41歳の転職は厳しい?成功談・失敗談を交えて成功のポイントや注意点を解説!
[最終更新日]2025/09/10

「41歳で転職して大丈夫?」と心配される方は多いものです。働き方や家族の状況が変わり、「そろそろ仕事を変えたい」と思っても、年齢がハードルになるのではと不安になりますよね。
以前は「35歳限界説」と呼ばれ、20~30代前半までは転職しやすいが、それ以降はキャリアアップが難しくなると言われていました。
ところが近年は状況が一変しています。総務省の調査では、2024年に正社員から正社員へ転職した人は約99万人に達し、35~54歳の転職者数が前年より6万人増えました。
また、2024年平均の有効求人倍率(求職者1人あたりの求人件数)は1.25倍、東京では1.76倍と高水準で、求職者に対して求人が十分にある「売り手市場」が続いています。
つまり、41歳で転職する際には年齢だけを理由に諦める必要はありません。経験やスキルを活かせる求人が豊富にあり、ITや製造、管理職などの分野では40代の転職者が活躍しています。
参考文献:
・厚生労働省:一般職業紹介状況(令和6年12月分及び令和6年分)
・パソナグループ:最新の採用市場・転職動向は?(2025年7月版)
目次
参考:41歳の転職におすすめの転職エージェント
サービス名 | doda X![]() |
リクルートエージェント![]() |
JACリクルートメント![]() |
リクルートダイレクトスカウト![]() |
doda![]() |
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メリット |
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得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 |
対象年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
1)41歳のチャレンジ転職は入念な準備と周囲の人の協力が必須

かつては40代の転職が難しいと言われましたが、現在の市場では必ずしもそうではありません。
人手不足や賃上げの流れを受け、経験豊富なミドル世代を積極的に採用する企業が増えています。2024年には正社員同士の転職者数が約99万人に達し、35〜54歳の転職者数が前年から増加しました。
企業はスキルや経歴の適合を重視するため準備と自己分析は欠かせませんが、41歳でも十分に活躍の場があります。
そこで、ここでは41歳で転職を考えるときに意識しておきたい「大切なポイント」についてご紹介します。
「在職中」からの転職活動

在職中から活動を始めることをおすすめします。収入を確保しながら準備を進められるため、家族がいる方でも安心して転職活動ができます。
求人倍率が高いとはいえ、40代では即戦力としての経験やスキルが問われることが多く、企業研究や書類準備に時間がかかりがちです。早めに情報収集を行い、必要に応じてオンライン講座やリスキリング(再学習)でスキルを補うなど、入念な準備を進めましょう。
転職を支援してくれる人の確保

経験やスキルを重視する採用では、求人数が多くても競争があるのは事実です。選考に落ちることもありますが、そこで一喜一憂せず、自分の経験や強みを信じて活動を続けるメンタルが大切です。
とはいえ、一人で抱え込まずに周囲の協力を得ることも忘れないでください。家族や友人に相談するほか、前職の同僚や同業者から情報をもらえることもあります。人からの紹介で思いがけない求人に出会えるケースも多いです。
身近に相談相手がいない場合は、転職エージェントやハローワークのキャリアアドバイザーを活用すると心強いでしょう。彼らは非公開求人の紹介や書類添削、面接のアドバイスなど、客観的な視点から転職活動をサポートしてくれます。
キャリアの棚卸しをする

41歳での転職では、自分のキャリアの棚卸しが欠かせません。これまでの業務経験を振り返るだけでなく、強みや弱み、興味のある分野を洗い出し、自分の市場価値を客観的に把握しましょう。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展により、ITスキルやデータ分析力などが求められる職種も増えています。これらのスキルが不足していると感じたら、オンライン講座や職業訓練を活用して補うのも一つの方法です。
棚卸しによって目指す方向性が明確になれば、応募する求人を絞り込みやすくなり、書類選考や面接でも的確にアピールができるようになります。
補足:キャリアの棚卸しについて
キャリアの棚卸しとは、「これまでの仕事で得たスキルや経験を整理し、自分の市場価値を把握すること」です。特に近年はAIやIT技術への対応力が求められる場面が増えているため、デジタルスキルがどの程度あるかも確認しておきましょう。

