CTOになるには?転職時に必要なスキル・人物像とおすすめ転職エージェント
[最終更新日]2024/07/16
これからの働き方の選択肢の一つに、CTOを掲げている人は多いでしょう。
CTOは権限も責任も重大ですから、誰でもなれる職種ではありません。しかし技術力が高くプロジェクト経験が豊富で、そして何より「CTOになりたい」という想いがあるのなら、チャレンジできる機会を積極的に見つけるべきでしょう。
目次
1)CTOとは?CTOの役割と仕事内容
CTOは「最高技術責任者」と呼ばれている、企業の要職です。
技術や開発などIT技術に関する最高責任者であるとともに、優れたマネジメントスキルも求められる職種です。
CTOの主な仕事内容
仕事内容 | 説明 | 必要なスキル・知識 |
---|---|---|
技術戦略の策定 | 企業のビジョンや目標に基づく戦略を立案し、技術ロードマップを作成します。 | ビジョン策定力、技術知識、戦略的思考 |
技術チームの管理 | エンジニアリングチームをリードし、リソースの配分やパフォーマンス管理を行います。 | リーダーシップ、チームビルディング、リソース管理 |
技術トレンドの監視 | 最新の技術動向を監視し、新技術の検討・導入を行います。 | 最新技術知識、分析力、革新力 |
プロジェクト管理 | 技術プロジェクトの進捗を監視し、スケジュールの調整を行います。 | プロジェクト管理、タイムマネジメント、リスク管理 |
システムアーキテクチャ設計 | 技術インフラの設計・改善を行い、スケーラビリティとセキュリティを確保します。 | アーキテクチャ設計、セキュリティ知識、スケーラビリティの理解 |
コスト管理 | 技術関連予算の管理を行い、コスト効率の良いソリューションを導入します。 | 財務知識、コスト管理スキル、効率化能力 |
技術サポート | 技術的課題の解決支援を行い、問題解決の指導をします。 | 問題解決力、技術的知識、サポートスキル |
ビジネス戦略との連携 | ビジネス部門との連携を行い、技術戦略を企業目標に調整します。 | ビジネス知識、コミュニケーション能力、調整力 |
パートナーシップの構築 | 技術パートナーやベンダーとの関係を構築し、協力体制を強化します。 | ネットワーキングスキル、交渉力、関係構築能力 |
CTOの役割
CTOの役割は、企業により2つに分かれます。
大企業や中堅企業では、役員や経営幹部といった重責を担う場合が多いです。企業の方針を左右する発言力と権限を持つ場合も少なくありません。
一方でベンチャー企業や従業員数が少ない企業の場合は、テックリードとしての存在を担う場合が多いです。
CTOは「最も技術に詳しいエンジニア」として、信頼される人が任命されます。
開発はもちろん、エンジニアの採用やマネジメントなど、多岐にわたる役割を任されることでしょう。
現役CTOの人が話す「CTOの働き方」について
CTOインタビュー#1 「第一に考えていることは、『きちんと作る』こと」
ユニークビジョン株式会社 青柳 公右平さん
CTOとして第一に考えていることはもちろん、プロダクトをきちんと作るということです。早く、品質良く、というのが大前提です。
ユニークビジョン加入当初の自分一人のパワーで乗り切るという形ではなく、人が増えて選択肢も多くなった中で、チームやプロジェクトとして同じ目標を達成する方法を常に模索しています。あとは「同じものを二度書かない」ということもかなり大切にしていますね。同じことを二度書くことは単純に時間も倍かかるということなので、早く作るということの延長でもあります。
二度書かないように共通化することになりますが、きちんと共通化ができているとバグが発生しにくくなり、それもまた早く作れることに繋がります。ただ、共通化や抽象化の線引きは今でも難しいですね。共通化や抽象化をやりすぎると、なんでも受け入れられるお化けのようなものが出来上がります。
