エンジニアの転職は何歳まで可能?年齢の壁と成功のポイントを徹底解説
[最終更新日]2025/12/16

ITエンジニアが転職を考える際、多くの人が不安に感じるのが「35歳限界説」や「年齢の壁」ではないでしょうか。
特に30代・40代を迎えると、「今のスキルセットで通用するのか」「マネジメント経験がないと厳しいのではないか」といった、20代の頃にはなかった悩みに直面しがちです。
しかし、深刻なIT人材不足やDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速により、企業の採用基準は大きく変化しています。
目次
1)エンジニア「35歳限界説」は過去の話?データで見る転職市場の現在地
ITエンジニアの転職を考えるとき、どうしても気になってしまうのが「35歳限界説」という言葉ではないでしょうか。
「プログラマーは若い人の仕事」「35歳を過ぎると新しい技術についていけなくなる」……そんな噂を耳にして、キャリアチェンジや転職に二の足を踏んでいる方も多いかもしれません。
しかし、結論からお伝えすると、その常識はすでに過去のものになりつつあります。これには、国が発表している明確なデータによる裏付けがあります。
「35歳定年説」が崩壊した理由:2030年問題と79万人の人材不足
かつて「35歳限界説」がささやかれた背景には、過酷な長時間労働や、体力勝負の開発現場という実情がありました。「体力があり、徹夜も辞さない若手」が好まれた時代があったのは事実です。
しかし現在は、状況が劇的に変化しています。
経済産業省の調査によると、IT需要の拡大に対し人材供給が追いつかず、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足する(※)と予測されています。これはいわゆる「2030年問題」と呼ばれているものです。
つまり、企業側は「若手しか採用しない」などと選り好みしていられないほど、深刻なエンジニア不足に直面しているのです。
そのため、年齢の壁は年々低くなっており、30代後半や40代であっても、意欲とスキルのあるエンジニアは多くの企業から歓迎される状況に変わっています。
「年齢」より「スキル」の時代へ:有効求人倍率から見る売り手市場
エンジニア転職が「年齢」重視から脱却しつつあるもう一つの理由に、日本企業における「ジョブ型雇用」の広まりがあります。
ジョブ型雇用とは、簡単に言えば「年齢や勤続年数ではなく、仕事の内容(ジョブ)に対して必要なスキルを持っている人を採用・評価する」という考え方です。
厚生労働省が発表している「有効求人倍率(求職者1人に対して、何件の求人があるかを示す数値)」を見ても、IT・通信技術職は全職種平均を大きく上回る高水準を維持しています。
これは完全な「売り手市場(求職者が有利な状態)」であり、企業は年齢という数字よりも「即戦力として何ができるか」というスキルマッチを最優先にしている証拠です。
実力さえあれば、年齢に関係なく適正な評価と報酬を得られる土壌が整ってきていると言えるでしょう。
未経験からの挑戦は何歳まで?ポテンシャル採用のリアルな境界線
一方で、現在エンジニアではない方が未経験から挑戦する場合、「何歳までなら間に合うのか」は切実な問題です。
一般的に、プログラミング経験が全くない状態からの「ポテンシャル採用(将来の成長を見込んでの採用)」は、30歳前後が一つの目安になることが多いのが現実です。
しかし、30代に入ると道が完全に閉ざされるわけではありません。
ここで重要になるのが「ドメイン知識(業界知識)」です。
- 金融業界での営業経験がある → FinTech(金融×IT)企業のエンジニアへ
- 医療事務の経験がある → 医療系システム開発会社へ
- 物流現場の管理経験がある → 物流DXのプロジェクトへ
このように、「プログラミングは未経験だが、その業界の業務フローは熟知している」という強みは、開発現場において非常に重宝されます。
単なる「新人」としてではなく、「業界のプロ × エンジニア見習い」というポジションを確立できれば、30代以降の未経験転職も十分に勝機があります。
参考文献:
・経済産業省:IT人材需給に関する調査
・厚生労働省:一般職業紹介状況
2)40代でも採用される人の共通点:企業がミドル層に本当に求めているスキル
「年齢を重ねると、マネジメントを求められるのではないか」「最新技術についていけないと判断されるのではないか」
そんな不安を持つミドル層のエンジニアに向けて、企業が本当に求めている「3つの資質」を解説します。
これらは、若手エンジニアには真似できない、経験を積んだミドル層ならではの武器になるものです。
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
技術の「翻訳者」へ:DX推進に不可欠なドメイン知識
現在、多くの企業が取り組んでいるDX(デジタルトランスフォーメーション)の現場で最も不足しているのは、実はプログラミングスキルそのものよりも、「ビジネスとITをつなぐ力」です。
例えば、物流システムの刷新プロジェクトであれば、単にコードが書けるだけでなく「物流の現場フロー」や「倉庫管理の悩み」を理解していなければ、本当に使えるシステムは作れません。
ここで強みを発揮するのが、ミドル層がこれまでのキャリアで培ってきた「ドメイン知識(業界・業務知識)」です。
経営層や現場部門が抱えるビジネス課題を理解し、それをエンジニアが開発できる技術要件へと翻訳して伝える。
この「技術の翻訳者」としての役割は、社会経験の浅い若手には難しく、ミドル層だからこそ担える重要なポジションです。
