私の転職体験談:30代半ばで「自由に生きたい」想いからフリーライターに転身
転職前
- 職業
- IT企業
- 職種
- 事務職
- 従業員規模
- 200名
- 年収
- 200万円
転職後
- 職業
- 個人事業主
- 職種
- ライター
- 従業員規模
- 1人
- 年収
- 240万円
目次
たま。さんの転職ストーリー
1これまでの私
ようやく定職につけたのは、30歳になってから。

ちょうど大学を卒業するころ、就職氷河期になって。
まあそれだけが原因という訳ではないんでしょうけれど、なかなか定職に就けず、フリーターとして長く生きてきました。
30歳目前になって、
- 私
-
(さすがにこのままではまずいな・・・)
と考え、何とかやっていける仕事に就こうと考えて就職したのが、IT企業の事務業務です。
家族は両親と祖母がいて、僕は実家暮らしでした。
やりがいと呼べるものも特に無く、生きがいは酒と料理でした。
自分でも料理もしてましたね、半分趣味みたいな感じで。
食べ歩きとか、そこで様々な人と話をするのが好きで、通いつめた店はいくつもあります。
食に関するこだわりは人一倍あったので、一時は飲食店で働こうと考えたこともありました。
──結局、実際に働いてみて身体がついていかなかったので辞めましたが。
そんな紆余曲折もあって、ようやくIT企業の事務という仕事にたどり着き、収入は低かったですが「ここで何とか生きていこう」と思いました。
──ちょうど、30歳頃のことです。
2転職のきっかけ
こんな状態だったら、自由には生きられない。

仕事をしていて、ずっと気に病んでいたことと言えば、僕の上司がかなり高圧的な人だったことです。
まさに「自分のルールが絶対」といった感覚の人でした。
一度見下した相手の意見は徹底的に聞かないタイプでして、僕ももれなくその中に含まれてましたので、何かと疑われる機会が多く、かなり辛かったですね。
ちょうどその頃、遠距離恋愛ながら彼女も出来て、将来について改めて考えはじめた時期でもありました。
- 私
-
(収入がこのまま頭打ちで、伸びなかったらどうしよう)
といった不安も、やはり大きかったです。
上司ともそんな関係性でしたので、出世コースとはとてもいえない状態でしたし。
それどころか、そんな風に(このままで良いんだろうか)と悩んでいるうちに仕事のミスも増えてきてしまって。
段々と上司だけではなく周囲から無言の圧力も感じられるようになり、精神的にも追い詰められていきました。
ある日、ふと
- 私
-
(こんな状態だったら、独立した方が自由に生きられるんじゃないか)
と思ったのです。──そうしたら、ブワーッとその想いが膨らんでいき、もうどうすることもできなくなりました。
そのまま、退職まで一直線です。
あわせて読みたい
-
- 30代からフリーランスを目指すのはアリ?メリット・デメリットと迷った時の判断ポイント
- この記事では、30代でフリーランスになるメリット・デメリットと、フリーランスになるべきか迷ったときの判断ポイントを解説します。今後のキャリアプランを考えていく上で、ぜひ参考にしてください。...
3転職中
フリーのライターで食べていこう。

さすがにノープランで退職するのはまずいと思いましたので、その後のキャリアプランについていろいろ考えました。
そして行き着いた考えが、「フリーのライターで食べていこう」ということでした。
もともと、文章を書くのは得意で、在職中もたまに副業でちょっとした文章を書いていたりもしていたのです。
まずは使っていなかった有給を消化して、その間に自分自身がライターとしてどこまでやれるかチェックしてみました。
最近は「クラウドソーシング」といって、インターネット上のサービスで簡単に仕事を受けられます。
実際いくつか試してみたところ、ある程度の金額まではすぐに稼げるようになって。
- 私
-
(これだったら、食べていけるくらいはなんとかなるだろう)
そう思い、そして僕は、ライターとして完全に独立することを決めました。
感謝すべきは、退職時にも特に何も言わず、放っておいてくれた家族ですね。
せっかく就職できた会社を辞めた息子に対して、「出ていけ」とも言わずにそのままでいてくれましたから。
さすがに住む家と食べるものがなくなったら、すぐに独立とはいかなかったと思います。
あわせて読みたい
-
- 「文章を書く仕事がしたい!」ライター・物書きに携わる仕事に転職するには
- 本を読むのが好き、自分で文章を書くのが好きという方は、一度は「文章を書いて生活したい」と考えたこともあるでしょう。これからライターに転職したい、物書きの仕事に就きたいと考えている人に向けて、どのような方法があるのか解説します。...
4転職後
新しい職場で、待ち受けていた状況は──

新しい職場、ですか? ──もちろん自宅ですよ。
インターネットを通じてクライアントからの依頼を受け、パソコンひとつで仕事を進められます。
以前までのようにチームで業務するわけでもなく、日々関わる人間はかなり減りました。
仕事の量も自分でコントロールできるようになり、まず感じたのはストレスが大幅に軽減したことでした。
ですが、その分収入はかなり不安定になりました。
良い仕事が取れなければその月の収益は目も当てられないくらい落ち込むこともあります。
何か月か続けていくうちに、様々な人から定期的に仕事の依頼を貰えるようになりました。
無茶な要求をしてくる人もいれば、お人よし過ぎて心配になる人もいたり。
また、ライターの同業仲間も増えました。
だんだんと、独立当初に感じた孤独感はあまり気にならなくなっていきました。
5その後、どうなったか。
退職、独立を振り返って、今思うことは──。

会社勤めの頃は、良く上司から
- 所長
-
「お前さ、そんなやり方で世の中やっていけると思ってんの?」
と怒られたものです。
ですが、実際やってみれば、何とかやっていけるものだなぁと思いましたね。
年収も伸びていますし、「こうしていけば、もっと収入を増やせる」という手ごたえもつかめるようになりました。
前職でずっと働き続けるのも一つの選択だったのでしょうけれど、今回新しい環境に飛び込んでみたことは、結果として(自分にとっては)良かったんじゃないかなと感じます。
◇ ◇ ◇
今後はもっと収入を伸ばして人を雇えるようになりたいですね。
ライター業は、副業としてやるのは簡単ですが、本業としてやろうとしてうまくいかない人や、その勇気を踏み出せない人はたくさんいます。
そういった人をサポートする形で仕事が出来たらなぁと。
僕はライターとして生きていくことで希望をもらえたので、それを伝えていけたら良いなと思っています。
あとは、もっと個人事業主としての選択肢が一般的になる世の中になっていけると良いですね。
もちろん、その選択はリスクも大きいですし、大変なこともたくさんあります。でも、一度きりの人生ですから。