なんでも出来ますがその分パラメータが大量になり、何の為に存在しているものなのか分からなくなってしまいます。共通化を全くしないのはもちろん良くないですが、やりすぎても弊害が出て来てしまうんです。この辺りは経験というか、試行錯誤していくうちにバランスを掴んでいくものだと思います。最初から共通化を気にしすぎて遅くなってしまっては意味がないので、僕はまず一気に書いてみて、二度書くタイミングが出て来たら共通化するようにしています。
たくさん経験して、たくさん失敗して、この考え方に落ち着きました。設計の本をたくさん読んで論理的に自分のやり方を身につける人もいるかとは思いますが、僕は頑固なので自分で失敗を経験して納得する方法が合っていたんだと思います(笑)
CTOインタビュー#2 「CTOは会社の長期的な責任者であり意思決定者」
株式会社スタメン 小林 一樹さん
小林: CTOはエンジニアチームのリーダーであり、最終的な意思決定者です。エンジニアたちが正しい方向に進めるように導き、事業スピードを加速させることです。
松谷: 小林の言う通り、CTOは会社の長期的な責任者であり意思決定者です。エンジニアのリーダーとして技術的な課題を特定し、明言することで組織全体への浸透を促す。
これによって、中長期にわたって事業を前進させるという責任を負っているのだと考えています。もちろん、目の前の事業戦略自体に注力するという役目もあります。さらに先程も少し触れた通り、事業外の技術も幅広く見てトレンドを適切に理解し、テクノロジーによる事業の非線形な成長も促さなければなりません。
これらのバランスを取りながら成果を出すことが、CTOとして求められているのだと思います。小林: 2019年に日本CTO協会が発足し、当社と同様に世代交代をしたCTOの方々とお話しする機会がありました。
その際みなさんが口を揃えておっしゃっていたのは、新たにCTOに就任すると、圧倒的に視座が変わるということでした。実際、CTO就任前から松谷はエースとして開発現場を仕切っていましたし、僕とも連携を続けていました。
しかし、役職に就くことで意思決定者として僕と並列になっただけでなく、本人としても自分が責任を負う立場になったのだと意識し、行動がガラリと変わりました。CTOという役職は限られたメンバーにしか与えられないものですが、その分役目を負う人にとっては圧倒的な成長機会となります。
参考「【創業CTO×現在のCTOの対談】CTOのあるべき姿を語る!創業4年目のITベンチャー企業がCTOの世代交代を決断したワケ――スタメン _ FLEXY(フレキシー).html」
CTOインタビュー#3 「CTOは会社の長期的な責任者であり意思決定者」
コミューン株式会社 山本晃大さん
※ 以下文章は現場エンジニアの方々の山本さん評価コメント
率直にいって、山本CTOはどこがCTOとしてすごいのでしょうか?
栗山:まずは、技術力だと思います。もちろん世のCTOのタイプによっては必ずしも技術力が特に優れている必要がない場合もあるみたいですが、山本さんは技術力もピカイチなのかなと思います。
いわゆる、THE フルスタックな印象です。サーバー、フロント、インフラ、アーキテクチャまで精通していますね。元々の知見も非常に広く、深いのですが、たとえ未知の問題が生じたときでも、深く考えて最適解を導き出している印象です。
自分が困ったときでも、安心して相談をして進められる感じですね。
吉本:カバー範囲が広いですね。相談しても、「あ〜それはね…」といった感じで、大概知っているなと。笑
前原:あとは、キャッチアップが早い印象です。元々インフラまわりとかはそこまで前職で業務上深くおこなっていなかったようなのですが、少し共有をしたら次の週にはめちゃくちゃ詳しくなっていました。笑
技術の表層の話題から入っても、ガッと深く根本を解きほぐしていこうという感じがあります。
吉本:個人的には、記憶力がすごいなと感じることがよくあります。軽く話にあがった内容についても「その内容についてはこのドキュメントが詳しい」とか「この記事で言及されている」みたいにパっと引き出してくるなと。
一度、実装の相談をしたときに、「それなら、xxxのファイルのyy行目あたりを参照に〜」と何も見ずに言ったときには、マジかよ!と驚きましたね…笑
一同:そんなことある!?笑
組織力を高めるのに並々ならぬ情熱と実行力があるー 技術力以外にはどうでしょうか?
