未経験からフロントエンドエンジニアへ!必要なスキル・仕事内容・転職成功のコツを解説
[最終更新日]2025/10/26

Webサービスに関わる仕事をしている人やWebエンジニアの仕事に興味のある人で、フロントエンドエンジニアにステップアップ/キャリアチェンジしたいと考えている人は多いでしょう。
ユーザビリティやアクセシビリティに優れたWebサイトを構築する際に、中心的な役割を果たすのが「フロントエンドエンジニア」です。
目次
フロントエンドエンジニアへの転職におすすめの転職エージェント
| 対象エンジニア層 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| サービス名 | レバテックキャリア![]() | マイナビIT AGENT![]() | リクルートエージェント![]() | ギークリー![]() | 社内SE転職ナビ![]() | マイビジョン![]() | テクノブレーン![]() | ユニゾンキャリア![]() | ワークポート![]() | doda![]() | type転職エージェント![]() |
| メリット |
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| 特に多い エンジニア職種 | プログラマー・SE全般、PL・PM | アプリケーションエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、SE・PG、PM・PL | プログラマー・Webエンジニア、社内SE、製品開発・ASP、組込み・制御エンジニア、ITコンサル | プログラマー、SE、PL・PM、その他トレンド性の高い分野(エンタメ、ディープテック、SaaSなど) | アプリケーション(Web・モバイル)、IT企画・情報システム、サーバー(設計/構築・保守/運用) | ITコンサルタント など | 機械、電気、半導体関連エンジニア、制御、組み込みエンジニア、フロント/サーバーサイドエンジニア、業務系SE | Webエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、クラウドエンジニア | SE・PG、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE | Webエンジニア、インフラエンジニア、SE、PM、機械学習・AIエンジニア | SE・PG、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE |
| 対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 関東・関西 | 関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)・関西(大阪府) | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 東京・神奈川・埼玉・千葉 |
| おすすめの人 |
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| 公式サイト |
【そもそも】フロントエンドエンジニアってどんな仕事?
「フロントエンドエンジニア」という言葉、最近よく耳にするけれど、具体的にどんな仕事をするんだろう?と気になっている方も多いのではないでしょうか。
もしかしたら、パソコンに向かって黙々と黒い画面に文字を打ち込む…そんなイメージがあるかもしれませんね。
この章では、そんなフロントエンドエンジニアの仕事内容や役割、そしてその魅力について、一つひとつ丁寧に解説していきます。
Webサイトの「顔」を作る仕事とは

フロントエンドエンジニアの仕事をひとことで言うと、Webサイトやアプリの「ユーザーの目に直接触れる部分(フロントエンド)」を作る専門家です。
あなたが普段スマートフォンやパソコンで見ているWebサイトの、文字のレイアウトや色、写真の配置、クリックするボタンなど、そのすべてを設計し、形にするのが主な役割です。
Webデザイナーが作ったデザイン画を元に、ただ見た目を再現するだけではありません。
例えば、
- ボタンをクリックしたらメニューがスムーズに表示される
- スマートフォンで見ても、パソコンで見てもレイアウトが崩れず読みやすい
- 入力フォームでエラーがあったら、どこが間違っているか分かりやすく教えてくれる
といった「動き」や「使いやすさ(ユーザビリティ)」を、HTML/CSSやJavaScriptといった専門のプログラミング言語を使って実現していきます。
訪れた人が「このサイト、見やすいな」「また使いたいな」と感じるような、快適な体験を提供するための、いわばWebサイトの「顔」を作る、とてもクリエイティブな仕事なんです。
チーム開発での役割と関わる職種

