私の転職体験談:精神保健福祉士の資格を取り、障害者施設で自立支援を。
転職前
- 職業
- 旅館業および地域活性化事業
- 職種
- 地域活性化事業
- 従業員規模
- 5人
- 年収
- 200万円
転職後
- 職業
- 社会福祉法人
- 職種
- 精神保健福祉士、職業指導員
- 従業員規模
- 30人
- 年収
- 300万円
目次
psycoloさんの転職ストーリー
1これまでの私
湯治に通いながら、その旅館で働いて──
現在の職場に転職する、さらにその前の職業は、教育系NPOの職員でした。
宮城県で働いていましたが、わけあって北海道に移住しました。
移住先はある温泉街です。
ここは慢性皮膚病の方が全国から湯治をしに集まる湯治場で、私自身も慢性皮膚病を抱えており、以前から湯治に通っていました。
その温泉街にある老舗旅館に、湯治を兼ねて仕事をしないかと誘われ、その時の体調が悪かったこともあり、移住を決意しました。
今から4年前の36歳の時です。当時私は独身でした。
以前から教育や福祉の分野に興味があり、特に手助けがあれば自立に向かっていける方を応援するような仕事に非常に魅力を感じておりましたので、NPOを辞める時は後ろ髪を引かれる思いもありました。
しかし、自らの健康のことを考えたのと、移住先でも十分自立支援ができそうだと感じたので思い切って移住しました。
移住してからは、旅館業を手伝いながら、地域活性化の担当となり、湯治に来る方と町との橋渡しのような役目も負っていました。
そこから今の職場に転職することになるのですが、それは更に2年後の38歳の時でした。
2転職のきっかけ
「精神保健福祉士」の資格を取得して。
その旅館から、転職しようと思った理由は、主に2つあります。
まず、給与面です。
交通の便の非常に悪い田舎ですので、自動車が必須です。維持費を含めた生活費に困ることはなかったですが、ボーナスもありませんし、正直なところ、もう少し給与を上げてほしかったです。
交渉しましたが、残念ながら昇給はありませんでした。
次に、精神保健福祉士という資格を取得したことです。
NPO時代に通信制の大学に入学し、資格取得を目指していました。資格を取得したことにより、より専門性を生かした職場で、やりがいを感じながら仕事をしたいという思いが募ってきました。
参考:「精神保健福祉士」とは
資格概要 | 精神保健福祉士は、精神的な障害や問題を抱える人々に対して、相談や支援を行う専門職です。精神科医療機関や福祉施設、地域の相談機関などで活躍します。 |
---|---|
主な業務 |
|
資格取得の際に学ぶこと |
|
資格取得方法 | 大学や専門学校で指定のカリキュラムを修了し、国家試験に合格することが必要です。実習も必須となります。 |
学習時間目安 | 指定のカリキュラムを修了するまでに、通常2〜4年程度の学習時間が必要です。さらに、実習や試験準備の時間も考慮する必要があります。 |
参考サイト | 日本精神保健福祉士協会 |
旅館では2年目に緊急雇用創出事業の補助金をいただいて、そこから人件費を出していただいていました。
そして、その雇用期間が丁度切れることになり、そのタイミングで私は転職することを決めました。
3転職中
せっかく取得した資格を活かせる職場が、街に2つしかない!
