動物病院の看護師の仕事。ある日先生から「閉院する」と言われて。|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 動物病院
- 職種
- 動物看護師
- 従業員規模
- 約10名
- 年収
- 180万円
転職後
- 職業
- 動物病院
- 職種
- 動物看護師
- 従業員規模
- 約20名
- 年収
- 180万円
目次
がちゃぴんさんの転職ストーリー
1これまでの私
動物病院の看護師の仕事
転職したのは、2021年の頃。
当時私は、動物病院の看護師として働いていました。
従業員が少ない職場でしたので、いつも忙しかったです。
いくつもの仕事を一人ひとりが掛け持ちで行っていました。
獣医師の先生はとてもいい方で、スタッフの型を一人ひとり大切にしてくれ、尊敬していました。
そこで新卒から入職してかれこれ10年経ちましたので、私が新人さんを育てる機会も度々ありました。
新しい人を育成する業務はとてもやりがいがありました。
職場の雰囲気は、ピンと張り詰めるときは張り詰めて、でも普段はアットホームで和気あいあい。そんな感じでした。
ただ、病院ですのでちょっとのミスが大事故になることもあります。
自分のミスもそうですし、一緒に働くスタッフのミスもです。
互いにミスを補おうと取り組みますが、ときにうまく連携できなかったり意思の疎通ができなかったりで、ストレスを感じることもありました。
2転職のきっかけ
私が転職することになった理由
31歳のときに結婚をして、その1年後に出産。
産後は3ヵ月で職場復帰しました。
そしてその時から、「この職場は、もう辞めた方が良いかもしれない」と思うようになりました。
理由は、とにかく忙しかったからです。
人数が少ない職場でしたので、一人ひとりの負担が大きいんです。
職場復帰を早めたのも、「早く戻ってきてほしい」という無言の圧がすごかったというのもありました。
子どもは保育園に預けていましたが、迎えに行くのはいつも私が最後。
保育園の先生と1人ぽつんと待っているのが私の子どもで、それを見るたびに心が痛みました。
家に帰ってからも、次の日の朝が早いのでゆっくりしてられません。
とにかく家事を早く済ませて、子どもにご飯を食べさせて、お風呂に入れて、寝かしつけて。
いつも、(こんな毎日でいいんだろうか。)と思っていました。
子どもとの時間は今しかないのに、遅くに帰り急いで家事をし、追い立てるように子どもたちをなんとか遅くなりすぎず寝かせる、そんな毎日です。
「家族団らん」とは程遠い、私自身もホッとする時間は全くない。
そんな日々が続いて、私はとうとう「転職しよう」と決心しました。
──ところが、私がそれを先生に告げようとする前に、なんと先生の方から
「今年いっぱいで閉院しようと思う」
と告げられたんです。
私自身も、ほかのスタッフもみんな驚きました。
正直、近い将来には閉院するだろうなとは感じてはいました。先生は大分お年を召していましたし、腰も悪く以前から仕事も大変そうでしたから。
ですが、閉院はまだまだ数年先だと思っていました。
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3転職活動中
ハローワークの相談員さんに、頼り切っていた私
長年勤めた動物病院が閉院するのはとても寂しい気持ちになりましたが、タイミングとしては良かったのだと思います。
何しろ、自己都合の退職ではないのですぐに失業手当がもらえます。
更には、ありがたいことに退職金も頂きました。
そういう状況でしたので、転職はそれ程急がずにゆっくりと取り組み、子どもとの時間や家族との団らんの時間を持つようにしました。
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求人は、地元のハローワークで探しました。
相談員の方々が優しく接してくれたのが、よかったです。
私は人から冷たくされたり怒られたりすると、委縮してしまうタイプでしたので。
ですが、ちょっと頼りきってしまったところもあったかもしれません。
というのは、とある年配の相談員の方(男性)に「気になる企業はありましたか?」と訊かれたときに、何気なく「そうですね、今はこことここの企業が気になっていますね」と伝えたんですね。
その相談員の方は「具体的にどんな点を聞いてみたいの?」とまた質問をしてきたので、私はまた「こういう点を聞いてみたいですね」と答えました。
すると、相談員の方はその場企業さんに電話をしだし、私の連絡先も伝え、まさかの面接の予約をされてしまいました。
そのつもりはなかったのでびっくりしましたが、時すでに遅し…でした。