「キャリアの棚卸しをしましょう」と言われても、具体的に何から始めれば良いか迷う人もいるはずです。
そんな際は、以下の手順で進めてみてください。
- これまで経験した業務をすべて書き出していく
例)「営業事務作業、企画書・提案書の作成、サービス進捗のデータ入力」など - 書き出した業務について、それら業務に求められる知識・スキルは何かを考える
例)「営業事務作業」=ヒアリング力、数値管理能力、PC操作の知識など - 出てきた知識・スキルの中で、「これからも続けていきたいこと・伸ばしていきたいこと」が何かを考える
- それらを実現できる働き方について考える
参考:41歳男性のキャリアの棚卸し例
ステップ | キャリアの棚卸し例 |
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① これまで経験した業務 | 法人営業、新規顧客の開拓、既存顧客のフォローアップ、営業チームのマネジメント、マーケティング戦略の策定、契約交渉、プレゼンテーション、見積書・提案書の作成、顧客のニーズ分析、プロジェクト管理、販売データの分析、販売促進キャンペーンの企画・実施、トレードショーや展示会への参加、クレーム対応、顧客教育・トレーニング、社内外のステークホルダーとの調整 |
② ①で得られた知識・スキル | 法人営業スキル、リーダーシップ、交渉力、プレゼンテーションスキル、マーケティング知識、データ分析能力、コミュニケーションスキル、問題解決能力、プロジェクトマネジメント、顧客関係管理、戦略的思考、チームビルディング、イベント企画力 |
③ ①・②を通じ、これからも続けていきたいこと | 顧客との関係構築を強化し、戦略的な営業活動を展開、マーケティング戦略の立案・実施 |
④ ①~③が活かせる仕事・働き方 | 営業部長、ビジネスデベロップメントマネージャー、マーケティングディレクター |
転職前において、キャリアの棚卸しはやっておきたいところです。
具体的な進め方については、以下記事で詳しく紹介しています。興味のある人は併せてご覧ください。
参考文献:
・総務省統計局労働力調査(詳細集計)2024年平均結果
・厚生労働省一般職業紹介状況(令和6年12月分及び令和6年分)
・パソナグループ最新の採用市場・転職動向は?(2025年7月版)
2)41歳で転職に成功した人の体験談
41歳でも転職が身近なものになりつつあります。総務省の労働力調査によると、2024年の転職者数は約331万人と前年から増加し、3年連続で増えています。
求人倍率も全国平均で1.25倍と高止まりしており、経験豊富なミドル世代を求める企業が増えています。ここでは、実際に41歳で転職に成功した方々の体験談を紹介します。
【体験談①】資源開発事業からWebサービスの新規事業へ転職
アール さん 男性 東京都

転職前 | 転職後 | |
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職業 | 商社 | Webサービス |
職種 | 資源開発 | 新規事業開発(事業本部長) |
従業員規模 | 約100,000名 | 1,000人 |
年収 | 1,000万円 | 1,300万円 |
-
転職する前の私は商社に勤務し、原油の油田の権益を獲得するため世界中を飛び回り、国益にもなる仕事にやりがいを感じていましたが、「会社で与えられた仕事ではなく、自分でビジネスを生み出したい」と考え、転職を決意しました。
海外出張が多かったので転職エージェントに登録し、現職のWebサービス事業を手掛けるベンチャー企業に出会い、新規事業部長として入社しました。
新たな職場で10名のスタッフと新規事業のアイデアについて話し合いを始めたものの、仕事に対する消極的な姿勢やアイデアへの反対意見が多く、困り果てて叱ったこともあります。
その後は、社内外でコミュニケーションをはかり、スタッフ全員が前向きに仕事に取り組むようになり、6つの新規事業を立ち上げました。
黒字化したのは2つでしたが、失敗をカバーする収益を創出でき、スタッフみんなと喜びを分かち合えたのです。
その経験を通して思うのは、マネジメントする人間は、組織の気持ちを一つにするのが大切だということでした。
チャレンジは、自分だけでなく相手も巻き込むこと
アールさんは資源開発からWeb業界へと大きく舵を切り、リーダーとして複数の新規事業を立ち上げました。この背景には、デジタル分野で経験豊富な人材を求める企業が増えていることが挙げられます。2024年平均の求人倍率は全国で1.25倍と高水準で、新しいサービスや事業を創出できる人材は引く手あまたです。
現職でのミッションを明確にし、仲間と共にビジョンを共有することが、40代の転職成功のポイントであることがよく分かります。
体験談② 「ものづくり」の情熱を掲げて初めての転職
ひろと さん 男性 京都府

