私の転職体験談:プログラマー一筋だった私が結婚・妊娠を境にマタハラを受けて。
転職前
- 職業
- システム開発会社
- 職種
- プログラマー
- 従業員規模
- 300名
- 年収
- 450万円
転職後
- 職業
- 製造業
- 職種
- プログラマー
- 従業員規模
- 500名
- 年収
- 300万円
目次
MIKANさんの転職ストーリー
1これまでの私
就職してこれまでずっと「仕事ファースト」の日々でした。

新卒で就職した企業はいわゆるSI会社※で、お客様企業に常駐してシステムの開発を行う会社でした。
そこで私はエンジニアとして、朝早くから夜遅くまで働いていました。
就職した当時は1人暮らしでした。
彼氏もいたんですが、仕事優先で土日や連休中に出勤することも多くて。完全に仕事中心の生活でした。
残業代がたくさん貰えましたが、それを使うような時間も無く、当時はお金がどんどん貯まっていって、それを貯金用の通帳に移すのが楽しみで、とにかくがむしゃらに頑張って働いていました。
数年間働いて、ある日、彼からプロポーズをされました。
それからは先方の両親と会ったりと、結婚の話も進んでいって、
- 私
-
(少し仕事をセーブしたほうが良いかな…)
と思いましたが、周りからは今まで通り働くことを求められて、結果、私は仕事ファーストの毎日を送り続けました。
仕事自体はとても楽しかったです。──というよりも、「仕事が生きがい」といっても過言ではない状況でした。
※ SIとは
システムインテグレーションの略。企業・団体が運営していく為に必要なシステムを設計・構築する企業を指します。
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2転職のきっかけ
妊娠、そして休職。──その後、「マタハラ」を受けて。

彼と結婚してからは、段々と生活サイクルも変わってきました。
2人の時間や、主人のお弁当や夕食を作る時間、家族の時間も大切になってきて。
これまでは「仕事が一番」だったのですが、段々とそうでは無くなりつつありました。
それでも、相変わらず始発で出勤して終電帰りの生活が続いていて、給料はたくさん頂けていましたが、
- 私
-
(お金より大事な物があるのではないのか)
とも、考えるようになりました。
そんな意識の変化が起きた時期と、初めての妊娠が重なって。
会社に報告を迷っているうちに、つわりが酷くなり、会社を休まざる終えない状況になりました。
1ヶ月近く仕事を休んで、久しぶりに職場に行くと、上司との面談がすぐに設定され
- 上司
-
「これ以上続けるのは無理なんじゃないか」
であったり、
- 上司
-
「復帰しても使い物にならないのではないか」
と、色々とマタハラに近い発言をされました。
それでもなんとか働き続けようとしましたが、明らかに自分にだけ仕事が回ってこないようになっていって・・・
そして、その数週間後には、なかば強制的な状態で仕事を辞めることとなりました。
「仕事を辞める」と私からから言うまでは、何度も定期的に上司から「続けられるのか」「辞めた方が良いのではないか」と言われ続けました。
辛かったですし、これまで仕事と会社ををとても大切にしてきたつもりでしたので、
- 私
-
(この会社は、「始発から深夜まで働けるような人材」しか必要ではなかったんだ)
そう思うと、とても悲しくていられませんでした。
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3転職中
妊娠中。そして、転職活動中。

退職後は、妊娠していることもあり、すぐには転職できないだろうと思っていました。
ですが、出産後に仕事をしたい気持ちも強くありました。
ですので、リクナビNEXTの転職サービスに登録したり、親戚のつてを頼ったりと新しい職場探しに奔走しました。
まだ妊娠初期で、つわりが収まってからは産休に入るまで何ヶ月もあったため、「出来れば出産前にお仕事をはじめさせて頂ける会社を」と一生懸命探しました。
何件か面接に行き、運良く、ちょうど私が出産して復帰した頃から社内で大規模なシステムを構築しようとしている会社とめぐり合うことが出来ました。
その会社は製造業で、社内のシステム化に力を入れており私のようなエンジニアの人材を求めていたのです。
更には、女性の働き方についても非常に理解を示していただいて、
- 人事の方
-
「妊娠~産休までは、社内の事務の方の手伝いだけでも良いですよ」
と言ってくださり、産休は通常1年以上働いていないと取得出来ないところを、特別無給を使用させて頂き休ませて頂く事も出来ました。
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4転職後
転職後、しばらくして産休・育休に。その後また職場に復帰して。

産休前は、転職した直後にもかかわらず、お腹の子にも気を遣って頂け、とても親身にして頂きました。
業務は前職とは違い定時に終わるような仕事のため、給料はかなり少なくなりましたが、毎日の生活にゆとりが生まれました。
それは育休明けも同じで、前職では時短制度がありませんでしたが、今の職場は時短制度があって。6時間勤務で家族の元に帰る事が出来ています。
それでも、最初のうちはやはり、慣れるまで大変でした。
同期や仲の良い方がいなかったため、昼ごはん休憩のときなどに一緒にご飯を食べれる相手がおらず、いつも一人でした。
部署内も異性の方や年齢の離れた女性の方が多かったため、しばらくの間は肩身が狭い思いもしました。
あと、妊娠中だったこともあり、こちらも勝手に「どう思われているんだろう」と思ってしまっていた面もありました。
職場の輪に馴染めてきたのは、出産後に復帰してからです。
子供を産んだことで、「母としての強さ」が職場でも表れるようになったのでしょうか笑。
同僚の方と子供の話をしたりも出来るようになり、自然と輪に溶け込めるようになりました。
5その後、どうなったか。
働き方に対する意識の変化と、転職の機会に気付けたこと。

結婚して、転職して、出産して──私の働き方に対する意識は大分変わっていきました。
新卒で就職した時は、とにかく好きな仕事が出来るなら1日中でも働いていたいと思っていました。
ところが家族が出来て、暮らし方が変わると、「給料が少なくても良いから、早く帰ることの出来る仕事に就きたい」と思うようになっていったのです。
結果的に、前職からほとんど首を切られるような形での転職でしたが、転職を行ったおかげでゆるやかな生活を手に入れる事が出来たため、今では辞めるきっかけをくれた前職にも感謝しています。
妊娠しながらの転職活動はとても大変でしたが、家族や親戚の支えがあり、家族間の絆も深まったように感じます。
また、転職エージェント(リクナビ経由でご連絡いただいた転職サービス)の方に、ホームページにも載っていないお仕事を何件か紹介して頂き、結果的にはご縁はありませんでしたが、面接の練習などを行っていただけたことはとても役に立ちました。
きっと、私の働き方やライフスタイルは、これからもまた変わっていくこともあるのでしょう。
それでも、仕事自体は続けていきたいですね。
転職の際に沢山のご配慮とご支援を頂けた今のこの会社で、引き続き頑張っていきたいと思っています。