栗山:組織を強くする力です。組織をよくしていこう、強くしていこうという意思と行動力がありますね。例えば、採用についてなら、コミューンに必要人材を高解像度で捉えて、全体にコミュニケーションしてくれています。さらに、どんな応募があった、どんなやりとりがあって、会社としてこう改善すべきだ、という過程も必要に応じて共有してくれています。
日々の開発のコードレビューについても、単なる指摘ではなく、その背景や代替策の可能性を丁寧に説明しており、チームとしてより良いプロダクトをつくっていこう、という想いを感じます。
吉本:個人的に参考になるのは、中長期視点でのコードレビューですね。今はよいけど、高負荷になった場合、機能が増えた場合など、プロダクトの未来を見据えた指摘で、将来的な非効率性の種やリスクをしっかり考えている印象が強いです。
参考「【エンジニア:社員インタビュー Vol.2】ここがすごいよ! コミューンのCTO _ commmune(コミューン)|カスタマーサクセス(CS)プラットフォーム」
多くのCTOは、技術力+実行力を発揮する
先に紹介した現役CTOの人たちには、共通して以下の特徴・傾向が見られます。
- 専門分野の深い知識と、IT全般にわたる広い知識を持っている
- 任された経営資源(ヒト・モノ・カネ)を活かし、経営課題を解決している(またはその取り組みがある)
- 従業員の信頼を得る人間性を持つとともに、組織の強化に取り組んでいる
- 短期的な課題と中長期的な課題それぞれに取り組み、事業環境の変化に対応している
総論として、CTOの人たちの多くは技術力と実行力を高いレベルで発揮しており、そのうちのどちらが欠ければ、CTOにふさわしい動きはしにくいでしょう。
高い技術力をベースに経営課題を解決するとともに、率先して社会の変化に対応する行動力が求められる役割といえます。
2)企業がCTOに求める働き方は
CTOの働き方は企業により異なりますが、共通する部分はいくつかあります。どのような働き方が求められているか、確認していきましょう。
CTOに必要なスキル・資質(スタンス)
CTOに必要なスキルには、以下の3つが挙げられます。
それぞれの項目について、順に確認していきましょう。
技術力と思考力
CTOは、優秀な技術者であることが求められます。
すべての分野において誰よりも秀でていることまでは求められないものの、企業を代表するエンジニアであることは必須条件です。
また、CTOは数ある技術をどう活かすか、プレゼンする立場でもあります。複数の技術を組み合わせる場合も少なくありません。
どのように使えば企業の課題解決に貢献できるか、深く思考できるスキルも必要です。既存の概念にとらわれず、ゼロベースで考える姿勢も求められることでしょう。
経営視点とマネジメント力
CTOは、経営に深く関わる役割も担います。このため職務の遂行においては、経営視点も欠かせません。
特に認識しておきたいポイントとして、技術的に最善の選択肢と、経営上最善の選択肢は異なる場合がある点が挙げられます。効率的・効果的な事業運営を行い、業績向上に資する観点からの判断と行動が求められます。
また、CTOは技術分野のトップとして、全社を管理し統率するマネジメント力も必要です。現状をしっかり把握し、適切な判断をする資質があると活躍しやすいでしょう。
結果へのコミット(責任能力)とリーダーシップ
CTOの決断は、企業経営に大きな影響を与えます。
もし約束した事項を実施できなければ、業績やその後の事業計画にも影響をおよぼします。
計画の未達が続けば責任を問われ、降格や解任といった事態に発展しかねません。どのような困難があろうとも「約束は守る」「結果を出す」ことは、求められる資質のひとつに挙げられます。
また、CTOにはリーダーシップも求められます。入手できる情報の範囲で、適切な決断を下せる判断力が必要となるからです。
企業のフェーズによっても、求められる働き方は変わる
CTOに求められる働き方や成果は、企業が置かれたフェーズによっても大きく変わります。同じCTOでも、企業が求める成果を出さなければ評価されません。
ここでは企業を4つのフェーズに分け、それぞれの段階で求められる働き方を記しました。企業を選ぶ参考にしてください。
企業のフェーズ | 説明・求められる働き方のイメージ |
---|---|
シード | ベンチャー企業発足の準備段階のステージで、経営における地盤づくりがメインの業務となる時期です。 検討しているビジネスモデルや業務のコンセプトを実行していくために必要な技術を確認し、実行に向けてのスケジューリングと行動が重視されます。 |