転職前 | 転職後 | |
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職業 | 製造メーカー | 製造メーカー |
職種 | 技術職 | 技術職 |
従業員規模 | 4000人 | 700人 |
年収 | 700万円 | 700万円 |
-
メーカーでものづくりの仕事に携わっていましたが、課長職に昇進したことでメイン業務が人の仕事に変わりました。
ものづくりの仕事をしているときは「みんなが楽しめればいい」と考えていましたが、管理職になって製造現場に顔を出す機会が減り、自分が仕事を楽しめなくなったことが転職を考えたきっかけです。
そこで、従業員数4,000人のメーカーから700人規模の会社に転職。それまでは縦割りで業務が制限されることも多かったのですが、入社した会社では何でも担当させてもらえたのは、うれしかったです。
とはいえ、未経験の業務も多く、業者さんやクライアントのやりとりのなかで連絡不足によるトラブルが起こり、怒られたことも多々ありました。
ですが、「叱ってもらえるうちが花」と考えめげずに対応し、フォローが欲しいときにはほかの社員にお願いするうちに、社会人としてのパフォーマンスが高まったように感じます。
「みんなが楽しむこと」と「自分が楽しむこと」の折り合い
ひろとさんは管理職になったことで現場から遠ざかり、「自分が楽しめる仕事」を求めてより規模の小さな同業他社へと転職しました。新しい職場では幅広い業務を担当し、戸惑うこともあったようですが、仲間と協力しながらものづくりに没頭できる環境を手に入れています。
転職市場では、専門技術を持つ40代の技術職を募集する求人も少なくありません。
自分のやりたいことを明確にし、現場に近い職場環境を求めることは、転職の満足度を高めるカギと言えるでしょう。
体験談③ 保険会社の事務職転職といつかの独立を目指して
ZERORO さん 男性 新潟県

転職前 | 転職後 | |
---|---|---|
職業 | 保険会社事務職 | 保険会社事務職 |
職種 | 事務 | 事務 |
従業員規模 | 2000~3000人(全国規模) | 150名 |
年収 | 600万円 | 200万円 |
-
保険会社で20年、事務職としてお客さま対応を中心に仕事をし、困っている方が問題を解決し、笑顔で帰っていただくことにやりがいを感じていました。
しかし、管理職になり重役会議に出席するようになったことで、会社の将来に不安を覚え、独立を考えるようになったのです。
とはいえ、独立するには知識が不足しており、実行に移すには不安があるなかで、持っている資格が生かせる専門職の求人を見つけて応募し、転職を果たしました。
経験者ではあるものの、新たな職場では新人です。
前職とのルールの違いや、上司が自分より年下なことで、仕事がしにくいと感じたことも事実です。
人間関係の構築も一からで、自分の本音を押し殺して仕事をすることに、もどかしさを感じたこともあります。ですが転職したことで、どんな会社にも問題があり、前職ではそれを考えずに文句を言うだけだった自分に気付けました。
今回の転職は独立へのステップと割り切っていますが、年収や働き心地など、転職によってトレードオフしたものもあります。
現職でたくさんのことを学び、独立への土台を固めていければと考えています。
「そのチャレンジは、何とのトレードオフか」を考える
ZEROROさんの転職体験は、独立を視野に入れつつも、現職で知識を蓄えるための挑戦でした。
経験者としてのスキルを活かして新しい環境に飛び込む一方で、年下の上司の下で働く環境や年収の減少など、トレードオフもありました。転職によって得られるものと失うもののバランスを考え、将来の目標に照らして判断することの大切さが伝わってきます。
参考文献:
・総務省統計局労働力調査(詳細集計)2024年(令和6年)平均結果の要約
・厚生労働省一般職業紹介状況(令和6年12月分及び令和6年分)
3)41歳の「将来の漠然とした不安」からの転職を成功するポイント

