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50代エンジニアはこれからのキャリアをどう描く?転職・キャリアプランについて

[最終更新日]2024/08/16

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50代エンジニアのキャリア・転職について

かつては転職と言えば、20代や30代といった若手から中堅に差し掛かったあたりの年代に集中していました。

50代にもなれば、あとは定年退職まで同じ職場で勤めていくもの、と考えられていたところがあります。
ところが、近年40代、50代の転職が急増していることをご存知でしょうか。

目次

50代エンジニアのキャリア3つのパターン1.マネジャー/経営2.エキスパート3.コンサルタント/育成

IT業界で働く人の中で、「エンジニア35歳限界説」を聞いたことがない人はいないはずです。
エンジニアとして活躍できるのは35歳までで、以降は引退してジョブチェンジするしかない、というわけです。

しかし、実際には50代に入って活躍しているエンジニアの方も大勢いらっしゃいます
そういった方々のエンジニアとしてのキャリアは、大きく分けると次の3つのパターンに分かれます。

50代エンジニアの、マネジャー/経営としての働き方

50代エンジニアの、マネジャー/経営としての働き方

現場のエンジニアから、部署を統率する管理職へと進む人や、さらに会社経営そのものに関わる役員へと進む人です。

エンジニアとしての経験や技術的な知識もさることながら、外部との折衝や部下のモチベーション管理といった「人」に関する問題を解決していくことが重要な職務となります。
従って、技術畑とはいえ高いヒューマンスキルを持っている必要があります。

マネージャーや役員は、自分自身がプログラムを書いたり現場を取り仕切ったりするのが仕事ではありません。
自分が手を動かすのではなく、部下や社員を動かし、部署全体や会社全体が目標を達成することを目指します。

また、部下の人間関係をはじめ職場環境が良い状態に保たれているか目を配り、問題があれば解決策を考える必要があります。

「組織は人なり」と言うように、自分の技術力を高めることや知識を得ることにとどまらず、組織全体を見る大局的な視点を持って働ける人に向いています。

50代エンジニアが「マネジャー/経営」を目指す際のポイント

項目 内容
期待される働き方 部署や会社全体の目標達成を目指し、部下や社員の動きを統率すること。 また、職場環境や人間関係に目を配り、問題があれば解決策を考えること。
求められる知識・スキル エンジニアとしての経験や技術的知識に加え、外部との折衝能力や部下のモチベーション管理など、高いヒューマンスキルが求められる。
準備しておくこと 技術力の向上や知識の習得に加え、組織全体を大局的に見る視点を養うこと。 リーダーシップやマネジメントに関する研修・講座を受講し、人材育成や組織管理に関する知識を身につけることが重要。

50代エンジニアの、エキスパートとしての働き方

50代エンジニアの、エキスパートとしての働き方

50代エンジニアの方々が若手の頃は、まさにIT革命真っ只中の時代でした。

MS-DOSの時代からプログラミングに携わってきた人や、Visual Cでバリバリとコードを書いていた人たちの世代にあたるでしょう。
RubyやPHPからプログラミングに触れることも多い若手エンジニアと比べたとき、知識の奥深さや理解度の高さという点ではベテランエンジニアにとてもかなわない、といった場面は多々あるはずです。

こうした専門性の高さや経験の豊富さを活かして、スペシャリストとして技術を究めていくのがエキスパートの道です。

トレンドの変化が激しいIT業界にあって、自分が現状持っている知識の範囲や経験則に縛られることなく、新しい技術を学び続ける必要があるのはたしかです。

しかし、技術的な興味が衰えず次々と新しいことを取り入れたいという意欲がある人であれば、50代に突入しても若手エンジニアから頼られる存在として活躍し続けることは可能です。

もちろん、若手エンジニアや若いリーダー、管理職とうまくやっていく対人コミュニケーション力も必要になります。

50代エンジニアが「エキスパート」を目指す際のポイント

項目 内容
期待される働き方 特定の技術分野で深い専門知識と高い技術力を発揮し、現場の問題解決や技術革新に貢献すること。
求められる知識・スキル 専門領域における高度な技術知識と実務経験。最新技術の動向を把握し、現場に適用する能力が求められる。
準備しておくこと 継続的な学習と技術力の研鑽。専門分野の技術書や研究論文の読破、技術セミナーやカンファレンスへの参加などで最新情報を常にキャッチアップすることが重要。

