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テレビ番組アシスタントディレクターから転職した理由は、才能がなかったから。|私の転職体験談

転職前

BEFORE
職業
放送業
職種
アシスタントディレクター
従業員規模
10名
年収
約300万円

転職後

AFTER
職業
自動車販売
職種
販売員
従業員規模
20名
年収
約400万円

目次

ケンさんの転職ストーリー

1これまでの私

テレビ番組のアシスタントディレクターとして過ごした、20代。

イメージ図:テレビ番組のアシスタントディレクターとして過ごした、20代

私はこれまで、テレビ業界に在籍していました。

──具体的な仕事内容、ですか?「アシスタントディレクター」といって、テレビの番組制作に関わる仕事です。

アシスタントディレクターとは

アシスタントディレクターは「AD」や「演出助手」とも言われ、ディレクターの助手として、テレビ番組の制作の実務を補佐していくのが役割です。

アシスタントディレクターは、テレビディレクターやテレビプロデューサーになるための足掛かりとなる職種。

仕事内容は多岐に渡り、主に番組制作のためのリサーチやロケハン、収録前の仕込み、収録時の演出補佐、編集作業の補助などです。

引用元:【テレビ局のお仕事情報】アシスタントディレクターの概要と年収

私はもともとテレビっ子でして、その業界で働くということは子どものころからの憧れでした。

視聴者が「おもしろい」と感じてくれる番組を作りたい!…そんな想いが昔からあって。

ですが、現実はなかなか厳しいものでした。

朝から晩まで、本当に働きづめの毎日でしたね。

アシスタントディレクターというのは、あらゆる雑務をこなさなければならないのですが、その業務量がとても多いのです。

撮影のロケ先を探したり、出演者達の弁当の手配をしたり、編集作業のセッティングをしたり…こうやって並べて言うと地味な作業に見えてしまいそうですが、事実、このような類の仕事がとてもたくさんあるのです。

ただただ、とても大変でした。

2転職のきっかけ

転職理由は30歳という節目と、自分の「才能の無さ」。

イメージ図:転職理由は30歳という節目と、自分の「才能の無さ」。

転職を思い立った理由…ですか?

そうですね、まず、「30歳」という年齢になったこと。

あとは、あまり言いたくないのですが、「自分の才能のなさ」です。

私は30歳を前にしてもディレクターに昇格することはできませんでした。

同期の者たちが月々とディレクターとして番組を制作していく中、私のポジションはずっと、アシスタントディレクターのままで。

そして、ディレクターに昇格した同期達のアシスタントとして、私は雑用をこなす日々を送っていました。

辛かったですよ、もちろん。

(…このままずっとアシスタントディレクターでいるのは、さすがに耐えられない)

そう、思いました。

「テレビ業界は才能がモノを言う世界」てよく言いますよね。実際にその業界にいて、本当にその通りだな、と思いました。
例えば、上司にいきなりこんなことを聞かれるんです。

上司

おい、何かおもしろい企画を考えてみろ

でも、思いつかない。…何も浮かばないのです。

結局、私はただテレビが好きだっただけで、作り手としての才能はまったくありませんでした。

業界に入る前から、「30歳までにディレクターになる」と心に決めていました。ですが、それも叶いそうもなく、更にはずっとテレビ業界で働く自信も薄れてきた私は、「転職」を意識するようになりました。

3転職中

暗中模索の末、自動車の販売職に。

イメージ図:暗中模索の末、自動車の販売職に。

テレビ番組制作会社を辞めたあと、

すぐに転職活動を始めよう

私はそう思いました。──ですが、一体何から始めればいいのかまったくわかりませんでした。

リクナビNEXT」などの転職サイトに登録するのが良いということに気づけるまで、1ヵ月ほど経過していました。

そして次は、リクナビNEXTの求人数が豊富にありすぎたことも私を悩ませました。

一体こんな沢山の求人数から、何を基準に選んでいけば良いんだ?

