未経験からWebプランナーに転職するときの注意点。Webディレクターとの違いは?
[最終更新日]2024/09/21
異業種からWeb業界への転職を目指す方にとって、未経験でも積極的に採用を行っているWebディレクター・プランナーという職種はとても人気が高く、魅力的なお仕事です。
ですが、一方でWebディレクター・Webプランナーは、「業界の外の人からは分かりにくい」業種ともいわれています。
実際に「Webディレクター」ってどんな仕事なのか、Webプランナーに求められるのはどんなスキルなのかについては、業界未経験の方からはなかなか掴みづらいものではないでしょうか。
目次
1)Webプランナー・Webディレクターの仕事内容
WebディレクターとWebプランナーそれぞれの仕事内容は、以下のとおりです。
Webディレクター | Webプランナー | |
---|---|---|
役割 | Webサイトやサービスの開発・運用に関する戦略策定および進行管理をする。 | クライアントやWebディレクターの指示に沿いWebサイトやサービスをどのように作るかを企画する。 |
仕事内容 |
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WebディレクターとWebプランナーの違い
Webコンテンツの制作においては、プランニング、デザイン、プログラミングなどをはじめ、様々な工程があります。
その中で、企画寄りのプランニングなどの業務を上流、実装寄りのプログラミングなどの業務を下流と呼び分けており、Webプランナー・Webディレクターは上流寄りの業務を担当することが多いです。
上記図で示す通り、Webディレクターは工程全般に関わることが多く、Webプランナーは主に企画・設計業務に関わります。
「Webディレクターは企画・運営・進捗管理」、「Webプランナーは企画がメイン」と覚えておくとよいでしょう。
働く職場は、事業会社か、それとも制作会社か
Webプランナー・Webディレクターは、事業会社なのか制作会社なのかで、業務が大きく変わります。
事業会社とは、自社でWebコンテンツを運営し、サービスが完結している会社のことです。
一方の制作会社は、クライアントから「このようなWebサイトがつくりたい」という要望を受け、その要望に基づいてサイトを作成する会社です。
事業会社におけるWebプランナー・Webディレクター
事業会社は、自社のWebサイトが目的に見合った効果を出せているかを確認しながら、改善を中心としたディレクション業務をする事がメインになります。
Webサイトの目的とは、売上向上であったり、問い合わせ件数の増加であったり、アクセス数の向上であったりします。
実際の数字と目標との乖離を確認しながら、社内で改善案を出します。そして、その改善案に基づいてサイトを制作、修正していくのが事業会社におけるWebプランナー・Webディレクターの役割です。
そのため、制作会社に比べて数字を確認したり、分析をしたりする事がより多くなります。
その分、Webサイトが企業の売上にどのように貢献していくのかを、深く学べます。
制作会社におけるWebプランナー・Webディレクター
制作会社は、スタッフやクライアントとのコミュニケーションが中心になります。
営業が獲得してきた案件に対して、予算内に、かつ納期内に完成させるのが、Webプランナー・Webディレクターの仕事になります。
そのため、計画を組み立てるところから始まり、計画通りに進んでいるのか、つまずいている箇所は無いか、クライアントの要望通りにあったクオリティは担保できているかなどを、日々確認していく事になります。
この時、常にスタッフと、またはクライアントとコミュニケーションをとりながらプロジェクト全体が円滑に進むように配慮する必要があります。
そのため、事業会社以上にコミュニケーション力が必要となるのが、制作会社となります。
案件の数だけWebサイトを作れますので、幅広くWebサイトの知識を身に着きます。
また、制作進行における進め方やクライアントとの交渉事にも携われるため、サイト制作のプロフェッショナルとしてキャリアを積んでいけます。
2)Webプランナー・Webディレクターに必要な知識・スキル
ここからは、Webディレクター、Webプランナーには具体的にどんな知識やスキルが必要かを見ていきましょう。
周囲とのコミュニケーション力や社内調整力
Webプランナー・Webディレクターともに、スタッフやクライアントとのコミュニケーションが非常に重要です。
クライアントと話をする際には相手が何を求めているのか、そして現状で何を理解していて何を理解していないのか、そのために何を伝えたらよいのかを、話をする中で汲み取っていく必要があります。