「このままでいいのだろうか」と感じる漠然とした不安は、年齢に関係なく誰にでも起こり得ます。株式会社マイナビの転職動向調査では、転職活動を始めた理由のトップは「給与が低かった」で、続いて「仕事内容に不満があった」「会社の将来性・安定性に不安があった」「職場の人間関係が悪かった」の順でした。
40代女性では特に「仕事内容への不満」が高い割合を示しており、年代が上がるほど職場の人間関係を理由にする人も増えています。
一般的に、以下のような要素が複数重なると退職・転職を真剣に考え始めると言われます。
- 仕事内容や評価への不満
- 給与や労働時間などの待遇面
- 職場の人間関係や企業文化
- ライフイベントや家庭の事情
仕事への不満が2つ以上重なると、本気で辞めたくなる気持ちが強くなるものの、不安や不満だけを動機とする「逃げの転職」は後悔のもとになりやすいと言われます。企業は40代の採用において、会社にプラスをもたらす経験やスキルを期待しているため、キャリアアップや自己成長といった前向きな目的意識が欠かせません。
不安を前向きな行動に変えるためのチェックリスト
- モヤモヤの正体を言語化する(仕事内容・待遇・環境・私生活のどこに不満があるか書き出す)
- 現職で試せる改善策(異動希望や勤務形態の見直し)を実践してみたか
- 転職後に望む条件(仕事内容・役割・評価・年収・働き方)を具体的に決めているか
- 市場の需要と自分の強みを照らし合わせ、足りないスキルをリスキリング等で補う計画を立てたか
- 家族やパートナーとの合意、学習や転職活動に充てる時間の確保ができているか
2024年の転職者数は約331万人と増加傾向が続いており、エン・ジャパンの調査では72%の転職コンサルタントが「ミドル人材の求人が増えている」と回答し、2025年も増加が見込まれるという結果が出ています。
求人増の背景には若手人材不足や経験者需要の高まりがあり、企業は40代の即戦力や高い業務遂行能力を求めています。
つまり、不安に流されず“自分の強みを活かしてどんな価値を提供したいか”を明確にし、スキルやネットワークを磨き続ける姿勢が重要です。
それでは、こうした不安をポジティブに転換した実例として、次の体験談をご紹介します。
体験談④ 40代でのエンジニア転職で私が思ったこと
一郎 さん 男性 東京都

転職前 | 転職後 | |
---|---|---|
職業 | IT系 | IT系 |
職種 | エンジニア | エンジニア |
従業員規模 | 3,000人 | 200人 |
年収 | 900万円 | 900万円 |
-
一般向けのサービスを展開しているIT企業に勤務し、給与や仕事内容に特に不満を感じないまま、10年以上エンジニアとして働きました。
とはいえ、満足しているとは言い難く、現状に停滞感があり、将来に対して漠然とした不安を感じるようになったタイミングで、上司から出向を打診されたのです。
その時点で周囲に転職する人が増えていたこともあり、転職エージェントに登録。
そこで紹介された、法人向けサービスを行っている中堅のIT企業に転職しました。現在は、事業ビジョンが明確な経営者の下、会社の推進力に感化され、毎日必死で仕事に取り組んでいます。
幸い会社の業績は好調ですが、IT業界は流動的ですから、この先どうなるかはわかりません。
そこに気づけたのは、転職したからだと思います。世の中の変化が激しいからこそ、安定し続けるためには、自分が成長する必要があると理解したからこそ、資格を取得したり、人脈を広げるなど、努力を続けています。
それにより、自分の軸を見失わずにいられれば、何があっても落ち着いて対応できるのではないかと思います。
自分の「軸」を見失わずにいるために
一郎さんは、待遇や仕事内容に大きな不満はなかったものの、同じ環境に居続けることへの停滞感から転職を決意しました。
周囲の人々が新たな環境に挑戦していく姿や、上司からの出向打診が後押しとなったと言います。
転職後は、経営者の熱意や事業ビジョンに触れることで「自分も成長し続けなければ」と強く意識するようになり、資格取得や人脈づくりに励んでいるそうです。IT業界など流動性の高い分野では、学び続ける姿勢が安定につながることを教えてくれる例と言えるでしょう。
41歳で転職を考えるときは、不安を抱えたまま現状から逃げるのではなく、「どんな価値を提供したいか」「どのように成長したいか」を明確にすることが大切です。市場の動向を踏まえ、自身の強みを棚卸しし、リスキリングやネットワーキングで価値を高め続けることで、安心して新しい一歩を踏み出せるでしょう。
参考文献:
・株式会社マイナビ転職動向調査2024年版(2023年実績)
・エン・ジャパン株式会社転職コンサルタント200人に聞いた「2025年ミドルの求人動向」調査
・総務省統計局労働力調査(詳細集計)2024年(令和6年)平均結果の要約
4)41歳でフリーター・非正規雇用から正社員に転職する際の成功のポイント

