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精神障害からの独立。副業ライターがフリーになるまでの険しく温かい道のり|転職体験談

転職前

BEFORE
職業
製造業
職種
製造スタッフ(派遣社員)
従業員規模
400人
年収
300万円

転職後

AFTER
職業
文筆業・情報通信業
職種
ライター・ディレクター
従業員規模
4人
年収
250万円

目次

やまぴょいさんの転職ストーリー

1これまでの私

製造業と副業ライターのコツコツ生活

製造業

転職(独立)前、私は派遣社員として電子部品の製造に携わる仕事をしていました。その傍ら、副業としてクラウドワークスなどを通じてライター業務も行っていました。

ただ、どちらかといえば製造業の仕事よりも、ライターとしての活動に強いやりがいを感じていたのが正直なところです。

性格的には、一人でコツコツと作業するのが得意で、人と接する仕事よりも、誰にも会わずに黙々と作業する時間の方が心地よく感じられるタイプです。若いころにはスーパーやコンビニでアルバイトをしていたこともありましたが、やはり人と関わるよりも、自分のペースで働ける環境の方が向いていると思っていました。

言い方を変えれば、他人に合わせることが苦手で、自分の時間を自分のためだけに使いたいという気持ちが強いのかもしれません。そのため、結婚もしないまま現在に至っています。

現在は、無職の父と二人暮らしをしています。私生活には特に不満もなく、物質的にも精神的にも多くを求めない性格だと自覚しています。

2転職のきっかけ

双極性障害発症。そして副業ライターとしての転機

悩む人

派遣社員として電子部品の製造に携わっていたある日、長時間労働や日勤・夜勤の繰り返しによるストレスが重なり、双極性障害(躁うつ病)を発症しました。

その後は半年ほど傷病手当を受けながら療養に専念しましたが、病状は回復するどころか徐々に悪化。最終的には会社の提案により、依願退職という形で職場を離れることになりました。

会社から打診された退職でしたが、実のところ、それ以前から「この職場にはもう戻れないかもしれない」と感じていたのも事実です。

そんな状況に備えて、以前から副業として取り組んでいたライター業で、少しでも実績を積み重ねようと努力を続けていました。

すると、かねてよりお付き合いのあったクライアント様から「新しいサイトを立ち上げるので、ライター兼ディレクターとして関わってほしい」と声をかけていただきました。このタイミングに縁を感じ、思い切って退職と独立を決意したのです。

3転職活動中

「健常者」へのもがきと家族の支え

家族との時間

今回の転職は、自然の流れに身を任せるように進みました。いわゆる「転職活動」と呼ばれるような大きな苦労は、ほとんどありませんでした。

とはいえ、前職を辞める前の私は、療養生活を送りながら「どうして自分は普通に生きられないんだろう」と、深い葛藤を抱えていました。

そんな私を支えてくれたのが、今一緒に暮らしている父と、独立直前に急逝した母でした。ひどい躁うつ症状に苦しむ私に対して、二人は時に厳しく、そして時に優しく寄り添ってくれました。

また、最も精神的につらかった時期に、独立のきっかけを与えてくれたクライアントの方にも、心から感謝しています。あのとき声をかけてもらえなかったら、きっと私は家に引きこもったまま、症状が改善せずにいたと思います。

休職中には、心療内科の先生から「障害者就業支援センター」の利用を勧められたこともありました。しかし当時の私は、自分が障がい者であるという事実をどうしても受け入れられず、支援員のアドバイスや会社説明会への参加を拒み続けていました。

何とか「健常者」として職場に戻ろうと必死にもがいた結果、かえって症状は悪化してしまい、復職予定だった2〜3ヶ月が6ヶ月に延び、最終的には精神障害者手帳の交付を受けることになってしまいました。

今振り返ると、あのときもう少し素直に支援員の言葉に耳を傾けていればよかった、と感じています。

4転職後

独立ライター・ディレクターとして挑戦と苦労の日々

ライター

現在は、個人事業主としてライター兼ディレクター業務に従事しています。人間関係の煩わしさが減ったこともあり、以前よりもずっと働きやすくなったと感じています。

実働時間自体は独立前と大きく変わっていませんが、決まった勤務時間がないため、自分の体調に合わせて作業ができるのが大きな利点です。そのおかげで、躁うつの症状もかなり落ち着いています。

ただ一つ問題があるとすれば、忙しい時は半月以上一度も外に出ず、引きこもり状態で仕事をしてしまうこともある点です。休職中とあまり生活リズムが変わっていないのは、今後の課題かもしれません。

ライター業に加えて、現在は3~5名ほどのライターさんに業務を委託しています。自分が「雇う側」になるのは初めての経験で、戸惑うことも多くあり、新たな挑戦と言えます。

この業界はプライドの高い方も多く、指摘を素直に受け止めてくれなかったり、急に音信不通になってしまったりすることもあります。安定した体制が整うまでには半年ほどかかり、その間は納品のペースもなかなか安定せず、ディレクション業務との両立には苦労しました。

5その後、どうなったか。

「独立してよかった」夢は業界環境の改善

転職先の仕事

これまで何度か転職を経験してきましたが、今回ほど人とのつながりに感謝したことはありません。精神的に追い込まれていた私に、多くの方が手を差し伸べてくれたおかげで、今の自分があると心から思っています。

おかげさまで、個人事業主として2度目の確定申告を終えることができました。今まで会社に任せていた税金の手続きもすべて自分で行い、自分が頑張った成果が「所得」というかたちで反映されたことに大きな喜びを感じています。

ただ雇われてお金をもらうのではなく、自分の力で収入を得ることの大変さと尊さを実感し、「思い切って独立してよかった」と心から感じています。

今後はさらに多くのライターさんに仕事をお願いできるよう、業務の幅を広げていきたいと思っています。それは、これまで私を支えてくれた方々への恩返しにもなると思いますし、過去の私と同じように悩んでいる人に手を差し伸べることにもつながるはずです。

また、現在はライターさんの収入面の改善にも取り組んでいます。この業界は作業単価が非常に安く、時給換算すると最低賃金にも満たないことも多いため、せめて私が関わっているライターさんには「この仕事をしていてよかった」と思ってもらえるような環境づくりを心がけています。

まだまだ私も新参者ではありますが、これからも夢の実現に向けて、一歩一歩着実に進んでいきたいと思っています。

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