フロントエンドエンジニアは、一人で黙々と作業するだけでなく、様々な分野のプロフェッショナルたちと協力しながら仕事を進めます。まるで、一つの映画を撮るために監督や俳優、カメラマンがいるのと同じですね。
UI/UXデザイナー
サイトの見た目や使いやすさを専門に考えるデザイナーです。デザイナーが作成した「設計図(デザインカンプ)」を元に、フロントエンドエンジニアは実装を進めます。「このボタンはこちらの方がユーザーが分かりやすいのでは?」といった提案をすることもあり、密に連携を取る大切なパートナーです。
バックエンドエンジニア
ユーザーの目には見えない「Webサイトの裏側(バックエンド)」を担当するエンジニアです。例えば、ログイン機能やデータベース管理など、Webサイトが正しく機能するための心臓部を作っています。フロントエンドエンジニアは、このバックエンドと「API」という仕組みを通じてデータのやり取りを行い、ユーザーに見える形に情報を表示させます。
Webコーダーやマークアップエンジニアとの違い
以前は、デザインを再現する「コーダー」や、HTMLの構造を整える「マークアップエンジニア」と役割が分かれていました。しかし、現在のフロントエンドエンジニアは、これらの役割をすべて担うだけでなく、JavaScriptを使ってより複雑な機能やアプリケーションのような体験を作り出す、マルチな活躍が求められています。
やりがいと大変なこと【現役エンジニアのリアル】

どんな仕事にも、楽しさややりがい、そして大変なことがあります。ここでは、フロントエンドエンジニアのリアルな一面をのぞいてみましょう。
やりがい
- 自分の作ったものが形になる:書いたコードがすぐにブラウザ上で動き、デザインとして表示されるので、モノづくりの実感をダイレクトに味わえます。
- 多くの人に見てもらえる:自分が携わったWebサイトが公開され、世界中の人々に使ってもらえるのは大きな喜びです。
- 技術で課題を解決できる:「もっと表示を速くしたい」「この操作を簡単にしたい」といった課題を、自分の技術力で解決できた時に大きな達成感があります。
大変なこと
- 技術の進化が速い:新しい技術やツールが次々と登場するため、常に勉強し続ける姿勢が欠かせません。「キャッチアップ」と呼ばれるこの学習が大変だと感じる人もいます。
- 地道な作業も多い:様々なブラウザ(Chrome, Safariなど)で同じように表示されるように調整したり、細かなバグ(不具合)の原因を探したりと、根気強さが求められる場面もあります。
- 答えがない問題に向き合う:エラーの原因がすぐに見つからないことも。自分で仮説を立て、粘り強く調査する力が必要です。
AIに仕事は奪われる?将来性とキャリアパス
最近、「AIに仕事が奪われる」という話を聞いて、エンジニアの将来性を不安に思う方もいるかもしれません。
確かに、GitHub Copilotのようにコード記述をサポートしてくれる優秀なAIが登場し、開発の仕方は変わりつつあります。しかし、これはフロントエンドエンジニアの仕事がなくなることを意味しません。
むしろ、AIを「優秀なアシスタント」として使いこなし、より創造的な仕事に集中できるようになると考えられています。例えば、
- AIにはできない、ユーザーの気持ちに寄り添った「使いやすさ」の追求
- チームメンバーと円滑にコミュニケーションをとり、プロジェクトを前に進める力
- どの技術を使えば課題を解決できるか判断する設計能力
こういったスキルの重要性は、今後ますます高まっていくでしょう。
フロントエンドエンジニアとして経験を積んだ先には、技術を極めるスペシャリスト、チームをまとめるプロジェクトマネージャー、独立して働くフリーランスなど、多彩なキャリアパスが広がっています。需要も高く、将来性のある魅力的な職種と言えるでしょう。
【本音】未経験からの転職は本当に可能?
フロントエンドエンジニアという仕事に魅力を感じても、一番気になるのは「未経験の自分でも、本当になれるんだろうか?」という点ですよね。特に、全く違う職種からキャリアチェンジを考えているなら、その不安は大きいと思います。
この章では、そんな皆さんの疑問や不安に正直にお答えしていきます。転職のリアルな実態を知って、次の一歩を踏み出すための準備を一緒に始めましょう。
結論:可能。ただし「学習意欲」と「自走力」が問われる
まず、結論からお伝えします。未経験からフロントエンドエンジニアへの転職は、十分に可能です。実際に、営業職や販売職、事務職など、様々な経歴を持つ方が未経験からエンジニアへの転職を成功させています。
ただし、誰でも簡単になれるわけではない、というのもまた事実です。企業が未経験者を採用する際、特に重視しているのが次の2つの力です。
① 学習意欲
1章でも触れたように、フロントエンドの世界は技術の進化がとても速いのが特徴です。そのため企業は、「入社後に新しい技術を自ら進んで学び続けられるか」を見ています。現時点でのスキルだけでなく、これからの「伸びしろ」や学ぶことへの前向きな姿勢が、非常に重要になります。
② 自走力(じそうりょく)
自走力とは、「自分で調べて、考えて、問題を解決する力」のことです。実務では、エラーが出たり、知らない技術を使ったりと、分からないことに遭遇するのが日常茶飯事です。そんな時、すぐに誰かに答えを求めるのではなく、まずは自分で調べ、試行錯誤できる人がエンジニアとして成長していきます。
この「学習意欲」と「自走力」を客観的に証明するものが、ご自身で作成したWebサイトやアプリケーション、いわゆる「ポートフォリオ」になります。転職活動では、このポートフォリオがあなたの名刺代わりになるのです。
年齢は関係ある?20代・30代で求められること
「もうすぐ30歳になるけど、今からじゃ遅いかな…」そんな風に、年齢を気にされている方もいらっしゃるかもしれませんね。
こちらも結論から言うと、年齢が理由で諦める必要は全くありません。30代、あるいはそれ以上の年齢で未経験からエンジニアになった方もたくさんいます。大切なのは、年齢そのものよりも「なぜエンジニアになりたいのか」という熱意と、これまでの経験をどう活かすかという視点です。
20代で転職する場合
20代の場合は、今後の成長ポテンシャルを重視した採用が多い傾向にあります。技術スキルはもちろんですが、それ以上に素直さや学習意欲、チームで働く上での協調性などが評価されやすいです。若さを武器に、新しいことをどんどん吸収していく姿勢をアピールしましょう。
30代で転職する場合
30代の場合は、ポテンシャルに加えて、これまでの社会人経験で培ったスキルをどう活かせるかが問われます。例えば、営業職だった方なら、お客様の要望を正しくヒアリングする力や、課題解決の提案力が大きな武器になります。これは、ユーザーの課題を解決するエンジニアの仕事に直結するスキルです。
「自分は未経験だから…」と卑下するのではなく、これまでの経験に自信を持ってアピールすることが大切です。
知っておきたい未経験者採用のリアルな動向

