石油業界と会社の将来性への不安。そして私はプロセスエンジニアからコンサルへと転職した|転職体験談
転職前
- 職業
- 製油業
- 職種
- プロセスエンジニア
- 従業員規模
- 10,000名
- 年収
- 600万円
転職後
- 職業
- コンサルティング業
- 職種
- コンサルタント
- 従業員規模
- 15,000名
- 年収
- 600万円
目次
ノブさんの転職ストーリー
1これまでの私
製油所のプロセスエンジニア。それが私の仕事
2017年4月から2020年8月まで、製油所のプロセスエンジニアとして働いていました。
参考:製油所のプロセスエンジニアの主な仕事内容
プロセスエンジニアとは
仕事内容 | 説明 |
---|---|
プロセス設計と最適化 | 製油所の生産プロセスを設計し、効率的かつ安全な運用を実現するためにプロセスを最適化します。新しい技術や手法を導入し、コスト削減と生産性向上を図ります。 |
運転監視とトラブルシューティング | 製油所の運転状況をリアルタイムで監視し、異常が発生した場合には迅速に対応します。プロセスのトラブルシューティングを行い、稼働の安定を維持します。 |
安全管理とリスクアセスメント | 製油所の運転における安全性を確保し、リスクアセスメントを行います。労働安全衛生規則や環境規制を遵守するための対策を講じ、事故防止に努めます。 |
設備の保守と管理 | プロセス機器や設備の定期的な保守・点検を計画・実施します。設備の状態をモニタリングし、老朽化や故障の予防保全を行います。 |
データ分析と報告書作成 | プロセス運転データを収集・分析し、パフォーマンスの評価や改善提案を行います。上司や関連部署に向けた技術報告書やレポートの作成も担当します。 |
プロジェクト管理 | 製油所内での改修や新規プロジェクトの計画・実施を管理します。プロジェクトの進捗を監督し、予算管理やスケジュール調整を行います。 |
私は、製造現場でオペレーターの作業内容を考え、指揮する立場でした。
製油所全体の省エネルギー、生産効率化を推進し、製油所全体の安全安心操業を担っていました。
製油所の改善は、会社全体の利益に大きく関わる重要な業務です。
何か一つ生産における改善を達成するだけでも、数千万~数億円といった規模で会社の業績に影響を与えるのです。
責任は大きかったですが「重要な役割を任されている」という意識からモチベーションを高く業務に取り組めていました。
当時は仕事に没頭していたので、反面プライベートは特段何かするでもなく過ごしていました。仕事以外のことを考える余裕があまりなかったのかもしれません。
2転職のきっかけ
石油業界、そして会社の将来性に疑問を感じて。
やりがいを持って働いていたプロセスエンジニアの仕事でしたが、今年の2020年8月、私は転職することになりました。
転職を考えるようになった理由は、いくつかありました。
その一つは、石油業界が斜陽産業であったことです。
そのため、一個人が懸命に働いて業績を改善しようとしたところで、結局は市況からの影響に左右されてしまうことが多かったです。
特に近年は、少子高齢化の促進や若者の車離れといった理由から、売上は下がる一方でした。
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また、会社の構造自体に疑問を感じ始めるようにもなりました。
頑張った若手が報われる構造になっておらず、どんなに会社に貢献しても、年収は上がりません。むしろ昇給カーブもひと昔前と比べると下がっており、モチベーションを保つのが難しいと感じるようになりました。
さらには、周りの一緒に働いている人もそこまで意識が高い訳ではなく、たまに私の頑張りが空回りしているように感じることもあって。
ふとしたときに、
- 私
-
(この環境に慣れてしまったら、自分が腐ってしまうんじゃないか。)
――と考えるようにもなってきたのです。
そんな中、大学時代の友人と話す機会がありました。
私と同じようにバリバリ働くタイプではあったのですが、「最近は年収も順調に上がってきている」という話を聞いて。
話を聞いているうちに、「このままだとまずい」という焦りはピークに近づいてきて、彼と別れた後私は「転職しよう」と決意したのです。
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3転職活動中
未経験のコンサル業界へチャレンジ。
転職するにあたって、「Liiga(リーガ)」という転職サービスを利用し、そこで色々な求人を紹介してもらいました。
担当アドバイザーの方に、自分が今後何をしていきたいのかを伝え今後のキャリアプランを相談したところ、「生産管理の経験を活かして、コンサルの仕事を探してはどうか」という提案を受けて。
私も前職のプロセスエンジニアからはいったん離れたいという気持ちもあったので、ぜひそれで進めてみようと考えました。
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しかし、当時は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、面接が延期になったり、オンラインでの面談に変更になったりといったことが頻繁に起きて、対応には苦労しました。
そうした影響もあって予定していた転職の活動期間はどんどん伸びていって。焦りもありましたし、モチベーションを維持することも大変でした。
