仕事とバイトの掛け持ちで疲労が溜まっていた私はある日、事故を起こしてしまった。|私の転職体験談
転職前
- 職業
- Webサービス
- 職種
- ECサイト運営
- 従業員規模
- 15人
- 年収
- 150万円
転職後
- 職業
- インフラ
- 職種
- 水道検針員
- 従業員規模
- 不明
- 年収
- 200万円
目次
ことりこさんの転職ストーリー
1これまでの私
仕事よりも、大切にしていたのはボランティアの時間。
転職したのは今から5年前。
当時はECサイトで自動車のパーツ販売の仕事をしており、勤め始めてもうじき5年になる頃でした。
ECはわりかし得意分野ということもあり、仕事内容には特に不満はありませんでした。
職場の仲間とも仲良くやれており、人間関係も問題なく過ごせていたと思います。
ECサイト運営とは
インターネット上で商品やサービスを販売するオンラインショップの運営を行う業務です。
商品の掲載や価格設定、在庫管理、注文処理、カスタマーサポート、売上分析、マーケティング戦略の立案などを行います。
ECサイト運営の主な仕事内容
仕事内容 | 説明 |
---|---|
商品登録と管理 | 新商品をサイトに掲載し、価格や説明文、画像を登録します。商品の在庫状況を常に把握し、欠品がないよう管理します。 |
注文処理と配送手配 | 顧客からの注文を受け付け、支払い確認後、商品の配送手配を行います。注文内容の確認や、配送状況の追跡も担当します。 |
カスタマーサポート | 顧客からの問い合わせやクレームに対応し、問題解決を図ります。丁寧な対応で顧客満足度を高め、リピート購入を促進します。 |
売上分析とレポート作成 | サイトの売上データを分析し、商品ごとの売れ行きや顧客の購買傾向を把握します。分析結果を基に、販売戦略やプロモーションを見直します。 |
マーケティング戦略の立案 | サイトの集客や売上を向上させるため、デジタルマーケティングを活用した戦略を立案します。SEO対策や広告運用、SNS活用などを行います。 |
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仕事に打ち込むというよりは、仕事以外の趣味・プライベートにやりがい、生きがいを求めて生活していました。
正社員ではありませんでしたが実家暮らしということもあり、家賃などを払う必要がなかったので特に金銭的に困るということもありませんでした。
プライベートではボランティア活動を行っていて、それが私の生活の中心でした。
2転職のきっかけ
仕事とバイトの掛け持ち生活。寝不足が続いたある日…
転職活動を始めたきっかけはいくつかありますが、大きくは、会社の業績が悪くなって労働時間が減らされるようになったことです。
それに伴い収入がガクンと減ってしまいました。
それまでは年金の若年者猶予の制度を使っていたのですが、年齢も30歳を過ぎ、年金を毎月支払う必要が出てきました。
ボランティア活動に必要な経費もありましたし、生活での必要な出費は増していく一方でした。
そこで、私は掛け持ちでアルバイトをすることにしました。
ところがこの仕事とアルバイトの掛け持ち生活は思っていた以上にきつく、まさに体力も精神力も削られるような日々でした。
朝出勤してから夜家に帰るまで12時間以上、帰ってからは疲れて何もできません。とにかく気力を回復させようと少ない時間の殆どを睡眠に充てました。
そういう状況をしばらく続けたある日、私の不注意で車の運転中に接触事故を起こしてしまったのです。
原因は明白でした。寝不足の日が続いて、注意力散漫になっていたからです。
幸い大きな事故ではなかったのですが、とても落ち込みました。
保険会社と事後処理のやりとりをしながら、「もし、この事故が人身だったらどうなっていたか」「近い将来、また事故を起こしてしまうのでは」といったことをずっと考えていました。
財政状況は変わらず厳しいものでしたが、この状況を続けるのは危険であることは明白でした。
「だったら、少なくともアルバイトの掛け持ちをしなくていいくらいの、もっと給料のよい職場に移った方がよいだろう」
──そう考え、私は転職することを決めました。
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3転職活動中
転職活動をしようにも、その気力が沸いてこない。
働きながら転職活動をする、というのは私にとってかなり大変なことでした。──というより、活動自体ができずにいました。
「転職先を探さなきゃ」と思いながらも、探すだけのエネルギーが湧いてこないのです。
探すまでの労力ももちろんですが、転職活動が進んで面接に行って話をして…ということを考えると、途方もない気持ちになったのです。