ひとくちに「未経験者採用」と言っても、企業によってそのスタンスは様々です。転職活動を始める前に、採用市場のリアルな動向を知っておきましょう。
多くの企業が未経験者に求めているのは、「基本的なプログラミングの知識があり、自力で簡単なWebサイトやアプリを作った経験がある」レベルです。全くのゼロから手取り足取り教えてくれる、というケースは稀だと考えておきましょう。
また、入社後の教育体制も企業によって大きく異なります。
| 企業タイプ | 特徴 |
|---|---|
| 研修制度が充実している企業 |
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| OJTが中心の企業 |
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注意点:「未経験歓迎」求人の見極め方
求人サイトで「未経験歓迎」の文字を見ると、つい応募したくなりますよね。しかし、中には注意が必要な求人も存在します。安心してキャリアをスタートできる企業を選ぶために、以下のポイントをチェックしてみてください。
具体的な業務内容が書かれているか
「ITサポート」「簡単なテスト業務」など、入社後にコーディングの仕事がほとんどできない求人も紛れています。フロントエンドエンジニアとして開発に携わりたいなら、「自社サービスの開発」や「Webサイトの制作」など、具体的な業務内容が明記されているか確認しましょう。
研修制度の内容は明確か
「研修制度あり」と一言で書かれていても、その実態は様々です。どのようなカリキュラムで、どのくらいの期間、何を学べるのかが具体的に書かれている求人は、教育に力を入れている可能性が高いです。
その会社の開発実績や技術ブログを見てみる
会社の公式サイトや、エンジニアが情報発信している技術ブログがあれば、必ずチェックしましょう。どんなサービスを作っているのか、どんな技術を使っているのかを知ることで、入社後のミスマッチを防げます。
「誰でも簡単」「すぐに高収入」といった、あまりにも聞こえの良い言葉が並ぶ求人には注意が必要です。少しでも疑問に思ったら、企業の口コミサイトを調べたり、転職エージェントに相談したりするのも一つの手です。焦らず、じっくりと自分に合った企業を探していきましょう。
【2025年版】転職成功への最短学習ロードマップ
フロントエンドエンジニアになる決意が固まったら、次はいよいよ学習のスタートですね。
とはいえ、学ぶべきことはたくさんあり、「一体どこから手をつければいいの?」と迷ってしまう方も多いはず。
この章では、未経験からフロントエンドエンジニアへの転職を成功させるための、おすすめの学習ステップを「ロードマップ」としてご紹介します。一歩ずつ、着実に進んでいきましょう!
STEP1:【必須】Webの基礎を固める(HTML / CSS / JavaScript)

