『みんなの転職「体験談」。』
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私の転職体験談:コンプライアンス違反を指摘したらリストラされた私。その後ITアーキテクトに。

転職前

BEFORE
職業
派遣事業
職種
社内ITシステム担当
従業員規模
17名
年収
380万円

転職後

AFTER
職業
システム開発
職種
システムアーキテクト
従業員規模
160名
年収
510万円

目次

ロンバルディアさんの転職ストーリー

1これまでの私

大きな飛躍は求めずに、堅実に行動する──それが、私。

家電量販店の店内で、光回線販売と社内ITシステム管理を兼務する男性社員が、ネットワーク機器や配線に囲まれながら真剣な表情でパソコン作業を行っている様子。周囲では接客スタッフが来店客にインターネット回線サービスを案内しており、ITサポートと販売業務を両立していた転職前の働き方を表現したシーン。

転職前の私は、家電量販店にて光回線販売員を長く行いつつ、社内のITシステムの維持管理を行なう立場にありました。

その後、「独立しようと思っているという先輩に誘われて、新しい会社の立ち上げに携わることになりました。

家族構成はというと、配偶者が1人、子供無し、小型犬を子供代わりに飼っていました。

もともと、あまり欲の無い性質でした。

「大きな飛躍」なんて求めずに、平穏無事に生活出来ること。週末に、趣味のロードバイクを乗れる時間が少しでもあれば十分。高望みをすることなく、地道に生きて行ければ良い──そんな風に考えていました。

これと言って、あまり個性らしい個性が無いように聞こえるかもしれません。

ですが、一方で「堅実に行動する」という点は大切にしてきました。

例えば、職場で「コンプライアンス違反」やちょっとしたことでも「違法行為」が見られた時は、決して見逃すことなく、必ず制止するように心がけてきました。

2転職のきっかけ

「その違法行為を、見逃すことは出来ない。」

小規模オフィスの社長室で、社内ITシステム担当の男性がコンプライアンス違反について真剣に意見を伝えているシーン。デスク越しに説明する主人公に対し、社長は腕を組み不機嫌そうな表情を浮かべている。違法行為を見逃さず、自身の信念を貫こうとした転職前の重要な場面を表現している。

新しい会社は、派遣会社を目指して設立されました。とは言いつつも、当時派遣していたのは私たち社員でした。

社員がそれぞれ様々な派遣先へ出向し、勤務が終わってから社に戻り業務を行なうといった、かなりハードな仕事環境でした。

いずれはちゃんとした派遣会社にしていこう」と、私たちが取得しようとしていたのは「一般労働者派遣事業」という形態でした。
登録型の派遣サービスや臨時・日雇の労働者の派遣サービスをする事業です。

──その業界の方はご存知のところでしょうが、これら派遣業には様々なルールがあります。
そのうちのひとつが「会社の資産条件として、2000万円以上」であること。ですが、当時はまだまだ売り上げも多くなく、その条件には達しませんでした。

それでも社長は、

社長

「何とか今期中に(一般労働者派遣事業の)申請を行いたい」

と奔走していました。

(さすがに今期中に会社資産を2000万円まで積み上げるのは難しいだろうに…)

と思っていた矢先、社長は期末の時期に、全てのスタッフに対して「給与支払時期を半月遅らせたい」と言ってきたのです。

たしかに全社員が給料を半月遅らせて、あといくつかテクニカルな処置を行えば、(かなり強引な手法ではありますが)資本金2000万円に見せることは可能と思われました。

ですが、それを行うことは「給与は最低月1回以上払わなければならない」という労働法に定められている規定に明確に違反します。

私は、「それは違法行為になります」と社長に伝え、見逃すことは出来ない旨を伝えました。

それに対する社長の対応はとてもドライなものでした。

社長

「(会社の将来の為に)目をつぶれないという者は、今の会社には不要だ」

と言われ、私は退職勧告(リストラ)を受けたのです。

3転職中

取引先の紹介で、コンプライアンス重視の姿勢が評価されて内定。

転職活動中の男性が、落ち着いた喫茶店でスマートフォンを使って取引先担当者と通話しているシーン。カジュアルな服装でコーヒーを前にしながら、システム構築関連の新しい求人を紹介され、IT業界への転職の希望を感じている様子を表現している。