50代エンジニアの、コンサルタント/育成 としての働き方

50代エンジニアの、コンサルタント/育成 としての働き方

ITコンサルタントは、ネットワークエンジニアなどで経験を積んできた人材がキャリアゴールとして目指す職種の1つと言えます。

技術的な知識や専門性を十分に備えているだけでなく、顧客の抱えている本質的な問題を引き出し、技術によって解決できる点を明確化して提案する仕事です。
論理的思考力や問題解決型の思考が必須となるだけに、エンジニアとしての素養を生かして活躍できる仕事と言えるでしょう。

また、後進の若手エンジニアやコンサルタントを育成していくのも重要な仕事の1つです。

人は1年ごとに年齢を重ねていきますので、いずれ誰しもが退職する日を迎えます。
そのとき、自分の仕事は自分にしかできないという状態では、組織が存続できないことになってしまいます。

組織の持続性や技術力の維持・向上という観点からも、技術の継承と人材の育成は非常に重要な課題です。

言うまでもなく、こうした仕事は経験を積んだベテランが担うべきものですので、50代エンジニアが育成において頼りにされるのは自然なことと言えるでしょう。

50代エンジニアが「コンサルタント/育成」を目指す際のポイント

項目 内容
期待される働き方 企業やプロジェクトに対して技術的なアドバイスを行い、エンジニアの育成や組織の成長に貢献すること。
求められる知識・スキル 幅広い技術知識と経験。効果的なコミュニケーション能力、教育スキル、およびコンサルティングスキルが求められる。
準備しておくこと 教育方法論やコーチングの学習。コンサルティング技術の習得、業界動向の把握。セミナーやトレーニングプログラムの受講。
ポータブルスキルのイメージ

50代エンジニアのキャリアには、大きく分けて3つのパターンがあることが分かりました。

それぞれのキャリアで必要とされるスキルは異なりますが、実は共通する部分もあります。
それがいわゆる「ポータブルスキル」です。

ポータブルとは「持ち運びできる」という意味ですので、特定の会社組織を離れて別のところへ移ったとしても変わらず発揮できる、その人固有のスキルと言いかえることもできます。

50代エンジニアに求められるポータブルスキルには、どのようなものがあるのでしょうか。

50代エンジニアに求められる「ポータブルスキル」とは

テクニカルスキルとポータブルスキルの違い

ある職種で必要とされる特有のスキルは「テクニカルスキル」と呼ばれます。

エンジニアであればプログラミングの能力や技術的な専門知識のことを指しています。
こうしたスキルは、職種が変わっても活かせる場合もありますが、一般的には特定の職種で最も発揮されるスキルと考えられます。

これに対して、ポータブルスキルはより汎用性の高い、どの組織に属していたとしても発揮できるスキルのことを指します。

いわゆるビジネススキルや社会人基礎力と呼ばれる能力もここに含まれると考えていいでしょう。

50代エンジニアは「人との関わり方」に関するポータブルスキルが求められやすい

● 新入社員…主に「仕事のし方」全般のポータブルスキルが求められる ● 一人前の担当者…とくに部下を育てるためのポータブルスキルが求められる ● リーダー職…推進力や社内対応力が多く求められる ● マネージャー職…「人との関わり方」全般のポータブルスキルが強く求められる ● 役員・事業推進…ポータブルスキル全般が強く求められる。また、「アンラーニング」や「年下から学ぶ」など、知識・スキルの入れ替えが必要となることが多い

50代エンジニアにより求められやすいポータブルスキルが、対人コミュニケーション、そしてアンラーニングです。

若い世代との関わり合いが増えたり、時代の変化でこれまで軸としてきた知識・スキルが活用できなくなることが多くなるからです。

ポータブルスキルは、一朝一夕に鍛えられるものではありません。一方で、「経験を続けること」で伸びやすいスキルともいわれます。
日頃から意識して取り組んでおくことをおすすめします。

