コロナ禍により勤めていた職場が閉店に。その後、児童福祉施設に転職。|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 飲食業
- 職種
- 居酒屋ホールスタッフ
- 従業員規模
- 10人
- 年収
- 300名
転職後
- 職業
- 児童福祉施設
- 職種
- 児童の遊びを指導する者(児童厚生員)
- 従業員規模
- 20人
- 年収
- 280万円
目次
ゆうさんの転職ストーリー
1これまでの私
教職免許は取得したが、教員採用試験をパスできずに。
転職前は、友人が営んでいる居酒屋で働いていました。
私は大学で教職免許を取得して教員を目指していたのですが、肝心の教員採用試験では受けては落ちて、を繰り返していました。
大学卒業後は非常勤講師として働きました。ですが、給料はとても安く生活の厳しさを感じていて。
そこで友人に相談すると、
- 友人
-
「良かったら、うちのお店で働くか」
と言ってくれたのが、居酒屋で働くことになった経緯です。
まったくの未経験分野でしたので正直不安な気持ちがいっぱいでしたが、給料も大分上がるだろうと、私は転職を決意しました。
その後、3年間居酒屋で正社員として働きました。
プライベートでは、付き合って5年目の彼女がいました。──彼女と結婚できればいいなと思っています。彼女も、そう思ってくれているといいのですが。
ですが、結婚資金もありませんでしたので、まずは300万円の貯金を目標にして、毎月少しずつ通帳にお金を振り込みました。
通帳に記載された金額が少しずつ貯まっていくのを見るのが、私のささやかな楽しみでした。
2転職のきっかけ
友人の「店を閉めよう」という言葉を聞いて。
2020年に流行した新型コロナがなければ、私は今も居酒屋で働いていたでしょう。
当時働いていた居酒屋は、毎日のように仕事を終えてサラリーマンの方や、常連さんで賑わっていました。
しかし、その年の4月に緊急事態宣言が発令され、一気にお客は減りました。その減りようといったら、本当に凄まじくて。売り上げは以前と比べて10分の1ほどまで下がってしまったのです。
何日も、店を閉めた後に友人と相談しました。
相談しながら、「なんでこんなに辛いんだろう」と思っている自分が居ました。
でも、店長である友人はもっと辛かったでしょう。
友人が苦しそうに、そして申し訳なさそうに「店を閉じよう」と言ったとき、私は彼の力になれなかったことへの申し訳なさと、長年勤しんだ職場がなくなる寂しさと、そしてそれらに対してあまりにも無力だった自分自身を悔やみました。
それが9月のことです。
さて、これからどうするか──。自分を憐れんでいる余裕はありませんでした。1日も早く無職の状態から脱しなくてはいけません。
付き合っている彼女にも相談をしていたところ、
- 彼女
-
「これまで大学で学んだことや教職免許を活かせるような環境を、探してみても良いんじゃない?」
と言ってくれて。
彼女は、「教師以外にも、その資格を活かせる職場はあるんじゃないか」ということを伝えていたのです。その言葉は、妙に心に残りました。
とにもかくも、私は転職活動を始めました。
3転職活動中
転職エージェントと彼女からの支援・応援を受けて。
「転職をする際は、転職エージェントを利用したほうが良い」ということは、友人たちから聞いて知っていました。
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ですが、本格的な転職活動をするのは今回が初めてです。どこの転職エージェントを使えばいいのすらわかりませんでした。
インターネットで「20代の転職に強い転職エージェント」を検索して、「どうやらdodaとリクルートエージェントが良いらしい」と知って早速登録しました。
何度か転職エージェントの担当者とコミュニケーションを取るうちに、段々とサービスの使い方もわかってきて。
特にdodaの担当者とのやり取りがやりやすく、私は主にdodaの方を使って活動を進めていきました。
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dodaの担当者は、メールで私が希望する分野の求人情報をたくさんくれました。
私が希望する分野とは、「人に教える仕事」です。
──先日の彼女からのアドバイスを受け、「人にものを教えることは好きだし、ずっと続けていけるだろう」と思えたからです。彼女は私の転職活動中も励ましの連絡をしてくれたりと、優しくサポートしてくれました。
