介護福祉士から、聞いたことも無かった「ラウンダー」の仕事へ。|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 介護福祉士
- 職種
- 福祉
- 従業員規模
- 100名
- 年収
- 200万円
転職後
- 職業
- ラウンダー
- 職種
- 営業
- 従業員規模
- 200名
- 年収
- 100万円
目次
akarさんの転職ストーリー
1これまでの私
育児の一段落を機に、介護の職場に復帰して。
元々は、介護福祉士として働いていました。
妊娠を機に退職して、しばらくは専業主婦として育児に専念していました。
子供が保育園に上がったのをきっかけに、もう一度働こうと、再び介護の仕事に就きました。
以前と違うのは、デイサービス職員であるということです。
これまでは施設に入居した高齢者の方のケア全般を担当する、いわゆる世間の方がイメージする介護士としての仕事でした。
一方でデイサービス職員は、施設に通う利用者様(日中のみ施設を利用される方)に対して入浴補助や送迎、レクリエーションにリハビリ補助を行います。
夜勤はなくなりましたが、その分業務時間のスケジュールはタイトになり、より目まぐるしく一日が過ぎていくような感覚がありました。
デイサービスとは
デイサービスは、高齢者や障がいを持つ方が日中に施設を利用し、生活支援や機能訓練を受けることができるサービスです。
利用者は自宅から通い、食事や入浴、レクリエーションなどのサービスを受け、心身の機能維持を図ります。
デイサービスにおける介護福祉士の仕事内容
仕事内容 | 説明 |
---|---|
食事や入浴の介助 | 利用者が自立して日常生活を送れるよう、食事や入浴の介助を行います。安全で快適な介助を心がけ、利用者の身体状況に応じたサポートを提供します。 |
機能訓練のサポート | 生活機能の維持や向上を目的に、リハビリや運動療法などの機能訓練をサポートします。利用者の身体状況に合わせた訓練を提供します。 |
レクリエーションの実施 | 利用者が楽しく過ごせるよう、レクリエーションや趣味活動の企画・実施を行います。心身のリフレッシュを目的に、さまざまな活動を取り入れます。 |
送迎業務 | 利用者の自宅とデイサービス施設間の送迎を行い、安全に移動できるようサポートします。乗降時の補助や車内での安全確保も重要です。 |
利用者の健康管理 | 利用者の体調や健康状態を日々確認し、必要に応じて医師や看護師と連携します。緊急時には迅速に対応し、適切な処置を行います。 |
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家に帰れば子供の世話、家事も控えていますし、決して楽な仕事ではありませんでした。
しかし、介護は元々好きで始めた仕事です。
やりがいももちろんありましたし、「仕事は続けていきたい」という想いがありました。
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2転職のきっかけ
あまりの多忙さに、家族との時間が無くなって。
次第に、デイサービス職員としての仕事が、プライベートの領域を侵すほど忙しさと疲労が増していったことが、転職のきっかけです。
介護の仕事では、ふんだんに腰を屈めたり、重いものを運んだりすることが多いのです。
まだまだ手のかかる年頃の息子を抱えていたこと、そして業務で腰を悪くしてしまったこともあり、「この職場で働き続けない方がよいだろう」と判断しました。
- 私
-
(仕事は続けるにせよ、介護以外の仕事にした方が良いかもしれない)
そう思い、デイサービスの仕事を辞めることにしたのですが、次に何をするかについては全くのノープランでした。
3転職活動中
母から教えられた「ある仕事」。
あまり身体に負担をかけず、かつ家庭と両立できる仕事とは──。
これまでずっと介護一本でやってきましたので、なかなか「これだ!」という職は思いつきませんでした。
それを母に相談したところ、
- 母
-
「ラウンダーの仕事はどう?」
と提案されて。
- 私
-
「……ラウンダー? 何それ?」
調べてみると、ラウンダーとはスーパーマーケットなどで、自社の商品の売れ行きを調べたり、販促のための企画を立てたりする仕事ということが分かりました。
ラウンダーとは
ラウンダーは、複数の店舗や取引先を定期的に訪問し、商品陳列や販売促進、取引先との関係構築を行う職種です。
主に、消費財メーカーや卸売業に従事し、店舗の売り場をチェックしたり、在庫を確認し、商品の補充やプロモーション活動をサポートします。
ラウンダーの主な仕事内容
仕事内容 | 説明 |
---|---|
