感じていたのは「マンネリ感」。そして私は、専門商社の営業から製造業営業へと転職した。|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 専門商社
- 職種
- 営業
- 従業員規模
- 100名
- 年収
- 500万円
転職後
- 職業
- 製造業
- 職種
- 営業
- 従業員規模
- 400名
- 年収
- 550万円
目次
RTさんの転職ストーリー
1これまでの私
商社でのやりがいは、お客様からの「ありがとう」という言葉。
転職したのは2020年のころ。
それまでは、専門商社の営業として働いていました。
取り扱う商品はで工業用装置です。毎日5~7社のお客様へ訪問して、機械や機械の周辺機器の提案、そして販売が主な仕事でした。
専門商社とは
幅広い領域で事業をする「総合商社」に対し、「専門商社」は特定の領域・商材に特化して事業を行います。
専門商社には大きく以下の3つのタイプがあります。
①総合商社の子会社として一部領域・商材を担う「総合商社系専門商社」
②特定のメーカーをバックに持ち、その製品を売る「メーカー系専門商社」
③単独で事業をする「独立系専門商社」
私の会社では、ただ既存の機械を売るのではなく、各お客様の用途に合わせて機械をメーカーに作ってもらうので、細かなヒアリングをする必要があります。
その仕様内容を元にメーカーに見積りを出してもらい、自社の仲介手数料を上乗せしたものをお客様に提示して契約、というのが仕事の流れでした。
製品を購入していただいた際に、お客様から「ありがとう」と言ってもらえることがすごく嬉しかったですね。
何社かの担当者の方とは度々食事に連れていってもらい、ご馳走になることもありました。
そんな風に、お客様とは「共に仕事をする仲間」としても良い関係を築けていました。
私は現在まで独身で一人暮らしです。
休日はサーフィンをしたり、夜は一人か気の合う仲間とお酒を飲んだりすることが楽しみでした。それもまた、仕事へのモチベーションに繋がっていたと思います。
2転職のきっかけ
旧態依然な会社への疑問と、マンネリ感。
当時の会社の、いわゆる「年功序列」的な体制に、もともと疑問を感じていました。
賞与査定のフィードバックや明確な昇給基準などは一切なく、なんとなく給料は上がっていきます。個人の成績云々ではなく、業績が良ければボーナスももらえます。
そんな評価基準が曖昧な会社の体制に、「納得できない」と感じることが度々ありました。
また、「有給休暇を取ることは悪」「サービス残業は当たり前」といった風潮もあって。
まあ忙しい職場ではあったのですが、それでも「スキルの伸び悩み」もあって、マンネリ感もありました。
そんな折、私が受け持っていたプロジェクトのひとつが無事、契約成立になったんですね。
それはそれで嬉しかったのですが、同時に、
- 私
-
(次のチャレンジは、この職場ではなくて、新しい環境でやりたい)
と、「転職」を考えるようになりました。
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3転職活動中
家族・友人・上司・同僚の存在が励みに。
転職活動を開始したのは、2019年の末からでした。
仲の良かった友人に「転職しようと思う」と伝えると、
- 友人
-
「いいんじゃないの?…これまで、仕事一色だったからね。もっと余裕のある働き方をした方が人生幸せだよ。きっと」
と、励ましてくれました。
どうも自分では気付かなかったのですが、「最近はいつも、つまらなそうな顔をしていた」そうです。
転職活動は、最初のうちとても不安でした。
前職の会社は、当時の上司からお誘いをいただいての入社でしたので。転職サイトも転職エージェントも、まったく初めての体験でした。
また、当時は新型コロナウイルス感染が拡大しているじきでした。
面接も対面ではなくWEBでやることが多かったので、慣れるのに苦労しました。
ありがたかったことは、現職の同僚・上司が私の転職を応援してくれたことです。
上司からも、「新しい所を辞めたくなったら必ず戻ってこい」と言ってもらえました。
最終的に転職先が決まったのは、2020年の4月ごろ。
前職で良好な関係を築いていた取引先の担当者からの紹介で、製造業の営業として働くことが決まりました。
