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運送業から旅行代理店へ転職。私はどうやって前向きな気持ちになったか|転職体験談

転職前

BEFORE
職業
運送業
職種
営業
従業員規模
約200名
年収
410万円

転職後

AFTER
職業
旅行業
職種
営業
従業員規模
約200名
年収
400万円

目次

ようさんの転職ストーリー

1これまでの私

モノを届ける、人と人の思いを繋ぐ仕事

イメージ:運送業の職場

転職したのは2022年、ちょうど1年前のことです。
その頃は、運送業の会社で営業兼配達の仕事をしていました。

新卒で入社した会社を退職、転職して入った会社です。
「人に感謝される仕事に就きたい」と思い、この仕事を選びました。

大げさかもしれませんが、「モノを届けることは、人と人の思いを繋ぐ行為」だと、そんな風に思っていました。
直接お客様に手渡しをした際に「ありがとう」と言われることも多かったですし、そんなときにやりがいを感じられていました。

参考:運送業(営業)の主な仕事内容

仕事内容 説明
新規顧客の開拓 運送サービスを利用する新しい顧客を見つけるための営業活動を行います。企業訪問や電話営業、インターネットを活用して顧客のニーズを把握し、提案を行います。また、業界イベントや展示会に参加し、ネットワークを広げることもあります。
既存顧客のフォロー 既存の顧客に対して、定期的に連絡を取り、運送サービスの利用状況を確認します。顧客の要望や不満をヒアリングし、サービス改善や追加提案を行います。また、長期的な信頼関係を築くことで、リピート利用を促進します。
運送プランの提案 顧客のニーズに合わせた運送プランを提案します。商品の特性や配送ルート、時間指定など、顧客が求める条件に応じた最適なプランを作成し、提案します。また、コスト削減や効率化を提案し、顧客の満足度を高めます。
見積もり作成と契約交渉 顧客に対して、運送サービスの見積もりを作成し、提示します。価格交渉や契約条件の調整を行い、双方が納得できる条件で契約を締結します。また、契約後も条件が適切に履行されているかを確認します。
運送状況の管理・調整 契約後、運送状況の管理や調整を行います。配送スケジュールの確認や運送トラブルが発生した際の対応、顧客への報告などを行い、スムーズな運送サービスの提供をサポートします。
市場調査と営業戦略の策定 運送業界や競合他社の動向を調査し、自社の営業戦略に反映します。市場ニーズに応じた新しいサービスの提案や、競争力を高めるための戦略を立て、実行します。また、社内での報告・共有を通じて、組織全体での営業力向上を図ります。

当時の私は、親元を離れての一人暮らし。30歳を過ぎて、なおも独身暮らしでした。
結婚願望は人一倍ありましたので、将来に向けての貯金にいそしんでいました。

とくにお金のかかる趣味もありませんでしたので、毎月の給料日のあとに銀行口座の預金額がどんどん大きくなるのを見るのが楽しみでした。

2転職のきっかけ

気づいたとき、私は職場で孤立していた。

イメージ:上司との面談をする30代男性

あるとき、先輩の不正が見つかったんですね。

詳しい内容は伏せますが、どうしようか迷い、結局上司に報告することに決めました。

その際に、上司からはこう言われました。

上司

お前がいつもお世話になっている先輩に、そんな濡れ衣をきせるのか?

──たしかに、私が伝えた内容は確固たる証拠はありませんでした。
上司は「疑わしきは罰せず」ということも言っていましたが、要はその先輩は上司にとって大のお気に入りで、そして私はそうでなかったというわけです。

その日以来、上司の私に対する対応は目に見えてひどくなりました。

会議の際に私の意見は聞かず、目も合わせない。面倒な業務を私に丸投げをする。私が話しかけても、迷惑そうな顔をして請け合ってくれない。

そんな上司の対応に呼応するかのように、他の社員の人たちも私に冷たく接するようになりました。

とくに辛かったのは、営業成績を横取りするようなことをされたことです。
結局、誰もが私に与していると「出世に影響する」と考えたのでしょう。

まさに、孤立無援の状態でした。そして、それが3ヵ月ほど続きました。

やりがいを感じていたはずの職場は、針の筵(むしろ)でした。
そして私はとうとう、「もう転職しよう」と思うようになりました。

3転職活動中

転職活動中も、前向きな気持ちになれない

イメージ:転職面接を受ける30代男性

転職活動は、「とにかく、たくさん求人を紹介してもらおう」と、マイナビエージェントビズリーチリクルートエージェントの転職サービスに登録しました。

そのなかでとくに私と相性が良かったのは、ビズリーチでした。
「ぜひサポートします」と言ってくれたコンサルタントの人が、とても熱心に求人を紹介してくれて、またしつこくない程度に「その後どうですか」と連絡をくれて。

上司・同僚から総スカンの職場で働きながらの転職活動でしたので、そうして声をかけてもらうこと自体が救いに感じていました。

ですが、転職活動は難航しました。

うまく行かなかった一番の理由は、私の精神状態にあったと思います。
当時の職場がそんな感じでしたから、何より気持ちが上がらなかったんですね。

面接の場でも、明るい表情がなかなかできない。
緊張もあってうまく喋れなかったりして、選考で落とされる日々が続きました。

ただ、ビズリーチ経由で知り合ったコンサルタントの方が、「活動中に、どのように気持ちを保つのか」というアドバイスもしてくれたのが、とても助けになりました。

たとえば、応募の際は「この会社で働きたい」と思えることが前提ですので、ではなぜそう思うのかをしっかり言語化しておくこと。その際は、ポジティブな気持ちを大事にすること。