またスタッフと話をする際には、取り組むべき内容をしっかりと理解しているか、理解していないのであればどうすれば理解できるように伝えられるか、また、現状で不満に感じている事は何かなどを察知しながらプロジェクトの成功へと舵を切っていく必要があります。
その上で、各スタッフそれぞれのスキルや得意分野を理解し、プロジェクトに対する最適なスタッフのアサインを、考えていく必要があるのです。
クライアントとスタッフの間で挟まれることもありますが、その分、プロジェクトが完遂した時の喜びや達成感は、人一倍感じられるでしょう。
Webに対する好奇心と即座に動く行動力
Webの世界は常に進歩しており、今日、身に着けた新しい知識は、明日には古い知識へと風化してしまいます。
そのため、Webに対する好奇心を持って新しい知識を日々身に着けていくことが必要です。
また、誤った認識のまま進んでしまうと、時間が経つにつれて目標と大きく異なったサイトになってしまいます。
おかしいと思った時や確認が必要だと思った時に、すぐに動く行動力が求められます。
広い視野で物事を捉えながら「常に先を考える」こと
Web制作は、常に複数の案件が同時に進みます。
とくにWebディレクターはその全ての案件において問題なく進んでいるかを確認しておく必要がありますから、広い視野で、漏れなく物事を考える事ができるようになる必要があります。
そのほか、プロジェクトが開始になる際には、どこが要注意なのかをあらかじめ考える先読み力が必要になります。
経験を積むと、どのようなタイミングで問題が発生しやすいかであったり、より注意深くチェックするポイントが事前に分かるようになります。
3)未経験からWebプランナー・Webディレクターへの転職を成功するための3つのポイント
未経験からWebプランナー・Webディレクターに転職する際は、事前の「業務に必要な知識の蓄え」が欠かせません。
具体的なアクションとしては、以下の3点が挙げられます。
どのようなビジネスモデルがあるのかを知っておく
Webサイトは制作する際に必ず目的があり、そしてその目的によっていくつかの種類に分類されます。
そして、その種類によって考えなければいけない事や、事前に相談しておかなければいけない事が異なるのです。
下記に、代表的な例を紹介します。
ECサイト系
分類の一つ目はECサイト系です。楽天やyahooショッピングに代表されるように、Webサイトの中でサービスの提供が完了し、売上が発生するWebサイトの事です。この場合は、できるだけそのページで商品を買ってもらい、別ページに遷移しない様な仕掛けが必要になります。
オウンドメディア系
二つ目はオウンドメディア系です。自社のサービスや、独自の情報を掲載して、ユーザーを集めていくサイトです。有名なところではこの場合は広告枠がサイト内に存在し、その枠を販売することで収益を得ています。
※ あくまで集客を目的として、広告枠を作らない場合もあります。
オウンドメディアの場合は、次のページに移りやすくする仕掛けや、デザインとして見やすく使いやすいサイトにすることがより求められます。
マッチングサイト系
三つ目はマッチングサイト系です。これは、アルバイト求人や不動産に代表されるように、Webサイトが仲介役となって個人と企業を結び付けるサイトです。この場合は個人側にとっても企業側にとっても、使いやすいサイト作りが求められます。
その他にも、企業によって様々な目的を持ってサイトを運営しておりますので、予めサイトを研究しておくことが重要です。
いいと思うWebサイトを見て、感性を磨いておく
スケジュール管理の方法や予算内でサイトを完成させることは、入社後に実際の業務に携わることで学べます。
ただし、どのようなデザインが良いのか、またどのようなサイトだと使いやすいのかという事は感性が必要です。
感性は、より多くのデザインやクリエイティブに触れることでも学べるものです。
また、人が見やすい、使いやすいサイトというのはある程度決まった型がありますので、今の内から多くのサイトを見て学んでおきましょう。最近ですと、様々なサイトでおすすめデザインや、秀逸なサイトの紹介がされておりますから、それらを見ておくことも大切です。
その上で、なぜこのサイトは見やすいのか、また、逆になぜこのサイトは分かりづらいかという事を考えてアウトプットできるようにしておくと、入社後、実際に業務に携わる際に早く成長できるようになります。
自分でもWebサイトやブログを作ってみる
