柔道整復師からWebマーケターへ!実務未経験の壁をどう克服するか|私の転職体験談
転職前
- 職業
- 整骨院
- 職種
- 柔道整復師
- 従業員規模
- 約300人
- 年収
- 350万円
転職後
- 職業
- IT・コンピューター
- 職種
- Webマーケター
- 従業員規模
- 約20人
- 年収
- 350万円
目次
しょーたこさんの転職ストーリー
1これまでの私
筋トレが趣味で、将来独立したい。そこで選んだ職場は、「整骨院」
2016年から2018年にかけて、柔道整復師の資格を取得するため、名古屋の医療系専門学校に通いました。
もともと筋トレが趣味だったこともあり、人の体に興味を持ったのがきっかけです。
どちらかというと「自由を好む」性格で、独立願望もあったので、独立しやすそうな職種を選んだという理由もありました。
2018年の3月に無事国家資格に合格。晴れて柔道整復師として活動することになります。
卒業してからいきなり独立も考えましたが、まずは就職して経験を積もうと思い、就職活動を始めました。
就職先に選んだのは、東京の大手整骨院グループです。
従業員の規模は100名以上、この業界ではかなり大きい企業でした。
その企業を選んだ理由は、圧倒的なブランド力。
インスタグラムが流行り出した頃にいち早くSNS採用に力を入れており、50名以上の新入社員をSNSで獲得するなど、今から振り返って見ても素晴らしい集客力でした。
この企業では治療のスキル以外にも集客のことに関しても学べると思い、求人に応募しました。
無事採用されることになり、そして私は愛知から東京へと上京しました。勤務地は渋谷の接骨院でした。
はじめての状況と生活、華やかな東京の街並みにワクワクして、そして「いずれこの地で独立しよう…!」という期待も抱きながら、いよいよ勤務開始となりました。
しかしそこで待ち構えていたのは、とてつもない過重労働でした。
2転職のきっかけ
いざ勤務開始。そこで待ち受けていたのは、過重労働の日々。
私の社会人生活は1日15時間以上の労働と、休日も鳴り止まないLINE通知とともに幕開けをしました。
毎日、職場を出るのは夜の11時過ぎでした。
勤務中もあわただしく、更には「終電に間に合わない」と駅まで走らなくてはいけない日も少なくありませんでした。
その接骨院は年中無休でしたので、基本スタッフはシフト制でした。つまり、自分が休日だとしても他の誰かが勤務しているということです。
そして休みの日はしょっちゅうLINEから仕事関連の通知がやってくるのです。
大抵は読んで終わりですが、中には緊急の連絡もあるので通知音が鳴るたびに冷やりとした気持ちになりました。
私はもともと筋トレが趣味で、朝にジムに通っていたのですが、そうすると朝5時には起きてジムに行って、8時から勤務開始、そして夜の11時まで仕事、家に着くのは0時過ぎです。
当然ながら、こんな生活をしていたら体が壊れます。
私も例外ではなく、精神力、体力共に壊れてしまいました。
ある日、患者さんの目の前で意識を失って倒れてしまったのです。
さすがにその日は早退させてもらいましたが、家に帰って、
- 私
-
(自分はいったい、何をやっているんだろう)
と深刻に悩みました。
いつまた倒れてしまうか分からないような仕事を、明日からもずっと続けていくなんて、もう考えられない──、そう思い、私は「転職しよう」と決断しました。
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3転職活動中
長時間拘束の仕事は避けたい。でも、未経験では雇ってもらえない。
転職先は整骨院とは全くの別業界にしようと考えました。
なぜなら、私がいた業界はどの職場も「非常に忙しい」ということが分かったからです。
もともと自由を好む性格なので、仕事で長時間拘束されるのは絶対に無理だと思いました。
そして色々考えたうえで、次の業界に選んだのが、「Webマーケティング業界」でした。
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まったくの未経験業界でしたが、色々調べたところ、Webマーケティングの世界は実力主義であり、成果を出せば自分の時間も自由に持ちやすいという話をよく聞いたからです。
ですが、ものごとは当然ながらそううまくは進みませんでした。
いくつかの転職エージェントに相談しましたが、
- エージェント
-
「まったくの未経験だと、厳しいですね」
と言われてしまい、最初の頃は求人もほとんど紹介してもらえないような状況でした。
あるとき、一人のエージェントさんから、
- エージェント
-
「実務未経験でも、例えばブログの開設・運用などやっていれば、そうした経験もアピールポイントになると思うのですが、どうです?」
と言ってくれて。
