SEが年収アップする具体的な方法5選!生涯年収を上げるための取り組み方を解説
[最終更新日]2023/11/20

現在SEとして働いていて、「年収をもっと上げたい」と考えている人は多いでしょう。
SEは、年収アップを実現しやすい職種です。
ですが、単に目の前の仕事に取り組んでいるだけでは年収は上がりにくいものです。
収入アップにつながる取り組み方を知り、そして実行することが大切です。
目次
1)SEが年収を上げるための取り組み5つ
業績のよい企業に転職する

もし、現在「自分の年収はSEの平均年収よりも低い」と感じているとしたら、それは今の会社の利益率や業績が影響しているかもしれません。
利益率の低い会社や業績悪化が続いている会社では、社員の給与アップには非常に慎重になります。
会社にとって人件費はもっとも大きいコストであるからです。
逆に、利益率が高く業績が好調な会社(今後も成長が見込まれる会社)では、社員の給与は上がりやすいです。
「年収を上げるために転職する」というと抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、社員の年収アップと企業成長は切っても切れない関係にあります。
また、利益率の高い会社では優れた人材やノウハウが集積されている場合も多く、結果として社員の成長にも寄与することが多いです。
年収アップとしてだけでなく、ご自身のキャリアをより適切に積み上げていくためにも、「今の会社に留まるのか、いずれは転職すべきか」について定期的に振り返ることが大切です。
年収アップに向けての会社選びの際には、こうした業績・利益率の確認は欠かせません。
多くの会社では企業HPに業績情報を載せていますので、チェックしておくとよいでしょう。
一概には言えませんが、IT業界では利益率10%を超えていると、良好な経営状況と見られることが多いです。
SEの転職におすすめの転職エージェント
対象エンジニア層 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務経験3年以上 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 | 実務未経験~2年 |
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サービス名 | マイナビITエージェント![]() | リクルートエージェントIT![]() | レバテックキャリア![]() | ギークリー![]() | キャリアインデックス![]() | ワークポート![]() | doda![]() | type転職エージェント![]() |
メリット |
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デメリット |
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ITエンジニアの公開求人数 | 約1.7万件 | 約9.3万件 | 約2.1万件 | 約2.0万件 | 約19万件 | 約2.5万件 | 約5.1万件 | 約5,700件 |
特に多いエンジニア職種 | アプリケーションエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、SE・PG、PM・PL | プログラマー・Webエンジニア、社内SE、製品開発・ASP、組込み・制御エンジニア、ITコンサル | プログラマー・SE全般、PL・PM | プログラマー、SE、PL・PM、その他トレンド性の高い分野(エンタメ、ディープテック、SaaSなど) | Webエンジニア、インフラエンジニア、SE、PM、機械学習・AIエンジニア | SE・PG、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE | Webエンジニア、インフラエンジニア、SE、PM、機械学習・AIエンジニア | SE・PG、PL・PM、インフラエンジニア、社内SE |
対象地域 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | ◎全都道府県 | 東京・神奈川・埼玉・千葉 |
おすすめの人 |
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公式サイト |
表内の求人数は2023年12月時点のものです。
上流工程の職種や元請けに近い企業を選ぶ(ITコンサル、PL・PM等)

SEの年収アップを実現する方法として、より上流工程の職種に就くという手もあります。
SEのキャリアパスの例

エンジニアの年収は、上流工程に属する職種ほど高くなる傾向があります。
転職サービスdoda「平均年収ランキング(165職種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】」では、SEおよびSEの上位職種となるIT戦略/システム企画、ITコンサルタント、プロジェクトマネジャーにおいて、それぞれの平均年収を紹介しています。
職種名 | 平均年収 |
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システムエンジニア(プログラマーを含む) | 404万円 |
IT戦略/システム企画 | 576万円 |
ITコンサルタント | 585万円 |
プロジェクトマネジャー | 671万円 |
出典:転職サービスdoda「平均年収ランキング(165職種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】」
SEより上流工程の職種はSEと比べて、1.4~1.7倍の年収となっていることが確認できます。
そのほか、SEとしての職種のままであっても「元請けに近い企業を選ぶ」ことで年収が上がるケースも多いです。
システム開発案件は「多重下請け構造」になっていることが多く、3次請けよりも2次請け、2次請けよりも元請けの方が受注金額が多く、より高い給与を払えるためです。
この点でユーザーに直接サービスを提供するパッケージベンダーやSaaS企業は、おすすめの一つです。
逆に末端に位置する下請け企業は労力に見合う年収を得にくいため、収入にこだわる人にはおすすめできません。
昇進や役職に就く、社内異動により年収アップを実現する

