【転職体験談】中学の時から15年間続けたモデルを辞めた私は介護士になった
転職前
- 職業
- 芸能事務所
- 職種
- モデル
- 従業員規模
- 約10,000名
- 年収
- 200万円
転職後
- 職業
- 介護事業所
- 職種
- 介護士
- 従業員規模
- 約20名
- 年収
- 260万円
目次
まゆさんの転職ストーリー
1これまでの私
中学の時からずっと続けていた、モデルの仕事。
転職を考え始めたのは28歳のときです。
当時はモデルとして活動していましたが、30代に近づくにつれ、これからの活動が難しくなると感じ始めました。
私は中学のときからモデルをしており、卒業後もそのまま活動していたので、それ以外の仕事は何も知らず、わからずだったんです。
同世代の友人がどんどん社会人として成長していくのを見て、「自分には何もない」という不安。──だけど、モデルの仕事自体はとても楽しくやりがいを感じておりました。
特に好きだったのは、商品開発・PRのサポートの仕事です。
つまり商品やサービスが主役で、モデルである私はその背景。
人前に出たりステージに立ったりするのは苦手でしたので、そういう役割の方が性に合っていました。
実は、モデルが主役の撮影仕事は、(相当有名にでもならない限り)給料が低いんです。ただ、宣伝効果になるのでそれを目当てに頑張るモデル仲間の方が多かったです。
私自身は「売れたい」というよりは、より多くの収入を得たいと考えていたため、報酬が高い商品開発の仕事に積極的に参加していました。
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2転職のきっかけ
今のうちに新しい職業スキルを身に付けないと、もう間に合わない。
転職を決心した主な理由は、年齢でした。
モデルとしての活動を15年ほど続けた結果、多くの友人もできました。
ですが、私くらいの年齢になって辞めていく人が多かったです。
30代になっても活動を続けているのは、主に元から成功しているモデルたちでした。
製品開発や宣伝といった裏方の仕事ならまだできたと思いますが、有名ではない私には次第に困難になると感じ、転職を決意しました。
最大の焦りは、先にも述べたようにモデル以外のスキルを持っていなかったことです。
「今のうちに新しい職業スキルを身に付けないと、もう間に合わない」という思いでした。
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3転職活動中
仲のいい従姉が教えてくれたのは、介護士の仕事。
幸い実家暮らしだったので、モデルを辞めても生活に困ることはありませんでした。
一人暮らしも考えたこともありましたが、ちゃんと安定した職に着くまでは不安でずっと実家暮らしをしていたんです。
モデルを辞めて、私は人生初の「無職」状態となりました。
家にお金を入れられなかったので肩身の狭い思いをしましたが、両親はそんな私を優しく見守ってくれました。
実は私は精神がとても弱く、きっと両親は「このまま仕事をしないのではないか」と心配していたと思います。
ですが、そんなことは一切口に出さずにいてくれました。
転職活動にかけた期間は3ヵ月程でした。
最初の1ヵ月は、転職サイトを眺めて、それで費やしてしましました。
転職サイトでは随時求人が更新されるので、毎日何回かみると新しい仕事が入ってきます。
それを見るのが結構好きで、「へー、こんな求人があるんだ」と応募もせずにただただ眺めていました。
2ヵ月経った頃からハローワークを利用し始めましたが、良い求人は転職サイトの方が多かったように思います。
3ヵ月目になった、ようやく気になった求人にポツポツ応募をし始めました。
私が特にチェックした求人は、介護職の仕事です。
仲良くしている従姉が介護士として働いており、彼女から仕事の詳細をよく聞いていました。
私が「自分も介護士になろうと思っている」と伝えると、どんな仕事内容なのか、どんなことを事前に知っておくとよいかなどを詳しく教えてくれました。
そのおかげあってか、応募した求人の面接では採用担当の方からだいぶん良い印象をいただけたようで、面接修了後すぐに採用の通知をいただきました。
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4転職後
介護士の仕事は、聞いていた話以上に大変だった。
介護士としての、私の第二の職業がスタートしました。