doda担当者も、精力的にサポートを行ってくれました。求人紹介だけでなく、現在の活動状況の確認や応募先企業の情報・面接の際のアドバイス等を電話で行ってくれました。
ですが、苦労も多くありました。
なにより、「応募してもなかなか決まらない」ことです。
担当者曰く、「求人数が若干減って、人気の求人は倍率が高くなっている」とのことで、書類通過したあとの面接で何度も落とされました。
「これは長期戦になるかもしれない…」と思っていた矢先、児童福祉施設で募集していた児童厚生員の求人で、ようやく内定を獲得できました。
児童福祉施設とは
児童福祉法に規定される施設。助産施設・乳児院・母子生活支援施設・保育所・児童厚生施設・児童養護施設・知的障害児施設・知的障害児通園施設・盲ろうあ児施設・肢体不自由児施設・重症心身障害児施設・情緒障害児短期治療施設・児童自立支援施設・児童家庭支援センターの14種がある。
児童厚生員(児童の遊びを指導する者)とは
児童厚生施設である児童館や児童遊園などを訪れた子どもが、安全かつ自主的に遊ぶことができるようにサポートすることである。 … 児童厚生員は、公務員として活躍する場合と自治体や社会福祉協議会の嘱託職員という立場で活躍する場合がある。 なお、児童厚生員の正式名称は「児童の遊びを指導する者」である。
4転職後
未経験者への、冷たくて厚い壁。
転職後の新しい職場でまず悩まされたのが、「人間関係」でした。
職種がまったく違うところから転職してきたからか、周りの社員からの視線は冷たく、態度もほかの人たちに対してのものとあからさまに違いました。
入社して間もなく任された仕事をどのような工程で進めていけばわからなかったので、上司に相談したところ
- 上司
-
「なんだ君は、そんなのもわからないのか?」
と、言われたりしました。
そんなやりとりが何回もあり、「これはもう自分で調べて、どんどん覚えていくしかない」と、試行錯誤して仕事を進めていく毎日でした。
また、仕事に追われて帰れない日が多くあり、タイムカードを切ってから残業する日が当たり前のように続いていました。
しかしスタッフの中には何人か優しい方もいて、私の状況を把握した上で仕事を手伝ってくれる方もいて、それはとても嬉しかったです。なんとか続けていこうという気持ちを持つことができました。
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5その後、どうなったか。
「誰かにものを教える」ということ。
今回の転職で改めて実感したことは、「誰かに物事を教える」ということの難しさです。
以前非常勤講師で働いていた時は、高校生が相手でした。ですが今回の転職では、教える相手が低学年の小学生です。
相手にとってわからない言葉や知らないことをそのまま伝えないように、かつわかりやすく手順を組んで教えていかないといけません。そこに大変な難しさを感じ、とても苦労しました。
また、この仕事を通して、「ひとの個性」についても多く触れることができました。
まだ産まれて10年経つか経たないかなのに、子どもたちの性格や考え方、そして価値観は大きく変わります。
「こうすればよい」という普遍的な正解はなく、ひとりひとりへの接した方も都度変えていく必要があります。
何度かチャレンジしていくうちにだんだんとどのようにすればいいのかが分かってきて。そのことに手ごたえを持てたのはとても良かったと思います。
もちろん、まだまだ失敗することもありますし、日々勉強だということを肝に銘じながら仕事をしています。
私はこれから先、この職場で定年まで働きたいと考えています。
いずれは今付き合っている彼女と結婚をして、そして子どもも作れたら良いなと思っています。
子どもができた際に、今の仕事での経験はきっと大いに役に立つでしょう。
そう思えることは、仕事のモチベーションにも繋がります。
今はまだ下っ端ですが、いずれは「施設長」になりたいですね。
そして、利用者の方々に今以上に安心安全な場所を提供できる場にしていきたいです。
例えば、現在は新型コロナウイルスの影響もあり、いろいろなことが規制されており普段通りのサービスができないことがあります。
ですが、どんなイレギュラーな事態が起きても動じずに平常運転ができる児童館が理想だと考えています。
──平常運転。なかなか難しいことですよね。人生ではきっとこれからもまだまだ大変なことが待ち構えているのでしょう。
ですが、ひとつひとつを乗り越えて、彼女と人生を歩んでいけたらと思っています。