40代後半の転職は「後悔しないための事前準備」と 「心のゆとり」が大切
[最終更新日]2024/09/03
40代後半のビジネスパーソンが何らかの事情で転職する決断を下すとき、越えなくてはならないハードルが目の前にいくつか立ちはだかります。年齢的にも、「失敗したら次を探せばいいだろう」とはいかない年齢に差し掛かっているため、慎重に考えて動く必要があります。
目次
参考:40代後半の転職におすすめの転職エージェント
サービス名 | doda X | JACリクルートメント | リクルートエージェント | リクルートダイレクトスカウト | doda |
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メリット |
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デメリット |
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公開求人数 | 約6.0万件 | 約2.1万件 | 約49万件 | 約40万件 | 約26万件 |
得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 |
対象年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年11月時点のものです。
40代後半の転職者は増加傾向にある!
かつては、転職は「若いときにしておくこと」と考えられていました。転職する人が多いのは20代か、せいぜい30代半ばあたりまでの人で、40代に入ったら下手に動かないほうが無難だ、という考え方をする人が少なくありませんでした。
ところが、ここ数年の傾向として40代後半で転職に踏み切る人も増えつつあります。年代別の転職者数を見ていくと、40代後半から50代前半の転職者数は2010年の約38万人から2020年は59万人と、10年間で55%も増加しているのです(参照:総務省統計局「年齢階級別転職者数及び転職者比率」2017年)。
引用元:総務省統計局「年齢階級別転職者数及び転職者比率(2020年)」の情報をもとに、弊社グラフ作成
統計資料から考えると、仮に40代後半のビジネスパーソンが転職を検討しているとして、年齢を理由に「転職はもう無理だ」と決めつけてしまう必要はないということが分かります。40代後半以降で転職した人の数が増えているわけですから、転職するチャンスは少なくとも減ってはいないと考えていいでしょう。
転職は、もはや若い世代だけのものではありません。40代後半の人が転職するチャンスはまだまだあります。
退職から再就職までにかかる期間は約半数の人が0~1ヵ月以内
40代後半で転職した方々は、転職活動にどのぐらいの期間を要しているのでしょうか。
厚生労働省の調査によると、前職を退職してから転職先に就職するまでの期間で最も多いのが「1ヵ月未満」で、40代後半の転職者の3割以上を占めています。
反面、離職期間が2ヵ月以上4ヵ月未満だった人の割合は13%、10ヵ月以上の離職期間があった人の割合は9.2%となっており、他の年代と比べて高い割合になっています。
ここから読み取れる状況として、40代後半の転職活動は「すぐ決まるか、長期化するかの二極化」と捉えることができます。
自分のこれまでの経験や保有スキルを必要としている企業に出合えたり、知人の紹介などコネクションを活用して転職先を確保できたりしていれば、転職活動期間はごく短くて済む可能性が高いでしょう。
反対に、転職活動の方向性を左右するキャリアプランの策定が十分でなかったり、自分の強みをうまくアピールできていなかったりすると、「何社も応募しているのに手応えがない」という状況に陥りやすいと考えられます。
参照:平成27年転職者実態調査の概況より
ポイント:「すぐに転職しよう」という意思がなくとも、あらかじめ転職エージェントに登録している40代も多い
ミドル世代への転職支援を多く行うキャリアアドバイザー数名にヒアリングをした際に、「40代転職で成功する人たちは、前もって転職エージェントに登録しておき、『常に網を張っておく』スタイルの人が多い」という話を何度か聞きました。
