残業150時間の広告制作会社からIT営業への転職。好きな仕事を選ぶか、労働環境を選ぶか|私の転職体験談
ちょっと失敗
転職前
- 職業
- 広告映像制作
- 職種
- プロダクションマネージャー
- 従業員規模
- 600人程度
- 年収
- 440万
転職後
- 職業
- IT・コンピューター
- 職種
- 法人営業
- 従業員規模
- 500人規模
- 年収
- 375万円
目次
りーくんさんの転職ストーリー
1これまでの私
前職は、広告制作会社で制作進行の仕事。
2013年から2016年の春までの約3年間、広告制作会社のディレクターをしていました。
参考:広告制作会社のディレクターの主な仕事内容
仕事内容 | 説明 |
---|---|
スケジュール管理 | 広告制作の全体的なスケジュールを作成し、各工程の進行状況を確認します。 |
業務の調整 | デザイナー、コピーライター、外注業者など、関係者の業務を調整し、円滑に進めるためのサポートを行います。 |
クオリティ管理 | 制作物の品質を確認し、クライアントの要求に応じて修正や改善を指示します。 |
クライアントとの調整 | クライアントと定期的に連絡を取り、要望や変更点を反映させるための調整を行います。 |
外注業者との連携 | 外注業者と連絡を取り合い、作業の進行状況を確認し、必要な調整を行います。 |
最終チェックと納品 | 制作物の最終確認を行い、クライアントに納品する前にクオリティをチェックします。 |
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私の出身は、関西です。
大学卒業後に1年の就職留年を経て、就職とともに東京に移り住みました。
もともと広告に興味があったため、その業界で就職先を探していました。
広告代理店で働くという道も考えましたが、それよりも「現場を仕切って最前線に立ちたい」と考えて広告制作会社を中心に就職活動を行い、内定を頂いていた企業の中でも事業規模が大きく、多数の作品を作り出していた会社を選びました。
給料はまあ新卒にしてはそれなりの額でしたが、勤務時間の長さ・そして労働の過酷さに対しては明らかに釣り合っていませんでした。
それでも続けられていたのは、「広告映像の制作に携われること」ができたから。
会社では広告映像のことを「作品」と呼んでいました。そして私はその作品作りにやりがいを感じ、辛い毎日も乗り切っていました。
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2転職のきっかけ
仕事にプライベートの時間をほとんど奪われて。
広告制作として働いて3年経った頃から、段々と(この先ずっとこの調子で働き続けられるだろうか)という不安を持つようになりました。
広告制作の仕事は、基本的に代理店から仕事をもらいます。
ですが、最終的な決裁権を持つのはその上の広告主。代理店の指示で進めていたのが広告主の「鶴の一声」で急遽やり直し──ということもあります。
そうしたしわ寄せは全部こちらに回ってきて、常にタイトなスケジュール、そして急な修正依頼や追加依頼。
毎日の業務時間は異常に長く、月の残業時間は150時間を超えていました。
仕事が立て込んでいる時は3、4日ほど会社に泊り込むこともあり、撮影日当日は24時間不眠不休で働くこともザラでした。
休日や深夜の時間に会社に引っ張り出されて働くこともしばしばあって、自分の時間を確保しようという気にすらなれませんでした。
実家の両親からは、冠婚葬祭にすら帰省してこない私を心配して、「働きすぎじゃないか」と言われました。
そしてもっともショックを受けたのは、付き合っていた彼女から「あなたの生活リズムに、ついていけない」と言われたことです。
──ただ、そのおかげでようやく気付くことができました。
明らかに、ふつうではない働き方をしていたこと。
そして、身近な人にも迷惑をかけてしまっていたこと。
このときにはもう、ずっと憧れだった広告制作の仕事にこだわる気持ちは消失していました。
それよりも、もっと余裕のある、幸せな毎日を過ごしたい。──そんな気持ちが私の頭の大半を占めていました。
そして私は、当時の会社を辞める決心をしました。
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3転職中
「自分の時間をしっかり確保できる」職場を探そう。
転職活動をするにあたって、私が最重要視したのは「プライベートの時間をしっかり確保できること」です。
そのため、広告業界に留まるつもりはありませんでした。つまり、異業界への転職です。
他の業界の知識はもちろん、転職活動自体も何から始めればいいかわからない状態でしたので、とにかく専門の人のアドバイスが必要だろうと考えました。
それで、私は「dodaエージェントサービス」の転職エージェントに登録をしました。
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最初のうちは応募しても書類で落とされ、面接に進んでもそこで落とされ、というのを何度も経験しました。
ですが、dodaの担当エージェントが毎回応募企業に向けての準備(面接アドバイスなど)と不採用となっときのフィードバックをしてくれて、「次を頑張ろう」という気持ちになりやすかったです。