41歳でパートやアルバイト、派遣などの非正規雇用として働く人は多く、正社員への転職を目指す方も少なくありません。
総務省の労働力調査によると、2024年平均の非正規職員・従業員は2126万人と前年から2万人増え、雇用者全体に占める割合は36.8%でした。
男性は682万人と1万人減少しましたが、女性は1444万人と3万人増加しており、「自分の都合の良い時間に働きたい」や「家計の補助として働きたい」といった理由が最も多く挙げられています。
一方で、企業側のニーズは決して低くありません。採用のプロに対する調査では、ミドル世代の求人が増加しており、企業は即戦力として高い業務遂行力や成長意欲を持つ人材を求めているといいます。
そのため、正社員を目指すなら転職エージェントのキャリアアドバイザーなど、専門の支援を受けることが成功への近道です。
その際、単に「正社員になりたい」という思いだけで動くのではなく、「自分はどう成長したいのか」「どんな価値を提供したいのか」を明確にすることが重要です。求人企業はともに成長し、企業の発展に貢献できる人材を求めているため、将来像まで描けているかどうかが問われます。
正社員化を目指すときのポイント
- 目指す職種・業務を具体的に
例:事務職なら受発注管理や請求処理など、自分の得意分野を絞り、どの業務で即戦力になれるか整理します。 - 非正規で培った成果を数値で示す
処理件数や改善提案の件数など、これまでの実績を具体的な数字で伝えることで、雇用形態に関わらず成果が出せることをアピールします。 - 「橋渡し雇用」を活用する
紹介予定派遣や契約社員スタートなど、実力を示してから正社員登用を目指すルートも検討します。登用実績や基準をチェックしましょう。 - 不足スキルは短期集中で補う
Excelや簿記など実務に直結するスキルを3ヶ月程度で習得し、即戦力に近づけます。 - 書類は「要約+実績」で簡潔に
職務要約を5〜7行でまとめ、成果は箇条書きで3〜5点挙げるなど読みやすく整理します。
こうした準備を進めながら、転職エージェントやハローワークなどの支援を上手に利用しましょう。正社員になった後のキャリアパスや会社の事業ビジョンまで含めて検討することで、満足度の高い転職につながります。
体験談⑤ 40代の事務職の転職と「正社員になる」という目標
ざくろ さん 女性 青森県

転職前 | 転職後 | |
---|---|---|
職業 | 製造業 | 製造業 |
職種 | 事務(派遣) | 事務(正社員) |
従業員規模 | 20名 | 5名 |
年収 | 200万円 | 200万円 |
-
若いころに正社員として働いていた会社にリストラされてから、ずっと非正規雇用者として働いてきました。
仕事は好きでしたが、非正規雇用には保障も賞与もなく、早く正社員になりたいと考え続けていました。前職では派遣社員として働いていたのですが、正社員登用するといわれ、一生懸命仕事をしました。
ですが、業績悪化により正社員登用はおろか、派遣契約も打ち切られ、転職活動を余儀なくされたのです。すぐにハローワークに行って仕事を探し始め、2ヵ月ほどで事務職として正社員採用され、派遣社員時代と比べると月給が4万円ほど上がりました。
ですが、支給されると聞いていた賞与が1年たっても出ないままで、理由を尋ねたところ「業績が不安定だから」と返答されました。
そして、仕事量も少なく残業がないので、手取り額が派遣社員時代と変わらない状況に陥ったのです。
そのため今も、転職を考えています。前回の転職活動では「正社員になること」が目的で、会社についてよく調べずに就職した結果、今があります。
今後はもっと待遇がよい職場で正社員として働くことを目的に、勤務先で業績が上向くのを待つのか、再び転職活動をするのか、きちんと見極めたいと思っています。
転職の目的が「正社員になる」だけにならないように
ざくろさんの体験は、「正社員になれれば良い」という気持ちだけで転職すると、入社後のミスマッチが起こりやすいことを教えてくれます。派遣社員から正社員への転職は月収こそ上がったものの、賞与が支給されず、仕事量が少ないため手取りが変わらないという現実に直面しました。
正社員化は目的ではなく手段です。大切なのは、自分がどんな仕事で成長したいのか、会社がどんな将来像を描いているのかを理解したうえで選択することです。求人票や面接では、登用実績や評価制度、業務量、教育体制などを確認し、自分の強みが活かせるかを見極めましょう。
参考文献:
・総務省統計局労働力調査(詳細集計)2024年平均結果の要約
・厚生労働省パートタイム・有期雇用労働法及び労働者派遣法の施行状況等について(第21回同一労働同一賃金部会参考資料3)
・エン・ジャパン株式会社転職コンサルタント200人に聞いた「2025年ミドルの求人動向」調査
5)41歳の転職におすすめの転職エージェント