つまり、40代後半の転職で成功している人とは、「転職活動をしてすぐに決まる人」というよりは「必要に迫られてからでなく、あらかじめ転職の準備ができている人」と言えるのかもしれません。
今すぐに転職する必要はないという人も、事前に転職エージェントで自身の市場価値や見合う求人を確認しておくことは、いざ転職活動をしたときに少なからず有利に進められる要因になりそうです。
「40代の転職で、失敗する人・成功する人の傾向」について(現役キャリアアドバイザー 武蔵野さん)
- 武蔵野
さん -
40代で転職して失敗してしまう人に多いケースが、「転職したい」と思ってから転職活動をするパターンです。逆に成功する人に多いのが、先に転職エージェントに登録し、1~2年くらいかけて情報収集するような人たちですね。「良いのがあったら動く」というスタイルです。
前者はいわば、何かしら「今の仕事を辞めたい」というような、マイナスの要素があったときに動くタイプで、マイナスをゼロにしようという意識が強い。
だから、妥協してしまったり、「とりあえず内定もらえたら御の字」という転職スタイルになりやすく、失敗やミスマッチ転職を起こしがちでしょう。後者は「良いところが見つかったら転職しよう」という、プラスの要素で動くタイプですので、自分に合ってるものしか応募しないこともあり、成功&年収アップしやすい傾向にあります。
勤め先を選んだ理由は「仕事内容」、「自分の強みを活かせるから」がともに4割
引用元:厚生労働省「平成27年転職者実態調査の概況」の情報をもとに、弊社グラフ作成
40代後半で転職した人は、なぜその転職先を選んだのでしょうか。
厚生労働省の調査によると、40代後半の転職者が勤め先を選んだ理由のうち多かったのは「仕事の内容・職種に満足がいくから」「自分の技能・能力が活かせるから」の2項目であり、ともに4割程度と高い割合になっています。
とくに「自分の技能・能力が活かせるから」を転職理由に挙げる人は、全年代で37.5%であるのに対し、40代後半では39.0%と高くなっており、自分の強みを活かして転職する人が多い年代であることが分かります。
反対に、「賃金が高いから」という理由で転職先を選んだ人は10%程度に留まっています。30代前半では15%の人が賃金の高さを理由に転職先を決めたとしていることと比べると、比較的低めになっていると言えるでしょう。
年収アップなど、いわゆるキャリアアップ志向の転職を狙うというよりは、これまでのキャリアで培った経験や知見を活かせる職場を選ぶ傾向があると見られます。
参照:平成27年転職者実態調査の概況より
40代後半の転職は、「管理能力」と「ヒューマンスキル」が求められる!
中途採用者に企業が求めるスキルや能力は年代によって異なります。40代後半の人を中途採用で迎え入れるとしたら、20代・30代の中途採用者とは期待することもそのレベルも異なるはずです。
転職可能な年齢が上昇傾向にあるとはいえ、40代後半の人材に企業が何を期待しているのかをよく知らないままでは、希望条件に合った転職先に採用されるのは至難の業でしょう。まずは企業が求めている能力とスキルを正確に理解しておきましょう。
企業が求める40代後半転職者の「管理能力」とは?
転職活動で企業に自分自身を売り込むとなると、「自分にはこんなスキルがあります」「こういった仕事をやってきました」という自分の仕事の実績をアピールしがちです。
しかし、40代後半の転職希望者に企業が期待しているのは、「その人自身がどんな仕事をこなせるのか」ではないことも多いのです。
一般的に、転職する年齢が高くなればなるほど、その後の伸び代は小さくなります。
今後の伸び代に期待するのであれば、20代の若い人材を採用したほうが、入社後に新しい知識やスキルを次々に吸収してくれる可能性は高いでしょう。
40代後半の転職者に企業が期待しているのは「管理能力」です。
つまり、その人自身が個人的にこなせる仕事以外に、人にその仕事を振って的確に指示を出せる能力や、チームを束ねて率いていく力といった、いわゆるマネジメントスキルを重視しているのです。
1人の力でこなせる仕事量には限度がありますので、人を束ねチームを率いていく力を持った人を採用することで、人材資源をより効率的に活用し、高い成果をあげていくことを期待していると考えられます。
企業が求める40代後半転職者の「コミュニケーションスキル」とは?
