『みんなの転職「体験談」。』
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物流担当 仕事一色の生活。ある日妻から「別れましょう」と。|私の転職体験談

転職前

BEFORE
職業
大手食品メーカー
職種
物流担当
従業員規模
350人
年収
650万円

転職後

AFTER
職業
金属加工会社
職種
溶接工
従業員規模
30人
年収
500万円

目次

リンカーンさんの転職ストーリー

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1これまでの私

昼も夜も休みも仕事。家庭よりも仕事を優先した私。

イメージ図:食品メーカーで働く男性

転職前は、大手食品メーカーの物流部門の責任者をしていました。

仕事内容は、コンビニやスーパーの店頭に並ぶ商品を、各工場から調達・出荷することです。

流通業は基本、昼も夜もありません。
そのため深夜・休日まで多忙を極めるなどは当たり前でした。

どんなに忙しくても、やりがいは感じられていました。
だから、「仕事が嫌だ」と思ったことはなく(…それはまあ、多少はありましたが)、毎日張り合いをもって働いていました。

一方の家庭の方はというと(妻と小学生の息子がいます)、面倒なことはほとんど妻に任せていました。
「私は働いているんだから」という驕りのようなものがあったのだと、今になって思います。

2転職のきっかけ

妻から「あなたとは暮らせない」と言われた私

イメージ図:すれ違う夫婦

勤続から15年が経過した頃に、営業所長に昇格しました。
本来なら喜ぶべきことであるはずでした。

しかし、私は違ったのです。

これまで現役でバリバリと仕事に情熱を注いできたのに、一転して部下を見守る役となったのです。
心にぽっかりと穴が空いたような虚無感がありました。

さらに、家庭を疎かにし続けていたことのツケも回ってきました。

「今の状態で、あなたと生活していく自信がありません。離婚しましょう」

妻から三下り半を叩きつけられました。

思えば家に帰れば疲れでほとんど寝ているだけ。
育児も家事もノータッチの夫でした。
そりゃあ、愛想を尽かされたって仕方ありません。

なんとか妻をなだめて、離婚の話はいったん「保留」となりましたが、それ以来妻の私への接し方はとても冷たいものになりました。

いやあ、辛かったですね。
このままだと、いずれ本当に離婚してしまうんじゃないかと。

その頃私は40も手前に差し掛かるころでした。

どんなに家のことに無頓着であったとしても、やっぱり一番大切なのは妻と子です。──なんとも都合のいいことを言っていますが。

だから、遅まきながら「自分でできることはなんだろう」と考えたんですね。

そして、行き着いた答えが、「転職して、もっとプライベートの時間を持てる働き方をしよう」でした。

3転職活動中

転職が、一向に、決まらない!

イメージ図:視力検査

こうやって言葉にすると恥ずかしいですが、「一つの組織で所長にまで昇りつめた」という自負がありました。

「40代過ぎの転職は厳しい」とは聞いていましたが、どこかでは「どうにかなるだろう」という気持ちがありました。

実際には、現実のあまりの厳しさに直面し、ほとんど気持ちが挫けかけていました。

ハローワークに通い、50社近い企業に応募をしたのですが、面接までこぎつけたのはたったの2社。
しかも結果は不採用。次第に焦りが生まれました。

(早く決めないと、離婚どころか家族を路頭に迷わせることになる…!)

その時は視野が狭くなっていたんでしょうね。

これまでの経歴とはまったく関係のない警備会社の面接を受け、働き始めました。
真夏にずっと外で立ち続け、時給に換算すれば600円ほど。

限界を感じて、2週間で辞めました。

しかし、その職場で良い出会いもありました。
ある同僚の方から、

同僚

「どんなに優秀でも、転職は運だよ。焦らず、チャンスが来るのを待ってなきゃ」

そんなアドバイスをいただいたのです。
その言葉に随分と救われました。

そしてまた、私は転職活動を再開しました。

4転職後

新しい職場で、待ち受けていた状況は。

イメージ図:金属加工の会社

ようやく決まった新しい職場は、金属加工の会社でした。

金属製品に表面処理を施して強度を高め、見栄えを良くするために色をつけます。

つまり、前職とは違い、まったくの異業種への転職となったわけです。

始めは見様見真似で、先輩方の技術を吸収するところから始まりました。

職人気質な方が多く、一見取っつきづらいのかな、と思う方が多い職場でしたが、いざ話してみると、皆さん人情に厚く、優しい方ばかりで安心しました。

給与は前職と比べて150万円ほどの年収ダウトとなりましたが、その分残業もとても少なくなり家に仕事を持ち帰ることもなくなりました。
また、福利厚生も手厚く満足のいくものでした。

一番嬉しかったことは、私の誕生日を、社の皆さんで祝ってくださったこと。
アットホームな雰囲気が、私がないがしろにしてきた「家庭」を彷彿とさせ、私ももっと家族を大切にしようと思いました。

5その後、どうなったか。

転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。

イメージ図:未来をつかもうとする男性

15年勤めてきて、ようやく営業所長にまで昇進した矢先の転職。
周囲からは「もったいない」と口をそろえて言われました。

だけど結果として、転職して本当に良かったと思っています。

これまで仕事にかまけて家庭を犠牲にし、家族にどれだけ迷惑をさせてきたことか。

妻から「別れましょう」と言われた時は、自分がこれまで「家族は当たり前のようにそこにあり続ける」と思っていたことが分かりました。
そして実際にはそのようなことはなく、いつどんな時に失っても不思議ではないということにも。

だからこそ、もっと家族を大切にしようと思ったのです。

幸い、転職とともに、平日も休日も無いなんて生活からは脱却し、家庭も平穏さを取り戻しつつあります。

◇ ◇ ◇

もうすぐ東京オリンピックがありますよね。(※編集部注:この体験談は、2019年に寄稿いただいたものです)
外国から、たくさんの人種の方が集まると思うんです。

実は私、学生の頃は英語を熱心に勉強していて。
今はどのくらい話せるか分からないんですけど、オリンピックに向けてもう一度勉強してみようかなと。

仕事には直接は関係ないのですが、海外の方と積極的にコミュニケーションを取っていきたいという思いがあります。

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