転職体験談|AIにライターの仕事を奪われた私は、飲食の仕事に就いた
転職前
- 職業
- 個人事業主
- 職種
- ライター
- 従業員規模
- 1人
- 年収
- 100万円~300万円
転職後
- 職業
- 飲食業
- 職種
- 調理師見習い
- 従業員規模
- 6名
- 年収
- 200万円
目次
さんの転職ストーリー
1これまでの私
フリーライターで在宅ワーク。たまに両親の世話をして。
IT関連、飲食業などの仕事を経て、その後はフリーライターとして独立して、2023年まで続けていました。
参考:フリーランスライターの主な仕事内容
仕事内容 | 詳細 |
---|---|
記事執筆 |
|
リサーチ |
|
編集・校正 |
|
クライアントとの打ち合わせ |
|
コツコツと仕事をして収入を積み上げるのが好きで、文章の仕事の適性もあると感じていました。
何よりも人の要望に応じて記事を納品し、喜びを得られること、読者の反応が数字やSNSなどでチェックすることに楽しみを覚えるようになりました。
仕事は完全にリモートワークでしたので、自宅の両親の世話をする時間が確保できたのも良かったです。
まあ、両親の世話といっても、やることと言えばネットの接続や役所の手続きくらいだったのですが。
ペットのネコと平和に生きつつ、たまに居酒屋などでお酒を飲むのが楽しみでした。
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2転職のきっかけ
不景気とAI生成ツールが、私の仕事を奪った
「転職しよう」と思った理由は、様々あります。
一つは、2020年からのコロナ禍における環境変化です。
多くの企業がコストカットなどをはじめ、私のようなフリーライターに回す仕事を厳選するようになりました。
結果的にライター間で競争が激しくなり、いつものルーティンで仕事を請け負うことが難しくなり、収入はガクンと減りました。
また、コロナ禍のビジネス環境の変化とほぼ同時に起こったのが、AI生成ツールの普及も、私の転職への決断を後押ししました。
コストカットのためにAIを活用する企業、個人が増えた結果、ますます仕事が減るか単価が安くなるといったスパイラルに陥り、さらに収入が不安定になったのです。
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3転職活動中
フリーライターから調理師見習いへの転職
実家で両親の面倒を見ていましたが、まだ介護が必要な段階ではありませんでした。
それよりも収入の安定が優先と判断し、私は正社員への道を模索し始めました。
IT関連は現場を離れて久しく、知識の更新が追いついていないことから、昔の調理師の経験を活かし、地元の居酒屋などを中心に転職先を探すことを決めました。
転職活動は、とにかく厳しかったです。
主なハードルは、40代という年齢、そして私の経歴でした。
ハローワークなどに行っても25歳まで、30歳までといった長期キャリア育成を目的とした採用が多く、40代になるとまともな正社員の仕事はありませんでした。
求人を探す媒体の幅を広げ、年収もある程度妥協することを前提に、広い地域で仕事を探さざるを得ませんでした。
ミスマッチを防ぐために、実際に履歴書を送る飲食店に足を運んで店主の人柄やお店の雰囲気をチェックしたり、出来ることは全部するようになりました。
そうして半年の期間を経て、ようやく地元の飲食店に採用が決まりました。
転職活動の期間 | 6ヵ月 |
---|---|
目指した業種・職種 | 飲食業|調理師 |
最終的に決めた会社の業種・職種 | 個人飲食店の調理見習い |
利用した転職サービス | ハローワーク|転職エージェント(フーズラボ) |
苦労したこと | そもそも、働こうとする地域での求人が少なかった。業務時間が終電を超える求人が多く、転職と併せて転居の必要性もあった。 |
良かったこと | 引越準備と並行して転職活動をしていたところ、たまたまハローワークで見つけた近所の求人で、採用をも得らたこと。 |
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4転職後
女将の優しさと賄いの美味しさ。そして親方の厳しさ。
新しい職場は家族経営の飲食店で、人手はアルバイトとパートで賄っている状態でした。
調理師を募集していたのは、お店を継ぐはずだった息子の進路が変更になり、しばらく様子を見つつ状況に対応するためということでした。
私が任された仕事内容は、調理補助と、そして雑用全般でした。
私の住む地域では若者不足が深刻化しており、店舗の賃金はやや安かったこともあって、アルバイトやパートの応募はなかなか集まらない状況でした。
一方で、お客様は相応にやってきましたので、結果として私の仕事範囲はどんどん広がっていきました。──主に、雑用ではありましたが。
参考:飲食店(居酒屋)の調理補助の主な仕事内容
仕事内容 | 詳細 |
---|---|
食材の準備 |
|
調理補助 |
|
清掃・片付け |
|
在庫管理 |
|
その他の業務 |
|
40代になってからの転職ということでらある程度覚悟はしていましたが、身体に応える仕事でした。
時間外労働が常態化しており、午後3時ごろにお店に入って仕込みや下ごしらえをして、お客様が遅くまでいるときには午前1時ごろまで働くことになりました。
また、親方は厨房の外ではかなり柔らかい印象でしたが、いざ厨房に入るとガラッと人が変わります。
映画に出てくるような昔かたぎの頑固者といった感じで、「教えるより、習え、学べ」というスタイルでした。
発言に矛盾が生じるケースも多く、はっきりとパワハラなどに分類される言葉もありました。
救いだったことは、女将が優しく接してくれたこと。そして、賄いが美味しかったことです。
ですが、仕事はどんどんきつくなっていきました。
調理師見習いから調理師へと昇格するのに、親方は「まだまだ沢山の課題がある」と言いました。そして、一つひとつの課題を解決することは、私にとって気の遠くなるような修練でした。
ある日、親方からまた厳しい言葉を浴びせられたのですが、そこで「もうここで働くのは無理だ」と思ってしまったのです。
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5その後、どうなったか。
フリーライターとしての、再度のチャレンジ。
今回の転職で思ったのは、「お客としてお店に行くのと、実際に働くのでは大きな違いがある」ということでした。
元々飲食店で働いた経験がありましたが、今回はそのギャップがかなりひどかったという印象です。
今回の転職では「正社員」の雇用形態にこだわっていたのですが、それによって他の条件をきちんと確認できていなかった面もあると思います。
また、フリーライターをずっと続けた結果、立ち仕事をする体力が失われていたこと、思った以上に体の動きが鈍っていたことにも気づきました。
体力が無いのに長時間労働を強いられれば、どこかにしわ寄せが行くのは明らかです。
昔の経験があっただけに自分を過信する部分があったこと、悪い意味で甘く見ていた部分があったのも否めず、非常に反省点の多い結果となりました。
◇ ◇ ◇
短期間で離職することになってしまったので、現在はライターとしての仕事を立て直している最中です。
営業範囲を広げ、仕事の幅を増やすことで収入が回復できそうな見込みが出てきました。
やはり、収入が減ってしまうと精神的にも追い詰められて、視界が狭まってしまうなと。
現在はAIを利用した文章作成技術にも触れつつ、ブログの立ち上げなど自分で出来る仕事の範囲を広げています。
転職の失敗談や、フリーランスとして働いた経験はそのままコンテンツとして利用できるとも考えていて、刺さるかどうかは検証を兼ねて試してみるつもりでいます。
また、自分の体力や適応能力がかなり落ちていることがはっきりしたので、体や精神を壊さない範囲で、安定して稼げるようにビジネスモデルの構築をし直すつもりです。
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