転職ではなく、昇進や昇格によって年収を上げる方法もあります。
とくに以下のケースにある場合、昇進・昇格による年収アップは実現しやすいでしょう。
- 新規プロジェクトの開発を任されている
- DX推進などの業務効率化を担っている
- 開発進捗のよくないプロジェクトの建て直しを図っている
- 部署内でトップレベルのスキルとパフォーマンスを発揮できている
上記のうち上3つについては、「うまく行かなかった場合はどうなるのか?」と気になった人もいるでしょう。
その場合は、すぐに昇進・昇格になることはあまり見込めません。
他の社員が先にそのポストに就いてしまうこともあるでしょう。
ですが、リターンを得るためにリスクはつきものです。
「失敗したら怖いから、チャレンジできない」のマインドでは、年収アップを望んでもすぐには適わないものです。
社内で昇進・昇格を果たす際のポイントは、まず「社内にこんな人がいたらいい」というイメージを持つことです。そして、そのイメージに自分自身がチャレンジすることです。
資格取得を目指す

「SEに資格は不要」という声もありますが、年収アップに資格が有効なケースは少なくありません。特に以下の企業を目指す場合は、有効な手段に挙げられます。
- 対外的に資格者数を公表する企業
- SES企業(常駐先企業へのアピール材料として活用できる)
そもそも資格はあなたが持つスキルを、第三者が客観的に認定したものです。難しい資格ほど、年収のアップにつながることが期待できます。
おすすめする資格の一例を、以下に挙げました。
資格の種類 | 資格名 |
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国家資格 |
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ベンダー資格 |
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年収アップにつながる資格は、多種多様です。ご自身の興味や関心、業界動向も踏まえて、目指す資格を決めるとよいでしょう。
フリーランス・独立を目指す