41歳で転職活動をするなら、転職サービスを活用するのがおすすめです。
転職サービスを活用する場合、必ずキャリアカウンセリングを受けることになります。
そこで自分のキャリアを棚卸しし、自身の市場価値や応募にあたっての優先順位を決めることが、入社後のミスマッチを防ぐことにつながるのです。
また、非公開求人も多数扱っているので、自分の希望条件に見合う会社も見つけやすくなります。
サービス名 | doda X![]() |
リクルートエージェント![]() |
JACリクルートメント![]() |
リクルートダイレクトスカウト![]() |
doda![]() |
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メリット |
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デメリット |
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得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 |
対象年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
doda X(デューダ エックス)
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年収800万円以上の企業からのスカウトが多く届く転職サイト。ヘッドハンターからのサポートも受けられます!
「忙しくて、転職活動に時間をかけられない…」という41歳の人におすすめのサービスが、doda X(デューダエックス)です。
doda Xの特徴は、企業からのスカウトが多いこと、そしてヘッドハンターがあなたの経歴と希望に合わせてキャリア提案をしてくれることです。
求人チェックや書類作成をする暇を見つけにくい人も、「スカウトを待つ」「ヘッドハンターのサポートを受ける」スタイルで効率的な活動をおこなえます。
紹介される求人の多くは、年収800万円以上の企業経営戦略や事業戦略に直結する重要なポジションのものがほとんど。
今よりさらに活躍できるフィールドで働きたいという人にマッチしやすいサービスでしょう。
doda Xの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京・埼玉・神奈川・愛知・静岡・大阪・京都・兵庫・広島 |
公開求人数 | 約6.7万件(2025年9月現在) |
とくに多い職種 | 事業企画・経営企画|営業|IT・Webエンジニア|経理・財務・人事・法務|マーケティング・販促・商品開発|技術職(機械・電気)|コンサルタント|金融系専門職|医療専門職|技術職(化学・食品系)|技術・専門職(建設・不動産系)|クリエイター・クリエイティブ職|サービス系(店舗管理・運営管理)|技術職(組み込みソフトウェア)|SCM・物流・購買系など |
doda Xでは登録後に職種別の経歴書のサンプルも入手できます。キャリアアドバイザーのサポートを合わせて利用すれば、書類作成の準備は万全でしょう!
JACリクルートメント
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ミドルクラス・ハイクラスの転職 満足度で6年連続No.1!(オリコン満足度調査2019-24年)利用者からは「相談の手厚さ」と「適切なマッチング」への評価が高いです。
JACリクルートメントは「年収600万円以上」のミドル・ハイクラス向け転職エージェントです。一定以上の経験や実績のある人材を求める企業の紹介に優れており、ミドル層以上の転職活動におすすめです。
JACリクルートメントでは求人紹介だけでなく、キャリア面談やキャリアの棚卸し、キャリアプラン相談といった総合的なキャリアコンサルティングを行ってくれます。
在籍コンサルタントは人材業界の中でもベテラン勢が多く、これまでの豊富な転職支援実績をもとにキャリアコンサルティングを実施してもらえます。
41歳の転職希望者はJACリクルートメントのターゲットそのものですので、多数の求人を紹介してもらえる可能性もあります。年収アップが希望条件の1つという人は、JACリクルートメントの活用を検討してみるといいでしょう。
JACリクルートメントの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約2.2万件(2025年9月現在) |
とくに多い職種 | サービス|商社|流通|消費財|マスコミ|建設・不動産|金融|IT・通信|WEB|EMC|コンサルティング・シンクタンク・事務所|メディカル・バイオ|医療・介護・福祉など |
