アパレル販売から企画職に転職!未経験から求めた「創る」喜び|転職体験談
転職前
- 職業
- 小売業
- 職種
- アパレル販売
- 従業員規模
- 300人
- 年収
- 400万円
転職後
- 職業
- 旅行業界
- 職種
- 企画担当
- 従業員規模
- 100人
- 年収
- 500万円
目次
さとるさんの転職ストーリー
1これまでの私
アパレル販売で培った顧客理解の経験

25歳まで、東京のアパレルショップで販売員として働いていました。日々ノルマを意識しながらも、お客様に満足してもらえる接客を心がけていました。
ファッションには人の気持ちや自信を変える力があると考え、専門誌を読み込み、先輩たちの接客技術を学び続けました。こうした努力が実を結び、次第に常連のお客様も増えていきました。
売上が良かった日は、自分へのご褒美として、ケーキを買って一人で静かに達成感に浸る時間を持つようになりました。単なる自己満足かもしれませんが、こうした小さな習慣が日々のモチベーションになっていました。
この仕事の最大の喜びは、お客様からの言葉です。「この服のおかげで自信が持てた」「あなたに接客してもらって良かった」といった感想を聞くたびに、自分の仕事の意義を感じていました。販売員として、人の選択をサポートする経験は充実していたのです。
しかし、次第に「これだけでいいのか」という思いも芽生え始めていました。
2転職のきっかけ
仕事に感じた物足りなさから転職へ

販売員として1年ほど経ち、成果を出せるようになった頃「このままでいいのか」という疑問が湧いてきました。商品を販売するだけでは次第に物足りなさを感じるようになったのです。
毎月ノルマを達成する繰り返しが「将来的に自分を満たすだろうか」と考えると、何か大切なものが欠けているように思えました。私が扱う商品は素晴らしいものですが、それは誰かが作ったもので、自分自身が何かを生み出しているわけではありません。
この悩みを同級生や先輩に相談すると、多くの人が同じ思いを抱えていることがわかりました。しかし、彼らはその思いを持ちながらも日常に埋もれていくようでした。私はそれに危機感を覚え、自分だけは違う道を選びたいと思いました。
自分を見つめ直した末、新しいサービスやものを考えることに強い興味があることに気づいたのです。
ただ「売る」だけでなく、「創る」仕事に携わりたいーー。
その気づきが、転職を決意するきっかけとなりました。
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3転職活動中
未経験の企画職を目指した転職活動のリアル

転職を決意したものの、当初は自分の強みややりたいことが明確ではありませんでした。何かを創りたいという思いはあっても、具体的な方向性が見えず迷いの日々が続きました。
この時期に助けとなったのは、友人や先輩、そして転職エージェントとの対話でした。様々な視点からアドバイスを受けることで、少しずつ自分の進むべき道が見えてきました。
特に支えになったのは当時の上司の存在です。転職を告げると反対されると思っていましたが、上司は「君はもっと自分のアイデアを形にできる場所に行くべきだ」と背中を押してくれました。上司自身も転職経験があり、私の「創りたい」という思いに深い理解を示してくれたのです。
転職活動期間は約6ヶ月。リクルートエージェント、DODA、ビズリーチなどを活用しましたが、特に注力したのはリクルートエージェントでした。企業数の多さと知人からの推薦がその理由でした。
「新しいものを創造したい」という思いから、志望したのは企画職やマーケティング職。転職活動で学んだのは、自分の希望を率直に伝えることの大切さです。エージェントとのコミュニケーションを密にし、条件や企業についての本音を伝えることで、より自分に合った求人に出会えました。
そして迎えた転機。旅行会社の企画職の面接で、アパレルで培った顧客理解の経験が評価され、企画担当として採用が決まりました。
「売る」仕事から「創る」仕事へ。新たな挑戦への道が開けました。
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4転職後
販売から企画に転身で得た「創る」喜び

転職後は旅行業界の企画担当として、新しい旅行ニーズを発掘する仕事に就きました。主に海外旅行のツアーを企画・造成するため、SNSや雑誌から日々情報を収集しています。
職場環境は比較的属人化しており、一人で業務を進めることが多いのですが、これが思わぬメリットとなりました。自分のペースでじっくりプロダクトを考え、形にできる自由度の高さが創造性を引き出してくれています。また、職場の雰囲気は良好で、世間話や交流会も活発に行われており、刺激的な環境です。
転職して最も良かったのは、自分の考えをもとにプロダクトを世の中に提供できるようになったことです。アパレル時代は既存の商品を販売していましたが、今は自分のアイデアを一から形にするプロセス全体に関われます。
実例として、最近ではアフリカの特別保護区を訪れるサファリツアーを企画しました。危険な場所ということで社内では賛否両論でしたが、徹底的な準備で無事に成功。お客様に高付加価値な体験を提供することに誇りを持てるようになりました。
実際にツアーに参加したお客様から「楽しかった」という声を聞くと、企画して本当に良かったと心から感じます。自分だからこそ作れる旅行を世の中にもっと提供したいという思いが日々強くなっています。
教育体制が整っていない環境だったため、仕事に慣れるまで半年ほどかかりましたが、今では「創る」喜びに満ちた充実した日々を送っています。
5その後、どうなったか。
転職5年、企画職がくれた充実と今後の展望

転職から5年が経ち、「売る」仕事から「創る」仕事への転換は、私の人生における重要な分岐点となりました。この決断に後悔は一切ありません。最初は環境の変化に不安もありましたが、それは一時的なものでした。
この経験を通じて、「自分の価値がどこにあるのか」「自分にしか作れないものは何か」を考えることの重要性に気づきました。アパレル時代は他者が創ったものの価値を伝える役割でしたが、今は自分自身の視点を活かした独自の旅行体験を生み出しています。
かつての同級生たちは「もっと創造的な仕事がしたい」と言いながらも行動に移せないでいます。一歩踏み出した自分の選択に、確かな手応えを感じています。転職経験から、新しい環境や刺激を求める思考が身につき、現状に満足せず常にチャレンジする姿勢が習慣となりました。
今後の目標は、会社の売上向上はもちろん、0から1の新しいサービスを生み出して社会貢献することです。特に、海外旅行を通じて訪問先の地域経済に貢献し、地域創生につながる持続可能なツーリズムの仕組みを作りたいと考えています。
まだ日本人に知られていない魅力ある国々や、支援を必要としている国々はたくさんあります。それらの国と日本の架け橋となる旅を創ることで、私にしか提供できない価値を届け続けたいのです。
常に向上心を持ち、自分が心から楽しめる仕事をしているかを問いながら、これからも新たな挑戦を続けていきます。
他者が作ったものを売る仕事から、自分にしか作れないものを創る仕事へ。この転換が私にもたらした充実感は、次なる創造への原動力となっています。