがえます。
また、女性のキャリア継続を支える企業では以下のような取り組みも見られます。
- 育休からのスムーズな復職支援(時短復職制度、時差出勤、段階的復帰など)
- 社内キャリア相談や、ライフイベントに応じた働き方選択(ジョブリターン制度)
- 柔軟な勤務体系(フレックス、テレワークなど)の実績活用
勤続年数のような定量データは、有価証券報告書や企業ホームページの「サステナビリティ」・「CSR」ページなどに掲載されている場合があります。求人情報にない場合は、転職エージェントに質問することで詳細な情報を得ることができるでしょう。
一人ひとりのライフスタイルが多様である今、平均勤続年数はその職場で「長く働ける選択肢」がしっかりと用意されているかどうかの一つの指標になります。ぜひ確認しておきたいポイントです。
参考文献
- 厚生労働省「雇用均等基本調査(令和5年度)」
女性目線でも考慮された制度(福利厚生等)の有無と利用状況

福利厚生や社内制度が女性目線で設計されているかどうかは、長く安心して働ける環境を見極めるうえで重要なチェックポイントです。
近年は、乳がん・子宮頸がん検診の費用補助や、生理休暇の取得推進、不妊治療や更年期ケアへの支援など、女性の健康課題に寄り添った福利厚生を導入する企業も増えています。
もちろん、産前産後休業・育児休業、短時間勤務制度といった法定の制度だけでなく、それを上回る独自の休暇制度(例:子の看護休暇の時間単位取得、生理休暇の有給化)を整えている企業は、実際に女性がキャリアを諦めずに働き続けられる可能性が高いと言えるでしょう。
ただし、制度があるだけでは不十分です。実際に制度が利用されており、職場に浸透しているかがより重要です。制度があっても「取りづらい空気」があるようでは意味がありません。
こうした実情は求人票からは分かりにくいため、転職エージェントを通じた内部情報の収集や、口コミサイトでの社員の声の確認が有効です。
また、時短勤務・フレックス制度・テレワークの柔軟な活用や、育児・介護と仕事を両立するためのキャリア支援制度(例:社内復職支援、ジョブリターン制度など)があるかもチェックしましょう。
「この会社、働きやすそう」と感じたら、福利厚生の中身まで深掘りして、制度の有無だけでなく「使いやすさ」まで確認してみてください。
参考文献
- 厚生労働省「働き方・休み方改善ポータルサイト」
- 厚生労働省「特別な休暇制度 事例集(令和6年)」
トイレなどの設備や衛生面

意外に見落とされがちですが、オフィス内の設備や衛生環境も「女性が長く働きやすい職場かどうか」を判断するうえでの大事なヒントになります。
たとえば、トイレが男女共用で1つだけといったケースは、まだ中小企業やスタートアップなどで見受けられます。限られたスペースや予算の事情があるとはいえ、毎日使う設備だからこそ、配慮があるかどうかは気になるところです。
また、築年数の古いオフィスでは、和式トイレしかない、女性専用スペースがないなど、設備の更新が追いついていないこともあります。面接や会社見学の際は、トイレの様子や更衣室、休憩スペースの環境にもさりげなく目を向けてみましょう。
さらに、女性社員が少ない職場では、女性用トイレや更衣室の清掃が不十分だったり、そもそも誰も気にかけていないということも。こうした衛生面の扱いからも、企業の職場環境への意識や配慮レベルが透けて見えることがあります。
このようなハード面は、求人情報にはまず載っていないため、実際に足を運んでみる、担当エージェントに確認するなどして情報を得るのが有効です。小さなことのように見えて、毎日の働きやすさに直結するからこそ、チェックしておく価値があります。
【まとめ】女性が長く働きやすい職場を見つけるには、「自分の目で判断すること」も重要

求人広告や転職エージェントの情報から、会社の特徴や社風が何となく感じられることがありますが、最終的には自分の目で見て判断することが重要になります。
事前の情報では良い印象を持っていても、面接で違和感を覚えるようであれば、その会社には「合わない」可能性があります。
面接のようにほんの短い時間の中で判断するべきでない考え方もありますが、一方で、短い時間で違和感を覚えるようなら、実際に働き始めたら違和感の連続では?という見方もできるのです。
小さな違和感を見逃さないようにするためにも、ここで挙げたチェックポイントのような判断基準を持ち、自分にとっての「合う」「合わない」を判断するようにしましょう。