自分自身を活かすより、「若手を活かす」のマインドのほうが、うまく行きやすい

若手と話すイメージ

前に挙げたポータブルスキルは、1つ1つ眺めてみるとありふれたビジネススキルのようにも見えます。
ところが、これら全てを一定レベル以上で、しかもバランスよく兼ね備えている人材を目指すとなると、とたんに実現が難しくなるのがお分かりいただけるはずです。

もちろん、エンジニアとしてのテクニカルスキルも持っている必要がありますので、さらにポータブルスキルをまんべんなく持ち合わせた人材となると、非常に少ないというのが実情です。

ここで重要になってくるのが、「自分自身が全て持っていなくてもいい」という視点です。
企業が求めているのは1人であらゆることがこなせる超人的な人材ではなく、不得意なところがあったとしても人をうまく使ってチームで成果を出せる人材なのです。

50代のエンジニアの方の中には、たとえば対人能力の面ではあまり自信がない、という人もいるかもしれません。
今から対人能力を著しく伸ばすことは決して簡単ではないかもしれませんが、そういった能力に長けた人材を上手に活用することは可能なはずです。

自分が前に出ようとするより、若手を活かそうとするマインドのほうが、結果的にうまくいくことが多いのです。

50代エンジニアの転職は大変。ただし、人材の流れは活性しつつある

社会人としてのキャリアは15年。意欲や能力のある人材であれば組織に貢献する可能性は十分にある。

転職に挑むのは若手だけの特権ではなくなり、ミドルやシニアと呼ばれる層が転職するのもめずらしくない時代になっているのは事実です。

ただし、だからと言って50代エンジニアの転職は「手軽」で「誰でもできる」ことでは決してありません
それなりに年齢の壁はありますし、すんなりと希望に合った転職先が決まるケースはなかなかないと考えておいたほうがいいでしょう。

一方で、人材の流れは確実に活性化しつつあります。
現在、企業では65歳まで雇用延長が可能になっていますので、50歳の人であればあと15年は社会人としてのキャリアが残っていることになります。

15年あるのなら、意欲や能力のある人材であれば組織に貢献する可能性は十分にあるでしょう。そこで、50代以上で能力のある人材であれば、その経験を駆使して活躍して欲しい、と考える企業が増えているのです。

若手にはない厚みのある仕事観や引き出しの豊富さが、優秀な若手を触発して育成につながることも十分考えられます。

転職先の、「現場の人たち」が求めているものを把握していく

知識や経験を上手に転用して貢献し、人間関係をうまく構築できれば50代エンジニアが現場で重宝される可能性は十分にある。

ここでひとつ注意しなくてはならないことがあります。

50代の人材が頼りにされる場面があるのは事実ですし、企業としても豊富な知識や経験に期待を寄せているのもたしかなことです。

ただし、いざ転職して働き始めれば「外部から移ってきた人」であることに違いなく、その組織の風土や人間関係に溶け込められなければ、働き続けていくのは難しくなりかねません

経営層としては50代のエンジニアを中途採用で雇用する意図があるかもしれません。
縁故や知り合いの伝手で採用が決まるといったこともあるでしょう。

たとえ会社の上層部が納得して採用した人であっても、現場で働く人たちの受け取り方は異なる場合があるのです。
結局のところ、現場で求められている力を発揮し、人間関係をうまく構築するといった地道な努力が必要になります。

反対に、知識や経験を上手に転用して貢献し、人間性の面でも周囲から好かれれば、50代エンジニアが現場で重宝される可能性は十分にあるのです。

企業研究 見るべきポイント

企業研究をする際に、優先して見るべきポイントは以下の通りです。

チェック項目 確認ポイント どこで確認するか
事業内容 自分自身の知識領域にあるか、また今後も興味・関心を持ち続けられる内容かを確認する 企業HP
主力商品・サービス その商品・サービスの開発・運用を自身が携わることになる際に、どの範囲まで知っていて、どの範囲を知らないかを確認する 企業HP、業界ニュース、四季報、業界地図、競合他社のHPなど
強み・独自性 同業他社をいくつか確認し、「この会社ならではの特色・強み」がどこにあるかを見出す
企業理念 企業理念から、求められる人物像(主にスタンス面)をイメージし、自身との適合性を確認する
社風・雰囲気 歓迎される人物像や業務への取り組み姿勢をイメージする インタビュー記事、口コミサイトなど
求められる知識・スキル 現在の自身の知識・スキルと照らし合わせて、過不足を確認する 企業HP、求人票など