サポートの充実がウリのJACリクルートメントですが、求人数は少なめです。登録の際は希望条件をやや広めに&他の転職サービスにも登録しておくのがおすすめです。
リクルートエージェント
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国内No.1の求人数の豊富さ!担当者からの的確かつスピーディな支援も受けられるので、「なるべく早く転職したい」人に特におすすめのエージェントです。
リクルートエージェントは国内No.1の求人数と転職支援実績を誇る転職エージェントです。
リクルートエージェントの強みは全業種・職種に対して豊富な求人数を持つこと、そして長年の実績で培われたノウハウ・転職支援ツールの充実さにあります。
とくに活用したい支援ツールは、企業の特徴から選考のポイントまでをまとめた「エージェントレポート」です。
ここまでお伝えした通り、企業研究は転職成功に向けてとても大切なアクションです。その際に、レポート情報はあなたの活動に大いに役立つはずです。
リクルートエージェント登録後に無料で活用できる、職務経歴書を自動で作成できる「職務経歴書エディタ」や無料の「面接力向上セミナー」のサービスもおすすめです。
また、担当アドバイザーもこれまでの実績をもとに41歳の転職に関する有益なアドバイスを提供してくれるでしょう。
リクルートエージェントの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約62万件(2025年9月現在) |
とくに多い職種 | 営業・販売・カスタマーサービス|企画・マーケティング・経営|管理・事務|物流・購買・貿易・店舗開発|コンサルタント|金融専門職|不動産専門職|クリエイティブ|SE・ITエンジニア|エンジニア(設計・生産技術・品質管理)|建築・土木|医療・医薬・化粧品など |
リクルートエージェントのサポートは効率的かつスピーディに進みます。日頃の活動にかけられる時間を確保しておくと、より有意義にサービスを受けられるでしょう。
doda(デューダ)
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都市部・地方ともに豊富な求人と、担当からの積極的な提案が特徴。企業からのスカウトも多く、たくさんの求人に接していきたい41歳の人におすすめの転職エージェントです。
dodaは求人数・実績において国内トップクラスを誇ります。
実績で培ったノウハウがあり、「積極的に求人紹介をする」タイプのアドバイザーが多いため、「スピーディ」かつ「自分にマッチする求人が見つかりやすい」特徴があります。
dodaのサービスの主な特徴は、「転職サイト・転職エージェント両方の機能を利用できる」、「企業からのスカウトが多く届く」ことです。
アドバイザーにキャリア相談をしながら求人を紹介してもらえるほか、自分でも登録後のマイページから気になった求人をチェックして応募が可能です。
企業からのスカウトについては、実際にdodaを利用した人たちからは「スカウトメールがたくさん届く」「(スカウトメールによって)色んな企業を知れる」といった評判・口コミが多く見られます。
業種や職種、地域に関わらず豊富な求人を擁していますので、「まずは求人をチェックしてみよう」という41歳の人にもおすすめのサービスです。
dodaの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約28万件(2025年9月現在) |
とくに多い職種 | 営業職|企画・管理|技術職(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア)|技術職(組み込みソフトウェア)|技術職(機械・電気)|専門職(コンサルティングファーム・専門事務所・監査法人)|クリエイター・クリエイティブ職|販売・サービス職|公務員・教員・農林水産関連職|事務・アシスタント|医療系専門職|金融系専門職など |
dodaは求人を自分から応募可能ですが、エージェント経由でのみ紹介される非公開求人も多いです。担当エージェントには初回面談時に希望条件をしっかり伝えておくことで、より有意義なサポートを受けられるでしょう。
リクルートダイレクトスカウト
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「実績豊富なヘッドハンターに出会いたい」ならココ!企業・ヘッドハンターからのスカウトが届く転職サイトです。
リクルートダイレクトスカウトは、転職大手「リクルート」が運営するヘッドハンティング型の転職サイトです。
年収600万円以上のミドル・ハイクラス層を対象とした求人を紹介しており、企業やヘッドハンターからの直接スカウトも多いです。
リクルートダイレクトスカウトでは「転職者がヘッドハンターを選べる」ことが大きな特徴です。

