「自分の本当のやりがいとは何だろう」を考え通して60歳間近で学習塾の起業を選んだ私。|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 国交省外郭団体職員
- 職種
- 高速道路エリア管理
- 従業員規模
- 500人
- 年収
- 1,000万円
転職後
- 職業
- 学習塾
- 職種
- 代表
- 従業員規模
- 23人
- 年収
- 300万円
目次
naoさんの転職ストーリー
1これまでの私
公益事業に携わることに、やりがいを感じていた私。
私の家族は、家内と娘の3人(プラス愛犬)です。娘は昨年大学を卒業し無事就職、現在同居中です。
転職前は、高速道路管理業務をする国交省外郭団体職員でした。
最後の赴任地が長野県となり、自然の豊かさに魅了され、そのまま住み続けることにしました。
■外郭団体(がいかくだんたい)とは
官公庁の組織の外にありながら、その官公庁から出資・補助金を受けるなどして補完的な業務をおこなう団体のこと。
私は何事も、まっすぐでいたいという気持ちが人一倍強くありました。
よく言えば、倫理観や道徳観念を大事にする。わるく言えば、「融通が利かない」といったところでしょうか。
そのため、当時の仕事は公益事業に携わることで、利用者の便益増進に努めることにやりがいを感じ、使命感をもって職務を全うしていました。
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2転職のきっかけ
「この先、今の職場にやりがいを持てるだろうか」という不安。
転職のきっかけは、所属していた団体が「民営化」されることでした。
民営化によって、固定資産税や法人税を納める義務が発生し、その分の利益は減ることになります。
そのため、民営化となった組織の多くは減った分の利益を回収するために、人件費を削減したり、これまで大切にしてきた理念よりも利益を優先するといった選択を余儀なくされます。
私は、
- 私
-
(民営化してしまうと、組織は色々と大きく変化してしまうだろう。これまで自分が感じていた「公益事業」ならではのやりがいを感じられなくなるのでは?)
といった不安を抱くようになりました。
そして、その不安が的中するかのように、私たちの団体でも「人員削減」という重大な局面を迎えました。
その際に会社都合での退職扱いとなり、退職金も上乗せといった特例があったということもあり、私は退職の道を選ぶことにしました。
家族には迷惑をかけることになりました。
ですが、このときの私は自分のやりがいを優先することを選んだのです。
それを、「まっすぐな道」と捉えるか、「独りよがりの考え」と捉えるかは、人それぞれでしょう。
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3転職活動中
本当の自分のやりがいとは、なんだろう?
退職の際、職場から転職エージェントのパソナキャリアを紹介されました。
「とにかくまずは動かなきゃならない」と、毎日のようにパソナキャリアの事務所へ通い、担当のキャリアアドバイザーの方とのコミュニケーションに努めました。
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それでも、なかなか希望の仕事に出会えずにいました。
ものは試しと応募してみても書類選考で落とされ、面接にも辿りつきません。
- 私
-
「もう仕事なんて、しばらくの間しなくていい!」
──と、しまいには自暴自棄になってしまう始末でした。
私がそうして自分を見失った時には、パソナキャリアの担当者の励ましや家族の応援が助けになりました。前向きな気持ちを自分の中で見つけていき、なんとか活動し続けることがでました。
活動していく中で、私は
- 私
-
「なんで自分は働きたいと思うんだろう?自分のやりがいってなんだろう?」
と、改めて自身の働き方や考え方について向き合うようになりました。いろいろと、葛藤がありました。
そうして私が決めた次の仕事は、「学習塾」としての創業でした。
──つまり、転職ではなく、起業です。
はじめに「会社勤めよりも独立したほうがよいかもしれない」と思うようになって、「では独立して私ができることは?」と考えたときに、学習塾の運営を思いついたのです。
もともと子供の世話や教育をするのが好きであったこともあり、更に「子供たちの進路に寄り添い、志望する学校にむけて無事受験合格させる」という活動に対して、強いやりがいの予感を持てたからです。
収入は大きく減ってしまうことが予想されましたが、それでも自分の気持ちに正直に従おうと、学習塾立ち上げの準備に取り掛かることになりました。
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4転職後
学習塾立ち上げの先に、待ち受けていた状況は。
独立しようと決めてからは、今までに経験のないことが目白押しで、とにかく試行錯誤が絶えませんでした。
まずは、講師の求人、それから生徒募集、広告掲載など授業ができる環境づくりから始まりました。
根気と忍耐の連続、気が滅入ることも多い中、特に保護者との新規面談は気を遣いました。
その中で感じられたのは、親御さんたちは、皆子供の受験合格を願って、真剣に学ばせたいという思いを感じたことです。
私自身が学習塾を始めるきっかけとなった気持ち、
- 私
-
(子供たちを無事合格させたい)
とマッチングしていて、これで良かったと感じました。
「親御さんたちの思いにしっかりと寄り添うことが、これからの私の使命だ」と再認識し、新しい環境での仕事にも精を出せました。
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5その後、どうなったか。
学習塾の運営は、子供たちの成長をしっかり支えていくこと
今の仕事を始めてよく思うのは、親御さんや子供たちの「喜怒哀楽」を身近に感じられるようになった、ということです。
当然ながら、その感情は私への評価にも繋がります。大変ではありますが、やりがいと喜びを強く感じられています。
あと、苦労していることといえば、講師と子供の相性を考えることですね。
私の塾は個別指導なので、やはりマッチングが学習に影響を与えます。ですので特に気を遣うところなのです。
私自身も気づかされること、学ばされることは絶えません。
学習塾の運営は、「子供たちの成長をしっかり支えていく」という、重要な責任と使命感のある職業だと感じています。
子供たちはいずれ社会に出ていき、いくつもの難所を乗り越えていかなければなりません。
学習知識はその前段として必要ですし、同時にその知識の活用の仕方、また決断力が大きく求められることとなります。
しっかりと目標を持たせて、それを実現するためには何をすべきかをちゃんと学ばせてあげたい―。
これからも、これらに取り組んでいきたいです。
それからやはり、人を思いやる心も育てていきたいですね。
今一番世の中で足りないのは、人間同士の心のつながりだと思います。
子供たちには、お互いに支えあい、いろいろなことを共有する心を持ってほしいと願っています。
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