会計事務所の先輩から「もうお前は電話に出るな!」と言われた日々|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 税理士補助
- 職種
- 会計
- 従業員規模
- 5人
- 年収
- 390万
転職後
- 職業
- 経理
- 職種
- 福祉
- 従業員規模
- 50人
- 年収
- 430万
目次
ロハさんの転職ストーリー
1これまでの私
3年は今の職場で頑張りたい。
当時私は27歳で、都内の北千住にある会計事務所に勤務していました。
”地域密着型の会計事務所で昔ながらの顧客も多く、一人の社員あたり20社ほどを請け負っていました。
とはいえ、私は税理士資格もないし経験も浅かったので、ベテランの先輩のサポートをしながら担当を引き継いでいました。
かつ、私はどちらかというとコミュニケーションが苦手な方でして、客先対応や先輩や上司とのやりとりに少し苦労していました。
学生時代は会計学科で会計や簿記について学んでいました。
- 私
(就職するなら、経理か会計事務所だろうな…)
と決めていたのですが、この業界はとても募集が少なくて。
そんな中、色々探してやっと内定を頂けたのが当時の職場でした。
- 父親
「まあ色々辛いこともあるだろうけど、3年は(今の職場で)頑張りなさい」
当時、私は実家暮らしで、父親からそのように言われていました。
両親には簿記学校の費用を出してもらったこともあり、また私自身も(たしかにそれくらい頑張らなくては)という思いもあり、ストレスもありましたがどうにかこうにか続けていました。
2転職のきっかけ
誰も助けてくれない職場に、孤立感を感じていって。
- 職場の先輩
「もうお前は電話に出るな!」
──当時、何度も私が言われていた科白です。
前にお話した通り、私はコミュニケーションが苦手で、電話対応時に緊張して言葉遣いが乱れたり、噛んだりどもったりすることがありました。
そして、私の上長である先輩はそんな私の電話対応を見ると、このように辛辣な言葉をぶつけてきました。
それ以外にも、
- 職場の先輩
「お前は給料ドロボーだな!」
と言われたたこともありました。
仕事内容や仕事量に関しては不満はありませんでした。
ですが、その先輩とのコミュニケーションにとにかく苦労しました。
他の先輩からも、「あの人は自分が気に入らない人は潰そうとするから気をつけて」とよく言われていて。
つまり、私はその先輩からターゲットに定められてしまったのです。
それでも数年歯を食いしばって続けていましたが、ある日
- 私
「もう限界だ…」
そう思い、転職を決意しました。
その先輩のことも嫌でしたが、それと同時に、そんな状況に対して誰も助けをくれない職場にも、どんどん孤独感を感じていて。
それが、転職の理由でした。
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3転職活動中
転職活動中の、想いもよらない人からの支援。
リクナビNEXTやマイナビ転職、en転職など登録しましたが、経理求人は全体的に少ないので苦労しました。
そして、毎日ハローワークに通っては新しい求人をチェックする日々でした。
なかなか仕事が決まらない日が続き、周りの友達が皆仕事している中、
- 私
(自分は落ちこぼれだ…)
そんな風に劣等感を感じることも、多くありました。
そんな中でも頼りになったのは飯田橋にある「東京しごとセンター」でした。
職員が親身に相談に乗ってくれて、履歴書や職務経歴の添削、面接指導と協力してくれたのです。
また、自分の就活状況はどんな感じか心配してくれたり、良い求人があったら電話までかけてくれました。
当時の私には、東京しごとセンターのサポートの方々が精神的に大きな支えでした。
そして、そこから紹介して頂いた社会福祉法人の経理に申し込み、内定をいただけたのです。
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4転職後
転職先の、新しい職場で待ち受けていた環境は。
新しい職場は福祉施設で、利用者数も多く100名以上が通所する知的障害者施設でした。
ほぼ現場の職員で構成されており、事務職は3人ほどで全部で50人ほどの会社です。
全体的に若い人が多く、ありがたいことにすぐに打ち解けられました。
先輩や上司にも恵まれ、転職して良かったと感じました。
コミュニケーション能力が低いと思っていた自分ですが、施設の利用者や職員と触れ合ううちに、だんだんと自然に交流が持てるようになってきました。
職員の方々は、だれにでも分け隔てなく『相手を敬う気持ち』を持って対応されていて、それが良いなと思ってマネしていくうちに、私もそんなコミュニケーションが、少しずつですができるようになってきたように感じています。
実際の業務では苦労することも少なくありませんでした。
例えば、会計ソフトの入力や伝票の仕訳などの業務において、福祉会計は一般企業の会計とは少し違っていて最初のうちは戸惑いやミスも少なくありませんでした。
ですので、最初のうちは研修に行ったり電車の中で勉強しての毎日でした。
それで、段々と福祉会計を学んでいって、最近になってようやく、上司から
- 上司
「大分仕事を覚えてきたね」
と、信頼を置いてもらえるようになりました。
5その後、どうなったか。
転職を振り返って思うこと。そして、これから目指したいこと。
福祉施設での仕事は、これまで私が経験した仕事とは違って、様々なイベントがあり、そして様々な人との出会いがあります。
そうして、外部の人や利用者と触れ合ううちに、私は以前より社交的になってきたように感じます。
転職を振り返って思うことは、「どんなことでも、自分から進んで関わっていくことで人は成長する」ということです。
他部署の方々や利用者の方々との連携が大事になる中、会計の知識も大切な一方、「コミュニケーション能力こそが仕事において一番大事なのではないか」と思うようになりました。
今では、仕事終わりにコミュニケーションや話し方のセミナーに参加したり、スピーチサークルに入会したりしています。
また、経理の仕事以外にも防災担当や衛生管理を引き受けたりと、職場でも積極的にコミュニケーションを取り続けた結果、仕事の幅を広げていけるようになりました。
今考えていることは、「皆が働きやすく、利用者の方々が満足していただける職場づくり」です。
福祉の現場では社会問題にもなっているように離職率が高く、新人があまり入ってこないため人手不足が深刻です。
福祉に対するネガテイブなイメージをこの職場では減らしていきたいと思うようになりました。
また先日、衛生管理者の試験に合格し、衛生管理者に任命されました。
責任者や産業医と協力して働きやすい職場づくりをこれから作り上げていこうと思っています。
現場の職員のメンタルケアや残業時間の減少、こちらでも手伝えることはサポートしていきます。
経理としては今後全ての事務の仕事を一通りできるようになり、将来事務を任されるようになりたいです。
自分の成長のためどんな仕事もなるべく断らず、周りからの信頼を得ていきます。
そして経費削減する意識を現場にもう少し持ってもらいながら、信頼される人間になっていきたいです。
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