転職にあたって重要視されると言われるスキルの1つに「コミュニケーションスキル」があります。
そもそもコミュニケーションスキルは誤解されやすいスキルなのですが、とくに40代後半の転職者がアピールすべきコミュニケーション能力を間違えると、かえって逆効果になることもありますので注意が必要です。
コミュニケーションとは人と意思疎通を図ることですが、ビジネスにおけるコミュニケーションとは「人当たりが良い」「ユーモアがある」といった、対人関係に限ったことだけではありません。コミュニケーションを通して考えを伝え、かつ相手の考えを理解して共通理解を図ることもスキルの1つです。
40代後半の転職者の場合、多くの企業が中間管理職としての活躍も視野に入れているはずです。係長や課長といった中間管理職の場合、たいていは自身も実務をこなすプレイングマネージャーであり、現場と上長との板挟み状態になることも少なくありません。
部署内の人間関係を円滑にするためのクッション役となり、上長の指示を噛み砕いて現場に伝え、現場の声を上長に届きやすい言葉にして伝えるといった調整能力が求められます。
40代後半の転職者に企業が求めていることは
ここまで、40代後半の転職者に企業がどのようなことを求めているのかを見てきました。いくつかポイントがありますので、求められる能力やスキルをまとめておきます。40代後半の人材に企業が求めているのは、主に次の5つの能力です。
求められる能力 | 説明 |
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豊富な実務経験、業界知識 |
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即戦力として働くことのできる適応力 |
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チームや部署を率いて成果をあげる管理能力 |
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プレイングマネージャーとしてハードワークをこなすバイタリティ |
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中間管理職として的確に立ち回るヒューマンスキル |
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40代後半の人材となると、実務を問題なくこなし、十分な業界知識を持っていることは「前提」となります。その上で、管理能力やヒューマンスキルを持ち、近い将来マネージャーとして活躍できる素養を持った人材を企業は求めているのです。
中小企業の中には、社員の年齢構成がいびつで、中間管理職に適任と思われる年代の人材がすっぽり抜けてしまっていることもあります。そのようなとき、管理職として適任と思われる人材を採用し、短期間で管理職に登用することは十分にあり得ます。
40代後半の転職を成功させるために、意識したいポイント3つ
企業が40代後半の転職者に求める能力やスキルが分かってきたところで、実際に転職活動を始めるにあたって意識しておきたいポイントを考えてみましょう。せっかく求められる能力を持っていたとしても、応募書類や面接でうまくアピールできなければ、企業側に伝わらないまま採用を見送られてしまうかもしれません。
そこで重要になるのが事前準備です。準備とは、応募書類のような「モノ」を用意するだけでなく、メンタルの部分も含めたマインドセットを指しています。40代後半の転職を成功させるために必要なマインドとはどのようなものなのでしょうか。
事前準備はしっかりと!現職在籍中からの活動は必須
前で述べたように、40代後半の転職活動には「決まるときは短期間で決まる」「長期化するとずるずると延びやすい」という特徴があります。行き当たりばったりで勤務先を退職したり、おおよその転職活動スケジュールを想定しないまま動いてしまったりするのはリスクが大きいと言わざるを得ません。