どんな立派な家も、まずは土台となる基礎工事から始まりますよね。フロントエンドの世界で、その基礎にあたるのがHTML、CSS、JavaScriptの3つの言語です。これらは「Web制作の三種の神器」とも言えるほど重要で、ここを飛ばして先に進むことはできません。
HTML:Webページの「骨格」
Webページに表示されるテキストや画像などの要素を配置し、文章の構造を作るための言語です。例えば、「ここが見出しで、ここが段落」といったページの骨格を組み立てる役割を担います。
CSS:Webページの「見た目」
HTMLで作った骨格に、色をつけたり、レイアウトを整えたりと、「見た目」を装飾するための言語です。文字の大きさや背景色など、デザインに関する部分を担当します。
JavaScript:Webページの「動き」
Webページに動きや機能を追加するための言語です。例えば、「ボタンをクリックしたら画像が切り替わる」「メニューがスムーズに開閉する」といった、ユーザーが操作できるインタラクティブな部分を作ります。
まずは、これらの基礎をしっかりと固めましょう。オンライン学習サイトなどを活用して、簡単な自己紹介ページや、好きなカフェの紹介サイトなどを自分の手で一から作れるようになることを最初の目標にするのがおすすめです。
STEP2:【実務レベルへ】モダンな開発スキルを学ぶ(React / TypeScript)

Webの基礎が固まったら、次はより実務に近い、現代的な開発スキルを身につけていきましょう。これを学ぶことで、あなたの市場価値はぐんと高まります。
React(リアクト)
JavaScriptをより効率的に、そして高機能に扱うための「ライブラリ(便利な道具セット)」です。現在の多くのWebアプリケーション開発で使われており、Reactを扱えることは、多くの企業で必須スキルとなっています。(同じく人気のフレームワークである「Vue.js(ビュージェイエス)」もおすすめです)
TypeScript(タイプスクリプト)
JavaScriptをより安全に、大規模な開発でも使いやすくした、いわば「JavaScriptの進化版」です。コードの間違いを事前に見つけやすくしてくれるため、多くの開発現場で採用が進んでいます。
少し難しく感じるかもしれませんが、これらの技術を学ぶことで、単なるWeb「サイト」だけでなく、複雑な機能を持つWeb「アプリケーション」を作れるようになります。
STEP3:【チーム開発の準備】Git/GitHubに慣れる
エンジニアの仕事は、多くの場合チームで行います。複数のメンバーとスムーズに共同作業をするために、絶対に欠かせないツールがGit(ギット)とGitHub(ギットハブ)です。
Git / GitHubとは?
Gitは、プログラムコードの変更履歴を記録・管理するための「バージョン管理システム」です。「どこをいつ変更したか」を記録してくれるので、いつでも過去の状態に戻したり、変更点を比較したりできます。
GitHubは、そのGitの仕組みを使って、インターネット上でコードを共有し、チームで共同編集するためのプラットフォームです。「エンジニア向けのSNS」のようなものとイメージすると分かりやすいかもしれません。
チーム開発の経験がなくても、個人での学習段階からGitとGitHubを使う習慣をつけておきましょう。自分の書いたコードをGitHubで公開することは、学習意欲のアピールにも繋がります。
STEP4:【スキルの証明】差がつくポートフォリオの作り方

