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「周りから取り残されていく…」そう感じた私は、秘書から司法書士へ転職した|私の転職体験談

転職前

BEFORE
職業
都市銀行
職種
秘書・アシスタント
従業員規模
50人
年収
350万円

転職後

AFTER
職業
司法書士事務所
職種
司法書士
従業員規模
6名
年収
350万円

目次

佐藤さんの転職ストーリー

1これまでの私

秘書の仕事を、ミスなくきっちりこなす。

イメージ:秘書の仕事を、ミスなくきっちりこなす。

新卒採用で入社した大手銀行で、一般職とし役員秘書をしていました。

主な業務内容は、部長のスケジュール管理や、営業資料の作成・顧客管理、お客様へのお茶出しなどです。

役員秘書とは

企業の役員や経営幹部をサポートし、日々の業務が円滑に進むようにする職種です。
スケジュール管理や会議の調整、来客対応、資料作成などの業務を行い、役員が経営判断や重要な業務に集中できるようバックオフィスから支える役割を果たします。

役員秘書の主な仕事内容

仕事内容 説明
スケジュール管理 役員のスケジュールを管理し、会議や出張、重要なイベントなどの予定を調整します。調整力とタイムマネジメントが求められます。
会議・出張の手配 役員が参加する会議や出張の手配を行います。会議の準備や資料作成、会場手配、交通手段や宿泊施設の予約などを対応することもあります。
来客対応・電話対応 役員への訪問者の対応や電話の取り次ぎを行います。

部長に付き添っての仕事が多いため、部長が仕事をしやすいよう、朝早くに出勤しパソコンを立ち上げたり、部長の興味を惹きそうな資料を用意したりしていました。

どちらかというと生真面目な方で、秘書の仕事は性に合っていたと思います。仕事は「ミスなくきっちりこなす」ことに気持ちよさを感じるようなタイプでした。

独身で両親と3人暮らし。
仕事は定時通りに上がれたので、友だちと食事に行ったり、ジムに通ったりしていました。

2転職のきっかけ

私も同僚たちのように、もっと仕事の幅を広げたい。

イメージ:私も同僚たちのように、もっと仕事の幅を広げたい。

職場環境も給与も不満はありませんでしたし、プライベートも充実していました。

ですが、それは自分で「そう思いたかった」だけだったのかもしれません。

入社して2年、3年、そして4年の月日が過ぎ、営業や総合職の同僚たちが次々と仕事で成果を出し、昇進していきました。

毎年の決起会で、壇上に立って昇進の挨拶をする同僚たちに、はじめのうちは羨ましさを感じて、4年目にもなると虚しさをも感じるようになって。

秘書兼アシスタントは一般職です。昇進もありませんでしたし、与えられた仕事を淡々とこなしていくだけの日々だったのです。

(私も皆のように、もっと仕事の幅を広げたい)

その気持ちはどんどん強まっていって、とうとう私は転職を考えるようになりました。

ですが、「仕事の幅を広げる」といっても具体的にどう広げるか──、このことに悩みました。

私は大学は法学部を卒業しており、行政書士や宅建の資格を持っていました。

(法律に関する仕事なら私も活躍できるんじゃないだろうか…)

そう思いついた私は、働きながら司法書士の勉強を始めたのです。

司法書士とは

主に不動産登記や会社設立の手続き、法律に関する書類作成を行う専門職です。
法律に関わる書類作成や手続きの代理を行い、法的なトラブルを未然に防ぐサポートを提供します。

簡易裁判所での代理業務や相続手続きなど、多岐にわたる法的支援を通じて、個人や企業をサポートする役割を果たします。

司法書士の主な仕事内容

仕事内容 説明
不動産登記手続き 不動産の売買や相続に関する登記手続きを行います。新築物件の登記や土地の所有権移転など、不動産に関連する重要な手続きをサポートします。
会社設立の登記 新しく会社を設立する際に必要な法人登記の手続きを行います。会社の定款作成から、設立登記の申請までをサポートします。
相続や遺言に関する手続き 相続や遺言に関する書類作成や、手続きのサポートを行います。相続人間の調整や遺産分割協議書の作成など、相続に関する複雑な手続きも対応します。

3転職活動中

司法書士試験の勉強にかけた期間は、2年間。

イメージ:司法書士試験の勉強にかけた期間は、2年間。

司法書士の資格といえば、弁護士資格と並んでの難関です。
しかも、働きながら勉強も進めるというのは、なかなか簡単なことではありません。

結局、「資格取得に本腰を入れないと、無理だろう」と思い、入社から5年目のタイミングで会社を退職しました。

無職の状態での勉強の日々は、不安との闘いでもありました。

(もし受からなかったらどうしよう…)

毎日なんども、その不安が私を襲いました。
しかし、ひょっとしたらその不安が私を勉強に向かわせていたのかもしれません。

毎日必死に勉強しました。

そして2年後、
無事、司法書士試験をパスできました。

それから、転職活動に際しては「メンターエージェント」という司法書士専門の転職サービスにお世話になりました。

エージェントの方のフォローは手厚く、たくさんの求人を紹介していただいた甲斐もあり、サービスに登録して1週間ほどで転職先が決まりました。

4転職後

新しい職場は「教わるのではなく、自分で学ぶ」スタンス。

イメージ:新しい職場で、待ち受けていた状況は。

司法書士の仕事自体はとうぜん未経験でしたので、大まかな業務を教わることはできましたが、新しい職場は基本「教わるのではなく、自分で学ぶ」スタンスでした。

上司

「1週間で即戦力になってもらえるようにするから」

と上司に言われた時は「大丈夫かな」と心配でしたが、今では何とか一人で仕事を回せるようになっています。

今の業務は、個人的に営業をかけて顧客を獲得することもしていますので、非常にやりがいがあります。
頑張った分、給与にもきちんと反映されます。

前職と同じく定時で上がれるのですが、家に帰ってから勉強をしたり休日もセミナーに参加したりしているので、以前とは違い仕事漬けの日々です。

5その後、どうなったか。

主体的に仕事をしていくことの楽しさ。

イメージ:主体的に仕事をしていくことの楽しさ。

今回の転職で、主体的に仕事をしていくことの楽しさを知りました。

与えられた仕事をこなすのと、自分からチャレンジしていく仕事では、得られるモチベーションややりがいも全く違います。

前職で自分の仕事に寂しさを感じてからは、会社に行くのが嫌で仕方ありませんでした。

ですが、今の職場では出勤途中でも「新規の顧客を獲得するには」「家事信託の勉強もしてみたい」など、次から次へとアイデアや目標が生まれてきます。
いつも活力を感じながら、仕事ができています。

ただ、プライベートな時間が減った分、友だちに会えなくなったことは残念に思います。
自分で選んだ道ですが、「もし司法書士の道を歩まずに、あのまま秘書として一般職で働いていたらどうなっていただろう‥‥?」ということをよく考えます。

◇ ◇ ◇

今後、取り組んでみたいことは、今の不動産登記業務だけでなく、新しい分野にもチャレンジしていくことです
具体的には商業登記や家事信託、企業法務などを考えています。

また、新規顧客獲得のために勉強会に積極的に参加したり、自分のHPも立ち上げたいなと考えています。
司法書士として、幅広く業務をこなせるようになることが目標です。

そしてゆくゆくは個人事務所を開業できれば、と思います。

「主体的に取り組む」──これが今の私の仕事のメインテーマです。この先もずっと、精力的に取り組めたらいいなと思います。

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