加えて、企業から不採用の通知を受けた際に担当アドバイザーからフィードバックをもらえたのですが、ここでかなり厳しい意見を言われたりして、精神的にかなりショックを受けることもありました。
応募の結果が不採用になる時期はしばらくの間、続きました。
未経験の職種への転職の難しさを痛感する毎日でしたが、ただそんな中でも、担当アドバイザーの方は親身になってサポートし続けてくれました。
その結果か、それともたまたまの偶然だったのか、ようやく一社のコンサルティング会社から内定をもらい、私は次の職を得ました。
参考:業務コンサルタントの主な仕事内容
仕事内容 | 説明 |
---|---|
現状分析と課題抽出 | クライアント企業の業務プロセスや組織構造を分析し、現状の問題点や改善が必要な領域を特定します。データ分析やヒアリングを通じて、課題を明確化します。 |
改善提案の立案 | 現状分析に基づいて、業務プロセスや組織運営の効率化を図るための改善案を提案します。提案内容には、業務フローの再設計やITシステムの導入などが含まれます。 |
プロジェクト管理 | 提案した改善策の実施プロジェクトを管理します。プロジェクトの進行状況を監督し、リソースの最適配分や進捗の調整を行います。スケジュール管理とクライアントとのコミュニケーションが重要です。 |
クライアントとの連携 | クライアント企業の各部門との連携を通じて、改善提案を効果的に実施します。定期的な打ち合わせや報告を行い、クライアントのニーズに応じた対応を行います。 |
トレーニングとサポート | 新しい業務プロセスやシステムの導入に伴い、クライアントの従業員に対するトレーニングを実施します。導入後のサポートやフォローアップも担当します。 |
業界トレンドの調査と分析 | クライアントの業界に関連する最新トレンドやベストプラクティスを調査・分析し、クライアントに対する新たな提案に活かします。業界知識の更新が求められます。 |
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4転職後
新しい職場で、待ち受けていた状況は。
コロナ禍の影響もあって、入社初日から私は自宅勤務でした。
中途入社のオリエンテーションから、一緒に入社した同期の方や上司とコミュニケーションはすべてオンラインです。対面での会話ができず、とてもやりづらく感じました。
ただし、会社のフォロー体制はとてもしっかりしていて、オンライン上でも適切なタイミングでマンツーマンの面談をする機会を設けていただくなど、不安点などを解消できました。
また、自宅での作業環境を整える一環として、モニターを一台支給してくれたことはかなり助かりました。
入社当初はノートPC一台での作業で、画面の小ささに不憫を感じることもありましたが、別途モニターが支給されたことで作業効率はかなり高まりました。
また、働き方もだいぶん変わりました。
前職では「ほぼ毎日残業」というような風土だったのですが、新しい職場では残業がほぼなく、時間を意識した働き方が推奨されており、新鮮さを感じました。
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5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。
「転職は、若い方が有利」と周りの人から言われましたが、まさにその通りだと思いました。
今回の転職では、業界未経験ながらも自分のポテンシャルを評価してくれての採用だったと思います。
もちろん年齢が上がってからも転職は可能でしょうが、未経験の分野でチャレンジできる業種・職種は次第に絞られてしまうでしょう。
「やりたいことが別にあって、自分のキャリアの可能性を広げたい」という方は早いタイミングで転職を考えた方が良いのかなと思いました。
また自分の市場における価値を測るという意味でも、転職エージェントは活用した方がいいと感じました。
アドバイザーのアドバイスは客観的かつ的確で、「自分の市場価値はこれくらいなんだな」という認識を持つうえでとても参考になりました。
求人紹介から面接準備、スケジュールの調整まで手伝ってくれたので、一人で転職先を探すよりもずっと効率的に転職活動を行えたのも良かったです。
◇ ◇ ◇
私の将来の夢は、「経営者になる」ということです。
まだ漠然としていますが、その夢に向けて、必要なスキルであるリーダーシップ、経営関連の知識等を幅広く学んでいきたいと思っています。
それが、今回の転職でアドバイザーの方から「コンサル業界」を薦められたときに「良いな」と思った一番の理由でした。
コンサルタントであれば、経営者に近い人と話せる機会を多く持てます。
実際に、現在の仕事で色んな経験者の人たちと会う機会を持てました。
今でも、「臆することなく積極的に対話し、吸収できるところはすべて学んでいこう」の精神で取り組んでいます。
また、これから先、日本国内の市場だけを考えているようでは、経営者として活躍することは困難でしょう。世界でも戦っていけるように、早いタイミングで海外勤務の経験を持ちたいです。
まずはオンライン英会話に通うことを検討していますが、ある程度の語学力が付いたら、会社には海外勤務のエントリー制度があるので、それを利用して海外勤務にもチャレンジしようと思っています。
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