それを聞いて、私は(たしかに、いずれ必要になる知識だし、独学でも経験を積んでおけるのなら、やるに越したことはないだろう)と思い、さっそくブログ開設を始めました。
ブログをやってみてわかったこと、それは、開設自体は本当に簡単にできること、そして、日々の更新は逆に非常にハードだということです。
私が開設したブログ(現在も運営中)
はじめの数か月は更新しても訪問する人は殆どいなく、Google検索しても私の記事が表示されるのは何ページも後ろの方で、まったくの圏外であることもざらでした。
(Webサイトを運営する人たちは、こんな苦労をしながらやっているのか…)ということを痛感しながら、地道にコツコツと記事更新を続け、それとともにWebマーケティングの何たるかを学んでいきました。
この間はもちろん収入はありませんでしたので、バイト等をかけもちしながら、その傍ら転職活動を続けました。
1年経ってWebサイト運営についてなんとなくイメージを持ててきたな…という実感を持ち始めたとき、当時の転職エージェントの担当さんのサポートの甲斐もあって、無事Webマーケティングの会社に転職できました。
4転職後
新しい職場は、まさに「ベンチャー」の風土・環境で。
新しい転職先は、社員数12名ほどの、まさにこれから伸びていくベンチャー企業という印象の会社でした。
社長との距離も近く、「とにかくまずはチャレンジして、行動して、ダメだったらまた次のアクション」というような、それは良く言えば「情熱ある」ですが、悪く言えば「常に切羽詰まっている」、──そんな、今までの職場とは経験したことがない雰囲気に圧倒されました。
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良かったことは、社長の近くで営業やマーケティングを学べたことです。ほぼ未経験からの参入でしたので、Webマーケティングの業務はもちろんのこと、業界の単語も知らないことばかりでしたので、日々勉強している感覚でした。
社長の身近で話を聞いていくうちに色んなことを覚えられ、やはり実践的な現場で学ぶのは、頭に入りやすいものだと思ったものです。
一方で、クライアント獲得のためにやっていることは「飛び込み営業」や「テレアポ」でした。
今思えば私の情報収集不足だったのですが、実際に企業サイトのSEOもそれほど強くなく、体質もやや古いところがあったのでしょう。
業務内容も営業色の強いものになっていて、その点はやや残念でした。
5その後、どうなったか。
転職を振り返って、今思うことは。そして、現在の私の状況。
今回の転職をして気付けたことは、「企業研究」と「自身の市場価値の見極め」の大切さです。
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私の場合、「Webマーケティング」という言葉に意識が行って、企業選びの際にその実態まできちんと調査しきれていませんでした。
自分がやりがいを感じて活躍できる企業に入るためには、もっと詳細までサービス内容や業務体制を調べるべきでした。
また、入社して任された仕事内容は、当時の自分からして「もっとできるのに」というものが多く、この点を転職時に突き詰められていればより上流のポジションでの仕事に転職できたかもしれません。
ただ、これらの点に気付けたことは満足しています。
今後の人生もきっと、新しい働き方を求めて職場を選ぶ機会は何度かあるでしょう。
その際に、今回の経験と気づきを最大限活用できればと思っています。
その後、私は会社を辞めました。
Webマーケティングの分野で、もっと自分らしく働けて活躍することができるのではないかと考えたからです。
そして現在は、フリーランスとして活動しています。
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主な収入源は企業へのコンサル支援、アフィリエイト、そして講師業です。
フリーランスでも生活していくうえでの収入を得られることは大きな自信にもなりましたが、一方で最近は1人で仕事をすることの限界も感じてきています。
具体的には、マンパワーの不足。
そして、フリーランスには良くも悪くもあまり人と関わる機会がないので、自分が今どのぐらいの立ち位置にいるのか判断できなくなることもあります。
これから先もフリーランスとして活動するか、再度企業の中に入って働くかはまだ検討中ですが、分かっていることは私自身「さらなる成長」が必要だということです。
Webマーケターだけではなく、事業会社の「戦略マーケター」としても価値発揮できるように、これまで得た知識・経験を更に積み上げていけるよう、取り組んでいければと思っています。
そして次回また転職することになったら、前回の経験を活かしつつ更にはこれまでの成長をしっかり活かしていけるような職場選びをしていけたらと思っています。