経済産業省が定める「デジタルスキル標準(DSS)」でも、ビジネス変革をリードする人材の重要性が説かれており、特定の業界知識を持つエンジニアの市場価値は急上昇しています。
「管理職」だけではない:評価されるスペシャリスト(IC)のキャリアパス
「現場でコードを書き続けたいが、年齢的にマネージャーにならないといけないのか……」
そう悩むエンジニアに朗報なのが、「IC(Individual Contributor:個人貢献者)」というキャリアパスの普及です。
従来の日系企業では「昇進=管理職(マネジメント)」が一般的でしたが、近年はテック企業を中心に、高度な専門スキルを持つ人材を「テックリード」や「エキスパート職」として高待遇で迎えるケースが増えています。
企業がこのポジションに求めるのは、部下の勤怠管理や評価ではありません。
技術的な難題を解決する力、設計(アーキテクチャ)の選定能力、そして若手への技術的なメンタリング(指導)です。
もしあなたが「組織管理より技術探求が好き」なのであれば、無理に管理職を目指す必要はありません。
自身の専門性を突き詰め、それをチームの技術力底上げに還元できる人材であれば、スペシャリストとして十分に評価されます。
過去のやり方を捨てる勇気:「アンラーニング」と変化への適応力
最後に、企業がミドル層の採用で最も懸念している点についてお話しします。
それはスキル不足ではなく、「過去の成功体験への固執(=扱いにくさ)」です。
技術の進化が速いIT業界では、10年前の常識が今日は通用しないことも珍しくありません。
そのため、ベテランであっても新しいツールや開発手法を素直に学び直し、自分の中に取り入れる「アンラーニング(学習棄却)」の姿勢が不可欠です。
「前の会社ではこうだった」「俺のやり方のほうが正しい」と頑固になるのではなく、年下のエンジニアからも謙虚に学ぶ姿勢を見せられるか。
面接官は、技術スキル以上にこの「変化への適応力(柔軟性)」を見ています。
「経験は豊富だが、頭は柔らかい」という姿勢を示すことができれば、年齢の壁は驚くほど簡単にクリアできるはずです。
参考文献:
・経済産業省:デジタルスキル標準(DSS)
・IPA(情報処理推進機構):DX白書2023
3)年齢を武器に変える!ミドル層エンジニアが転職を成功させる3つの戦略
では、ミドル層のエンジニアが実際に転職活動を行う際、どのような戦略を立てればよいのでしょうか。
ただ漫然と求人に応募するのではなく、自身の経験を「武器」に変えるための3つの具体的なアクションプランを紹介します。
戦略1|リスキリングで「希少性」を高める(クラウド・AI等の新技術)
「長年JavaやCOBOLで開発してきたけれど、最近のWeb系言語やクラウド技術には疎い……」
そんな不安を持つ方にこそおすすめしたいのが、「既存スキル × 新技術」の掛け算です。
例えば、レガシーシステムの知見がある人が、AWSやAzureなどのクラウド技術、あるいは生成AIの活用法をリスキリング(学び直し)したらどうなるでしょうか。
「古いシステムをクラウドへ移行する」「既存コードをAIでモダン化する」といったプロジェクトにおいて、代えの利かない希少な人材になれるのです。
若手は新技術には詳しいですが、古いシステムの仕様を読み解く経験は持っていません。ここにミドル層の勝機があります。
現在は厚生労働省の「教育訓練給付制度」など、国が個人のスキルアップを費用面で支援する仕組みも充実しています。
「今から学ぶのは遅い」と諦めず、プラスアルファの武器を手に入れましょう。
戦略2|自分の「市場価値」を再定義する:キャリアの棚卸しと強みの言語化
長く働いていれば、自然と市場価値が上がるわけではありません。
残酷なようですが、同じような業務を10年繰り返しただけでは、「10年の経験」ではなく「1年の経験を10回繰り返した人」とみなされてしまうこともあります。
そこで必要になるのが、キャリアの棚卸しです。
自分が携わってきたプロジェクトを振り返り、技術力以外のアピールポイントを言語化してみましょう。
- 炎上プロジェクトを鎮火させたトラブルシューティング能力
- 顧客の曖昧な要望を仕様書に落とし込む要件定義力
- 特定業界(金融・医療など)の法規制や商習慣への深い理解
これらは、実務の中で無意識に培ってきた「あなただけの資産」です。
「ただコードが書ける人」から「プロジェクトを円滑に進められる人」へ、自分のタグを付け替えることで、市場価値は一気に高まります。
戦略3|「自分を高く売れる場所」を見つける:エージェント活用のポイント

自分の強みがわかったら、次は「それをどこで売るか」が重要です。
同じスキルセットでも、大手SIerでは「当たり前」とされるスキルが、急成長中のスタートアップ企業では「喉から手が出るほど欲しいスキル(開発の安定化など)」として高く評価されることがあります。
しかし、自分ひとりで相性の良い企業を探すのは困難です。
特にミドル層向けの好条件な求人やハイクラス求人は、一般には公開されない「非公開求人」になっているケースが大半です。

そのため、転職エージェントを単なる「仕事紹介サービス」としてではなく、「自分の市場価値を客観的に測るパートナー」として活用することをおすすめします。
- 「私の経験は、どの業界なら最も高く評価されますか?」
- 「年収○○万円を目指すには、あと何のスキルが足りませんか?」
このように具体的な質問を投げかけ、複数のエージェントから意見を聞く(セカンドオピニオンを得る)ことで、あなたが一番輝ける場所が明確に見えてくるはずです。
参考文献:
・厚生労働省:教育訓練給付制度
4)ミドル層のエンジニアにおすすめの転職エージェント
ITエンジニア向けの転職エージェントは年々増えています。
転職エージェントを利用するメリットとしてはキャリアアドバイザーにキャリアパスや自身の市場価値について客観的なアドバイスをもらえること、求人サイトには掲載されていない非公開求人を紹介してもらえることなどが挙げられます。
エージェントごとにサポートの内容や保有している求人の数は異なります。
自身に合ったサポートを見極めるうえでも、転職エージェントには2~3つ登録しておくことをおすすめします。
ここでは、代表的なITエンジニア向け転職エージェントを紹介します。
| 対象エンジニア層 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| サービス名 | レバテックキャリア![]() | マイナビIT AGENT![]() | リクルートエージェント![]() | ギークリー![]() | 社内SE転職ナビ![]() | マイビジョン![]() | テクノブレーン![]() | ユニゾンキャリア![]() | ワークポート![]() | doda![]() | type転職エージェント![]() |
| メリット |
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| デメリット |
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| 特に多い エンジニア職種 | プログラマー・SE全般、PL・PM | アプリケーションエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、SE・PG、PM・PL | プログラマー・Webエンジニア、社内SE、製品開発・ASP、組込み・制御エンジニア、ITコンサル | プログラマー、SE、PL・PM、その他トレンド性の高い分野(エンタメ、ディープテック、SaaSなど) | アプリケーション(Web・モバイル)、IT企画・情報システム、サーバー(設計/構築・保守/運用) | ITコンサルタント など | 機械、電気、半導体関連エンジニア、制御、組み込みエンジニア、フロント/サーバーサイドエンジニア、業務系SE | Webエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、クラウドエンジニア | SE・PG、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE | Webエンジニア、インフラエンジニア、SE、PM、機械学習・AIエンジニア | SE・PG、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE |
| 対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 関東・関西 | 関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)・関西(大阪府) | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 東京・神奈川・埼玉・千葉 |
| おすすめの人 |
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| 公式サイト |
マイナビIT AGENT
マイナビ社が運営する、ITエンジニア転職に特化した転職エージェント。20代~30代の転職支援に強いとされますが、40代以降の転職者の成功事例も豊富です。
マイナビIT AGENTは人材紹介会社の大手マイナビが運営する「IT/Webエンジニア専用」の転職支援をするエージェントです。
サポート対応地域は全国。オンラインでの面談も受け付けています。
マイナビIT AGENTの大きな特徴は、エンジニア向け求人数の豊富さ、そしてシステム会社から事業会社まで幅広い業界の求人に対応している点が挙げられます。
また、マイナビの転職サービスは「サポートの丁寧さ」にも定評があり、とくにミドル世代以降で職歴書の作成や面接対策に不安を感じている人におすすめです。
マイナビIT AGENTを利用した人の転職後定着率は97.5%(※公式サイトより)。
ミスマッチ転職のない、転職者一人ひとりにマッチする求人紹介とサポートが期待できます。
マイナビIT AGENTの特徴
| 特徴 |
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|---|---|
| サービス対応地域 | 全国 |
| とくに多いエンジニア職種 | アプリケーションエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、SE・PG、PM・PL |
リクルートエージェント
ITエンジニア求人数、転職支援実績は国内No.1。40代以降の転職者で「他のエージェントでは紹介求人が少なかった」という人はぜひ登録しておきたいサービスです。
リクルートエージェントは国内No.1の求人数と転職支援実績を誇る転職エージェントです。
ITエンジニアの転職支援にも強く、2024年12月のITエンジニア向け公開求人数は約11万件と、他のエージェントから群を抜いての豊富さです。
これまで培ったノウハウをもとに開発された「サービス体制」と「支援ツール」が非常に高品質であることが、リクルートエージェントの強みです。
