私の転職体験談:まさか私がリストラされるなんて…。慣れ親しんだ病院勤務からドラッグストアへの転職
転職前
- 職業
- 医療施設
- 職種
- 医療事務
- 従業員規模
- 約100名
- 年収
- 約200万円
転職後
- 職業
- ドラッグストア
- 職種
- 販売(レジ・品出し)
- 従業員規模
- 12名
- 年収
- 約120万円
目次
まあやさんの転職ストーリー
1これまでの私
悩みもなく、充実していて、そして平穏な日々。
当時、私は医療事務の仕事をしていました。
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仕事にはとても満足していました。
周りの人ともうまくやれていたし、仕事にも慣れてきていてやりがいを持てていたので。
医療事務は昔からやりたかった仕事で、患者さんともいい関係を結べていました。
専門学校卒業後に良い職場に恵まれて、ラッキーだったなと思っていました。
仕事もプライベートも安定して、楽しい生活を過ごせていました。
私は父母弟と4人家族でした。
弟は実家を離れて暮らしていて、私は実家から職場に通っていました。
悩みとかそういうのも、この頃はあまりなかったかもしれませんね。
平和な毎日でした。
2転職のきっかけ
ある日、私は事務室に呼ばれて。
あるとき、職場に不穏な話題が舞い込んできました。
「職場のメイン医師のひとりが辞める」という噂です。
その方は、前々から職場で働いている医師の方で、お歳も大分高齢でしたので、「いつかは辞めるだろう」とは思っていました。
職場ではその話題を皆やや神経質に扱っていました。
ですが、私はあまり考えないようにしていました。
やめたとしても別の医師を雇うと楽観的に思っていたからです。
その噂を聞いてからしばらく経って、私は事務室に呼ばれました。
(まあ大した用事ではないだろう)と思って、気軽な気持ちで入室した私を待っていたのは、いつも見せないような真剣な顔をした事務長でした。
事務長は厳しい表情で私を見て、私への退職勧告の話を持ちだしました。
その医師の方一人が辞めることによって、病院は「今後は入院患者の受け入れを辞める」という判断をしたのです。
- 事務長
-
「──だからね、看護師を複数名解雇し、それから…医療事務員も一人、解雇することになったの」
と事務長はお話しされました。
衝撃的すぎて言葉もありませんでした。
- 私
-
(何で私が…)
という想いが、頭をぐるぐるとかけ巡りました。
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3転職中
リストラを受けて、退職して。そして、転職活動。
それから、あれよあれよと事は進み、私は病院を退職しました。
退職後しばらくの間、私は部屋でふさぎ込んでいました。
まさか仕事をこんなに早く辞めることになるとは思っていなかったのです。
とても悲しかったです。
それから、どうしようもなく寂しくて。「私だけが仲間外れになってしまったのだ」、そんな気持ちでした。
もちろん、お金のこともありました。
これから先、どうなっていくんだろうという不安も常にありました。
そんなときに一番に私を慰めてくれたのは母親でした。
- 母親
-
「まだ若いんだから次があるわよ!」
そんな明るい調子で、毎日のように励ましてくれたのです。
様子とは裏腹に、母も母で私を心配してくてくれていたのでしょう。
一時はすごくやさぐれていた私でしたが、母の連日の励ましのおかげで、少しずつ落ち込んだ気持ちが癒されていきました。
また、地元の友達にも気をかけてくれて。
車の運転免許がなくてハローワークに行くのに困っていたら、友達が車で連れて行ってくれると言ってくれて、私の転職活動を手伝ってくれました。
母や友達の助けのおかげでなんとか、私の転職活動は軌道に乗り始めました。
もちろん、決して楽に転職できたわけではありません。
ハローワークでは競争相手もたくさんいて、良いなと思った職場があっても他の候補者に取られてしまうことも数回ありました。
数か月が経ち、私はようやく転職先が決まりました。
この間に助けてくれた家族や友達のことを、本当に大事にしようと思いました。
4転職後
転職後の新しい職場は、私にとってどのようなものだったか。
私の新しい職場は、ドラッグストアです。
そこでのレジおよび品出しが主な仕事でした。
前の仕事から比べたら、今の仕事はやりたかった仕事ではありません。
最初のうちはやりがいもあまり感じられず、「辛いな…」と思うこともよくありました。
年収もぐっと下がって懐も寂しくなりました。かつ私よりも若い子がたくさん働いていて、話も合う感じではなくて。
はっきり言いますと、この職場で対して(あまり満足できていない…)と感じている自分がいます。
それでも、行き場のなくなっていた私を、拾い上げてくれた職場です。
できる限り一生懸命働きたいと思っているし、頑張ろうと思っています。
◇ ◇ ◇
今の職場の通勤ルートの途中に、前の職場の前を通るんですが、そこを通るたびに「クソゥ…!」という気持ちが芽生えます。
毎日、そのたびに悔しく情けない気持ちになります。
私はまだ、あのリストラを受けた日のことを思い出しては、心を掻き乱される状態からは脱していないのです。
きっと、この状態から脱していくためには、今目の前にあることにもっと集中して、やりがいを感じていくしかないのでしょう。
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5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うこと。そしてこれから目指していきたいことは。
転職を振り返って思うことは、──やっぱり、あのときの辛い悲しい気持ちですね。
なんで私がこんな目に合ってしまったのだろうと思いましたし、私をクビにした職場と上司を恨みました。
当時は、(どうして私が退職勧告されたのか。どうして『私』だったのか)とか、(…誰が私をと、選んだのだろう)とか、そういうことばかり気にしていました。
でもそういった気持ちも少しずつ薄まってきて、今となっては「仕方なかった」と冷静に考えることができるようになりました。
入院患者を受け入れなくなったのですから、従業員を減らすことは仕方がないことでしょう。
客観的に見れば、どう考えてもそのままの状態ではいられませんでした。誰かをリストラする必要があったのです。
だからそれに私が選ばれたのも仕方ないことと今はちょっとずつ受け入れてきています。
ですが、医療事務の仕事はいつかまた、再開したいです。
そのための資金も今、貯めているところです。
実家から離れたらもう少し医療事務の仕事はあるだろうということで、一人暮らしを始めるための準備をはじめました。
一度リストラされたくらいでへこたれず、また一から頑張ろうと思います。