家族を引っ越しさせてまで、転職して入った会社だったのに…|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 製造メーカー
- 職種
- 購買課長
- 従業員規模
- 120人
- 年収
- 500万円
転職後
- 職業
- 製造メーカー
- 職種
- 購買担当
- 従業員規模
- 100人
- 年収
- 500万円
目次
ジョージさんの転職ストーリー
1これまでの私
「一人でもまだまだやれる!」──そう思い続けられていた日々
今から2年前のことです。
私は製造メーカーの購買課長として原材料から包装材料までを購入して、在庫管理と納期管理をしていました。
製造メーカーの購買担当の主な仕事内容
仕事内容 | 詳細 |
---|---|
仕入先の選定 | 製造に必要な材料や部品の仕入先を選定します。価格、品質、納期などを考慮して、最適な供給業者を見つけます。 |
価格交渉 | コスト削減のために仕入先と価格交渉を行います。量産効果や長期契約を活用して有利な条件を引き出します。 |
発注管理 | 必要な材料や部品の発注を行い、適切なタイミングで製造現場に供給されるように管理します。 |
納期管理 | 発注した材料や部品が予定通りに納品されるように納期を管理します。遅延が発生した場合の対策も含まれます。 |
在庫管理 | 製造に必要な材料や部品の在庫を管理し、適正在庫を維持します。在庫切れや過剰在庫を防ぐための調整を行います。 |
品質管理 | 仕入れた材料や部品の品質をチェックし、不良品が混入しないように管理します。必要に応じて仕入先への改善要求も行います。 |
当時私は42歳で、専業主婦の妻と小学生の4年生の長男と幼稚園の次男の、家族4人で生活していました。
仕事はというと、その頃からとても大変な時期に差し掛かっていました。
会社が赤字続きでボーナスが出なくなり、部下も退職してしまって、私は雑用から全てを殆ど1人で担当することになっていました。
そんな状況でしたが、
- 私
-
(欠員が補充できなくても一人で業務をこなせば、会社に数百万円のメリットがある!)
──そう思いながら、しんどい状況でも私は弱音を吐かずに仕事をしていました。
今にして思えば、こういったプラス思考を無理にかざして、変に我慢し続けてしまう──。それも、私の良くない面だったのだと思います。
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2転職のきっかけ
「このままでは、倒産もありえる」
部下がひとり辞めて、そしてまたひとり辞めていってと、気付けば年中一人で業務をこなしました。
それでも、会社は欠員を補充しようとする素振りは一切見せてくれませんでした。
私は、段々とそんな会社の対応に苛立ちを感じることになりました。
更には、会社が業績赤字ということで給与カットを始めてきたのです。
- 私
-
(今の私の業務負荷状況であれば、給料を上げてくれてもいいくらいなのに…!)