在職中に転職活動を始め、転職先が決まってから退職を申し出るのは、ごく基本的なセオリーと思っておきましょう。どのような転職サービスを使って、1日のうちどのタイミングで求人検索やメッセージのチェックをするのか、といったこともきちんと計画しておきましょう。
また、応募後どのぐらいの期間で内定することを想定しているのか、目標を設定しておくことも大切です。ゴールとなる内定から逆算して、いつまでに何をやらなくてはならないのか、明確にしておくのです。
この考え方で進めることで、「応募書類を整えるのに時間がかかり過ぎてしまった」といった失敗を防ぐことにつながるのです。
「何を一番に優先しての転職か」を常に意識しておく
企業の求人は、どこの会社も魅力的に書かれています。「今の勤務先より条件が悪くならなければいい」といった大雑把な探し方をしてしまうと、何を重視して転職先を探しているのかがブレやすくなります。結果的に志望動機の説得力が弱くなったり、企業研究が疎かになったりする原因となってしまうのです。
転職は、「今回の転職で〇〇を改善したい」「〇〇という目的のために転職したい」という明確なテーマを持って進めるべきものです。その目的に合致する企業が現時点で見つからないのであれば、転職をいったん取りやめにして今の職場に留まる道を選ぶ勇気も必要になります。
まずは転職したい理由を紙に書き出し、重要度の高いものから優先順位付けをしてみましょう。そのうち、最も優先すべき条件を今回の転職のテーマとします。
「できればこれも」といったサブテーマ的なものはひとまず排除し、最重要テーマを決めておきましょう。テーマを中心に志望動機や退職検討理由を伝えられるので、応募書類や面接の受け答えに軸ができ、説得力を持てるのです。
転職の「軸」の定め方
自分だけの転職の軸を持つことに難しさを感じる人は、以下の流れに沿って考えをまとめていくと良いでしょう。
- ①目指したい業界・企業・ポジション(働き方)を、ざっくりとイメージする
- ②その分野で、自分が出来ること、得意なことをイメージする
- ③その分野で求められること(知識やスキル)が何かをイメージする
- ④改めて、その分野であなたがやりたいこと、そして情熱を持ち続けられることをイメージする
- ⑤イメージの重なりの部分を、自身の転職の「軸」とする
それぞれのイメージは、上記図のように「CAN(できること)」「MUST(求められること)」「WILL(やりたいこと)」と表すことができます。
そして、これらのイメージの重なる部分が、その人が長く活躍できる領域になります。
「転職の軸」の例:40歳 営業職男性の場合
ステップ | 具体的な内容 |
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①目指したい業界・企業・ポジション(働き方)を、ざっくりとイメージする | 教育・指導に力を入れているメーカーや教育関連企業の営業リーダー、トレーニングマネージャー |
②その分野で、自分が出来ること、得意なことをイメージする | 豊富な営業経験、後輩への教育・指導スキル |
③その分野で求められること(知識やスキル)が何かをイメージする | 効果的なトレーニングプログラムの設計・実施、リーダーシップスキル、コミュニケーション能力 |
④改めて、その分野であなたがやりたいこと、そして情熱を持ち続けられることをイメージする | 後輩や新入社員の育成に力を注ぎ、チーム全体の営業成績向上を目指すこと |
⑤イメージの重なりの部分を、自身の転職の「軸」とする | 営業リーダーとしての経験を活かしつつ、教育・指導を重視したポジションでキャリアアップを目指すこと |
面接対策はしっかりやったほうが吉。プラス「心のゆとり」をもつこと
40代後半の転職においては、職務経歴書や面接で伝えるべきアピールポイントが20代・30代よりも多く、伝える内容も複雑になっていきます。そのため、何をどうアピールすべきか前もって戦略を練り、戦略に則って伝えられるかどうかを練習しておいたほうが安心です。
40代の「印象に残る職務経歴書」作成のポイント
- Point1)最初の職務要約ですべてを語る
- Point2)緩急をつける
- Point3)企業毎に職務経歴書を書く
- Point4)定量的に書く
- Point5)「ボランティアをやっています」等の副次的なものは程ほどに。