辞意を表明してからの転職活動でしたので、雇用保険をもらえる期間はあるとはいえ、年齢的なこともありますし、焦る気持ちもありました。
ここからまた地元へ戻ることや、東京等の大都市への移住も視野に入れました。
なぜなら、せっかく取得した資格も、(なにぶん田舎でしたので)それを生かせる福祉施設は、町に2つしかなかったからです。
ですが、その2つの職場どちらも以前ご挨拶させていただいており、面識があったのです。
どちらも募集はありませんでしたが、そのうちのひとつの事業所に電話をかけて、雇ってもらえないかと交渉してみたところ、幸運なことに、少し前に一人退職したところで、男性職員の募集をかけようかと思っていたところだと。
すぐに面接をしてくださることになって、そして採用を決めていただけました。
4転職後
1年間は何も言わずに、相手のことを受け入れよう。
新しい職場がどうだったかというと──、良くも悪くも大変でした。
閉鎖的な田舎の職場でありがちな、とても保守的な部分が多くありまして…。
最初の1年間は臨時職員としての雇用ということもあり、意見を言いづらく、言ってもまともに聞いてもらえない日々が続きました。
本気で辞めようと思うことはありませんでしたが、もっと良い職場にしたいという思いと、なかなかそれができない自分に、日々もどかしさを感じました。
- 私
-
(せっかく入れた職場だ。臨時職員の一年間は何も言わずに、相手の言うことを受け入れて働こう)
──そう私は決めました。
忍耐のいることでしたが、その一年でおかしい、改善したいと思ったことをまとめて、どうすれば改善するのか、その解決策を練る期間にしたのです。
次の年、晴れて正職員として採用が決まりました。
今は自分の意見をはっきりと、かつ「穏やか」に(笑)伝えるようにしています。
相手も話を聞いてくれるようになりました。
そして、少しずつですが、職場の環境も変わってきているように感じています。
参考:福祉施設での精神保健福祉士の主な仕事内容
仕事内容 | 説明 |
---|---|
個別カウンセリング | 利用者との個別面談を行い、精神的な問題や悩みについての相談を受け、適切な支援や助言を提供します。 |
支援計画の作成 | 利用者一人ひとりに合わせた支援計画を作成し、生活の質を向上させるための具体的な目標と方法を設定します。 |
グループ活動の企画と実施 | 利用者が参加できるグループ活動を企画し、社会参加やコミュニケーション能力の向上を図ります。 |
家族支援 | 利用者の家族と連携し、家族の相談や支援を行い、家庭内での問題解決をサポートします。 |
関係機関との連携 | 医療機関や他の福祉施設と連携し、利用者に対する包括的な支援を提供します。 |
生活支援 | 利用者の日常生活を支援し、自立した生活を送るためのサポートを行います。 |
5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うこと。そして、障害者施設での自立支援。
転職をするということは、とても勇気のいることです。
そのリスクは、年齢を重ねれば重ねるほど大きくなるでしょう。
ご家族のいる方、特に小さなお子さんがいる方はなおさらです。しかし、本気で動けば、40代の転職でもなんとかなるものだなと感じました。
あまり魅力を感じない仕事でも、そこにやりがいを見出して働くことはできるでしょう。
しかし、本気でやりたいことがあるのならば、「臆せず転職活動をするべきだ」と思いました。
私の場合、以前の職場の、賃金も含めた待遇があまりよくありませんでしたので、転職して残念だったり後悔したりということはほとんどありません。
もちろん、転職後に苦労することはたくさんありましたが、それさえも楽しんでしまうバイタリティーが身についている40代、50代ならば、むしろ若い方よりも転職に適しているのではないかとさえ考えています。
◇ ◇ ◇
現在、障害者施設で自立支援をしています。
職場改革も含めて、非常にやりがいを感じています。
ただ、今の職場は、利用されている方の一般就労への移行を手助けする部門がありません。
自立には、「日常生活自立」、「社会生活自立」「経済的自立」という三つの側面があります。
経済的自立を目指したい方のために、就労移行支援の体制を作りたいと考えています。
そのためには法人に新しい事業を起こしてもらうことと、自分自身のスキルアップが必要です。
法人にはこれからも継続的に発破をかけて、新しいことに挑戦し続ける雰囲気と体制を作っていただくよう努めますが、自分自身は、少し前に国家資格化されたキャリアコンサルタントの資格を取得することや、もっと利用される方の就労意欲を喚起させる関わりをするためのアプローチを学ぶ等にチャレンジしたいと思っています。
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