フリーランスや独立も、年収を上げる代表的な手段です。
正社員のエンジニアで働く場合、年収は400~600万円程度となる場合が多いでしょう。
一方でフリーランスの年収は、実力次第です。スキルが高い人の場合は、1,000万円以上の年収も狙えます。
職務範囲が限定されるため雑用に振り回される心配がなく、得意とする技術を突き詰められることもメリットに挙げられます。
もっともフリーランスや独立は、誰にでも勧められる方法ではありません。
スキルが低い人は、会社員のままでキャリアを積んだほうが高い年収を得られる場合も多いでしょう。
これはフリーランスが現時点でのスキルに応じて報酬が決まることに対し、会社員の給与は将来の期待値を含む場合もあるためです。このためフリーランスは豊富な実績を積んだ、スキルの高い人に向いています。
フリーランスを目指す際は、キャリアプランをしっかり考えたうえで決断を
もしフリーランスや独立を目指す場合は、事前にキャリアプランをしっかり考えたうえで決断しましょう。
それはフリーランスになると、キャリアプランに関する指導をしてくれる人がいなくなるためです。
フリーランスが従業員と異なる大きな点の一つに、上司からの指揮命令を受けない点が挙げられます。
嫌な仕事や望まない業務に就かなくても済む反面、ご自身のキャリアについてアドバイスしてくれる人が誰もいない事態も考えられます。
もし選んだキャリアが間違っていても指摘されず、気がついたときは技術のトレンドから大きく遅れる事態にもつながりかねません。
適切なキャリアプランの決定には業界動向をよくチェックしたうえで、適切な判断を行うことが欠かせません。このためフリーランスは、一人前のSEになった後で選ぶかどうか決めることをおすすめします。
2)年収アップの転職は、SEの転職支援に強いエージェントも活用しよう
SEの年収アップ転職を目指す際は、SEおよびITエンジニアの転職支援実績の豊富な転職エージェントの活用がおすすめです。
以下、おすすめのエージェントを4サービス紹介します。
ご自身に合いそうと思えたところから、登録を検討してみてください。
マイナビIT AGENT
豊富かつ良質な求人とエージェントの丁寧なサポートが評判の、ITエンジニア専門のエージェント。自社開発・事業会社系の求人も多く、SEの年収アップを実現しやすいです。
マイナビIT AGENTは人材紹介会社の大手マイナビが運営する「IT/Webエンジニア専用」の転職支援を行うエージェントです。
サポート対応地域は全国。オンラインでの面談も受け付けています。
マイナビIT AGENTの大きな特徴は、エンジニア向け求人数の豊富さ、そしてシステム会社から事業会社まで幅広い業界の求人に対応している点が挙げられます。
また、マイナビIT AGENTの所属アドバイザーは、全員がIT・Web業界に精通したプロフェッショナルです。
幅広い職種に対応している総合型転職エージェントとは異なり、エンジニアの転職事情を十分に理解しているため、転職者一人ひとりに適した開発環境や企業へのアプローチ方法についてアドバイスしてもらえます。
これまでの経歴と保有スキルをもとに、SEとしてどのような働き方や実際の職場がおすすめかの助言を得られやすいでしょう。
マイナビIT AGENTの特徴
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京(2か所)、神奈川、北海道、宮城、愛知、大阪、京都、兵庫、福岡 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約1.7万件(2023年11月現在) |
リクルートエージェント
ITエンジニアの求人数および転職支援実績数 国内No1。豊富な求人から「自分に本当に合った職場」を見つけたい人におすすめです。
リクルートエージェントは国内No1の求人数と転職支援実績を誇る転職エージェントです。
ITエンジニアの転職支援にも強く、2023年11月のITエンジニア向け公開求人数は約9.3万件と、他のエージェントから群を抜いての豊富さです。
これまで培ったノウハウをもとに開発された「サービス体制」と「支援ツール」が非常に高品質であることが、リクルートエージェントの強みです。
とくに活用したいのは、リクルートエージェントでは志望企業の特徴・評判といった分析から選考のポイントまでをまとめた「エージェントレポート」でしょう。
ITエンジニアの転職では、その職場の働き方から開発環境まで、ネットで公開されていないような企業情報が重要となることも多いです。その際に、レポート情報は大いに役立つはずです。
また、担当アドバイザーもこれまでの実績をもとにSEの転職に関する有益なアドバイスを提供してくれるでしょう。
リクルートエージェントの特徴
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 北海道、宮城、福島、東京、埼玉、千葉、栃木、群馬、神奈川、新潟、静岡、石川、岐阜、滋賀、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、加賀、愛媛、福岡、長崎、熊本、鹿児島、沖縄 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約9.3万件(2023年11月現在) |
レバテックキャリア
担当エージェントは全員エンジニア経験者!SEのキャリアアップ転職について、「エンジニアリングのわかる人からサポートを受けたい」という人におすすめです。
レバテックキャリアは「エンジニア実務経験者」のサポートに特化した転職エージェントサービスです。
保有求人数もIT・Web業界特化型サービスの中ではトップクラスで、かつエンジニアの専門知識を持つキャリアアドバイザーからサポートを受けられます。
SEの働き方についても、経験者ならではの視点でアドバイスをもらえるでしょう。
また、レバテックキャリアは年収アップ転職の支援にも強く、利用者の約8割が年収アップに成功しているといいます。(※公式サイトより)
「年収アップなど待遇面での改善をしたい」、「SEとしてのキャリアプランを掘り下げたい」、「書類や面接で評価してもらえるようアドバイスを欲しい」という人は、レバテックキャリアがおすすめです。
レバテックキャリアの特徴
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京、神奈川、大阪、福岡 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約2.1万件(2023年11月現在) |
Geekly(ギークリー)
ゲーム・Webサービス・エンタメをはじめとするコンシューマ向け開発の求人が豊富。幅広い年齢層の転職者を受け付けており、紹介求人のマッチング度の高さに定評があります。
Geekly(ギークリー)は、IT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェントです。
他の転職サービスには掲載されていない「非公開求人」の数も豊富で、独自のノウハウにより転職者の希望の条件にマッチする企業の紹介を行っています。
ギークリーのキャリアコンサルタントは、最低でもIT業界で3年以上のコンサルティング経験を持っています。中には別職種からSEへの転職に成功した事例をいくつも持っているコンサルタントもいることでしょう。
とくにWeb・ゲーム業界への転職支援に強く、企業のコアな情報を転職希望者に提供していることに定評があります。キャリアコンサルタントの専門性も高く、エンジニアの経験やスキルレベルをしっかりと把握してくれるので、マッチングの精度が高いのも特徴です。
Geekly(ギークリー)の特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京 |
ITエンジニアの公開求人数 | 約1.9万件(2023年11月現在) |
3)そもそも、SEの平均年収はどれくらい?
ひとくちにSEといっても、年齢や職種といった属性により平均年収は大きく異なります。ここでは3つの視点から、SEの平均年収を確認していきましょう。
【全体】SEの平均年収
SEの平均年収は複数の調査結果がありますが、おおむね400万円~600万円の範囲に収まっています。
厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、SEの平均年収は約569万円となっています。
また「求人ボックス 給料ナビ」では正社員の平均年収が509万円、ボリュームゾーンが480万円〜558万円の範囲にあると示しています。
【年齢別】SEの平均年収
厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、SEの年齢別平均年収は以下のとおりです。
年齢 | 男性SEの平均年収 | 女性SEの平均年収 |
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20~24歳 | 339万円 | 343万円 |
25~29歳 | 447万円 | 442万円 |
30~34歳 | 546万円 | 496万円 |
35~39歳 | 598万円 | 506万円 |
40~44歳 | 658万円 | 613万円 |
45~49歳 | 664万円 | 549万円 |
特に20代後半から30代前半までの伸びが著しいことが確認できます。
SEは経験を積むにしたがい任される仕事の質が上がり、業績への貢献度も高まる職種であることを示しています。
4)生涯年収が高くなるSEにはどんな傾向がある?