- Point6)「レジュメはラブレター」の意識で書く。
Point1)最初の職務要約ですべてを語る
採用担当はたくさんのレジュメに目を通すため、最初の職務要約しか見ない人もいます。逆にいうと、この部分は全員が見るということです。
そのため、「最初の職務要約ですべてを語る」くらいの気概で作成したほうが良いでしょう。
自分の強みが最初の数行でパッと分かるように表すなど、とにかくこの部分の品質に意識を集中して作成することが大切です。
Point2)緩急をつける
ある程度実務経験を持った40代の人が陥りがちなミスが、「やってきたことを全部書いてしまう」ことです。
全部盛り込むと、強み(アピールポイント)が薄まってしまいます。
アピールすべきところとしなくてもいいところを分けて、しなくても良いところはバッサリ切る──、といったメリハリが大切です。
例えば総務部門を経験した転職者の場合、総務の幅広い業務範囲を全部書くとどうしても冗長になってしまいます。
その際に、例えば応募する企業の求人要件が「総務の資産管理」だった場合、そのポジションと関連する経験をアピールするのです。
「自分はそのほかにも人事、採用などを経験していた」という場合においても、応募企業側で人事、採用のポジションを求めていないようなら、その記載は軽く触れる程度に留めるなどの取捨選択を意識しましょう。
Point3)企業毎に職務経歴書を書く
職務経歴書は、基本応募企業毎に準備します。
テンプレートのようにひとつの職務経歴書を使いまわしていた場合、応募企業側はすぐにそれを見抜きます。
効果的な職務経歴書にしていくためにも、企業が募集しているポジションに合わせて書くことを意識すると良いでしょう。
イメージとしては、「60%は共通部分として、残り40%を企業毎にかき分ける」、「これまでやってきたことが20種類あったら、求人ポジションに合わせて12~13個に絞って、7~8個は削る」といった形で進めると良いと思います。
ポイントは、求人企業に対して「企業が求めているポジションと、自分の経歴がいかにフィットしているか」を伝えることです。
Point4)定量的に書く
よく言われることですが、職務経歴書は「定量的」に書くことが大切です。
例えば、「お客様に大変喜ばれた」といった表現は、第三者はその程度を測れません。また、「主観的、感覚的にしか物事を捉えられていない」と評価されてしまうリスクもあります。
アピールする事柄は、なるべく「数値」に落とし込むことが大切です。
「売上や会員数、またはPV数などが何パーセント増えた」であったり、「結果として作業時間がこれだけ短縮できた」などの定量的な説明を意識すると良いでしょう。
Point5)「ボランティアをやっています」等の副次的なものは程ほどに。
プライベートでの活動(ボランティア)などは、書いても書かなくても、書類通過や採用にそこまで影響は無いと見たほうが良いでしょう。
他の候補者と比較検討になった際に、その人と甲乙つけがたいくらいの同評価だったら効果はあるかもしれませんが、その他ではあまり効果を期待しない方が良いと思います。
たまに、経営層の価値観とマッチした等のラッキーパンチもありますが、やや運要素の強いPRと言えます。
また、そうした副次的なPRをたくさん書いてしまうと、「仕事でアピールできないから、そこでアピールするのかな?」と思われてしまうリスクもあるでしょう。
Point6)「レジュメはラブレター」の意識で書く。
レジュメ(職務経歴書)は、「企業へのラブレター」と思って書くと良いです。
例えば、気になっている異性に「私はたくさんのスキルと知識がある。だから付き合ってください」とラブレターを書く人はいないでしょう。
それよりも、「あなたはきっと、こういう人を求めていますよね。私はまさにそういう経験をしてきています。つきましては、私と付き合ってくれませんか」といった形でアプローチする方が成功確度を高められるはずです。
ポイントは、「相手を基点」にあなた自身のペルソナを作っていくこと、──つまり、「顧客視点」を持って職務経歴書を書いていくことです。