加えて、自分自身のこれからのキャリアも、ポジティブな展開をイメージすること。

とにかく、ポジティブ・ポジティブ・ポジティブ──。
はじめのうちは、(そんな強制的に気持ちを奮い立たせることに意味はあるのか?)と思いましたが、そんなことはありませんでした。
自然と、気持ちも前向きになっていったのです。

私が目指した業界は、「旅行業」でした。
引き続き運送業で働くことも考えましたが、職場で相変わらずいじめのような対応をされるのに懲り懲りしており、「新天地で働きたい」という気持ちが強まっていました。

それに、もともと旅行は好きでしたので、この業界ならポジティブな気持ちでスタートできそうだという想いもありました。

結果、何度も応募を繰り返してではありますが、ようやく一社、東京都内の中小の旅行代理店に、採用が決まりました。

4転職後

はじめのうちから、「会社の一員」として認めてくれた職場

イメージ:旅行代理店の職場

転職後の新しい職場は、従業員200名程の東京都内の旅行代理店です。

参考:旅行代理店(営業職)の主な仕事内容

仕事内容 説明
新規顧客の開拓 新しい顧客や法人契約先を見つけるための営業活動を行います。企業訪問や電話営業、展示会やイベントでのプロモーションなどを通じて、顧客のニーズを把握し、旅行サービスの提案を行います。
既存顧客のフォロー 既存の顧客に対して、旅行プランの提案やアフターフォローを行います。顧客の要望やフィードバックを確認し、次回以降の利用を促すためのサービス改善や追加提案を行います。
旅行プランの企画・提案 顧客の希望や予算に合わせた旅行プランを企画し、提案します。国内外の旅行先や宿泊施設、交通手段などを組み合わせて、最適なプランを提供します。また、法人顧客に対しては、社員旅行や視察ツアーなどの特別プランを提案することもあります。
見積もり作成と契約手続き 提案した旅行プランに基づいて見積もりを作成し、顧客に提示します。契約が成立した後は、予約手配や支払い手続きなどを行い、契約内容が適切に履行されるよう管理します。
顧客対応とトラブル対応 旅行中に顧客が直面する可能性のあるトラブルに対応します。予約内容の変更やキャンセル、現地での問題発生時には迅速にサポートし、顧客が安心して旅行を楽しめるよう対応します。

入社して数日経っての印象は、「風通しのよい職場」ということ。
非常に様々な経歴の人たちがいて、京大出身の人もいれば中卒の人もいて、なかには「(自称)かなりやんちゃをしていた」と話す人もいました。

そうした人たちが対等な立場で意見を言い合って、とにかくこの会社を成長していこうと一つの目標に向かっている様子が、とても印象的でした。

そして、私に対しても「どんどん意見を出してほしい」と言ってくれて。
もちろん最初は意見どころか未経験の仕事を覚えることに苦労しましたが、はじめのうちから「会社の一員」として認めてくれる、そんな空気がありました。

社員の方々は皆話しやすく、相談してもすぐに教えてくれましたので私もすぐに馴染めました。

大変だったことは、旅行商品から営業ツールの使い方、それから業界の専門用語までと覚えることが沢山あったこと、そして営業の際にお客様に信頼をしてもらうためのコミュニケーションです。

また、前職ではそこまで営業成績は重視されませんでしたが、ここでは「営業=どれだけ成果を出すか」でしたので、そのプレッシャーも大きかったです。

商品の電話販売や店頭販売にも積極的にアクションを取れるようになって数値の結果が徐々に出はじめたのは、入社して4ヵ月目あたりからです。
人間関係のよい職場でなかったら、きっともっと期間がかかっていたでしょう。

5その後、どうなったか。

ポジティブな気持ちを周りに伝播していけるように。

イメージ:これからのキャリア・働き方を考える30代男性

転職して思ったのは、「職場環境」がいかに大切であるか、ということです。

どんなにやりがいがあって好きな仕事であったとしても、職場環境が悪ければ長く続けることは困難でしょう。
また、いずれはその仕事自体が嫌いになってしまうこともあると思います。──前職での私が、まさにそうでした。

今の新しい職場でも不満はあります。
たとえば年収はそれほど高くありません。35歳で年収400万円ですので、東京都での同年齢層の年収からすると平均から大分下回ります。

ですが、それでも1日の中で大半の時間を占める仕事が「苦痛でしかない」状態になってしまうような、前職の働き方は絶対に避けるべきだろうと思います。

待遇に関しては、(会社の経営が悪化しない限りは)評価によって高めていくことができます。
現在の年収だけに気を取られずに、職場環境や人間関係を最重要視すべきだと、今回の転職を通じて認識するようになりました。


転職をして、はや1年が過ぎました。
今目指していることは、営業部内でトップの成績を取ることです。

思えば、転職前は仕事自体に対して、前向きな気持ちを持つことがまったくできなくなっていました。

ですが今は、改めて仕事に対して「頑張ろう」とポジティブな意識を持てるようになっています。職場環境が良いからこそですが、この点に対して今の職場の皆さんに感謝しつつ、成果としてお返ししたいと思います。

また、30代半ばで入った新人が先輩たちより良い営業成績を残すことで「あの人すごい」と思ってもらえたり、「新しいことにチャレンジすることに年齢は関係ない」ということを証明できたら、職場はもっと活性するんじゃないかと思うんですよね。

その他、プロジェクトの責任者や新しい事業の立ち上げなどにも積極的に関わってこうと考えています。
いずれは、人を指導する立場に回って、ポジティブな気持ちを周りに伝播していきたいです。

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