同じ会社で働いていても、年収がどんどん上がるSEはいます。
上司の期待に応え続ける人が年収アップを勝ち取れると思いがちですが、一概にそうとも言い切れません。生涯年収が高くなるSEには、以下の傾向がみられます。
時間をシビアに扱う
できるSEほど、時間を大切にする傾向があります。
業務を成し遂げるために必要なことを最初に洗い出し、最短ルートを目指そうという意識の強い人に多いです。
また、「失敗は許容しても、無駄は許容しない」というスタンスも多く見られます。
たとえば後輩への指導の際は、重要なポイントだけを教えて、あとは「自分で考えてみて」というコミュニケーションにすることが多いです。
これは後輩の成長機会を設けるという狙いもありますが、不要に自分の時間が取られてしまうことを防止するためです。
「自分がやるべき仕事とは何か」が明確になっている
評価の高いSEは、「自分がやるべき仕事は何か」を明確にしています。
そのため、上司から納得いかない指示があった場合は、根拠ある説明を求めてくることが多いでしょう。
上司からすれば「軽はずみに頼みづらい」と思われてしまうこともあるでしょうが、結果として本当にその人に任せるべき仕事だけがアサインされることになり、雑用で奪われる時間をスキルアップにつなげるなどの効果があります。
実力を誇示しない
本当に実力のある人は周囲が認めているため、わざわざ自分で「私は高いスキルがある」と誇示する必要がありません。
そのため、誰に対しても自然体で、周囲からは「接しやすい人」という評価を得られていることが多いです。
まとめ)スキルや希望するキャリアを踏まえて、年収を上げる方法を選ぼう
ここまで解説したとおり、SEの年収を上げる方法は多種多様です。
今の会社でキャリアを積むのが良いか、他社に移ったほうが良いか、フリーランスが良いのかは、あなたがお持ちのスキルや将来希望するキャリア、所属する会社の経営状況により異なります。
とはいえ、会社員のSEよりも高い年収を得られる職種や方法が多数あることも事実です。今置かれた状況や将来のことを考慮に入れ、あなたの特長を活かせるベストの方法を選びましょう。
迷う人は、SEの転職支援に強いエージェントへの相談もおすすめです。転職エージェントは適切な年収額を提示できるため、転職すべきかどうかアドバイスできます。もし転職がふさわしい場合は、大きな後押しとなるでしょう。