面接本番では想定していなかった質問をされることは必ずありますので、少なくとも想定している質問については落ち着いて答えられるように準備しておくのです。
また、面接が準備万端のときほど、「準備したことをしっかり伝えなければ」という気持ちが働きやすくなりますが、焦って余裕のない様子を見せないよう注意が必要です。
40代後半の転職者には、入社後マネージャー職など強いメンタルが必要な職務を任せる可能性があるため、余裕がない様子を見せるとマイナスポイントとなるかもしれないのです。
縁がある会社なら結果的に採用されるはずだ、と大きく構え、心のゆとりを持ってのぞむ姿勢を意識することも大切なポイントです。
40代後半の転職におすすめの転職エージェント
40代後半で転職を検討するのであれば、知人や取引先からの紹介ですでに転職先が決まっている場合を除き、転職エージェントの力を借りることをおすすめします。
管理職採用など企業として重要度が高い採用活動の場合、一般的な転職サイトに求人を公開するのではなく、転職エージェントを通してのみ応募可能な非公開求人で募集をかけることも少なくないからです。
ここからは、40代後半の転職におすすめの転職エージェントを紹介します。
サービス名 | doda X | JACリクルートメント | リクルートエージェント | リクルートダイレクトスカウト | doda |
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メリット |
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デメリット |
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公開求人数 | 約6.0万件 | 約2.1万件 | 約49万件 | 約40万件 | 約26万件 |
得意業界/職種 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 | ◎全業界 |
対象年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 | ◎全年代 |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2024年11月時点のものです。
doda X(デューダ エックス)
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年収800万円以上の企業からのスカウトが多く届く転職サイト。ヘッドハンターからのサポートも受けられます!
「忙しくて、転職活動に時間をかけられない…」という40代後半の人におすすめのサービスが、doda X(デューダエックス)です。
doda Xの特徴は、企業からのスカウトが多いこと、そしてヘッドハンターがあなたの経歴と希望に合わせてキャリア提案をしてくれることです。
求人チェックや書類作成をする暇を見つけにくい人も、「スカウトを待つ」「ヘッドハンターのサポートを受ける」スタイルで効率的な活動をおこなえます。
紹介される求人の多くは、年収800万円以上の企業経営戦略や事業戦略に直結する重要なポジションのものがほとんど。
今よりさらに活躍できるフィールドで働きたいという人にマッチしやすいサービスでしょう。
doda Xの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京・埼玉・神奈川・愛知・静岡・大阪・京都・兵庫・広島 |
公開求人数 | 約5.9万件(2024年8月現在) |
とくに多い職種 | 事業企画・経営企画|営業|IT・Webエンジニア|経理・財務・人事・法務|マーケティング・販促・商品開発|技術職(機械・電気)|コンサルタント|金融系専門職|医療専門職|技術職(化学・食品系)|技術・専門職(建設・不動産系)|クリエイター・クリエイティブ職|サービス系(店舗管理・運営管理)|技術職(組み込みソフトウェア)|SCM・物流・購買系など |
doda Xでは登録後に職種別の経歴書のサンプルも入手できます。doda専属のキャリアカウンセラーのサポートを合わせて利用すれば、書類作成の準備は万全でしょう!