こうしたリサーチを重ねた結果、「この企業で働いてみたい」「こういった文化の会社なら馴染めそうだ」という手応えを得られれば、入社後のミスマッチを軽減する効果が期待できます。

「中長期プラン」で転職活動に臨む

転職活動を始めて厳しい現実に直面したとしても「採用してもらえるならどこでもいい」はNG。先を見据えたキャリアプランを練っておくこと。

50代エンジニアの方が転職活動を始めてみると、想像していた以上の厳しい現実に直面することがあるかもしれません。

何社も応募してみたものの手応えがない期間が続くと、「採用してもらえるならどこでもいい」といった心境になりがちですが、これは最も避けるべき応募の動機です。

採用されるのがゴールではなく、働き始めてから力を発揮でき、仕事が軌道に乗ってはじめて転職成功と言えるからです。

転職して半年、1年の間は大変なことも多いので、どうしても直近の働き方に注目しやすくなりますが、やはり3年、5年、10年といった単位で中長期プランを持っておくことは重要です。

採用する企業側にとっても、残された社会人としてのキャリアで成し遂げたいことがある人や、明確なキャリアプランを描いている人を採用したほうが成功率を高められると考えるはずです。

「とにかく採用してほしい」という思いに終始することなく、先を見据えたプランを練っておくようにしましょう。

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ITエンジニアの公開求人数 約9.2万件(2024年7月現在)
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doda ITエンジニアでは「ダイレクト・リクルーティングサービス」という仕組みを取っており、そのため実績のあるエンジニアは企業から熱意あるスカウトメールが届くことが多いでしょう。

従来の採用形式:転職者が企業に応募する形式 ダイレクト・リクルーティング:企業から転職者に直接アプローチする形式

dodaに登録すれば、「自分が今どんな企業から関心を持たれているか」について、スカウトメールの傾向から確認できるでしょう。

スカウトメールは登録時のレジュメ内容をもとに送付されますので、「スカウト・オファーを沢山ほしい」という方は、レジュメ内容を充実させることをおすすめします。

doda エンジニアITの特徴

doda ITエンジニアの特徴
  • 全国トップレベルのITエンジニア求人数。都市部だけだなく地方求人にも強い
  • 企業からのスカウト・オファーが届きやすい
  • 転職サイト・転職エージェントどちらのサービスも利用できる
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ITエンジニアの公開求人数 約5.7万件(2024年7月現在)
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当然、高度なスキルを持つ人材を確保するために企業側も相応の待遇を用意していることがほとんどですので、好条件のスカウトを受けられる可能性もあるのです。

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ITエンジニアの公開求人数 約5.0万件(2024年7月現在)
とくに多い職種 経営(経営者・CxO・事業推進など)|管理(経理・財務・税務・IRなど)|マーケティング|営業|コンサルタント|専門職(公認会計士・税理士・弁護士など)|IT技術職(SE・その他ITエンジニア)|ゲーム|電気・電子|半導体|機械|化学|金融|研究・臨床開発・治験|建築・土木など
企業からスカウトがたくさん届く

まとめ)50代エンジニアの転職は方向性をしっかり見定めよう!

進む人のイメージ

50代から転職に成功する人も増えつつあるとはいえ、やみくもに動いても成功は望めません

転職に成功する人とそうでない人との違いは、「何を実現するために転職するのか」という目的意識の強さによるところが大きいとしばしば言われます。

50代エンジニアの方が転職する場合には、今回の転職によって何を実現したいのか、自分のキャリアを今後どうしていきたいのか、といった方向性をしっかりと見定め、て目的意識を持って転職活動にのぞむことが重要です。

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