転職活動を始めて、一番悩んだのは「転職理由」でした。

──退職に至る経緯を素直に話せば、前職での不正行為を露呈させることになります。

それに、全部話そうとすると「機密保持契約」に反します。
とは言っても、かいつまんでの話では単に「コンプライアンスにやたら神経質で融通の利かない人」と思われてしまっておしまいです。

企業との面談の場で、転職理由を歯切れよく話せない私がいました。

もちろん、採用されることもなく、不採用の連絡を受け取るたびに、なんとも言えない徒労感に悩まされました。

そんな折、前職の際に付き合いがあった取引先の担当の方から、

取引先の
担当の方

「システム構築関連の仕事で募集している会社があるからどうだ」

という話を頂いたのです。

まさに、願ったりのお話でした。

紹介いただいた方は、私のこれまでの経歴についても口添えしてくれていて、それで私もその会社の面談で、(あくまで機密保持契約に関わらない範囲ですが)本当の転職理由を話すことができました。

幸運なことに、私の「コンプライアンスにうるさい」性質を、好意的に解釈していただきました。

役員の方

「まあ、そういう頑固な方が、かえってうちの会社に合ってるかもしれない」

と言っていただいて。

そしてようやく、私の転職先が決まりました。

4転職後

ITアーキテクトへ転職。2ヵ月で職場の改善提案を始めた。

ITアーキテクトとして働く男性が、開発チームの同僚のデスクを訪れ、システム設計や業務効率化について提案しているシーン。ノートPCにはシステム構成図が表示され、周囲のエンジニアたちも開発業務に集中している。転職後、新しい職場で改善提案を重ねながら信頼を築いていった様子を表現している。

新しい職場で、まず苦労したことは「ルールを覚えること」でした。

以前はプログラマーとしての業務がメインでしたが、今回はITアーキテクト担当と言って、いわば設計等の上流を担う仕事です。

これまでの職場とは業務も違えば業界もやや異なり、最初はまったく仕事をこなせませんでした。
それで、私はまず社内ルールと業界ルールを確認することに注力しました。

──そして、それに2ヵ月費やしました。

2ヵ月も経ってくると、業務の把握以外でも「この部分はあまり効率的ではないのでは…」といった、改善点も見えてきて。

その間は、よく同僚の方から

同僚

「なんでこの人は、そんなことを気にしてるんだ?」

といった不思議そうな顔をされました。

ですが、併せて「もっと効率化していけそうだ」ということを伝えていったら、皆さん段々反応も変わってきて。
そのうち、真剣に検討しだして、「たしかに改善効果がありそう」と認めてくれて、実行に移してもらいました。

──本当に、感謝ですね。
以前の会社では、私のこの細かさを疎まれましたが、今の会社では「役に立つ」と思ってくれたのですから。

とはいうものの、たまに「さすがに細かすぎる」と言われることもあるので、あまりやり過ぎないように心がけています。

5その後、どうなったか。

35歳・510万。コンプライアンスを守り抜いた転職の顛末。

ITアーキテクトとして経営企画会議に参加した男性が、大型スクリーンにシステム構成図や業務改善データを投影しながら、役員や管理職に向けて改善提案を説明しているシーン。会議室には複数の幹部社員が真剣な表情で耳を傾けており、転職後に上流工程や業務改善で信頼を得ていった様子を表現している。

転職をして今思うことは、「チャレンジをして良かった」ということです。

今回の転職は、いわばリストラですので、それ自体がチャレンジという訳ではありません。
ですが、前職の社長に「コンプライアンス違反」であることを伝えこと、そして新しい会社では入って間もない新参者でありながら改善提案を伝え続けたことは、私にとってはチャレンジの連続でした。

──受け入れられなかったこともありましたし、結果私の立場を危うくすることもありました。

ですが、今の会社では、常に新しい考え方や別の視点から見られる人材が求められています。

私自身も、後から転職されてきた方々の考え方や価値観に感心することが多々あります。

きっと、誰にでも「大切にしたい(譲れない)一線」というものがあるのでしょう。

そしてそれは、ときに人から疎まれたり、ときに重宝されたりする。どういう結末になるか分からないけれど、その一線を大切にし続ける、──それもひとつの「チャレンジ」の在り方だと、私はそう思っています。

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