JACリクルートメント
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ミドルクラス・ハイクラスの転職 満足度で6年連続No.1!(オリコン満足度調査2019-24年)利用者からは「相談の手厚さ」と「適切なマッチング」への評価が高いです。
「より好条件で、やりがいのあるポジションについて働きたい」という40代後半の人は、JACリクルートメントを活用するといいでしょう。
JACリクルートメントはイギリス発祥の外資系転職エージェントで、とくにミドル〜ベテラン層の転職に強いです。
若手にはない人生経験や業務知識を持つ人材を探している企業がよく利用する転職エージェントでもあるため、活かしたいスキルや今後さらに磨きをかけていきたい能力がある人におすすめです。
外資系企業への人材紹介においても豊富な実績がありますので、これまで身につけてきた語学力や外資系企業での実績を活かしたい人にも適しています。
JACリクルートメントの特徴
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約1.3万件(2024年8月現在) |
とくに多い職種 | サービス|商社|流通|消費財|マスコミ|建設・不動産|金融|IT・通信|WEB|EMC|コンサルティング・シンクタンク・事務所|メディカル・バイオ|医療・介護・福祉など |
サポートの充実がウリのJACリクルートメントですが、求人数は少なめです。登録の際は希望条件をやや広めに&他の転職サービスにも登録しておくのがおすすめです。
リクルートエージェント
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全業種・職種において、国内トップクラスの求人数!40代・50代への転職支援実績も豊富です。
40代後半の転職活動においては、ある程度「数をこなす」必要になることもあるでしょう。
求人に年齢制限を設けることは禁じられているとはいえ、既存の社員との年齢バランスを考慮して人材を採用することは現実的に十分あり得ます。
そのため、40代後半の人材の場合、書類選考の段階で20代、30代よりも不利になってしまうケースもあります。
リクルートエージェントは国内でも最大級の規模を誇る転職エージェントで、40代・50代の転職支援実績も豊富です。
できるだけ多くの求人を紹介してもらいたいと考えている人や、複数の企業を慎重に比較検討して応募先を決めたいと考えている人にとって、選択の幅を広げる意味でも登録しておくメリットが多い転職エージェントです。
リクルートエージェントの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約45万件(2024年8月現在) |
とくに多い職種 | 営業・販売・カスタマーサービス|企画・マーケティング・経営|管理・事務|物流・購買・貿易・店舗開発|コンサルタント|金融専門職|不動産専門職|クリエイティブ|SE・ITエンジニア|エンジニア(設計・生産技術・品質管理)|建築・土木|医療・医薬・化粧品など |
リクルートエージェントを利用した人たちからは、オンラインで受講できる「面接力向上セミナー」について「実際の面接で役立った」という感想が多く見られます。登録後は無料で参加できますので、面接対策に不安を感じている人はぜひ利用しましょう。
リクルートダイレクトスカウト
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「実績豊富なヘッドハンターに出会いたい」ならココ!企業・ヘッドハンターからのスカウトが届く転職サイトです。
40代後半の人が転職する場合、転職サイト・エージェント経由での応募のほかに、コネクションによる紹介、さらにはヘッドハンティングといった方法があります。
ヘッドハンティングに興味があるものの、どうしたらヘッドハンターから声がかかるのかよく分からない人もいるかもしれません。
リクルートダイレクトスカウトは日本ではめずらしいヘッドハンターによるスカウトサービスです。
リクルートダイレクトスカウトでは「転職者がヘッドハンターを選べる」ことが大きな特徴です。
自分が希望する業種・職種に関する知識が豊富か、優れた転職支援実績があるか、といった点を見極めるために、ヘッドハンターのプロフィールを閲覧できます。
優秀なヘッドハンターを見つけたら、転職者のほうからヘッドハンターに相談することが可能です。
リクルートダイレクトスカウトの特徴
特徴 |
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サポート対象地域 | 全国 |
特に多い職種 | 経営ボード|経営企画・事業企画|管理|人事|マーケティング|広告|マスコミ・メディア・出版|クリエイティブ|営業|サービス|コンサルタント|ITコンサルタント|専門職(公認会計士、司法書士等、その他)|IT技術職|Webサービス・制作など |
公開求人数 | 約34万件(2024年8月現在) |
良質なスカウトをゲットする際は、登録時に記入するレジュメを充実させることが重要です。「アピールできる経歴が思いつかない」という人は事前に事前にキャリアの棚卸しをしておきましょう。
doda(デューダ)