ロードマップの総仕上げは、学習の集大成である「ポートフォリオ(自分の作品集)」の作成です。これは、あなたが「これだけのものを作れるスキルがあります」と証明するための、何よりもの証拠になります。
採用担当者は、あなたのポートフォリオを見て、技術力や学習意欲を判断します。他の応募者と差をつけるためのポイントは以下の通りです。
| ポイント | 具体的な内容 |
|---|---|
| オリジナリティを出す |
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| モダンな技術を使う |
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| 見た目にもこだわる |
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ポートフォリオが完成すれば、自信を持って転職活動に臨むことができます。焦らず、楽しみながら、あなただけの作品を作り上げてくださいね。
【採用担当者が見る】ライバルと差がつく転職活動の進め方
学習ロードマップを走り抜き、ポートフォリオも完成したら、いよいよ転職活動本番です!
ここが、あなたの努力を未来に繋げるための最も重要なステップになります。学習したスキルを最大限にアピールし、ライバルと差をつけるにはどうすれば良いのでしょうか。
この章では、採用担当者の視点も踏まえながら、書類選考から面接、そして転職後のキャリアまで、成功への道を具体的にナビゲートしていきます。
評価される職務経歴書とポートフォリオの見せ方

書類選考は、採用担当者があなたに初めて出会う場所です。ここで「この人に会ってみたい!」と思わせることが、最初の目標になります。
職務経歴書:これまでの経験を「強み」に変える
「エンジニア経験がないから、書くことがない…」なんてことはありません。未経験だからこそ、これまでの社会人経験が大きなアピールポイントになります。
例えば、営業職だった方なら、
- 顧客折衝能力 → ユーザーやチームメンバーの要望を汲み取る力
- 目標達成意欲 → 困難な開発タスクにも粘り強く取り組む力
- 課題解決提案力 → ユーザーの課題を技術で解決する力
このように、これまでの経験で得たスキルを、エンジニアの仕事にどう活かせるか」という視点でアピールしましょう。また、学習した技術(HTML/CSS, JavaScript, Reactなど)は、ただ名前を並べるだけでなく、「Reactを使ってTodoアプリを作成しました」のように、何ができるかを具体的に記述することが大切です。
ポートフォリオの見せ方:「自走力」を伝える
ポートフォリオは、あなたの技術力を証明する「作品」であると同時に、課題解決能力や学習意欲を伝える「プレゼン資料」でもあります。
職務経歴書には、制作したポートフォリオが実際に動くURLと、ソースコードを公開しているGitHubのURLを必ず記載しましょう。
そして、GitHubの「README(説明書)」ファイルに、以下の点を自分の言葉でしっかりと書き込むことが、ライバルと差をつける大きなポイントです。
- なぜこれを作ったのか?(制作背景・課題意識)
- こだわった点、工夫した機能はどこか?
- 開発で苦労した点はどこで、それをどう乗り越えたか?
この「苦労と解決のプロセス」こそ、採用担当者が知りたいあなたの「自走力」の証明になるのです。
面接で必ず聞かれる「3つの質問」と回答のポイント

書類選考を突破したら、次はいよいよ面接です。緊張すると思いますが、準備をすれば大丈夫。特に未経験者の面接でよく聞かれる3つの質問と、その回答のポイントをご紹介します。
質問①「なぜエンジニアになろうと思ったのですか?」
これはあなたの「熱意」や「覚悟」を見る質問です。「手に職をつけたいから」という理由だけでなく、「自らの経験に基づいた、あなただけのストーリー」を語ることが大切です。「前職で感じていた非効率な業務を、ITの力で改善したいと思った」など、具体的なエピソードを交えて話せると、説得力がぐっと増します。
質問②「たくさんある会社の中で、なぜ弊社なのですか?」
これはあなたの「志望度の高さ」を見る質問です。事前にその会社のサービスや事業内容、技術ブログなどをしっかりと読み込み、「御社の〇〇という理念に共感しました」「〇〇というサービスに将来性を感じ、自分のスキルで貢献したいです」と、その会社でなければならない理由を具体的に伝えましょう。
質問③「入社後、どのように成長していきたいですか?」
これはあなたの「将来性」や「成長意欲」を見る質問です。「まずは一日も早く戦力になれるよう、フロントエンドの技術を着実に身につけたいです。将来的には、〇〇のような分野にも挑戦し、事業に貢献できるエンジニアになりたいです」など、入社後のキャリアプランを具体的に示すことで、学ぶ意欲の高さをアピールできます。
独学?スクール?自分に合った学習方法の選び方

