営業事務として働いて。私は「変わること」より「変わらないこと」を大切にしたい|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 商社
- 職種
- 営業事務
- 従業員規模
- 1500名
- 年収
- 350万円
転職後
- 職業
- 専門商社
- 職種
- 営業事務
- 従業員規模
- 30名
- 年収
- 300万円
目次
かなこさんの転職ストーリー
1これまでの私
表に出なくとも、サポートすることに喜びがあって。
私はその頃、営業事務の仕事を始めて5年が経とうとしていました。
女性が少なく、また、全体的に若い年代の多い会社でしたので、
社歴が5年といっても、なかなかのベテランに属していました。
主に商品の出荷、仕入れ、在庫管理等営業に関する仕事をしていて、主に外に出る営業マンをサポートする仕事をしていました。
私自身は内向的な性格ですが、私のサポートによって、営業商品がどれくらい売れていくのか楽しみでもありました。
営業によってプレゼンの仕方も違いますので、商品の売り方ひとつでも勉強になることが多かったです。
自分が直接お客様の前で商品を売っていくことはありませんでしたが、非常にやりがいを感じていました。
あわせて読みたい
- 営業事務への転職は難しいの?仕事内容と将来性・未経験から正社員を目指すポイント
- 営業事務への転職を検討している人に向けて、営業事務の主な仕事内容、将来性とキャリアパス、そして転職の際のポイントについて解説しています。営業事務の仕事に興味のある方はぜひご参照ください。...
2転職のきっかけ
変化の止まない仕事に疲れを感じ。
当時の会社で扱っていた商品は種類が豊富で、社員によってはそのすべての商品の詳細を正確に記憶している人もいれば、反対にあまり詳しくない人もいたりと、人によって知識のムラがある状態でした。
また、社員数も多いため、しょっちゅう人事異動があり、変化に対応していくにも一苦労でした。
ようやく人間関係に慣れたかと思えば、すぐに違う人に入れ替わったりもしてしまうので、私の性格的にそんな環境で働くことに疲れを感じ始めたのです。
特に、新しく入ってきた上司は厄介でした。
ここで築き上げた仕事の仕方を知らないのに、自分の価値観ばかりを押し付けてくるのです。
- 私
-
(なんでこの職場は、こんなに変化が激しいんだろう…)
そのことへのストレスの蓄積が、私の転職のきっかけでした。
あわせて読みたい
- 「今の仕事、辞めるべき?続けるべき?」で悩んでいる人にぜひ持ってほしい3つの判断軸
- 「今の仕事を辞めるべきか」と悩む理由は人それぞれです。また、大抵は原因は1つでなく、いくつもの原因が積み重なっているといいます。そんな時、辞めるか続けるかをどう判断すればよいでしょうか?頼りにすべき判断ポイントについて、 一緒に確認していきましょう。...
3転職活動中
5年ぶりに採用面接を受けて。
転職を決意した頃には30歳も目前となっていましたので、転職は正直難しいかなと思っていました。
ですので、転職条件に関しては欲張らず「正社員じゃなくてもいいや」と思っていました。
新卒の頃から約5年ぶりの面接になります。
勝手を忘れてしまっており、どんな質問が来るのか、なんと答えればよいのかもパッと思い浮かばず、最初の頃の面接はボロボロでした。
- 面接官
-
「あなたを採用することで、私たちの会社はどんなメリットがありますか?」
──この質問を受けたときは一瞬フリーズしました。
なんとかそれらしいことを答えましたが、その面接は不通過でした。
あわせて読みたい
- 面接で「あなたを採用するメリットはなんですか?」と訊かれた時、なんて答えたらいい?
- 転職の採用面接で「当社にとって、あなたを採用するメリットはなんですか?」といった質問をされることがあります。この記事では状況別の回答例も紹介していますので、転職活動中の人はもちろんのこと、これから転職活動を始めようとしている人も、ぜひ参考にしてください。...
どうやら私は面接対策をしっかりする必要がありそうだと気づき、転職エージェントはたくさん利用しました。
プロの視点で、面接の対策をしてくれるのはとても心強かったです。
結局、面接を受けた会社は5社くらいだったと思います。
前職と同じ営業事務の仕事で募集していた会社から、最終的に内定通知書を頂けて。
早めに転職活動を終わらせることができたのは、幸運でした。
4転職後
新しい職場で、待ち受けていた状況は。
新しい会社に応募した一番の要因は、少人数の家族経営の会社であったことです。
少人数ならばそこまで大きな「変化」も無いでしょうし、私の性格的にぴったりだと思ったのです。
実際、その職場では社長はじめ役員の方皆がとても穏やかな性格で、まさしくアットホームという言葉がしっくりくる環境でした。
ただし、その「アットホーム」さが裏目に出ることもありました。
社長はまさに職場の「父」的存在でした。
頼りになる分、絶対的な発言力。言っていることに矛盾があったりもっと良いアイデアを提案したくても、言えない雰囲気がありましました。
たまに、そういった面で不満を抱えることもありますが、転職をしてよかったと思えるくらいには、落ち着いて仕事はできています。
あわせて読みたい
- 転職したけど、思ってたのと違う…新たな職場の違和感を乗り切るには?
- 転職した先で感じる「思っていた会社と違った…」という違和感。私たちはどのように対処すべきなのでしょうか。違和感を乗り越えるための3つのコツを伝授します。...
5その後、どうなったか。
私は、変化よりも「変わらないこと」を求めたい。
転職をする人の多くは、「変化を求めて」されているのだと思います。
しかし私の場合はまったく逆で、「変わらないこと」が譲れない条件でした。
そういう意味では今回の転職活動は、私にとっては成功だと思います。
もちろん、変わらないことによる悪影響もあります。
今回の転職で、その「変わらないことのマイナス面」を垣間見たようにも感じます。
社長の存在が大きいから、意見があっても飲み込んで我慢する。
それは本当の意味での尊敬にはなりませんし、会社のためにもよくないと思うのです。
上手く言えませんが、「変わらないこと」イコール「停滞」になってしまうこともある。
逆説的ですが、今現在変わらずにいることとは、近い未来の大きな変化をただ受け身に待つということなのかもしれません。
それを想うと、ときにどうしようもないくらいの大きな不安がやってくることもあります。
◇ ◇ ◇
私の目下の目標は、「自分が納得できる仕事をし続ける」です。
とうぜん、そのためには私自身が成長していかなくてはなりません。
変わらず平穏な毎日を得るためには、結局私自身は変わっていく必要がある──、最近はそんな風に思っています。
環境が変わらずにいることと、私自身が変わらずにいることとは別のことなのでしょう。
もちろん、人はひとりでは生きられません。成長も周りの人の助けがあってこそです。
いま一緒に働く人とは、巡りあわせで出会ったかけがえのない人たちです。日頃のコミュニケーションは欠かさず、お互いを敬い尊重し合える関係性を築ければと思っています。