毎日「疲れた」を言い訳にしながら、すぐにベッドにもぐりこんでしまう、そんな感じでした。
そんな中、突然知り合いを通して仕事の話が持ち掛けられたのは、まさに天啓でした。
ボランティアに向かう車中で、知人の一人が「今の職場で求人を出そうとしている」と教えてくれたのです。
- 知人
-
「これまでの仕事とは全然違う内容だけど、興味ある?」
「ある」と即答しました。
そのときはもう、仕事内容は何だっていい、とすら思っていました。
紹介してくださったのは「水道検針員」の仕事。
水道検針員とは
水道検針員は、各家庭や事業所を訪問して、水道メーターの使用量を定期的に確認・記録する職業です。
水道の使用状況を正確に測定し、そのデータをもとに水道料金を算出します。
水道検針員の主な仕事内容
仕事内容 | 説明 |
---|---|
水道メーターの確認と記録 | 各家庭や事業所を訪問し、水道メーターの使用量を確認します。メーターの数値を正確に記録し、使用量データを集計します。 |
異常の発見と報告 | 異常な水量の使用や、メーターの不具合を発見した場合は、迅速に報告します。早期対応が必要な場合には、関係部署と連携します。 |
データ入力と報告書作成 | 現地で収集したデータをシステムに入力し、正確な水道使用量を記録します。これに基づいて報告書を作成し、関係部署に提出します。 |
たまに近所で作業服を着た、検針員と思われる方の姿も見ており、イメージはつきやすく、正直「簡単そう」と思いました。
その後は面接まで知人が話をつけてくれて、とんとん拍子で採用と至りました。
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4転職後
新しい職場で、待ち受けていた状況は。
これまでずっとデスクワークでしたが、水道検針員は外回りの仕事です。
始めてみて思ったことは、当初の「簡単そう」という所感がいかに甘かったかということです。
非常に体力を使う仕事でした。
水道メーターの検針だけでなく点検の仕事もありましたので、メーターの異常がないか(異常がある場合は漏水やメーター機器の故障の可能性がある)をチェックする必要がありました。
また、水道メーターは植木や草木の奥にあることが多く、虫刺されに遭うこともしょっちゅうでした。
研修の際に、「とくに毛虫や蜂に気をつけてください」と言われましたが、なるほどたしかにその危険のある仕事でした。
はじめて数日は「この調子でやっていけるだろうか」と不安に思いました。
私の心象を映したかのように、仕事を始めて数週間は、とにかく雨の日が多かったことを覚えています。
外回りから戻ると、次は室内での事務処理が待っています。
ここでようやく同僚と顔を合わせ、雑談も交えながら作業ができる心安らぐ時間でもありました。
救いだったことは、職場の方々は皆良い人だったということ。
わからないことがあればすぐに助けてくれ、親切にしてくれました。職場環境にはとても恵まれたと思います。
5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。
今回の転職で残念だと思うことは、前の会社に相談せずに新しい職場への転職を決めてしまったことです。
消極的でなかなか人から頼まれると断れない自分の性格上、引き留められたらおそらく残ってしまうだろうな、と思っての独断でした。
退職の意を告げたときに、皆から驚かれました。理由を話したところ、「なんでもっと早く言ってくれなかったの」と言われました。
相談していてもおそらく状況はそれほど改善はしなかったでしょうが、職場の方々の信頼を裏切ったようで辛かったです。
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逆に転職して良かったと思えることは、さきにお伝えした通り新しい職場の人間関係に恵まれたということです。
いくら仕事内容や待遇が良くても職場の人間関係がよくなければ続けていくことは難しいでしょう。
水道検針員は基本ひとり作業ですが、それでも同僚の存在が助けになってて仕事は成立しているのだと、改めて実感しました。
元々ボランティア活動を始めたきっかけも、人と関わることが苦手な自分の性格を変えたくて飛び込んだ世界でした。
ボランティア活動と今回の転職活動を通して、自分は徐々に苦手を克服してきていると感じます。
どんな職場でも人間関係はあります。
今後はより人を気遣えるような温かみのある人へと成長していきたいです。
そして、ライフワークにしているボランティアの活動のほうも、引き続きかんばっていきたいと思っています。
仕事とプライベートと、バランスを取りながら、人間的に成長していくことが今の私の目標です。
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