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4転職後
「コネ入社なのでは」と陰で言われて。
入社した4月から5月までは、コロナ禍の影響でほとんど出社ができず、在宅での仕事がメインでした。
「スタートダッシュをかけて、早く仕事を覚えたい!」と思っていたので、在宅ではわからないことがスムーズに聞けなかったりと、なかなか思うようにいかなかったです。
少しコロナ禍が落ち着いた6月ごろになると、徐々に出社することも増えてきました。
当初、同僚の方と話していく中で感じたのは、彼らは私に対してあまり良い印象を持っていないということでした。
それは、私がいわゆる「コネ」で採用されたことに関係しているのでしょう。こんな大変な時期に、コネなしでは転職なんてできないだろうと。
そう思われていたのを知ったときは、大変ショックでした。
ですが、それを気にしていても物事は良くなりません。
「仕事でしっかりと貢献すれば、そんな自分への見方は変わるだろう」と割り切り、次第に周囲の雑音を気にせず仕事に取り組めるようになりました。
そのように割り切れたのは、部署内では自分の直属の上司を含め味方になってくれる人も何人かいたからです。
近しい方との人間関係に恵まれていたことは、大きな救いでした。
数ヵ月が経った今では、部署内の方だけではなく、他部署の方ともかなり打ち解けてきています。ランチを一緒にする機会も増えました。
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5その後、どうなったか。
社内でITの活用を増やしていきたい。
今回の転職を通して感じたのは、お互いに顔を見ながらコミュニケーションを取れることがどんなに大事なのか、ということです。
今まで営業職として働いてきた中で、沢山の方と直接会って話をするのが普通でしたし、どんなにITの技術が進歩してもこれは変わることは無いと考えていました。
ですが、コロナ禍の影響からSkypeをZoomを利用した面談や入社後のWEB会議などのオンラインでのコミュニケーションが多くなっている状況を目の当たりにして、「対面ではなないコミュニケーションの難しさ」を感じています。
私は、画面やマイクを通した会話では、完全にお互いを理解することは難しいと思っています。
そういった難しさを感じる一方で、現在の職場では、社会人になったばかりのときに持っていた「高いモチベーション」があります。というのも、新たな会社に入って扱う製品が大きく変化したことで、対応の柔軟性や知識習得が求められ、「自身が成長しなければいけない」と感じているからです。
今思えば、前職での仕事はマンネリ化した状態でした。
転職して新しい環境に身を置いたからこそ、今は新たな課題やモチベーションから刺激を得られています。
今後は、コミュニケーションツールのWEB化はどんどん加速していくと思われます。
先のように、私自身はWEB上でのコミュニケーションに難しさを感じています。それでも、これからの時代に適応していくためには、WEBでのコミュニケーションを活用して、いかに営業活動を効率化させられるかが重要だと思いますので、業務ツールのIT化にトライしていきたいです。
実際、自社におけるメリットもあるのではないかと思っています。
例えば、「3Dプロジェクター」。これまで、お客様にまだ作られていない製品の魅力を伝える際に大変苦心してきました。
ですが、3Dプロジェクターを活用して製品投影等ができるようになれば、数時間かけて客先に出向かずとも円滑に打合せが進められるだけでなく、製品の魅力・メリットを十二分に伝えられ、ひいては営業活動の効率化に大きく繋げられるのでは、と考えています。
従来からの「足で稼ぐ」ような営業方法とは異なるので、社内で反発があるかもしれません。
それでもIT化を促進させていくことは、会社の未来にも繋がっていくはずなので、まずは私自身のITへの感度を高くしていきたいです。
今後、会社にそういった新しいことを取り入れていくためにも、マネージャーになることが、私の第一の目標です。
職場で「もっとこうした方が良い」と感じているところを、マネージャーとして取り組んでいきたいです。そこには、新しいITツールを取り入れる余地があるとも考えています。
同僚を巻き込んで利益を上げていく。必要であれば会社の経営陣とも議論を交わす。そんな人材になっていきたいです。