とくに40代以降のミドル・シニア世代の転職で、「他のエージェントではあまり求人を紹介してもらえなかった」という人でリクルートエージェントで多くの求人紹介を受けられたというケースを多く聞きます。
また、担当アドバイザーもこれまでの実績をもとに、ITエンジニアの同年齢層での転職事例における有益なアドバイスを提供してくれるでしょう。
リクルートエージェントの特徴
| 特徴 |
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|---|---|
| サービス対応地域 | 全国 |
| とくに多いエンジニア職種 | プログラマー・Webエンジニア、社内SE、製品開発・ASP、組込み・制御エンジニア、ITコンサル |
レバテックキャリア
レバテックキャリアの担当エージェントは全員エンジニア経験者。「希望の企業に転職」96%、「転職後の年収アップ率」80%以上の高い実績を誇ります。
レバテックキャリアは「エンジニア実務経験者」のサポートに特化した転職エージェントサービスです。
保有求人数もIT・Web業界特化型サービスの中ではトップクラスで、かつエンジニアの専門知識を持つ担当エージェントからサポートを受けられます。
とくに書類添削サポートおよび企業への交渉力に強みがあり、「希望の企業に転職」96%、「転職後の年収アップ率」80%以上と、非常に高い実績を誇っています(※公式サイトより)。
「年収アップなど待遇面での改善をしたい」、「エンジニアとしてのキャリアプランを掘り下げたい」、「書類や面接で評価してもらえるようアドバイスを欲しい」というエンジニアの人は、レバテックキャリアがおすすめです。
レバテックキャリアの特徴
| 特徴 |
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|---|---|
| サービス対応地域 | 全国 |
| とくに多いエンジニア職種 | プログラマー・SE全般、PL・PM、ITコンサルタント |
Geekly(ギークリー)
ギークリーはIT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェント。各職種別に専門コンサルタントが在籍しており、目指す領域の最新トレンドをキャッチしながらの転職活動が実現できます。
ギークリーは、IT・Web・ゲーム業界に特化して転職支援をおこなう転職エージェントです。
同サービスの主な特徴は、担当エージェントから積極的な求人提案が期待できること(提案可能な求人数は平均一人当たり56件※)、そして書類選考サポートが充実している(※選考通過率が2.8倍までアップ※ )ことです。
※ 公式サイトより抜粋(2024年12月時点)
取り扱う求人はIT・Web・ゲーム業界がメインです。Web3.0やxR、X-Techなどのトレンド技術の案件が多く見られ、営業からクリエイター、エンジニアまで幅広い職種での転職活動を力強く支援してくれるでしょう。
担当となるコンサルタントは、最低でもIT業界で3年以上のコンサルティング経験を持っています。
また、サポートの際は細分化された職種別に担当が付きますので、目指す領域のトレンドや転職事例を知りつつの活動ができるでしょう。
ギークリーの評判・口コミでは、「書類添削と面接対策が役立った」「スピーディに転職成功できた」という意見・感想が多く見られます。
「職務経歴書を代わりに作ってくれた」という声もあり、とくに書類添削のサポートに力を入れていることがうかがわれます。
Geekly(ギークリー)の特徴
| 特徴 |
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|---|---|
| サービス対応地域 | 全国 |
| 拠点 | 東京 |
| とくに多いエンジニア職種 | プログラマー、SE、PL・PM、その他トレンド性の高い分野(エンタメ、ディープテック、SaaSなど) |
ワークポート
キャリアチェンジの支援に強い転職エージェント。PG→SE、SE→PLといったエンジニアのキャリアチェンジの際にも積極的な支援が期待できます。
ワークポートはリクルートエージェント・dodaに次ぐ豊富な求人を抱える転職エージェントです。
同サービスの活用メリットとして挙げられるのが、「転職決定率の高さ」です。
サービスを利用した人たちの評判・口コミからは「求人紹介から企業との交渉まで積極的に動いてくれた」「企業とのミスマッチを最小限に抑えようと働きかけてくれた」といった感想が目立ちます。
そのため、「プログラマーからSE」、「SEからPL」、「サーバーエンジニアからセキュリティエンジニア」といったエンジニアのキャリアアップ・キャリアチェンジの際は、とくに多くの求人を紹介されやすいでしょう。
「検討の余地があれば求人を紹介する」というスタンスのエージェントのため、転職先の選択肢を広げる際にもおすすめです。
ワークポートの特徴
| 特徴 |
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|---|---|
| サービス対応地域 | 全国 |
| とくに多い職種 | SE・PG、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE |
5)エンジニアの転職に関するよくある質問(FAQ)
最後に、転職を検討中のエンジニアから寄せられる「リアルな悩み」について、建前抜きでお答えします。
Q1. 40代で未経験の言語・技術分野への挑戦は現実的ですか?