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都市部・地方ともに豊富な求人と、担当からの積極的な提案が特徴。企業からのスカウトも多く、たくさんの求人に接していきたい人におすすめの転職エージェントです。
40代後半の人材にとって、転職という決断を下すには勇気が要ります。しかしながら、体験談にも見られたようにせっかく新たなキャリアを歩むのであれば思い切って異業種に挑戦したいと考える人も少なくないでしょう。
異業種だからと言ってこれまでの経験が全く活かせないわけではなく、かえってプラスに作用することもあり得るのです。
dodaは求人数の豊富さもさることながら、キャリアアドバイザーによるコンサルティング力も高く評価されています。
これまでのキャリアの本質的な部分を見極め、先入観に囚われず最適な道を提案してもらえる可能性があります。
いろいろな業種・職種を幅広く探し、納得した上で転職先を決めたい人に向いている転職エージェントです。
dodaの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
公開求人数 | 約26万件(2024年8月現在) |
とくに多い職種 | 営業職|企画・管理|技術職(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア)|技術職(組み込みソフトウェア)|技術職(機械・電気)|専門職(コンサルティングファーム・専門事務所・監査法人)|クリエイター・クリエイティブ職|販売・サービス職|公務員・教員・農林水産関連職|事務・アシスタント|医療系専門職|金融系専門職など |
dodaは求人を自分から応募可能ですが、エージェント経由でのみ紹介される非公開求人も多いです。担当エージェントには初回面談時に希望条件をしっかり伝えておくことで、より有意義なサポートを受けられるでしょう。
目指す業種・職種が定まっている人は「特化型」エージェントの非公開求人もチェックしよう
ITエンジニアや管理業務、マスコミや介護など、これまで培った専門スキルを活かしての転職を検討している40代後半の人は、「特化型」の転職エージェントがおすすめです。
特化型の転職エージェント利用いちばんのメリットは、担当となるキャリアアドバイザーがその分野の業界情報やトレンドに詳しいことです。
40代で一定の知識・経験を培いつつ今後もキャリアを積み上げる為にどのような知識やスキルの開発が必要かであったり、応募する企業でどのような知識・スキルが求められるかについて、具体的なアドバイスを貰いやすいでしょう。
各分野のおすすめ特化型転職エージェント
タイプ | ITエンジニア | ITエンジニア | IT・Web業界 | リーダー・マネージャー | リーダー・マネージャー | リーダー・マネージャー | リーダー・マネージャー | 会計・経理・税務・財務 | マスコミ・メディア | アパレル・ファッション | 管理部門 | 外資・グローバル | 外資・グローバル | 製造系エンジニア | 介護・福祉 | 介護・福祉 |
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サービス名 | マイナビIT AGENT | レバテックキャリア | ワークポート | doda X | JACリクルートメント | リクルートダイレクトスカウト | ビズリーチ | ジャスネットキャリア | マスメディアン | クリーデンス | MS Agent | エンワールド | ロバート・ウォルターズ | メイテックネクスト | レバウェル介護 | かいご畑 |
メリット |
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公開求人数 | 約2.1万件 | 約2.5万件 | 約11万件 | 約6.0万件 | 約2.1万件 | 約40万件 | 約14万件 | 約4,000件 | 約4,900件 | 約1,400件 | 約1.0万件 | 約900件 | 約1,900件 | 約1.6万件 | 約23万件 | 約9,000件 |
得意業界/職種 | IT・Web | IT・Web | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | ◎全業種・職種 | 会計・経理・税務・財務 | マスコミ・メディア | アパレル・ファッション | 管理部門・士業 | 外資系 | 外資系 | 製造系エンジニア | 介護・福祉 | 介護・福祉 |
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表内の求人数は2024年11月時点のものです。
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まとめ)40代後半の転職は「慎重かつ冷静に」
40代後半のビジネスパーソンが転職できる世の中になりつつあるのは、選択肢が広がっているという意味では良い傾向と言えるでしょう。
ただし、40代後半の誰もが転職できるわけではなく、企業が求めるスキルや能力を持っていることが条件になります。
自分の考える「強み」と、実際に発揮できる力を慎重に見極め、今が転職するタイミングかどうかを冷静に判断する必要があります。
場合によっては、今の職場に留まる選択をすることも必要かもしれません。慌てて誤った判断をしないためにも、「慎重かつ冷静に」準備していくことが大切です。