相談員の方は誇らしげに、「〇月〇日なら、終日都合付きますって。何時にします?」と訊いてきて、私も「…じゃあ、〇時にお願いします」と答えてしまいました。
──とまあ、こんなこともありましたが、次の転職先は別のところで決まりました。
前職と同じ、動物病院の看護師兼事務員の仕事でした。
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4転職後
新しい職場は、戸惑いと違和感の連続だった。
新しい職場は、前職よりも少しだけ大きい動物病院です。
スタッフの方も前職より多く、「ここなら人数が少なくて忙しくなるということはなさそうだ」と思いました。
たしかにその予想は当たったのですが、いくつか困ったことというか、残念だったこともありました。
ひとつは、獣医師の先生が、(こういう風にお伝えするのはとても失礼ではあるんですが)器があまり大きくないのです。
きっと、ご自身の技術に自信を持てていないのでしょう、苦手な処置が来るとすぐに焦ってしまい、飼い主様や私たちスタッフにもきつい言葉を投げるなど、余裕のないことがありありと分かりました。
これまで獣医師の先生は前職の先生しか見て来ませんでしたので、「こんな先生もいるのか…」とかなりビックリしましたし、戸惑いました。
また、スタッフの方も癖のある方が多かったです。
初めはいい感じだと思っていた人も、自分のミスを隠すため、タイムカードを書き換えたり、捨ててはいけない場所に捨ててはいけないものを山のように捨てていたり…。
また、あるスタッフの方は、几帳面で、自分の思い通りの段取りで進まないと嫌な性格でした。
どうも私の仕事の進め方が気に入らないようで、一緒のシフトの日は、その人が全部の仕事を1人で回そうとします。
ふたりで連携を取りながらするほうがよっぽど効率がいいんですが、ちょっと動こうものなら、「触らないで!」という始末…。
この方に慣れるのにも、大分時間がかかりました。
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5その後、どうなったか。
自分はわりと、どんな職場でもうまく対応していける。
転職して、もうすぐ2年が経とうとしています。
今回の転職を通してよかったなと思うことは、「自分はわりと、どんな職場でもうまく対応してやっていける」と気付けたことです。
前職では10年以上働いていましたので、ほかの職場で自分が通用するのかの不安がありました。
新しい職場では先生やスタッフの癖の強さに辟易する面もありましたが、それでも案外うまく立ち振る舞えた自分に、少しだけ誇らしい気持ちになりました。
また、先生が自信なさげだと、「こっちが頑張らなきゃ」って思うんですよね。
前職の時よりもよく勉強するようになって、動物医療の知識は大分深まったと思います。
後悔していることは、(もう少し、ストレスの少ない道もあったかもしれない)ということです。
動物病院の仕事柄しょうがないのかもしれませんが、密にコミュニケーションを取ることが多く、その際に意思の相違や誤解が生じることもあり、そうした際はぐっとストレスが溜まります。
ただし、勤務時間は前職よりも短くなり、子育てや家族にかけられる時間にちょっとだけゆとりを持てるようになったので、今回の転職はまあ、「これで良かったのだ」と思うようにしています。
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◇ ◇ ◇
私はこれまで、動物病院でしか働いたことがありません。
少し前までは、それは当たり前のことだったのですが、最近は「まったく違った業種で働いてみたい」と思うようにもなりました。
人とのコミュニケーションはわりと得意な方ではあるんですが、好きではないんです。
スタッフと連携しながら進めていく仕事は、ときにストレスを溜めやすいように感じています。
もっと、自分の頭で考えて、形にして──という仕事ができたらと思っています。
具体的に何ができるか?と訊かれても今は何もないのですが…。
それでも、新しいチャレンジを少しずつ始めていきたいです。
動物病院の仕事は、良くも悪くも「先生ありき」なんですよね。
先生がいることによって、仕事が始まります。私たちスタッフが、先生やペット、飼い主様に価値貢献できるのも、先生がいてこそです。
でも、そうじゃない仕事もきっとあるだろうと。
私が先頭に立って、なにかを手掛けて、そしてお客様の役に立てられること。それを近い将来、見つけたい。──そんなことを、最近考えています。
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