A. 可能です。ただし、「実績作り」と「一時的な年収減」の覚悟が必要です。
40代であっても、モダンな開発環境への移行は可能です。ただし、20代のような「ポテンシャル採用(完全な教育待ち)」は期待できません。
企業は即戦力を求めているため、業務未経験の技術であっても、個人的な学習の成果物(ポートフォリオ)や、GitHubでのコード公開などで「今の実力」を証明することが必須となります。
また、新しい技術領域では「新人」扱いとなるため、一時的に年収が下がるリスクがあります。
しかし、そこで新しい武器を手に入れれば、その後のキャリアで以前の年収を超えていくことは十分に可能です。「損して得取れ」の戦略を持てるかが成功の鍵です。
Q2. マネジメント未経験だと、35歳以上の転職は不利になりますか?
A. 必ずしも不利ではありませんが、「リーダーシップ」は求められます。
第2章でも触れた通り、現在は「管理職」だけでなく「スペシャリスト」を評価する企業が増えており、マネジメント経験(人事評価や予算管理など)がなくても転職は可能です。
ただし、ここで勘違いしてはいけないのが、「自分一人で黙々と作業できればいい」わけではないという点です。
役職がつかなくても、「後輩のコードレビューをする」「チームの技術的な相談に乗る」といった広義のリーダーシップは、ミドル層のエンジニアとして当然期待されます。
面接では、「役職としてのマネジメント」ではなく、「チームの技術力向上にどう貢献してきたか」をアピールすると良いでしょう。
Q3. 転職回数が多いと年齢的に敬遠されますか?
A. 回数そのものより、「一貫性」があるかどうかが重要です。
かつては「転職回数が多い=忍耐力がない」と見られがちでしたが、エンジニア界隈ではスキルアップのための転職はポジティブに捉えられる傾向にあります。
年齢相応の転職回数(例えば40代で4〜5社など)であれば、それ自体が足切り理由になることは少なくなっています。
重要なのは、その転職に「一貫したストーリー」があるかどうかです。
「より大規模な開発に携わるため」「レガシー環境からクラウド技術を習得するため」など、キャリアの軸がブレていなければ、多くの経験はむしろ「豊富な知見」としてプラスに評価されます。
【まとめ】エンジニアの「年齢の壁」は、戦略次第で「キャリアの武器」に変えられる
本記事では、データと最新トレンドをもとに「35歳限界説」の崩壊について解説してきました。
深刻なIT人材不足(2030年問題)やジョブ型雇用の浸透により、エンジニアの価値を決めるのは「年齢」ではなく「スキルと適応力」という時代に完全にシフトしています。
もちろん、20代の頃と同じ土俵(体力やポテンシャル)で戦おうとすれば、苦戦するのは事実です。
しかし、あなたには若手にはない「業務知識(ドメイン知識)」や「プロジェクトを円滑に進める経験値」という強力な武器があります。
大切なのは、過去のやり方に固執せず、新しい技術や環境を受け入れる「アンラーニング」の姿勢を持つことです。
そして、自身の市場価値を正しく評価してくれる企業(場所)を、エージェントなどを活用して賢く見つけることです。
「もう還暦」ではなく「まだ成長できる」。
そう信じて戦略的に動くミドル層エンジニアにとって、年齢の壁はもはや存在しないと言っても過言ではありません。ぜひ自信を持って、新しいキャリアの一歩を踏み出してください。
