商品陳列・売り場整備 | 各店舗を巡回し、商品の陳列状況を確認します。商品が見やすいように並べ、売り場が常に整った状態を維持するよう努めます。 |
在庫管理と補充 | 店舗の在庫状況を確認し、商品が不足している場合は速やかに補充を行います。在庫データを基に次回の発注計画を立てます。 |
販売促進活動 | 商品のプロモーション活動やキャンペーンをサポートします。販促資料を提供し、店舗スタッフへの商品説明を行います。 |
店舗スタッフとの連携 | 店舗スタッフと密にコミュニケーションを取り、売上向上に向けたアドバイスやサポートを行います。現場の声を本社にフィードバックします。 |
売上データの収集と分析 | 各店舗の売上データを収集し、販売状況を分析します。その結果を基に、今後の販売戦略や商品展開の計画を立てます。 |
単純な私は、「ラウンダー、面白そう!」と思い、さっそく求人を探してみました。
ところが、「ラウンダー」で募集している求人はなかなか見つかりません。
後日母にそれを伝えると、「おかしいわねぇ。けっこう募集していると思うんだけど。探しているところが良くないんじゃない?」と言われて。
それで色々転職サイトを渡り歩いて、ようやく「indeed(インディード)」というサイトで、近い場所でラウンダーを募集している企業をいくつか見つけられました。
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いくつか見つけた求人のなかで「ここが良さそう」と思ったところに応募したところ、すぐに採用を頂いて。
(なんだ、こんな簡単に転職できるものなのか)と少し拍子抜けでした。
4転職後
新しい職場で、待ち受けていた状況は。
介護士から、ラウンダーへのジョブチェンジです。
私の担当するのは、主に「家電製品」でした。
勤務初日はさっそくの店舗回りで、ベテランの社員さんが横についていてくれたのですが、半分ほど回った際に
- 上司
-
「今日、あと残り9店舗あるけど、残りは一人で回ってね」
と、あっさり言われて、随分と驚きました。
なんとかその日は残りの店舗回りを成し遂げて、「なんだかよくわからないけど、こんな感じで続けていけばいいのかな」と思いながら、それからまた数日仕事を続けました。
だんだんと分かってきたのですが、ラウンダーの仕事は営業の側面が非常に強いのです。
新しい店舗に赴いては、「自社の商品を置いてくれませんか」と、商談を持ち掛けます。
どの店を訪ねてもほとんど門前払いでした。
気持ちがくじけそうな日が続いて母に相談したところ、
- 母
-
「いやねえ、最初のうちはみんなそんなものよ」
──と言われて。
なるほど、そんなものかと思い仕事を続け、すると2週間目を過ぎたあたりから1店舗、2店舗と親しい取引先ができるようになって。
3週間目にようやく1件の成約が発生です。
徐々にこの仕事の面白さを感じられるようになりました。
5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。
介護士からラウンダーになって、収入は以前に比べると減りました。
ですが、勤務日数や時間は自由に調整できます。
面白いことは、より売れやすくするために店内のディスプレイなどいろいろな提案ができること。
それで売り上げにつながったときは店舗の方から感謝されます。
段々とラウンダーの仕事が好きになっていきました。
元々、あまり人付き合いの得意な方ではなかったのですが、それもこの仕事で克服しているようです。取引先で仲の良くなった人がたくさんできました。
それから、家族との時間も増えました。
これが転職して一番嬉しかったことです。
◇ ◇ ◇
ラウンダーを始めたときは保育園児だった息子も、今では小学生です。
少しずつ手のかからなくなっていくわが子の成長を見ながら、「もう少し、仕事に比重を置き始めてもいいのかも」と思うようになりました。
ですので今後はより一層、ラウンダーとして結果を出していきたいと思っています。
どうすれば売れ場が拡大し、より広く人々の手に渡るようにできるのか。
その対策として、よく私が提案するのは「手作りPOP」。
これだけでも、けっこう売り上げは変動するんです。
それから、インターネットでの宣伝もチャレンジしていければなと。
こうやって新しいことにチャレンジするたびに、私自身新たな知識と経験を得られます。
そしてそのことにやりがいを感じられている、私がいます。
もちろん、仕事に精を出せるのは、それを支える家族あってのものです。
これからも仕事も家庭も大切にしつつ、バランスを取りながら頑張っていきたいです。
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