この記事を読んでいる方の中には、これから学習を始める方や、学習方法に悩んでいる方もいるかもしれません。学習方法は大きく分けて「独学」と「プログラミングスクール」がありますが、どちらにもメリット・デメリットがあります。
| 学び方 | 特徴 |
|---|---|
| 独学 |
|
| プログラミングスクール |
|
どちらが正解ということはありません。ご自身の性格や予算、かけられる時間などを考慮して、最適な方法を選ぶことが大切です。
転職成功後のキャリアを考えよう

最後に、少し未来の話をしましょう。無事に転職を成功させることができたら、そこがゴールではありません。そこからあなたのエンジニアとしてのキャリアが、本当の意味でスタートします。
入社したての頃は、分からないことだらけで当たり前です。大切なのは、受け身にならず、積極的に質問したり、自分で調べたりする姿勢です。
フロントエンドエンジニアとして経験を積んだ先には、様々なキャリアパスが広がっています。
- 技術を極める「スペシャリスト」
- 裏側もこなす「フルスタックエンジニア」
- チームを導く「プロジェクトマネージャー」
転職活動は大変なことも多いですが、それは未来のあなたに繋がる大切な一歩です。この記事が、あなたの挑戦を後押しできれば、これほど嬉しいことはありません。
5)フロントエンドエンジニアに転職する際におすすめの転職エージェント
フロントエンドエンジニアは特定のスキルが何か1つあれば通用する、といった性質の仕事ではありません。
さまざまな種類のスキルを複合的に組み合わせ、幅広い知識を駆使してWebサイトを構築する仕事です。
よって、フロントエンドエンジニアになれるだけのスキルレベルがあるかどうか、得意分野のスキルを求めている企業かどうか、といった複雑なマッチングが必要になるため、IT業界を専門とした転職エージェントの活用がおすすめです。
転職活動の際には、多くの人が「転職エージェント」を利用しています。
その主な理由は、国内の少なくない企業がハローワークや転職サイトではなく転職エージェントのみに「非公開求人」を出しているからです。

フロントエンドエンジニアの募集も、大抵は「空き枠採用」であり、非公開求人として転生エージェント経由で行う企業が多いです。
ですが、私たちが転職エージェントを利用する際は「求人を紹介してくれる人」としてではなく、「転職活動全般を相談できる人」として活用したほうがより効果的でしょう。

上記図で表す通り、「求人紹介」は転職エージェントが提供するサービスの一部でしかありません。
それ以外のサービス、例えばキャリアプランのアドバイス(キャリア相談)、企業ごとの書類添削、面接対策などの選考通過のためのサポートも受けることによって、転職成功の確度を高めていけるはずです。
ただし、転職エージェントは国内多くのサービスがあり、またどの担当者が付くかによってもサポートの提供のされ方が変わります。
あなたに合った転職エージェント(または担当アドバイザー)を見つけるためにも、はじめに2~3つのサービスに登録して、利用のしやすさやコミュニケーションの取りやすさを比較しておくことをおすすめします。
ここでは、フロントエンドエンジニアを目指す上で特におすすめの5社をご紹介します。
マイナビIT AGENT
マイナビ社が運営する、ITエンジニア転職に特化した転職エージェント。好条件求人の紹介、書類作成・面接準備へのサポートの手厚さに強みがあります。
マイナビIT AGENTは人材紹介会社の大手マイナビが運営する「IT/Webエンジニア専用」の転職支援をするエージェントです。
サポート対応地域は全国。オンラインでの面談も受け付けています。
マイナビIT AGENTの大きな特徴は、エンジニア向け求人数の豊富さ、そしてシステム会社から事業会社まで幅広い業界の求人に対応している点が挙げられます。
また、マイナビの転職サービスは「サポートの丁寧さ」にも定評があり、職歴書の作成や面接対策に不安を感じている人におすすめです。
マイナビIT AGENTの特徴
| 特徴 |
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|---|---|
| サービス対応地域 | 全国 |
| 拠点 | 東京、神奈川、北海道、宮城、愛知、大阪、福岡 |
リクルートエージェント
ITエンジニア求人数は国内No.1!豊富な転職ノウハウと支援ツールで、「スピーディな転職」を実現できます。
リクルートエージェントは国内No.1の求人数と転職支援実績を誇る転職エージェントです。
ITエンジニアの転職支援にも強く、2025年4月のITエンジニア向け公開求人数は12万件と、他のエージェントから群を抜いての豊富さです。フロントエンドエンジニアの求人も豊富に取り揃えています。
リクルートエージェントの強みは、これまでの培ったノウハウと企業とのリレーションをもとにした支援ツール・サービスの充実にあります。