「Web業界に転職したい!…でも、Webのことよく分からないし、自分で作ったこともない」という方は、1日も早く、自分でWebページでもブログでも作ることをおすすめします。
Web業界は未経験でも入りやすい業界ですが、それでも何の知識もないと入ってから相当の苦労をします。
また、周囲からも「この人はWebのことをほとんど知らない」と思われてしまうと、仕事の依頼もされにくくなってしまう可能性もあります。
──大丈夫です。Webページの制作やブログ制作はそんなに難しくありませんし、誰でも憶えられます。
かつ、それらの作業で得られるスキルや知識もたくさんあります。書店でも初心者用のWebページ制作やブログ制作の書籍はたくさん出ていますので、ぜひチャレンジしてみてください。
4)年代別 Webプランナー・Webディレクターへの転職で注意するポイント
ここからは、各年代ごとにWebプランナー・Webディレクターに転職する際に注意したいポイントをまとめていきます。
20代からWebプランナー・Webディレクターを目指す場合
Web業界は、未経験でも積極的に採用を行っている傾向にあります。そのため、20代後半になっても比較的Web業界への転職はしやすい傾向にあります。
ただし、スキルがない間はどうしても年収が抑えられる傾向にありますから、その点は考えておくとよいでしょう。その場合は、自分がその後どのようなキャリアを積んでいきたいかを考えておく事が重要です。
ディレクション業務をできるようになって独立する道や、より大手のWeb会社に入って収入を上げていく道、またはマーケティングを学んでこと業企画まで携わる道など、多くのキャリアプランが考えられます。事前に検討しておくことで、より適切な転職活動を行えるでしょう。
また、会社によっては長時間残業当たり前、休日出勤も当たり前という風土を持つ会社も少なくありません。
そのため、応募企業の候補が出たら入念な「企業研究」を行っておくことが大切です。
企業HPだけでなく口コミサイトや業界ニュースサイトなどを確認し、会社の評判や企業風土も含めて確認しておくとよいでしょう。
30代からWebプランナー・Webディレクターを目指す場合
Web業界は全体的に若い人が多く、30代になると即戦力を求められる傾向にあります。
ただし、だからと言って未経験では転職できないという訳ではありません。なぜなら、20代よりも社会人経験が長い分、コミュニケーション力やマネジメント経験、または顧客折衝経験などがディレクター職にマッチするからです。
また、ディレクターには問題解決能力も求められますから、それらの経験があると、未経験でも転職の可能性を高めていけます。
そのため、一度今まで自分が経験してきたことの棚卸(キャリアの棚卸し)を行い、その中でWebディレクターの業務との親和性が高い項目を見つけておくことが重要です。
例えば、Webディレクターには高い対人スキルと理解力や、案件の推進力及び調整能力、またクリエイティブの確認をする際には誤字のチェックなどの細やかさも求められます。それらに対してアピールできることを探してみましょう。
ただし、Web知識が全くないと困難になるのは間違いありません。そのため、職業訓練校でスキルを学んでおいたり、自分でサイトを作成したりすることで、事前に知識と経験を積んでおく必要はあります。
また、30代中盤から後半になるにつれて求人は減っていきますので、できるだけ早めに行動を起こすことを心がけるとよいでしょう。
40代からWebプランナー・Webディレクターを目指す場合
40代の場合は、よっぽどの企画力があり、そして成果を出してきた実績がないかぎりは、未経験からWebプランナー・Webディレクターへの転職は難しいでしょう。
現実的にはすでにデザイナーやプログラマーとして業務を遂行している人が、キャリアアップの道としてWebディレクターを目指す場合が多いです。
また、40代の転職では即戦力として期待されると同時に、Web及びマネジメントに対する深い知識も求められます。現在の会社で得た経験の中で、アピールできることは何か、また応募する企業がそのスキルを本当に求めているかどうかを事前に確認しておきましょう。
40代の転職は、リスクも大きいものです。特に年収は下がることも想定しておく必要があります。
なぜなら、新しく入る会社は信頼をゼロから構築していく必要がある為、初めから高い年収を提示される為にはすでに成果を出しておく必要性があるからです。
それを想定した上で、事前の準備をおこない、転職活動に臨むようにしましょう。
5)Webプランナー・Webディレクターへの転職におすすめの転職エージェント
未経験からWebプランナー・Webディレクターへの転職活動にあたっては、転職エージェントのサポートを受けることをおすすめします。