自分が希望する業種・職種に関する知識が豊富か、優れた転職支援実績があるか、といった点を見極めるために、ヘッドハンターのプロフィールを閲覧できます。
優秀なヘッドハンターを見つけたら、転職者のほうからヘッドハンターを選んで求人紹介を依頼が可能です。
また、ヘッドハンターは複数名を同時に指名することも可能です。
リクルートダイレクトスカウトの特徴
特徴 |
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サポート対象地域 | 全国 |
特に多い職種 | 経営ボード|経営企画・事業企画|管理|人事|マーケティング|広告|マスコミ・メディア・出版|クリエイティブ|営業|サービス|コンサルタント|ITコンサルタント|専門職(公認会計士、司法書士など、その他)|IT技術職|Webサービス・制作など |
公開求人数 | 約53万件(2025年9月現在) |
良質なスカウトをゲットする際は、登録時に記入するレジュメを充実させることが重要です。「アピールできる経歴が思いつかない」という人は事前に事前にキャリアの棚卸しをしておきましょう。
目指す業種・職種が定まっている人は「特化型」エージェントの非公開求人もチェックしよう

ITエンジニアや管理業務、マスコミや介護など、これまで培った専門スキルを活かしての転職を検討している人は、「特化型」の転職エージェントがおすすめです。
特化型の転職エージェント利用いちばんのメリットは、担当となるキャリアアドバイザーがその分野の業界情報やトレンドに詳しいということです。
40代で一定の知識・経験を培いつつ今後もキャリアを積み上げる為にどのような知識やスキルの開発が必要かであったり、応募する企業でどのような知識・スキルが求められるかについて、具体的なアドバイスを受けやすいでしょう。
各分野のおすすめ特化型転職エージェント
タイプ | ITエンジニア | ITエンジニア | IT・Web業界 | リーダー・マネージャー | リーダー・マネージャー | リーダー・マネージャー | リーダー・マネージャー | 会計・経理・税務・財務 | マスコミ・メディア | アパレル・ファッション | 管理部門 | 外資・グローバル | 外資・グローバル | 製造系エンジニア | 介護・福祉 | 介護・福祉 |
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サービス名 | マイナビIT AGENT![]() |
レバテックキャリア![]() |
ワークポート![]() |
doda X![]() |
JACリクルートメント![]() |
リクルートダイレクトスカウト![]() |
ビズリーチ![]() |
ジャスネットキャリア![]() |
マスメディアン![]() |
クリーデンス![]() |
MS Agent![]() |
エンワールド![]() |
ロバート・ウォルターズ![]() |
メイテックネクスト![]() |
レバウェル介護![]() |
かいご畑![]() |
メリット |
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デメリット |
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得意業界/職種 | IT・Web | IT・Web | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | 会計・経理・税務・財務 | マスコミ・メディア | アパレル・ファッション | 管理部門・士業 | 外資系 | 外資系 | 製造系エンジニア | 介護・福祉 | 介護・福祉 |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 関東・関西・中部(東海) | 東京・大阪 | 関東・関西・東海 | ◎全都道府県 | 東京・愛知・大阪+海外 | 東京・愛知・大阪+海外 | 東京・名古屋・大阪・福岡 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | |
おすすめの人 |
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公式サイト |
専門特化型のエージェントは、「実務経験者向け」のものが多いです。また、初回面談前に職務経歴書を丁寧に書いて送っておくと、適切なサポートを受けやすくなります。
まとめ 41歳の転職は「成功ポイント」を踏まえた活動を意識しよう!
最後に、41歳の転職で大切なポイントを整理します。
41歳の転職をする際のポイント
- 転職にあたって、明確な目的と入念な準備が不可欠
- 応募にあたって、企業側のニーズを理解し、自己PRをする必要がある
- 積極的に転職サービスを活用するのがおすすめ
現在の景気が続くうちは、ミドル世代の求人が減ることはないと考えられます。
ですが、41歳で応募する時点で、企業側は幹部候補生として選考しているものです。
自分の希望だけでなく、入社することで応募企業にどんな貢献ができるのか、その会社で実現したいことを熟考することも大切といえます。
この記事を41歳の転職活動をする際の参考にしていただけたら幸いです。