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医療事務の45歳の転職は「これまでの延長線上」か、それとも「新たなステージ」か。|私の転職体験談。

転職前

BEFORE
職業
医療機関
職種
医療事務
従業員規模
100名
年収
300万円

転職後

AFTER
職業
医療機関
職種
医療事務
従業員規模
200名
年収
350万円

目次

ゆうさんの転職ストーリー

1これまでの私

人に役に立つ仕事がしたいと思い、医療事務の仕事に。

イメージ図:医療事務として働く女性

これまでずっと、医療事務の仕事をしていました。

「人に役立つ仕事がしたい」と思い、若い頃に取った資格です。

最初は派遣社員として働いていましたが、じきに「やはり正社員がいい」と考えて30歳のときにはじめての転職活動。
大変苦労しましたが、比較的大きな病院に正社員として入職して、そこで15年間働きました。

家族構成は、夫と2人。
子どもがいませんでしたので、私も夫もその分仕事に自分の人生をかけて働いていた、──そんな感じでした。

どちらかというと夫より私の方が残業が多く、またそれで体調を崩してしまうこともあったりで、平日は家事に手が回らない状態でした。

きっと、一般家庭の人から見たら「家のことがおざなりの妻」に映るでしょう。
ですが、他人は他人、自分は自分です。

毎日が家と職場の往復であっても、家事がいつも中途半端であっても、それでも仕事にやりがいをもって、そしていつでも笑顔になれるのなら、それでいいと私は思います。

2転職のきっかけ

私が仕事を辞めようと思った、2つの理由。

イメージ図:病院の受付

転職しようと思った理由は、ふたつありました。

ひとつは、残業が多く、しかもその分が給与に反映されていなかったこと。

いわゆる「みなし残業」で月20時間までの残業時間が固定で支払われていたのですが、実際は毎月20時間をゆうに超える残業時間で、かつその分はうやむやにされていました。

みなし残業とは

実際の労働時間に関わらず毎月一定の残業を行ったとして、基本給の中に固定残業代を含めて支払う賃金制度のことです。

たとえば固定残業代が20時間分であった場合、そこで働く人は実際に20時間の残業をしようがしまいがその分の給与を受け取れます。
また、上の例で残業時間が20時間を超えた場合は、会社は対象者に超過分の残業代を支払う必要があります。

参照:求人票の正しい見方・読み方は?満足いく転職先を見つけるためのチェックポイント「4)勤務形態・休日休暇の条件もしっかり見て理解しておこう」

当時の私の年収は300万円ほどでしたが、残業代が正式に受給されていればプラス30~40万円は貰えるはずでした。

もうひとつは、離職する職員が多く、そのたびに業務が忙しくなってしまうことでした。

新人の受け入れ体制というものがほぼなくて、「やりながら覚えてもらう」というスタンスでした。
加えて残業の多い忙しい職場でしたので、とうぜん辞める人は多くなります。
そしてその結果、既存職員が振り回されてしまう──という悪循環でした。

もう一つ付け加えると、40代になって私自身の体力や体調の問題もありました。
いつまでも若い頃のような働き方は出来ないだろうという思いもあり、長年続けた職場からの転職を考えました。

3転職活動中

転職活動にかかった期間は、9ヵ月。

イメージ図:転職活動中の女性

転職活動を始めて思ったのは、「40歳を過ぎると、こうも転職は難しくなるのか」ということでした。

前回30歳のときの転職活動も苦労しましたが、今回はその比ではありませんでした。

転職サイトには5つほど登録し、とにかく数をこなそうと沢山応募しましたが、結果全て不採用。
私なりに手ごたえを感じられた面接も、ことごとく落とされて落胆しました。

家族や友人からは、「それだったら、無理して働かなくてもいいんじゃないか」ということを言われました。
でも、そういうことじゃないんですよね。

仕事のやりがいもそうですが、働いていないと「社会に関わりを持てなくなってしまう」という恐怖があるんです。
これは、子どものいない家庭でないと分からない気持ちかもしれませんが。

とにかく、諦めずに転職活動を続けました。

そしてようやく、「ここだったらやりがいを持って、かつ40代の私でも働けそうだ」と思える職場で働けることとなりました。

残念だったことは、正社員ではなく派遣社員としての入職となったことです。
ただ、ここまでの転職活動で9ヵ月の期間がかかっていましたので、妥協すべきところは妥協すべきだという思いで決めました。

4転職後

新しい職場で、待ち受けていた状況は。

イメージ図:病院の事務室

新しい職場は、前職と同じ医療事務です。前の職場よりも比較的新しい病院でした。

初日勤務を経てまず思ったのが、「職員は若い子ばかり」だったこと。上司も私より6歳ほど年下でした。

職場の輪に入っていくのがとても難しく感じましたが、これはまあ仕方ないことだと思い割り切るようにしました。
どんなに年齢が行っていようと、ここでは新入社員なのですから。それに、実際に新しく覚えなくてはいけないことが沢山あり、職員の方々の指導とフォローが必要でした。

良かったこともいくつかありました。

まず、残業代の支給がしっかりしていたこと。
今回の職場も若干残業がありましたが、働いた分支給される仕組みになっていました。

また、前の職場はかなりトップダウン気質でしたが、今回の職場は上司が下の者の意見を汲みとる文化がありました。

私の上司も、私に対してやりにくいことはないか、なにかリクエストはないかということを訊いてきてくれます。

そうしたコミュニケーション機会を頂けているだけで、「今の職場で、もっと頑張っていこう」という気持ちになれました。

5その後、どうなったか。

転職を振り返って、今思うこと。これから、目指したいこと。

イメージ図:医療事務として働く女性

今回の転職で残念だったのは、正社員としての直接雇用に至らなかったことです。

良い職場に巡り合えたと思いますが、派遣社員として1年毎の契約更新があります。途中で契約を切られてしまうこともあるかもしれないという不安があります。

どのみち、今の職場で10年、20年とずっと働くことはできません。
ですので、ここでしっかり経験を積んで、次により良い職場に出会えるよう頑張ろうと思っています。


これから先の働き方について考えていることは、「スキルアップ」です。

これまで医療事務の資格と実務経験を武器に働いてきましたが、今回の転職活動では「それだけだと、転職の際に苦労する」ということがよく分かりました。

次に転職する際は、プラスαのスキルや資格が必要となるでしょう。

今の職場で活躍できることに満足せず、もっと活躍の場を広げるためのスキルを身につけて行きたいです。

これから先、きっとあと20年は働くことになるはずです。
その期間を、これまでの延長線上として考えるか、それとも、新たなステージとして考えるか。私は、後者で考えた方が、もっと頑張れると思うのです。

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