担当となるアドバイザーから未経験者可の求人を紹介してもらったり、書類添削・面接対策のサポートも受けられるからです。
ここでは、Web業界への求人紹介・サポートに強いエージェントを4社ご紹介します。
会社ごとに異なる強みや求人がありますので、より効率的に転職活動を進めたい方は、1社に絞らず2~3社併用することで、各社のいいとこ取りをしつつ転職活動を進めることが可能です。
ワークポート
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「対面でのきめ細やかなサポート」と「転職決定率の高さ」が強み。Web系の好条件求人も豊富です。
ワークポートは、国内に52の拠点を持つ運営20年の大手転職エージェントです。
ほぼ全ての業種・職種の求人に対応した大手エージェントのなかでもとりわけ拠点数が多く、対面でのきめ細やかなサポートができるのがワークポートの強みです。
同サービスの活用メリットとして挙げられるのが、「転職決定率の高さ」です。
サービスを利用した人たちの評判・口コミからは「求人紹介から企業との交渉まで積極的に動いてくれた」「企業とのミスマッチを最小限に抑えようと働きかけてくれた」といった感想が目立ちます。
元々IT・Web系に特化してサービスを開始したこともあり、Webプランナー・Webディレクターの求人も豊富です。
ワークポートの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 全都道府県 |
Webプランナーの公開求人数 | 約750件(2024年9月現在) |
ワークポートの積極的な提案を最大限活用するには、初回面談時に希望する職種・働き方をしっかり伝えることです。事前にキャリアの棚卸しをしておくとスムーズでしょう。
マイナビエージェント
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書類作成、面接準備のサポートの手厚さが特徴。とくに「はじめての転職で、不安…」という人におすすめです。
マイナビエージェントは専門知識を持つキャリアアドバイザーが一人ひとりの転職者に対して丁寧に向きあい、きめ細かなサポートをしてくれることで知られる転職エージェントです。
とくに職務経歴の作成支援・面接対策の支援に力を入れており、今回がはじめの転職の方や面接通過が不安な方におすすめの転職エージェントです。
サポート対応地域は全国で、地域ごとに専門のアドバイザーが対応しています。
また、大企業だけでなく中小企業の求人も豊富に保有しています。
Web制作を担う企業は中小規模に多く、マイナビエージェントの独占求人から希望に合う企業を紹介されることもあるでしょう。
マイナビエージェントの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京(2か所)、神奈川、北海道、宮城、愛知、大阪、京都、兵庫、福岡 |
Webプランナー・Webディレクター関連の求人数 | 約500件(2024年9月現在) |
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dodaの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 北海道、宮城、東京、神奈川、静岡、愛知、大阪、京都、兵庫、岡山、広島、福岡 |
Webプランナー・Webディレクター関連の求人数 | 約1,800件(2024年9月現在) |
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Webプランナー・Webディレクター関連の求人数 | 約1,500件(2024年9月現在) |
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Webディレクターは、やる気さえあれば、現時点で特別なスキルを持っていなくても入りやすい職種と言えます。
また、企業側も積極的に採用している傾向にありますから、事前の準備をしっかりと行い、そしてこれまでの経験から活かせるポイントをしっかりとアピールできれば、転職の可能性は大きく高まります。
また、入社前後は学ぶことが多い為、自宅や通勤時間を活用しながら自主的に学ぶ必要性があるでしょう。
その分、計画通りに業務を完了させ、クライアントに喜ばれた時や売上が向上した時には、大きな達成感とやりがいがある職種です。
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