派遣から正社員になるために、30歳で未経験の飲食業へ転職して。|私の転職体験談
転職前
- 職業
- IT・コンピューター
- 職種
- オペレーター
- 従業員規模
- 51~100名
- 年収
- 180万円~200万円
転職後
- 職業
- 飲食業
- 職種
- 調理スタッフ
- 従業員規模
- 5~10名
- 年収
- 180万円~300万円
目次
しろねこさんの転職ストーリー
1これまでの私
大学受験失敗。20代半ばまで、フリーターとして過ごして。
地方の山村部の農家に生まれ、幼少時はのんびりと育ちました。
祖父母だけでなく曾祖母もいる大家族で、兄弟も多く、私は兄弟げんかを頻繁にするような我の強い性格でした。
小学校の頃は学科の成績が良く、逆に身体を動かすことは苦手な子供でした。
中学校でも、成績は良かったですね。あまり勉強しなくとも、学年上位にいれたりして。
ですが、それは私の過ごした地域が田舎で、「それほど学力が求められていなかった」からでした。
──もっとも、それがわかったのは後になってのことですが。
高校には入学しましたが、それからもあまり勉強をしなかったこともあって、大学受験を失敗。
その後は、長い期間フリーターとして生活していました。
なかなか就職が決まらないまま20代半ばまで歳を重ね、
- 私
-
(このままでは将来が危ないかもしれない)
と思い、ようやく一念発起して、「ITパスポート」や「基本情報技術者」などのIT関連の資格を取り始めました。
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それからは資格をもとに就職活動を行いましたが、未経験でも雇ってくれるという企業はなかなか見つからず、まずは、正社員登用のあるIT企業に「派遣社員」として就職しました。
そしてまた、数年の歳月が流れました。
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2転職のきっかけ
派遣として数年働くも、将来のキャリアが見えず。
「転職しようと思った理由」は、そうですね…一番は、「数年働いても、結局年収が上がらなかった」ということですね。
ほとんど貯金をする余裕もなく、収入が少ないことから、老後の資金に関しても常に不安でした。
もともと派遣として働いていたIT企業で正社員を目指すつもりでしたので、長年勤めても将来のキャリアを提示されないことにも焦りがありました。
30代になれば未経験でチャレンジできる仕事はさらに少なくなります。
正社員経験が全くない私は転職すら危うくなるのでという危機感がいつも頭にありました。
ちょうど契約更新の話が出た時期で、そこで私は、更新を行わず、「新たな道」を目指すことを決めました。
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3転職中
IT関連の仕事は全て不採用。進んだのは飲食の道。
転職活動中の最大の悩みは、未経験者を受け入れてくれるところが少なかったところです。
年齢的な事情は覚悟していたものの、IT関連の仕事は数えるほどしかなく、給与などのの割が合わない等、難しい面もありました。
それから、正社員経験が無かったことも大きな壁になりました。
企業の求める経験者とは「正社員経験」を指すことがほとんどでした。
応募したほとんどの求人が、応募書類の段階で落ちました。
転職活動を続けていくうちに、住んでいる地域やから通える範囲の仕事はあらかた落ちてしまい、とうとう別業界にも目を向けることにしました。
仕事を探すうちに条件の良い飲食店を数点見つけ、まずはお店の雰囲気を掴んでから受けた方が良いと食べ歩きを始めました。
その中で最も印象が良かった店に応募したところ、お店の店長にお店に行ったときのことを覚えられており、とんとん拍子で話が進んで就職が決まりました。
- 私
-
(こういう風に、地道な行動や努力が重要なんだなぁ)
これまでなかなか転職が決まらなかった私は、このときつくづくそう思いました。
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4転職後
新しい職場環境で、待ち受けていた人生は。
元々お店に顔を出してから応募したこともあり、店のスタッフには非常に温かく迎えてくれました。
でも、入ってからは大変でしたね。
経験のない業種ということもあり、必死でメモを取りながら仕事を覚える毎日で。
職場の人間関係には恵まれていたと思います。
ですがその一方で、「受け身の姿勢が目立つ」と指摘されることも何度かありました。
どうやら私には、「わからないことを聞く、より効率的な仕事のこなし方を考える」という、社会人としては基本的な「積極性」がやや欠ける面があったのです。
派遣社員でもオペレーターなど「待つ仕事」が多かったことが起因していたのかもしれません。
職場では日の経過とともに、少しずつ仕事を任せられるようになり、その欠点がより顕著になりました。
- 職場の先輩
-
「気が回っていない。もっと考えて行動して」
そんな指摘を受けることも増えていって。
それでも私はなかなか仕事の流れに馴れることができず、また自分を変えていけることもできず、ただただ、失敗を重ねていました。
──色々考えましたね。(仕事自体が向いていないのか…)であったり、(もっと、解決方法を考えないと…どうすれば良いだろう)であったり、またあるときは、(自分はどうやったら、この欠点を治せるんだろう…)と考えたり。
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それで、結果的に身体を壊しました。
職場から少しの間療養期間をいただいて、現在は薬を飲み、仕事量を調整しながら再勤務している状態です。
5その後、どうなったか。
まずは体調を整えながら、現在の職場に貢献していきたい。
私は結局、「気持ちの切り替え」が苦手だったんですよね。
飲食店は常に流れがあります。従業員一人が失敗する…それはだれでもあることです。ですが、その失敗からすぐに切り替えなければ、仕事が滞って店全体に影響を与えます。──私は、それがなかなかできなかった。
あとは、飲食の仕事は結構体力もハードに使います。つまり、メンタルと体力の基礎的な強さが重要になってくる、ということですね。
私は、そのどちらも足りなかったのかもしれません。また、その要求にこたえられませんでした。
「当時、どんな状態だったのか」──ですか?
辛かったですよ。「気持ちでカバーしよう」と思っても、最終的に気力自体が湧いてこない状態になっていました。
何というか、「やりたい仕事」と思っていても、脳と体がついてこないような状況が続いていたんだと思います。──それで、かなり消耗していて。
定休日が週1日で、繁忙期以外に休みを集中してとるという、慣れない形態もあって、そのリズムに合わせられなかった面もあります。
──こうやって自分の過去の失態を話すというのは、しんどいですね。向き合いたくない自分に向き合うことになるで。
…でも、こういう風にちゃんと受け止めてかないと、いけないんでしょうね。
◇ ◇ ◇
「今後、取り組みたいこと」ですか?──そうですね、まずは、体調を整えることですかね。
幸い職場は理解があって、仕事量を調整するなどの出来る限りの配慮をしてくれました。
ありがたい反面、同時に申し訳なくも思っています。ですが、まずはコンディションを整えないと、以前同様に期待に応えることもできないでしょう。
少しずつ体調を復活させていき、貢献できる範囲をそれに合わせて広げていきたいです。
あと、こんな状況ではあるんですが、「独立」をチャレンジしたいな、と思っていて。
独立というのは、飲食店ではなく、IT業務などのアウトソーシングの仕事です。
もし私にとって「フルタイムでの仕事」はやはり困難だといういうのであれば、別の方法で収入を補う必要があるだろう、と考えてまして。
収入は少なくなるでしょうが、まずは自分のペースで仕事をしていって、少しずつでも自信をつけて、「社会に復帰して、貢献できている」という認識を、もっと強く持てるようにしていきたいなと思っています。