アーリー | ベンチャー企業として確立し、創業して間もないタイミングを指します。 サービス・商品の運用・改善に向けての技術的なアプローチが求められます。また、自社の技術確立や方向性決めといった開発体制も築くフェーズです。 このフェーズから数人のエンジニアチームを持つことが多いです。 |
ミドル | 企業の名前や事業内容が認知されはじめる時期であり、市場に対しての本格的な展開が考えられるフェーズです。 自社の経営戦略やブランディングの企画をはじめ、経営の一端を担う仕事が多くなります。また、開発チームの人員増加に伴いマネジメント力や育成力がより求められるようになります。 |
レイタ― | 企業として安定し、あらゆるケースでの成長が想定される段階です。企業を新たなステージに進ませる具体的な行動が起こされることも多いです。 このフェーズのCTOの主な役割とは、会社のミッション・ビジョンの浸透と再構築をしつつ、自社の技術力の更なる成長に向けての活動をすることです。 最新技術や次世代システムの導入、開発人員の更なる増加に伴いより高度な戦略とマネジメント力が求められます。 |
3)CTOの平均年収・やりがい・向いている人
CTOに任命される側として、年収ややりがいは気になるポイントです。また、CTOには他の職種と同様、向き不向きがあります。ここからは3つの点について、順に解説していきます。
CTOの平均年収
CTOの年収は企業により大きく異なりますが、500万円から2,000万円の幅に収まる場合が多いです。管理職など従業員として扱われる場合は800万円前後、役員として扱われる場合は1,000万円超という金額は一つの目安です。但しベンチャー企業など「シード」や「アーリー」のフェーズにある企業は、この額よりも低くなるケースが大半です。
また、CTOは求められる仕事量と年収が比例するとは限りません。
なかには「ストックオプション」を渡す代わりに給与を低めにしている企業もあります。
CTOを迎え入れる待遇で、その企業のスタンスはある程度確認できるものです。「この会社の役に立ちたい」と思える企業かどうか、しっかり吟味しておきましょう。
また、高い年収だけを見て応募するのは危険です。
責任と雇用形態に見合った年収を受け取れるか、CTOに見合った権限と人員を任されるかという点もチェックしたうえで、会社選びを進めましょう。
参考文献:
ログミー「CTOの年収はいくらが妥当? 元楽天・安武氏が語る、ストックオプション・持ち株比率の問題点」
エッジテクノロジー「CTOとは?なるには?役割・仕事・年収・転職・将来性」
Indeed「日本のCTOの平均年収・給与」
CTOのやりがい
- 自ら先頭に立って開発したサービスが、世の中で役に立つ
- 技術を経営に結びつけ、企業の業績アップに貢献できる。会社全体を動かすことも可能
- 高い年収が期待できる
- 技術に明るい幹部として一目を置かれる
CTOはエンジニアの先頭に立ち、技術開発の道しるべを示す職種です。
自ら主導して開発したサービスが広く世の中で使われることは、これまでにない喜びといえるでしょう。
また、技術力を発揮し売上の拡大や業務効率化などの成果をあげることで、企業の業績アップにつなげることも可能です。
企業への貢献度が評価されれば、高い年収も得られるでしょう。社内で高く評価され収入も増えることは、大きなやりがいにつながります。
加えてIT企業ならともかく、それ以外の一般企業ではITに詳しい人がなかなかいないものです。
これは経営幹部も例外ではありません。CTOは技術に明るい幹部として、一目置かれる存在となるでしょう。ITのことなら頼られ相談される存在になることも、やりがいのひとつに挙げられます。
CTOに向いている人
- 技術に興味を持ち、最新の技術情報を追いかけられる人
- 企業経営に興味・関心を持ち、戦略的な思考ができる人
- メンバーを信頼し、任せられる人
- 会社を背負う重圧に耐え、責任をまっとうできる人
CTOは技術と企業経営の両方について、高いスキルが求められます。技術職ですからIT技術を追いかけることは当然ですが、技術を企業経営や戦略に活かす観点も重要です。
企業価値の向上にどのような技術を活かせるか、応用力が試される職種といえるでしょう。事業戦略の策定を正しく行えるよう、しっかり主張することも職責のひとつです。
CTOが任される組織の仕事は、1人ではとてもこなせません。メンバーの活躍は、CTOの評価にも直結することでしょう。
このため、1人で抱え込むことは厳禁です。メンバーを信頼し適切な権限を与え、任せることも必須のスキルです。
CTOは役員や経営幹部といった、重責を担います。ご自身の動き次第では、業績に大きな影響を与えかねません。プレッシャーはかかりますが会社を背負う重圧に耐え、責任をまっとうできる人が向く役割です。