たとえば、リクルートエージェントでは志望企業の特徴・評判といった分析から選考のポイントまでをまとめた「エージェントレポート」を用意してくれます。
フロントエンドエンジニアの転職では、応募する企業の主事業および開発環境、そして必要なスキルや働き方まで、入念な調査・リサーチが重要です。その際に、レポート情報は大いに役立つはずです。
また、担当アドバイザーもこれまでの実績をもとにフロントエンドエンジニアの転職に関する有益なアドバイスを提供してくれるでしょう。
リクルートエージェントの特徴
| 特徴 |
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|---|---|
| サービス対応地域 | 全国 |
レバテックキャリア
レバテックキャリアの担当エージェントは全員エンジニア経験者。「希望の企業に転職」96%、「転職後の年収アップ率」80%以上の高い実績を誇ります。
レバテックキャリアは「エンジニア実務経験者」のサポートに特化した転職エージェントサービスです。
保有求人数もIT・Web業界特化型サービスの中ではトップクラスで、かつエンジニアの専門知識を持つ担当エージェントからサポートを受けられます。
とくに書類添削サポートおよび企業への交渉力に強みがあり、「希望の企業に転職」96%、「転職後の年収アップ率」80%以上と、非常に高い実績を誇っています(※公式サイトより)。
「年収アップなど待遇面での改善をしたい」、「エンジニアとしてのキャリアプランを掘り下げたい」、「書類や面接で評価してもらえるようアドバイスを欲しい」というエンジニアの人は、レバテックキャリアがおすすめです。
レバテックキャリアの特徴
| 特徴 |
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|---|---|
| サービス対応地域 | 全国 |
dodaエンジニアIT
dodaのITエンジニア転職に特化した転職エージェント。幅広いエンジニア職種と地方求人の豊富さに強みがあります。
dodaエンジニアITは国内大手人材会社「doda」の、ITエンジニアに特化した転職エージェントサービスです。
ITエンジニア系のエージェントは都市部に特化したところが多い中、dodaエンジニアITは都市部だけでなく地方での転職支援にも強いです。
また、dodaは求人を自分で探して応募する「転職サイト」と、求人紹介から企業への応募、日程調整までアドバイスしてもらえる「転職エージェント」両方のサービスを利用できます。
「まずは自分でじっくりフロントエンドエンジニアの求人チェックしたい」という人は、転職サイトのサービスを利用するとよいでしょう。
その後「応募や企業への交渉についてサポートしてほしい」となったときに、エージェントサービスも利用できます。
dodaエンジニアITの特徴
| 特徴 |
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|---|---|
| サービス対応地域 | 全国 |
| 拠点 | 北海道、宮城、東京、神奈川、静岡、愛知、大阪、京都、兵庫、岡山、広島、福岡 |
【まとめ】フロントエンドエンジニアは努力次第で未経験からも目指せる職種
WebサイトやWebサービスは、すでに私たちの暮らしの中でなくてはならないものになりつつあります。
使い勝手に関しても以前なら「あれば便利」だった機能が「あって当たり前」のものになり、レベルが底上げされ続けています。
このようなWeb業界にあって、フロントエンドエンジニアは柱となる職種になっていくはずです。
フロントエンドエンジニアは、努力次第で未経験からも十分目指せる職種です。
これからフロントエンドエンジニアを目指す人は、この記事に書かれている内容を参考に、活動の一歩を踏み出してください。

