初日から覚えることがたくさんあって、本当に大変でした。
加えて、私は対人のコミュニケーションが苦手でしたので、入居者の方と接する際も、同僚の人と連携を取る際もとにかく不安で、ずっと緊張が解けない状態でした。
「2週間は研修期間だよ」と言われたその2週間があっという間に過ぎ去り、3週間目に「もう一人立ちしなければ」と感じたとき、焦りは覚悟に変わりました。必死で仕事を覚えました。
「役に立とう」だなんてことは考えられませんでした。それよりも、「迷惑をかけないようにしないと」という気持ちでいっぱいでした。
介護の仕事をやってみて思ったのは、「従姉から先に話を聞いておいてよかった」というのと、「実際にやってみるのは、話を聞くのとは大分違う」の両方です。
転職前に「この仕事が結構大変だよ」と教えてもらった時、(そうなんだ、気を付けよう)とは思っていたのですが、いざ自分でやってみると想像以上に大変でした。
なにが大変かというと、体力を非常に使うんですね。
たとえば入浴時などの身体介助。私よりも大きな身体の入居者さんを介助しますので、筋力のない私にはとてもきつい仕事でした。
「そのうち慣れる」と言われていましたが、始めたばかりの頃は毎日仕事帰りにはヘトヘトで、這って帰りたくなるほど疲れ果てていました。
ときに腕力が足りずに抱き抱えたりができないこともあり、周りの方に助けに入ってもらって迷惑をかけてしまい落ち込んだこともありました。
上司の方は厳しくも優しい人で、「近いうちに、一人でできるようにならないといけないよ」と注意をされましたが、あわせて体の大きな人を抱きかかえたり支えたりするコツを教えてくれました。
救いだったのは、上司の方含め人柄のいい人が多かったこと。
中には合わない人もいましたが、「全員が自分と気が合うわけではない」と割り切り、目の前の業務を一人でこなせるように努力しました。
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5その後、どうなったか。
近い将来、私がもっと私自身に「誇り」を持てるように。
転職をして感じたことは、「仕事の大変さは、実際に体験してみないと理解できない」ということです。
きっと、世の中の皆さんが感じていることでしょう。
記事で読んだり知り合いに聞いたり、他の職の話を聞く機会はたくさんあると思いますが、やはりどの職にも大変なことがあって、やってみて初めてわかって、そして共感ができるのだと思いました。
介護職に就くにあたり、特に覚悟していたのが排泄介助の仕事でした。
実際にやってみて、思っていた以上に辛かったです。
でもそれは、私にとっての「辛い」だったんですね。私以外の職員の方は、当たり前のように介助をします。自分だけが辛いと感じてしまうこと自体にまた辛さを感じて、気落ちしてしまう日が何日か続きました。
ですが、悩んでるだけでは何も変わりません。
きっと皆も始めは私のように辛い思いをして乗り越えていったのだと思い、自分も早くスムーズにこなせるようにしようと向き合っていくうちに、今ではもうまったく辛さを感じずに、自然にできるようになりました。
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◇ ◇ ◇
介護士に転向して半年が経って、ようやく今、私は「皆の役に立ちたい」と強く願うようになりました。
入居者さんと毎日たくさんお話しする機会があるので、苦手だった対人スキルも磨かれたら良いなと思っています。
時には厳しく当たる方もいますし、ご家族との対話が困難な場面もあります。しかし、楽しい話だけでは対人スキルは十分に磨かれないでしょう。
色んな人がいるからこそ、機械ではなく人としての働きが求められるわけで、そこに働く人たちの価値があるんだと思います。
優しい人は本当に優しく、お話が楽しい人もたくさんいます。
こちらも仕事中なので長々と会話は出来ませんが、皆さんと仲良くできたら仕事はもっと楽しくなるだろうとも思います。
それから、最近、自宅での筋トレを始めました。
筋力不足を解消できれば、きっともっと役に立てるはずだと思ったからです。
私の頑張りはまだまだ、以前までの私をほんの少し変えただけかもしれません。
それでも、その変化をこの先もっと大きくしていけるように、自分の仕事に誇りを持てるように、日々取り組んでいきたいと思っています。
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