4)これからCTOを目指して転職する人が、取り組むべきポイント4つ
PM経験は必須
CTOの職責はヒト・モノ・カネを活用できなければ遂行できないため、メンバーを統率し業務を遂行した実績は必須です。
この点でPMの経験は、必須となる経験のひとつに挙げられます。以下に挙げる経験と実績は、CTOの立場でも活かせます。
- 各メンバーの能力を見極め、適材適所のアサインをする
- 部下を信頼し仕事を任せつつ、管理・監督はしっかり行い適切にフォローする
- 部下のスキルアップを支援し、部門や企業全体のレベルアップをする
部下の動かし方には書籍などでさまざまな手法が紹介されていますが、一読しただけで成功するほど簡単ではありません。CTOとして活躍するためには、組織を統率した豊富な経験が必須です。
会計や経営の知識も持つ
CTOは経営に大きな影響を与える役割を担います。技術の責任者ではあるものの、技術だけを知っていればよい職種ではありません。
会計や経営の知識を持ち、業績の拡大に貢献することが求められます。たとえば会計の知識があまりない人は、簿記の資格取得から始めることも1つの方法です。
もっとも会計や経営の知識を持つ重要性は、PMの経験を持つ人なら多少なりとも認識していることでしょう。CTOには社内全体を見渡し、世の中の動向も把握しつつ全体最適を求める視点が必要です。
最新の技術トレンドを把握し、良い方法や意見は積極的に取り入れる柔軟な姿勢を持つ
CTOは企業の方向性を決める、重い職責を担います。より多くの情報から取捨選択することは、より良い選択をする上で欠かせません。このため、最新の技術トレンドを把握することが重要です。
一方で技術面や現場の状況など、部下のほうが事情をよく知るケースも少なくありません。
CTOは技術を企業の発展に活かすことが重要な職責です。過去の経験やご自身のプライドにとらわれると、チャンスを逃すことにつながりかねません。良い方法や意見にはしっかり耳を傾け、積極的に取り入れる柔軟な姿勢が求められます。
CTOへの転職支援実績のある、転職エージェントを活用する
CTOほどの要職ともなると、募集する企業も社運をかけて臨んできます。
応募者はこれに応えるべく、覚悟をもって臨まなければなりません。また、非公開求人も多くなることでしょう。雇用形態が役員なのか従業員なのかという点も、重要なポイントに挙げられます。
このためCTOへの転職は、実績のある転職エージェントの活用がおすすめです。熱意のある担当者に出会えるかどうかは、重要なポイントです。
求められる役割はもちろん、社風や今後の方向性など、チェックする事項は多岐にわたります。細部も遠慮なく確認し、あなたに合った企業を選びましょう。
5)CTOへの転職に、おすすめの転職エージェント
ここからは、CTOとして活躍できる職場への転職を検討している人向けに、おすすめの転職エージェントを紹介します。
紹介するサービスはどれもCTOへの転職支援実績のあるエージェントです。
エージェントによってサポートの傾向や担当となるアドバイザーのタイプも変わりますので、まずは自分に合うエージェントを見つけていくうえで2~3登録し、「ここがフィットする」というエージェントに利用を絞っていくと良いでしょう。
doda X(デューダ エックス)
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年収800万円以上の企業からのスカウトが多く届く転職サイト。ヘッドハンターからのサポートも受けられます!
「忙しくて、転職活動に時間をかけられない…」というCTOの人におすすめのサービスが、doda X(デューダエックス)です。
doda Xの特徴は、企業からのスカウトが多いこと、そしてヘッドハンターがあなたの経歴と希望に合わせてキャリア提案をしてくれることです。
求人チェックや書類作成をする暇を見つけにくい人も、「スカウトを待つ」「ヘッドハンターのサポートを受ける」スタイルで効率的な活動をおこなえます。
紹介される求人の多くは、年収800万円以上の企業経営戦略や事業戦略に直結する重要なポジションのものが殆ど。
今よりさらに活躍できるフィールドで働きたいという人にマッチしやすいサービスでしょう。
doda Xの特徴
特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
拠点 | 東京・埼玉・神奈川・愛知・静岡・大阪・京都・兵庫・広島 |
CTOの公開求人数 | 約1,000件(2024年7月現在) |
doda Xでは登録後に職種別の経歴書のサンプルも入手できます。doda専属のキャリアカウンセラーのサポートを合わせて利用すれば、書類作成の準備は万全でしょう!