正直、下げられるのは納得いきませんでした。
ある日、私は会社の役員から
- 役員
-
「資金繰りが思わしくないので取引先に気づかれないようにして欲しい」
といったことを頼まれました。私は、違和感を感じつつもその通りに対処しました。
──ですが、悪いうわさは広がるものです。取引先からは購入代金の支払いを督促されるようになりました。
そのことを上司に報告すると、財務担当役員から呼び出されて、
- 役員
-
「このままでは倒産もありえる」
という言葉も出てきて。そのときに、
- 私
-
(ああ、もう自分も転職活動しよう…しないと駄目だ)
と、私は転職を決めたのです。
3転職中
「即戦力が期待できそう」と言われて──
転職活動は、まずはリクルートエージェントに登録するところから始めました。
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登録後、早速電話があって面談したいという話になりました。
ですが、活動はあまり活性しませんでした。3ヵ月の間、いくつか提案もいただいたのですが、結局「ここが良い!」と思える案件は出てきませんでした。
続いて、地元の人材紹介会社にも登録しました。
ですがそこでは、年収の低い300万円前後の案件ばかりで、現在の収入とは程遠いものでした。
それから2ヵ月経って、地元の人材紹介会社から
- 転職
エージェント -
「購買担当の求人があるので面接を受けてみませんか」
といった連絡を受けました。
条件は「年収500万円で役職は課長、契約社員だけど数年後は正社員」という話でした。──年収面、役職で言っても悪くない話です。…いえ、どちらかと言えばこれまでの条件と比べたら格段に良いものでした。
早速面接に向かったところ、面接会場は近くの喫茶店で。職場の様子も良く分からないままではあったのですが、
- 面談担当
-
「即戦力が期待できそうですので」
と先方が言ってくれて、そしてそのまま内定をもらいました。
4転職後
新しい職場の「課長」ポジションは、肩書きだけのものだった。
新しい職場への期待や思惑は、すべてが真逆だった…
それが、転職後しばらく経ってから私が抱いた感想でした。
「課長」というポジションは肩書きだけで、私は何の権限もない一介の平社員でした。
仕事も完全なデスクワークで、購入する品物の伝票処理で一日の大半をすごしました。実際の品物に触れることも見ることもなく、現場の担当者とのやり取りもメールか電話のやり取りで、顔を会わせることもありませんでした。
さらに現場が24時間365日稼働している職場だったので、夜間や休日に直接取引先に注文することも頻繁にあって、当然ながら私も処理に追われることになりました。
そんな緊急対応での購買は、えてしてかなり高い価格を提示されるものです。そして、その値引き交渉をするのが私の役目でした。
上司から何度も「もっと値下げしろ」とダメだしを食らいながら、また取引先に嫌な顔をされることもしょっちゅうでした。
周りのフォローですか?…そんなのは一切ありませんでした。
かといって前職で一人でまかされていたような決定権もなく、「なんで今回こんなに購買額が高くなったの?」といった原因追及ばかりされる、そんな毎日でした。
- 上司
-
「あのさ、この程度の仕事で根をあげてもらっては困るんだよね。──来月から担当領域が倍に増えるからさ」
ある日に上司そう言われて、とうとう心が折れました。
職場の人に相談したところ、前任者も私と同じように上司に仕事を増やされてうつ病になって辞めたと聞き、さらに職場の人も何人かは心療内科に通っていると聞かされました。
さすがにそこで気付きました。
──この職場は、早く辞めたほうが良いということに。
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5その後、どうなったか。
今回の転職と引越しを振り返って、今思うこと。
「転職を振り返って思うこと」は──、そうですね。
転職の際に職場を見学できなかったことは失敗でしたね。
面接時にどのような仕事をするか聞いても具体的に教えてもらえなかった時点で、こちらから断るべきだった──そう後悔しています。
そして、更に悔やまれるのは、家族に迷惑をかけたことです。
転職するにあたって、私たち家族は職場に近いところへ引越しをしました。
子供は転校をしたので友達と別れることになってしまいました。
そのときは、「辛い思いをさせてしまった代わりに、もっと楽な暮らしにさせてやろう」と思っていたのですが、そんな風には全くならなくて。
正直、また新しい職場で一から人間関係を構築するのがこれほど大変なことだとは、まったく想像できていませんでした。
◇ ◇ ◇
「──これからどうしていきたいか」ですか?
そうですね…
今度は収入ではなく人間関係が良い職場に就職したいですね。
職種にこだわっても、希望する仕事ができたとしても、人間関係が悪い職場と上司に恵まれなければ長続きはできないということを身を持って経験しましたから。
今後は職種や収入にこだわらずに様々な仕事にチャレンジしたいと考えています。
年齢が44歳と高齢なので採用される会社はかなり少ないと思いますが、どこも人手不足ということで自分が活躍できる職場は少なからずあるのではないかと希望を持つようにしています。
子供も大きくなって親がどのような仕事をしているか関心を持ち始めているので、子供に元気よく生き生きと働いている姿を見せられるように頑張りたい──そう思っています。
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