──つまり、私はこの時点で何の仕事をしたいのか、明確な答えがなかったのです。

それで、ただ年収の高いところや比較的楽そうな仕事を探しては、これはダメだと決めつけて他を探す、そんなことを繰り返していました。

本格的に焦り始めたのは転職活動を始めて3ヵ月ほど経ったころです。

貯金も少なくなってきて、この先の生活を考えるとのんびりしてられない状況になりました。

いち早く仕事を見つけないといけないという思いから、年収や楽そうな仕事ばかりを探すのをやめて、多くの就職試験を受けるようになりました。

ですが、それもことごとく不採用で。

辞めた後も、つらい時期でした。

──結局、新しい職場から内定をもらえたのは、転職活動を始めて半年経ってからでした。

そこは、自動車を販売する会社でした。

4転職後

自分の不甲斐なさと、先輩から得られた気づき。

イメージ図:自分の不甲斐なさと、先輩から得られた気づき。

店舗を訪れたお客様に、車の魅力を紹介して買ってもらう──というのが主な仕事内容です。

実は、結構自信はあったんですよね。もともと人と話すのが好きでしたし、得意な方だと思っていたので。

ですが、私の接客で、「よしわかった、車を買おう」と言ってくれるお客様は、なかなか現れませんでした。──それも、何か月の間も。

落ち込みましたね。「ここでも俺は活躍できないのか…」って。

そんな私の様子を見て気にかけてくれたのか、ある日先輩から、

先輩

軽く、飲みに行こうか

と誘われました。

あの、…私、やっぱりこの仕事は向いていないかもしれません

先輩

はっ!何言ってるんだよ、入ってまだ数か月そこらで。生意気に、いきなり結果を求めるんじゃないよ

え…いや、でも…

先輩

俺もさ、入社してから半年間はまったく車を売ることができなかったよ。──そりゃ面白くなかった。でもさ、そこでうじうじ悩んでもしょうがないと思って、腐らずにコツコツと続けたんだよ。

その先輩はいつも売り上げが好成績で評価の高い方だったので、それを聴いたときは驚きましたね。
そして同時に、本当に救われました。だって、私にはまだ、こうやって励ましてくれる人がいたんですから。

── その1週間後、初めて車が売れました。

そのとき、先輩も一緒に喜んでくれて。

多分、生涯、忘れないでしょうね。──飲みの席で先輩に励まされたこと。そして、車が売れたことを報告したときに見せてくれた、とても嬉しそうな笑顔を。

5その後、どうなったか。

やりがいを感じられるかは自分次第。

イメージ図:やりがいを感じられるかは自分次第。

転職活動を振り返って思うことは、…まあ、色々ありますけど、一番は、「転職活動は大変だ」ってことですかね笑

知り合いからの紹介などで簡単に見つけることができればそれに越したことはありませんが、一人でイチから探すとなると大きな労力が必要です。

あと、これは私の反省点ですが、年収や楽な仕事ばかりを見つけようとしていましたね。
転職先を見つけるまでに時間がかかっていたのは、そういった、明確な方針もなくやっていたというところも大きかったと思います。

結局、企業の良さは実際に働いてみなければわからないんですよね。
それなのに、私は転職活動中から自分勝手に想像で会社を自己判断していました。「あれはしたくない」とか、「こういうのは自分に向いていない」とか。そういった思考が、自分で自分の進路をせばめていたように思います。

どんな仕事でもやりがいを感じることができるのは自分次第なんだなと、そう気づかせてくれたのが、転職先の、今の会社でした。

◇ ◇ ◇

私の今の目標は、店舗内で売り上げ1位になることです。そのためにはまだまだ修行が足りませんが、いつか必ず達成したいと思っています。

私が働いている店舗には、本当に素晴らしい車が多数あります。

私たち販売員は、車の良さをきちんと言葉でお客様に伝える力が必要です。そのためには会話力・接客スキルをさらに身に付けなければなりません。

まだまだ先輩たちから学べることは多くあります。しっかりと見て学んで、自分のスキル向上に役立てたいと思います。

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