印象的だったのは、「なぜ不採用になったのか」をエージェント経由で聞けたことですね。
業界未経験が理由のこともありましたが、ときに「将来のビジョンが持てていない」「コミュニケーション力に課題があると評価した」などと意外なフィードバックを受けることもありました。
言われたときはショックも受けますし正直あまり面白くない気持ちでしたが、時間が経って改めて振り返ってみて、(もしかしたら、あの時ああいう対応を取ったのがマイナスだったのかもしれない)というような反省点を見つけられたりと、勉強になりました。
そうした甲斐もあって、活動を始めて2ヵ月目に、私はITメーカーの法人営業を募集していた会社から、内定をもらうことができました。
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4転職後
IT系の法人営業に契約社員として入社。
営業職は全くの未経験でしたが、入社後の3週間の研修制度がかなり充実しており、そこで扱う商材と営業職としての働き方について理解を深めることができました。
それから、前職と比べて社内の業務システムが整備されているのも驚きました。
これまでは手書きだった事務処理の殆どがPCやスマホから登録できて、感銘を受けました。
また、残業もほとんどなく、あって1日に1~2時間程度。
2時間も残業していると上司から「遅いからもう帰れ」と言われます。これもかなりのカルチャーショックでした。
大変なこともありました。
営業業務の大半はテレアポです。アポ獲得率は大体3%ほどで、1件のアポイントを得るためには30件ほどの冷たい対応されなくてはなりません。前職とはまた違うストレスがありました。
それから、私は契約社員としての採用でした。
正社員になるまでは大抵2~3年はかかるということですが、できたらもっと早く到達できればと思っています。いち早く評価してもらえるように苦心しています。
参考:ITメーカーの法人営業の主な仕事内容
仕事内容 | 説明 |
---|---|
新規顧客の開拓 | ITソリューションのニーズを持つ潜在顧客をリサーチし、アプローチを行って新規取引を開始します。 |
既存顧客のフォロー | 既存の顧客との関係を維持し、定期的に訪問や連絡をして追加の提案やサポートを行います。 |
提案書・見積書の作成 | 顧客のIT課題に応じたソリューション提案書や見積書を作成し、商談を進めます。 |
契約交渉と締結 | 契約条件を顧客と交渉し、最終的な契約を締結するまでのプロセスを管理します。 |
市場調査と分析 | IT業界の動向を調査し、競合他社の製品やサービスの分析を行い、自社の戦略に活かします。 |
アフターサポート | 契約後の顧客に対して、導入サポートや問題解決のためのアフターサポートを提供します。 |
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5その後、どうなったか。
好きな仕事を選ぶか、労働環境を選ぶか。
今回の転職をして思ったことは、働き方にはには大きく2つのタイプがあるということです。
すなわち、「辛い環境で好きな仕事をする」と「辛い仕事を整った労働環境で行う」です。
どちらがいいのかは人によって変わるでしょう。
私は前者の働き方を捨て後者の環境を選びましたが、それが本当に正解だったかはまだわかりません。
前職は自分の好きな業界でしたので、仕事は楽しくやれていました。
自分の仕事が大きな作品となって人前に公開されるとき、なんともいえないやりがいを感じることができました。
それに比べると今の仕事はかなり辛く、目に見えるような達成感もありません。
毎日ストレスに耐えるのが大変です。
一方で、現在は毎日8~9時頃には帰宅し、しっかりと休息を取ることができてます。
一時は破局の危機もあった彼女との付き合いも、なんとか今も継続できていますし、実家にもたまに帰省できるようになりました。
何年か経てば、「今回の転職と判断は、正解だった」と思える日が来るのかもしれません。
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◇ ◇ ◇
今考えていることは、「プライベートの時間の充実」です。
残業が減って自分の時間をしっかり確保できようになりましたので、趣味の時間を持つようにしようと考えています。
実は、昔から「自分で物語を作りたい」という夢がありました。
前職ではそんなことをする時間はとても持てませんでしたが、今は違います。
たくさんの映画や小説に触れ、自分でも何かを生み出していきたいと考えています。
また、今回の転職の発端は、恋人や家族との時間を作ろうという気持ちからでしたので、今後はそれを実現していきたいと考えています。
社会人になってたったの4年間でしたが、その間で縁が切れたような状態になってしまった友人が何人もいます。そうした旧友との親交を復活させたり、新しい友人も作っていきたいと考えています。
それから、次のお盆時期は長期休暇を取れそうです。久しぶりにゆっくり帰省して、なにか親孝行ができればと思っています。
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