リクルートダイレクトスカウト
CTOはじめ役職者に向けての転職の際は、ぜひ活用したい転職サイトです。業界に詳しいヘッドハンターに相談が可能です。
リクルートダイレクトスカウトは、転職大手「リクルート」が運営するヘッドハンティング型の転職サイトです。
年収600万円以上のミドル・ハイクラス層を対象とした求人を紹介しており、企業やヘッドハンターからの直接スカウトも多いです。
リクルートダイレクトスカウトの活用メリットとCTOの転職へのおすすめポイント
CTOに関する求人は約2,000件あります(現在)。
リクルートダイレクトスカウトでは「転職者がヘッドハンターを選ぶ」という逆指名制を採用しているのが大きな特徴です。
自分が希望する業種・職種に関する知識が豊富か、優れた転職支援実績があるか、といった点を見極めるために、ヘッドハンターのプロフィールを閲覧できます。
優秀なヘッドハンターを見つけたら、転職者のほうからヘッドハンターを選んで求人紹介を依頼できるのです。
また、ヘッドハンターは複数名を同時に指名することも可能です。
リクルートダイレクトスカウトの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
CTOの求人数 | 約2,000件(2024年7月現在) |
レバテックキャリア
レバテックキャリアは「エンジニア実務経験者」のサポートに特化した転職エージェントサービスです。
保有求人数もIT・Web業界特化型サービスの中ではトップクラスで、かつエンジニアの専門知識を持つキャリアアドバイザーからサポートを受けられます。
「年収アップなど待遇面での改善をしたい」、「エンジニアとしてのキャリアプランを掘り下げたい」、「書類や面接で評価してもらえるようアドバイスを欲しい」というエンジニアの人は、レバテックキャリアがおすすめです。
レバテックキャリアの活用メリットとCTOの転職へのおすすめポイント
CTOに関しての求人は約150件あります(2024年7月現在)。
レバテックキャリアは「AI」、「機械学習」、「クラウドエンジニア」、「ビッグデータ」、「FinTech」などのトレンド技術を扱う求人を多く抱えており、エンジニアとしてキャリア開拓を目指す人にフィットしやすいです。
レバテックキャリアの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
CTOの求人数 | 約150件(2024年7月現在) |
ビズリーチ
転職後の平均年収840万円!とくにITエンジニアの領域において企業からのスカウトが非常に多い転職サイトです。
ビズリーチは主にハイキャリア人材を対象とした転職サービスです。
一般的にハイキャリア転職サービスは求人数が少なくなりがちですが、ビズリーチは近年求人数が増えており、首都圏はもちろんのこと地方での転職においても非常に豊富な求人を確認できます。
「ハイクラス転職サービスにはどんな求人があるのだろう?」「自分の場合、どのような企業からスカウトが届くのか?」といったことを知っておくだけでも、今後のキャリアプランを考える上で十分参考になるはずです。
現在の年収が500万円以上で、ゆくゆく転職を検討する可能性のある人であれば、登録する価値が十分にあるサービスといえるでしょう。
ビズリーチの活用メリットとCTOの転職へのおすすめポイント
CTOに関しての求人は約500件あります(2024年7月現在)。
ビズリーチの登録者に届くスカウトには、企業からの直接スカウトとヘッドハンターによるスカウトの2種類があります。
紹介される会社は大企業だけでなく、中小の優良企業の求人も扱っています。
また、独自に「BizReach創業者ファンド」を創設するなど、スタートアップ企業の支援も積極的に行っていることから、スタートアップ企業やベンチャー企業への転職支援にも強いのが特徴です。
ビズリーチの特徴 |
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サービス対応地域 | 全国 |
CTOの求人数 | 約500件(2024年7月現在) |
まとめ)求められる役割や企業との相性を十分に確認することが、CTOで活躍するポイント
CTOになれば会社全体を動かし、新しいサービスや全社的な改革ができます。
大きな仕事に携われて収入もアップする反面、責任も非常に重いことに留意しなければなりません。
さまざまな決定権を持つ反面、最後は自ら決めなければならない責任感と孤独感を感じる可能性もあります。求められる役割をしっかり確認し、自分自身に向いているかよく考えてから目指すとよいでしょう。
またCTOは、企業との相性も重要です。高い収入だけに注目してはいけません。細部の条件もていねいに確認し、納得してから応募・入社することをおすすめします。